NSF、新興の研究機関が、地域のイノベーション・エコシステムに参加できるよう支援する1,960万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、初めてとなる「イノベーション能力増加を実現するパートナーシップ(Enabling Partnerships to Increase Innovation Capacity: EPIIC)」投資として、米国の高等教育機関による約50チームに1,960万ドルを投資すると発表した。これには、歴史的に黒人向けの大学、少数派向け機関、コミュニティ・カレッジも含まれる。各機関は、3年間で最高40万ドルを受益する。この投資を通じて、EPIICの受益機関は、能力と組織的知識を開発するための支援を受け、新たなパートナーシップの構築や、将来の外部資金の確保、地域イノベーション・エコシステムへの参入の助けとする。エコシステムの可能性としては、NSF地域イノベーション・エンジン(NSF Regional Innovation Engine)や経済開発局(Economic Development Administration)による「地域技術及びイノベーション・ハブ(Regional Technology and Innovation Hub)」がある。NSFはまた、EPIICの新たな資金提供公募も発表した。 National Science Foundation “NSF invests $19.6M in emerging research institutions to grow their capacity to participate in regional innovation ecosystems and announces next funding opportunity” (9/28/23)

NSF、プログレス研究所と協力し、研究及びイノベーションへの新たな資金提供メカニズムを試験へ

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とプログレス研究所(Institute for Progress: IFP)及びそのメタサイエンス作業部会(Metascience Working Group)は9月28日、NSFによる研究とイノベーションへの資金及び支援の提供方法について模索するため、実験を設計・実行することで合意したと発表した。「2022年CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act of 2022)」は、研究とイノベーションの受理、審査、資金提供に関するNSFの伝統的なプロセスの代替案を検討すること、または実験を行うことをNSFに指示している。今回の合意の下、IFPは、複数の経済的及び社会的実験、仮設の統計的試験を設計・実践する。共同作業を通じて、IFPはNSFに、現行の資金提供メカニズムや、アワードを授与するプロポーザルを決定するためにNSFが使用している審査プロセスについて相談し、ハイリスク・ハイリワードのプロポーザルに資金提供するための異なる手法の試験を提案する。 National Science Foundation “NSF partners with the Institute for Progress to test new mechanisms for funding research and innovation” (9/28/23)

米国内の企業のR&D活動、2021年に6,000億ドルを超える

企業は2021年も研究開発(R&D)活動を引き続き増加させており、米国内のR&D支出は6,020億ドルと、前年から12.1%増加した。自社による資金拠出は5,280億ドル(2021年)で、前年から13.2%増加した。外部資金源からの資金は750億ドルで、前年比4.5%増であった。これらのデータは、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)と国勢調査局(Census Bureau)が実施した「2021年版企業のエンタープライズ研究開発調査(2021 Business Enterprise Research and Development Survey: BERD)」によるもの。2021年に企業が支出したR&D費6,020億ドルのうち、400億ドル(7%)は基礎研究、860億ドル(14%)は応用研究、4,760億ドル(79%)は開発への支出であった。また、製造産業の企業が、国内R&Dの3,260億ドル(54%)を占めた。更に、全ての産業においてR&Dの大きな外部資金源は連邦政府で、外部資金源によるR&D費の750億ドルのうち、連邦政府は240億ドルを占めた。記事ではこの他に、R&Dを実施もしくは資金拠出した企業の売上/R&D集約度/雇用、企業規模別のR&D実施、州別のR&D実施、資本支出、について記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Business R&D Performance in the United States Tops $600 Billion in 2021” (9/28/23)

NSF、未来の製造に3,500万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「未来の製造(Future Manufacturing)」プログラムを通じて、未来の製造の研究に的を絞った投資を行い、製造労働力の成長を支援している。これは、先端製造を支援するNSFプログラムの一つである。未来の製造プログラムの目的は、現行の科学的/技術的/教育的/経済的/社会的障害を克服し、米国企業に新たな製造能力を提供することであり、今年で4年目の投資となる。これまでに合計1億3,700万ドル以上を投資している。2023年には、21件のアワードで、25州に所在する40件の組織に3,500万ドル以上の投資が行われる。アワードは、研究グラント(4年間で一件につき最高300万ドル)が10件、シード・グラント(2年間で同50万ドル)が11件となっている。新規プロジェクトは、①バイオ製造研究、②サイバー製造研究、③エコ製造研究の3つの分野に焦点を当てている。 National Science Foundation “NSF invests $35M in future manufacturing” (9/28/23)

国防総省、防衛マイクロエレクトロニクス産業基盤におけるイノベーションと対応力を促進

国防総省(Department of Defense)の産業基盤政策局(Office of Industrial Base Policy)は、「製造能力拡張及び投資優先付け(Manufacturing Capability Expansion and Investment Prioritization: MCEIP)局」を通じて、防衛マイクロエレクトロニクス産業基盤の対応力を強化する2つのイニシアチブを支援する契約(合計1,750万ドル)を発注する。いずれのプロジェクトも、新規かつ機敏な産業能力をもたらすもので、マイクロエレクトロニクス部品のより良い生産と管理につながる。一つは、「エンタープライズ部品管理システム(Enterprise Parts Management System: EPMS)」で、部品のライスサイクル全般を通じて国防総省のプログラム局レベルでの部品管理を可能にすることを意図した、クラウドベースのマイクロエレクトロニクス部品管理システム(600万ドル)。もう一つは、「防衛ビジネス・アクセラレータ及びプリント基板の市場カタリスト(Defense Business Accelerator (DBX) and Printed Circuit Board (PCB) Market Catalyst)」プロジェクトで、防衛関連技術の拡張と産業基盤の急速な拡大を目的として民間資本と商業市場を活用する(1,150万ドル)。 Department of Defense “DOD Sparks Innovation and Resilience Across the Defense Microelectronics Industrial Base” (9/28/23)

エネルギー省技術移転局、EPICラウンド3で400万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は、米国製EPICプライズ(American-Made EPIC Prize)の成功に基づき、ラウンド3(Round 3)を開始する。EPICラウンド3(EPIC Round 3)競争的資金提供プログラム(400万ドル)では、エネルギーのスタートアップやアントレプレナーを支援する国内で最も革新的なインキュベーターに賞金を提供する。更に、インキュベーターは、OTTとの3年間の共同契約という形で最高100万ドルを獲得する競争に参加できる。EPICラウンド3では、フェーズ1(5カ月間)でエネルギーのスタートアップ及びアントレプレナーを支援する計画を設計し、成功を示す数値の定義づけに取り組む。最大20名が勝者として15万ドルを受益し、フェーズ2(6カ月)へ進む。フェーズ2の参加者は、計画の実行へ向けた大幅な進展の実証に取り組む。最大6名が勝者として選出されてOTTとの共同契約交渉(最高100万ドル)へ進む。更に、フェーズ2の間に、過去及び現在のEPICインキュベーターが、それぞれの有望なスタートアップを売り込みする機会が2回あり、合計21万ドル以上の賞金獲得を目指す。 Department of Energy “Office of Technology Transitions Offers $4 Million in EPIC Round 3″ (9/26/23)

NSF、4件の「中規模研究インフラ1」アワードを発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、2023-2024年度の中規模研究インフラ1(Mid-scale research Infrastructure-1)アワードとして4件のプロジェクトを選出したと発表した。4件のプロジェクトによる研究インフラの設計及び建設は、国家安全保障を強化する結果を実現し、優れた発見に新たな光をもたらし、米国民に恩恵をもたらすイノベーションにつながると期待されている。中規模研究インフラ1アワードは、研究インフラの設計及び実践を支援するもので、これには試験台や設備、サイバーインフラ、大規模データ、人事が含まれ、プロジェクトの総費用はNSFの「大型研究設備インフラ・プログラム(Major Research Instrumentation Program)」を上回り、2,000万ドルを超えないものが対象である。ロチェスター大学(University of Rochester)による超高強度レーザー物質の相互作用に特化した新規施設など、4件のプロジェクトが受益する。 National Science Foundation “NSF announces 4 Mid-scale Research Infrastructure-1 awards to bolster cybersecurity, windstorms science, ocean observatory, and lasers research infrastructure” (9/25/23)

連邦R&D予算、2021年度に約14%増

2021年度における連邦機関の研究開発(research and experimental development: R&D)予算(obligations)は過去最高の1,902億ドル(現行ドル)に達した。これは、前年度の1,674億ドルから13.6%の増加である。1,902億ドルのうち、356億ドルは、新型コロナのパンデミック関連の経済刺激資金によるものであった。2022年度のR&D予算は0.6%減少の1,891億ドルと試算されている。インフレ調整後では、2021年度の連邦R&D予算は1,615億ドルとなる。基礎及び応用研究がそれぞれ、361億ドルと371億ドルで、実験的開発は、基礎及び応用研究の合算よりも多い882億ドルであった。新型コロナのパンデミック関連の刺激資金によるR&D連邦予算は195億ドル(2020年度)から356億ドル(2021年度)と、83.1%増加した。それと同時に、刺激資金以外の資金(通常の議会予算)は、2020年度の1,479億ドルから2021年度の1,545億ドルと、4.4%増加した。刺激資金による予算は、2022年度には23.0%減少して274億ドルとなる見込みである。これらのデータは、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が行った「研究開発のための連邦資金に関するアンケート調査(Survey of Federal Funds for Research and Development)」の最新のサイクルの数値である。記事ではこの他に、連邦機関別の研究予算、連邦機関別の実験的開発予算、連邦資金の対象となるR&D実施者などについて記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Federal Obligations for R&D Increased Nearly 14% in FY 2021, Supported by COVID-19 Pandemic-Related Funding” (9/25/23)

OMB、21世紀IDEA法の実践に関するガイダンスを発表

「21世紀総合デジタル経験法(21st Century Integrated Digital Experience Act: IDEA法)」が法制化されてからほぼ5年後となる9月22日、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は、同法の実施について連邦機関向けのガイダンスを発表した。「デジタル第一の公的経験の実施(Delivering a Digital-First Public Experience)」(M-23-22)と呼称されるガイダンスで、OMBのシャランダ・ヤング長官(Shalanda Young)が署名した。IDEA法に基づき、連邦機関は米国民との間でデジタル・サービスやウェブサイトを通じてやり取りする方法の強化、現代化を模索しており、今回のガイダンスは、連邦機関にその新たな水準や行動を示したものである。連邦機関は今後180日間にわたり、新たなウェブサイトを設計する際や、既存のウェブサイト及びデジタル・サービスを再設計する際には、OMBのメモに概説されている要件について可能な限り最大限に対処することが義務付けられる。 Fedscoop “OMB delivers long-awaited guidance for 21st Century IDEA Act” (9/22/23)

米政権、米国気候部隊を開始、クリーンエネルギーや保全、気候対応力スキルの分野で若者を訓練

バイデン大統領は就任以来、気候やクリーンエネルギー、保全、環境正義の最も野心的な議題を実施してきた。9月20日には、こうしたコミットメントの一環として、「米国への投資(Investing in America)」議題を通じて、米国気候部隊(American Climate Corps)を立ち上げる行政措置を実施した。米国気候部隊は、より多くの若者がスキル・ベースの訓練へのアクセスを得られることを確実にするための労働力訓練及びボランティアイニシアチブで、米国の多様な新世代2万人以上が、クリーンエネルギーや保全、気候対応力といった成長分野でのキャリア経路を進めるようにする。米国気候部隊は、①クリーンエネルギー、保全、気候対応力関連のスキルで若者を訓練、②連邦プログラムを通じてリクルートを調整、③アメリコー(AmeriCorps)によるシーガル教育賞(Segal Education Awards)へのアクセスを気候部隊に拡大するよう働きかけ、④市民奉仕の実施を容易化、などに取り組むことになる。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Launches American Climate Corps to Train Young People in Clean Energy, Conservation, and Climate Resilience Skills, Create Good-Paying Jobs and Tackle the Climate Crisis” (9/20/23)