エネルギー省のスティーブン・クーニン次官が退任

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブ・チュウ長官(Steven Chu)は11月8日に同省職員に送った電子メールの中で、スティーブン・クーニン科学次官(Steven Koonin, Under Secretary for Science)が11月18日付けで退任すると発表した。退任後は、ワシントンDCを拠点とする防衛分析研究所(Institute for Defense Analyses)に勤務する。クーニン氏はエネルギー省次官に就任し、核融合および核兵器の政策を担当する前は、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology)の学長(provost)、BP社の首席科学者などを務めていた。 Nature.com “Steven Koonin leaving US Department of Energy – November 09, 2011” (11/9/11)

「医学研究は経済を牽引する重要な役割を果たす」との報告

米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges: AAMC)の委託を受けてコンサルティング会社のトリップ・ウンバック社(Tripp Umbach)が作成した報告書によれば、連邦および州政府の資金提供を受けて2009年に米国内の医科大学および大学病院で実施された研究は、国内経済に約450億ドルをもたらしたという。さらに、AAMC加盟機関で実施された医療研究により、約30万人の雇用が支えられているという。この報告書を受け、AAMCの最高科学責任者(Chief Scientific Officer)は、「医療研究および新たな治療の発見の継続的な進展のためには、持続的な連邦資金が重要である」と述べた。 AAMC “New Study Shows Medical Research an Important Economic Driver” (11/7/11)

エネルギー省、消費者による電力消費管理向上の促進に向け800万ドルを交付へ

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は11月8日、消費者の電力消費データへのアクセスを促進することで、消費者自身による電力消費管理の向上を促すことを目的としたプログラム、「スマートグリッド・データアクセス(Smart Grid Data Access)」の実施を発表した。同プログラムでは、電力消費データへのアクセス向上を実現するプログラムを開発したユーティリティ企業、地方自治体、コミュニティなどに最高800万ドルが交付される。スマートグリッド・データアクセスの資金交付は2段階で行われ、第一段階では、申請者は消費者および特定の第三機関向けのデータアクセス方針を確立するための過程を記述した詳細な実証計画を提出するなどし、選出された10~12件のプロジェクトに各50万ドルが交付される。第二段階では、第一段階の選出プロジェクトの中からより広範な導入を目的として1件のプロジェクトに約200万ドルが交付される。 Department of Energy “Department of Energy Announces Funding to Help Consumers Better Manage Their Energy Consumption” (11/8/11)

再生可能エネルギー市場協会、「再生可能エネルギー誓約」プロジェクト始動へ

再生可能エネルギー市場協会(Renewable Energy Markets Association)は11月8日、米国における再生可能エネルギーの自発的購入を2015年までに現在の3倍とすることを目標とし、自発的購入に長期的(少なくとも5年間)にコミットメントする組織を募るプログラム「5ヵ年再生可能エネルギー誓約(5 Year Renewable Energy Pledge)」を発表した。同プログラムには、テキサス州オースティン市やジョージタウン銀行(Bank of Georgetown)、スティーブンス・パス・スキーリゾート(Stevens Pass ski resort)などが参加を表明している。参加組織の再生可能エネルギー購入は、「グリーンe米国エネルギー基準(Green-e National Energy Standard)」或いは同様のガイドラインに沿って実施され、全ての再生可能エネルギー購入は州政府或いは連邦政府による義務付けを超えるものでなくてはならない。 Environmental Leader “Renewable Energy Pledge, Industry Association Launched” (11/9/11)

バイオ燃料を利用した商業航空機が初飛行

11月7日にテキサス州ヒューストンから離陸したコンチネンタル航空(Continental Airlines)のボーイング737-800機は、米国で初めてバイオ燃料(藻類を原料とする)を用いて飛行した商業航空機となった。この燃料を開発したのはカリフォルニア州にあるソラザイム社(Solazyme)社である。同航空会社の親会社であるユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス社(United Continental Holdings)は、「本飛行(ヒューストン発シカゴ行き)で利用した混合バイオ燃料により、自動車が3万マイル走行する際に発生するのと同量の二酸化炭素排出を削減した」としている。同社は2014年までにソランザイム社の混合バイオ燃料を最高2,000万ガロン購入する見込みである。 CNET “Biofuel-powered commercial aviation finally takes off” (11/8/11)

「国防総省による再生可能燃料の利用強化は国防利益に貢献しつつも、費用は割高」との報告

国防総省(Department of Defense)が議会の命を受けて作成した報告書「国防総省による代替・再生可能燃料利用の機会(Opportunities for DoD Use of Alternative and Renewable Fuels: FY10 NDAA Section 334 Congressional Study)」によれば、同省による再生可能燃料の利用強化は米国の安全保障利益に貢献し、軍のエネルギー安全保障目標を達成する一方、ドロップイン式再生可能燃料の供給計画は国防総省の需要目標を満たすには不十分であると同時にその費用はかなり割高となり、予算的にも厳しくなることが予想されるという。報告書は、「国防総省と議会がさらに取り組みを進めることで、再生可能航空燃料生産を促進し、軍務の再生可能燃料目標を達成するために必要なコスト問題を解決することが可能である」と結論している。 Green Car Congress “DoD report concludes use of renewable fuels contributes to national security interests, but at a price penalty” (11/8/11)

国立大気研究センター(NCAR)、IBM社のスパコン「イエローストーン」を導入

国立大気研究センター(National Center for Atmospheric Research: NCAR)が、気候研究専門施設を新設し、そこにIBM社による1.6ペタフロップのスパコン「イエローストーン(Yellowstone)」を導入することが発表された。イエローストーンは来年初めまでに完成する予定で、来夏から実用化の計画である。新聞報道によれば、IBM社はその他の競合3社と競争し本受注を獲得したといい、契約額は2,500~3,500万ドルと試算されている。NCARの科学者は、イエローストーンを使って大気プロセスや気候変動、過酷な天候、磁気嵐、炭素捕獲、航空安全、山火事などの研究に取り組む。 InformationWeek “IBM Yellowstone Supercomputer To Study Climate Change” (11/8/11)

風力エネルギー市場、2011年は復活の年

世界風力エネルギー協会(World Wind Energy Association: WWEA)が発表した2011年上半期の報告書によれば、2010年に低迷した風力エネルギー業界は、新たな勢いを取り戻し、健全な復活を示しているという。世界の風力エネルギー能力は2011年半ばまでに21万5,000メガワットに達し、そのうち1万8,405メガワットが今年上半期に加えられた。この増加は2010年同期に比べて15%増となっている。また、中国、米国、ドイツ、スペイン、インドが世界のエネルギー大国上位5カ国として挙げられており、これらの国の合計は世界の風力エネルギー能力全体の74%を占めると試算されている。報告書は、多くの国が新市場として台頭していると述べる一方、「先進国の中では、日本が今後、風力エネルギーにおいて積極的かつ前向きな役割を果たすであろう」との期待を示した。 Renewable Energy World.com “Wind Energy Markets Gather New Momentum” (11/7/11)

農務長官、先端バイオ燃料の生産および有用性拡大を目的とした資金交付を発表

トム・ビルサック農務長官(Tom Vilsack)は10月31日、先端バイオ燃料の生産および拡大の支援を目的として、全国156件の先端バイオ燃料生産者に合計4,460万ドルの資金を交付すると発表した。これらの資金交付は、農務省(US Department of Agriculture: USDA)の「先端バイオ燃料向けバイオエネルギー・プログラム(Bioenergy Program for Advanced Biofuels)」を通じて実施され、金額は受益者が生産するバイオ燃料の量に基づいて決定される。「本件は、地域の生産者が再生可能エネルギーの生産と有用性を強化するのを支援するものであり、ひいては米国が外国石油への依存を減少させる取り組みの契機となるものである」とビルサック長官は述べている。 United States Department of Agriculture “Agriculture Secretary Vilsack Announces Funding to Expand the Production and Availability of Advanced Biofuels” (10/31/11)

世界で最もイノベーティブな都市はボストン

オーストラリアのコンサルティング会社、2シンクナウ社(2thinknow)は、2011年版「世界で最もイノベーティブな都市(most innovative cities in the world)」のランキングを発表した。331の対象都市から、そのうち上位125都市が発表された。ランキングは、①文化的資産、②人的インフラ、③ネットワーク市場の3つの要素に基づいて行われ、最もイノベーティブな都市から順に、「ネクサス(Nexus)」「ハブ(Hub)」「ノード(node)」の3種類に分類、定義されている。ランキングの1位はボストンで、次いでサンフランシスコ、パリ、ニューヨーク、ウィーンとなっている(上位20都市に日本の都市は入っていない)。 URENI “Most Innovative Cities 2011” (11/2/11)