連邦議会、NOAAの国立気候サービスの新設要請を却下

国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)は、組織内を再編し、新機関として国立気候サービス(National Climate Service)の設立を認めるよう議会に要請していたが、共和党主導の下院議会により、本要請は却下された。ジェーン・ルブチェンコNOAA長官(Jane Lubchenco)は、「気候データに関する需要は急増している」として国立気候サービスの新設を訴え、関係機関から幅広い支持を得ていたものの、「気候」を巡る新たな機関の設立は政治的問題となっており、共和党議員らは強い反発を示していた。 The Washington Post “Congress kills request for National Climate Service” (11/20/11)

米中合同商業貿易委員会(JCCT)、11月下旬に終了

第22回米中合同商業貿易委員会(U.S.-China Joint Commission on Commerce and Trade:JCCT)が11月下旬に終了した。ジョン・ブライソン商務長官(John Bryson)、ロン・カーク米国通商代表部代表(Ron Kirk, United States Trade Representative:USTR)、中国の王岐山副首相が共同議長を務めた本委員会では、両国の貿易関係において重要な3点(①電気自動車に関連する重要な障壁の排除、②差別的な国内イノベーション政策の排除措置の強化、③中国における知的財産権取締りの強化)において重要な合意に至っており、特に、中国政府は知的財産権保護の取り締まり体制を大幅に強化することを確約している。ただし、中国市場を米国の輸出や投資に開放するために為すべきことはまだ多いと米国政府は考えている。 United States Department of Commerce “U.S.-China Joint Commission on Commerce and Trade (JCCT) Concludes with Significant Agreements” (11/21/11)

GAO、エネルギー省の核燃料研究開発計画の欠陥を指摘

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は10月17日付けの報告書(公表は11月16日)の中で、「エネルギー省(Department of Energy)による核燃料サイクルの特定およびエネルギー生産技術に関する研究開発計画は、現行準備態勢の全面的評価および業界や国際パートナーからのインプット活用が十分に検討されていない」との見解を示した。報告書は、「エネルギー省の計画は、核燃料サイクルと技術の選択及び実証については科学的手法や工学的原則が詳述されているが、研究対象技術の現行能力に関する評価が不十分である」としている。また、エネルギー省の計画には、核燃料業界との長期的協力に関する戦略を含めるべきであると勧告している他、関係機関の取り組みを調整する正式なメカニズムが開発されておらず、責任の所在や研究が重複する可能性があると指摘している。 Fierce Homeland Security “GAO finds holes in DOE’s nuclear fuel R&D plan” (11/17/11)

カリフォルニア州エネルギー委員会、カリフォルニア大学デイビス校の風予報ツール開発に約40万ドルを助成

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、風予報ツールの開発に取り組むカリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis: US Davis)に、39万8,662ドルを助成すると発表した。これまでの暴風(wind ramp)データを分析し、風予報ツールを改良することで、暴風が発生する前に警告を出し、カリフォルニア独立システム・オペレーター(California Independent System Operator)が風力発電システムの突然の変化に対応できるようにすることが狙いである。本プロジェクトでは、UC Davisおよびそのパートナー機関も、10万9,364ドルを負担することになる。 The California Energy Commission “Energy Commission Awards Nearly $400,000 to UC Davis for Wind Forecasting” (11/17/11)

ハーバード大学、イノベーション研究所をオープン

ハーバード大学ビジネススクール(Harvard Business School: HBS)キャンパスの隣にハーバード・イノベーション研究所(Harvard Innovation Lab: Hi)が開設され、11月18日のオープニング式典にはボストン市長やハーバード大学学長、HBSの学部長などが出席した。Hiはビルの1階を占め、上2階にはHBSの「FIELDコース(イノベーションを重視しながらビジネス上の課題に取り組む講座)」向けのチームベースの教室およびプロジェクトスペースも設けられている。Hiが他のいわゆる「アントレプレナー・センター」と異なる点として、①卒業生や外部の専門家のみならず教員が計画当初から関与していること、②Hiは様々な「実験」を行う場所であり、商業化への圧力はないこと、③施設が地元のコミュニティにも開放されていること、が挙げられている。 Harvard Magazine “”Hi” to the Harvard Innovation Lab” (11/18/11)

チュウ長官、米国がソーラー分野で競争し続けることの重要性を強調

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は11月18日、コロラド州のプライム・スター・ソーラー社(PrimeStar Solar)のソーラー発電施設を視察した後、「(連邦融資保証を受けた後に倒産したソーラーパネル・メーカー)ソリンドラ社(Solyndra)の一件は本当に残念なことであったが、諸外国は巨大なソーラーエネルギー世界市場に向けて競争しており、米国がこのゲームに留まり続けることは重要である」と述べた。長官は、「太陽光発電システムの世界市場は800億ドル以上に成長している。米国は複数のソーラー技術を開発したものの、現在太陽光電池とソーラーモジュール生産の市場シェアの約半分は中国が占めており、米国は大きく遅れを取っている。米国はここで白旗を上げる訳にはいかない」と発言した。 Article.boston.com “At GE plant, Chu says US needs to stay in solar” (11/18/11)

EPA規制により、中西部で1万3,000メガワットの石炭発電所が閉鎖に追い込まれる可能性

電力グリッドのオペレーターである中西部独立システム・オペレーター(Midwest Independent System Operator: MISO)によれば、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)が現在提案している4つの連邦環境規制により、約1万3,000メガワットの石炭火力発電所の閉鎖、電力価格の高騰、電力の信頼性低下、既存施設の改良や置換に莫大な費用負担が強いられる可能性があるという。EPA規則を遵守するためには、MISOのグリッドの7万メガワットの発電所のうち約6万2,000メガワットについて、改良および置換のために最高330億ドルを投資しなくてはならない可能性があるといい、MISOは他の地域グリッドオペレーターと共に、EPAに対して発電所が規則を遵守する上で何らかの柔軟性を認めるよう求めている。 Scientific American “EPA Rules Could Shut 13,000 Megawatts of Midwest Coal Plants” (11/18/11)

クレイ社、IBM社が断念したスパコン開発プロジェクトを引き継ぐ

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(University of Illinois Urbana-Champaign)の「スーパーコンピューティング・アプリケーションズ米国センター(National Center for Supercomputing Applications:NCSA)」は、世界有数のスパコンを構築するプロジェクト「ブルーウォーターズ(Blue Waters)」をクレイ社に委託すると発表した。このプロジェクトは当初、IBM社が受託していたが、チップ開発で苦戦し、「IBM社が開発していた革新的な技術は非常に複雑で、予想以上の金銭的および技術的支援が必要であった」として今年の8月に撤退を表明していた。NCSAからクレイ社への発注金額は1億8,800万ドル以上に上る。スパコン市場は長い間、米国が独占していたが、日本の復活や中国の台頭により、米国のリーダーシップが失われつつあるとの懸念が出ている。 The Wall Street Journal “Cray to Take On Supercomputer After IBM’s Exit” (11/14/11)

西部気候イニシアチブ、温室効果ガス排出量取引制度支援を目的とした非営利法人を設立

カナダのブリティッシュコロンビア州やオンタリオ州、米国のカリフォルニア州などで構成される西部気候イニシアチブ(Western Climate Initiative)は、州間の温室効果ガス排出量取引制度の実施に管理・技術サービスを提供することを目的として、非営利法人の西部気候イニシアチブ(Western Climate Initiative. Inc.: WCI)を設立したと発表した。また同組織の理事として、ケベック州、ブリティッシュ・コロンビア州、カリフォルニア州の高官が就任した。WCIは今後、①割当(allowance)やオフセット認証(offsets certificates)を追跡するコンプライアンス追跡システムの開発、②割当オークションの管理、③割当オークションや割当およびオフセット認証取引の市場監視の実施、などを行っていく。 Center for Climate and Energy Solutions “Western Climate Initiative Establishes Non-profit Corporation to Support Greenhouse Gas Emissions Trading Programs” (November 2011)

環境保護庁(EPA)、クリーンエネルギーでリーダーシップを示した19機関を表彰

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は11月16日、第11回年間グリーンパワー・リーダーシップ賞(11th annual Green Power Leadership Awards)の受賞機関として、全国19のEPAグリーンパワー・パートナー(Green Power Partners)機関を発表した。グリーンパワー・パートナーシップは、グリーンパワー(再生可能エネルギー)の利用増加を支援するプログラムで、約1,300件のパートナー機関が参加している。今回リーダーシップ賞を受賞する機関は、エンパイアステート・ビルディング(Empire State Building)、グーグル社(Google Inc.)、インテル社(Intel Corporation)、ワシントンDC、サンタクララ大学(Santa Clara University)など多岐に亘る。 United States Environmental Protection Agency “EPA Honors 19 Organizations for Leadership in Clean Energy” (11/16/11)