グローバル開発に関する米国の行動

9月20日に大統領府は「グローバル開発に関する米国の行動」と題するファクトシートを発表した。これによると、米国及び各国リーダーは、ニューヨークで行われたSDGサミット(SDG Summit)において、「2030年 持続可能な開発のための議題(2030 Agenda for Sustainable Development)」及び「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」へのコミットメントを新たにした。米国は、2030年議題及びSGDsの国内外での全面的な実施にコミットしており、重要な問題への対処を呼びかけるパートナー諸国への対応として、以下を発表し、その内容をファクトシートの中で詳述している。①包含的な経済成長とインフラ投資、②世界医療及び医療安全保障、③対応力と持続可能性のある食糧システム及び食糧安全保障、④クリーンで気候対応力のある経済、⑤教育、⑥男女平等と女性のエンパワーメント、⑦民主主義と人権、脆弱性と衝突の要因への対処、⑧デジタル化と新技術。 White House “FACT SHEET: U.S. Action on Global Development” (9/20/23)

GAOは、AIモデルを使った報告書の照会や業務への情報提供に関し「実験的段階」

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)のジーン・ドダーロ長官(Gene Dodaro)(Comptroller General)が9月27日に議会下院での公聴会で発言したところによれば、GAOは現在、人工知能(AI)を使ったモデルを開発中で、いずれはGAOの広範な報告書一覧の中から情報を引き出すことなどに使用する可能性がある。GAOは、政府におけるAIの使用の監査方法と、GAO自体への恩恵となるAIの使い方の双方について取り組んでいるという。GAOの最高データ・サイエンティスト(Chief Data Scientist)でイノベーション・ラボ(Innovation Lab)の局長であるタカ・アリガ氏(Taka Ariga)は、FedScoopとのインタビューで、「AIプロジェクトは現在、実験段階で、根本的な大言語モデルを確立することを目標としており、それによってGAOが使用事例を構築できるようになる」と述べた。 FedScoop “GAO in ‘experimentation phase’ with AI model to query reports, inform its work” (9/28/23)

DARPA、信頼できるAIベースのシステム創出へ

どのようにしたら、頑強で確実で、それゆえ信頼性の高いAIベースのシステムを構築することができるか?-これは、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)による「確実な深層及び象徴学習と推論(Assured Neuro Symbolic Learning and Reasoning: ANSR)」プログラムの中心にある問いかけである。ANSRプログラムのマネジャーは、「非公式には、『信頼』は、オートノマス・システムが曖昧なタスクを実行する能力への『自信』を示すものである。オートノマス・システムが安全かつ意図した通りに機能することは、信頼にとって重要であり、国防総省(Department of Defense)がオートノミーの導入を成功させるための鍵となる。我々は、データ主導型の深層学習と伝統的な象徴的推論を統合することは、この信頼を達成する鍵となると考えている」と述べる。DARPAは、データ主導型の機械学習と象徴的推論を統合し、多様でハイブリッドなアーキテクチャーを研究するチームとして、ジョンズホプキンス大学応用物理学研究所(Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory)など4チームを選出した。選出されたチームは、信頼性の高いAIベースのシステムの創出につながる新たなアルゴリズムとアーキテクチャーの開発及びモデリングに取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “ANSRs to Hard AI Questions” (9/25/23)

大統領府、オフショア風力移送の進展に向けた新措置発表

バイデン政権は、今後数十年にわたってオフショア風力発電の機会を促進し、州政府によるクリーン・エネルギー及び経済開発目標を支援するため、新たなステップを発表した。その主な内容は次の3点。①バイデン大統領が立ち上げた「連邦と州のオフショア風力実践パートナーシップ(Federal-State Offshore Wind Implementation Partnership)」の一環として、9つの東部海岸州と4つの連邦機関が、オフショア風力サプライチェーン開発に関する地域協力を強化することを目的とした覚書(Memorandum of Understanding: MOU)を発表。MOUは、製造施設や港湾能力、労働力開発、その他の主要なサプライチェーン要素を、協調的かつ持続可能な形で拡大することを支援する。②エネルギー省(Department of Energy)と内務省(Department of the Interior)が、大西洋岸のオフショア風力プロジェクトの第一世代と電力グリッドを結びつけ、今後数十件間に電力移送を増加させることを目的としたロードマップ「米国大西洋地域におけるオフショア風力移送のための行動計画(An Action Plan for Offshore Wind Transmission Development in the U.S. Atlantic Region)」などを発表。③エネルギー省は、風力エネルギーの様々な研究及び技術開発分野を支援するため、合計7,200万ドルを提供すると発表。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Advances Offshore Wind Transmission, Strengthens Regional Supply Chain Buildout, and Drives Innovation” (9/21/23)

バイデン政権、温室効果ガス排出削減と気候危機対策の新措置を発表

バイデン政権は9月21日、主要連邦機関による一部の決定において、気候変動の影響を検討材料に含め、連邦政府内の更なる行動を促進し、気候危機の増大する影響から人々を守るための新たな主要ステップを発表した。大統領は就任初日の大統領令で、省庁間作業部会(Interagency Working Group: IWG)を復活させ、連邦機関が温室効果ガスの社会的費用(Social Cost of Greenhouse Gases: SC-GHG)を検討すべき予算・調達・その他の主要決定分野を特定するよう指示していた。米政権は今回、SC-GHGの予算・調達・その他の主要決定への使用拡大に関するIGWの勧告を承認した。本件により、適切な場合は、環境面の審査でSC-GHGを使用することも改めて確認された。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Actions to Reduce Greenhouse Gas Emissions and Combat the Climate Crisis” (9/21/23)

商務省、CHIPS・科学法の国家安全保障ガードレール最終版を発表

商務省(Department of Commerce)は9月22日、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の安全保障ガードレールの実践に関する最終規則を発表した。最終規則は、同法における①CHIPSの資金受益者は十年間、マテリアル半導体製造能力を海外の懸念国へ拡大することはできない、②CHIPSの資金受益者が海外の懸念事業体との間で特定の合同研究もしくは技術ライセンシング活動を行うことは制限される、という2つの中核的条項について詳述している。具体的には、規則によって次のような詳細及び定義が提示された。①海外の懸念国に先端施設を拡大することを制限する基準を確立する、②海外の懸念国におけるレガシー施設の拡大を制限する、③一連の半導体を「国家安全保障にとって重要」と分類する、④海外の懸念事業体との間の合同研究及び技術ライセンシングの活動を細かく制限する。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Final National Security Guardrails for CHIPS for America Incentives Program” (9/22/23)

エネルギー省、ビルのエネルギー効率向上等の州の取り組みに4億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月19日、公共料金代を削減し、エネルギー効率を強化し、温室効果ガスの排出を低減し、ビルをより気候災害への対応力のあるものにする建造物エネルギー規定を採用、実践する州及び準州への公式資金(4億ドル)に関するプログラムガイダンスを発表すると共に、応募受付を開始した。これは、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)からの資金によるもので、州は、最新の建造物エネルギー規定を採用、実践し、よりクリーンでエネルギー効率に優れた建造物への道を開くことを目的として、この資金にアクセスできる。ガイダンスは、「行政及び法的要件に関する文書(Administrative and Legal Requirements Document: ALRD)」として発表され、建造物エネルギー規定の2つのカテゴリーの採用と実践について連邦ガイダンスを提示している。具体的には、①住宅建造物及び商業建造物用の最新の建造物エネルギー規定の採用及び実践に2億4,000万ドル、②2021年国際省エネルギー規定(International Energy Conservation Code: IECC)もしくは同等以上の規定のゼロ・エネルギー条項の採用と実践に1億6,000万ドル、が有用である。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $400 Million for States to Improve Building Energy Efficiency, Save Consumers Money, and Make Buildings More Climate Resilient” (9/19/23)

オフショア風力の移送加速とグリッドの対応力及び信頼性向上を目的としたロードマップを公表

エネルギー省(Department of Energy)と内務省(Department of the Interior)は9月19日、「米国大西洋地域におけるオフショア風力移送のための行動計画(An Action Plan for Offshore Wind Transmission Development in the U.S. Atlantic Region)」を発表した。オフショア風力エネルギーを促進し、国内のサプライチェーンを強化し、良好賃金の組合雇用を創出するための大胆な一連の行動をまとめたものである。このロードマップは、2023年気候ウィーク(Climate Week 2023)の間に発表された。包括的な行動計画で、大西洋沖の第一世代となる風力プロジェクトを電力グリッドに統合するために早急に必要とされる行動と、今後数十年にわたって必要とされる移送を支援するための長期的な努力を概説している。エネルギー省はまた、「オフショア風力移送のための部族国家技術援助プログラム(Tribal Nation Technical Assistance Program for Offshore Wind Transmission)」の立ち上げも発表した。オフショア風力計画への関与を支援する教育及び訓練資源を提供するもので、部族からのインプットへの直接的対応として創出された。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Releases Roadmap to Accelerate Offshore Wind Transmission and Improve Grid Resilience and Reliability” (9/19/23)

クリーンエネルギー労働力訓練プログラムへのアクセス拡大に1,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は現在、エネルギー効率に関する労働力訓練プログラムを拡大するための競争的資金へプロポーザルの提出を受け付けている。バイデン大統領の超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law: BIL)の下、「キャリア・スキル訓練プログラム(Career Skills Training program)」は、公的または民間の業界と労働組合との間の非営利パートナーシップに最高1,000万ドルの競争的グラントを提供する。この非営利パートナーシップは、エネルギー効率に関する学習指導もしくはオン・ザ・ジョブ訓練を提供するプログラムを実施する。この発表は、2023年気候週間(Climate Week 2023)の間に行われた。米国内で環境に優しい適格のビル労働力が限定的であることへの対処と、BILによって促進される全国的なエネルギー効率改善の実践を支援するため、本プログラムを通じて、ビルの管理専門家やエネルギー監査人、その他のエネルギー効率に関する労働者が、より持続可能な未来へ進む用意できていることを確実にする。プログラムの参加者は、エネルギー効率ビル技術を導入するための業界関連の認定証を取得する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $10 Million to Expand Access to Clean Energy Workforce Training Programs” (9/20/23)

長期エネルギー貯留プロジェクトに3億2,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月22日、長期エネルギー貯留(long-duration energy storage: LDES)技術の開発加速を目的として、17州及び1つの部族国家で行われる合計15件のプロジェクトに、最高3億2,500万ドルを提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の資金拠出を受けて行われるこれらの実証プロジェクトは、地域の電力システムに関するコミュニティの管理を強化し、グリッドの混乱に伴うリスクを軽減し、コミュニティが信頼性が高く手頃な費用のエネルギー・システムを開発する助けとなる。今回の発表は、エネルギー省による「長期貯留ショット(Long Duration Storage Shot)」の目標(LDESの費用を2030年までに90%削減する)達成の一助となる。LDES実証プログラムは、エネルギー省のクリーン・エネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)が管理し、多様な地理及び気候の下で本格的なLDESシステムを導入する際に直面する技術的及び制度的な障害を克服することを意図した様々な技術に資金を提供する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $325 Million For Long-Duration Energy Storage Projects to Increase Grid Resilience and Protect America’s Communities” (9/22/23)