大西洋横断経済評議会、イノベーションでの協力および規制と標準の協調の必要性を確認

11月29日に大西洋横断経済評議会(Transatlantic Economic Council: TEC)が行われ、ジョン・ブライソン商務長官(John Bryson)率いる米政府高官らは、欧州連合(European Union: EU)の高官らとともに、オバマ政権の国家輸出イニシアチブ(National Export Initiative: NEI)に関する協力や達成方法などについての協議を行った。TECは、知的財産権保護や規制協力など具体的なプログラムの実施について閣僚レベルの政治的ガイダンスを提供することを目的として、2007年4月に発足された。今回の会議では、経済繁栄の継続および雇用創出のためにはイノベーションが主要原動力になるとの認識が両国で共有された他、新興分野の貿易において不要な規制や標準を避けるべく双方間の努力が必要であるとの点が確認された。 Commerce.Gov “Transatlantic Economic Council Discussions Highlight Need for Cooperation in Innovation and Regulatory and Standards Collaboration” (11/29/11)

商務省、「知的財産の窃盗は米国企業に損害をもたらす」

商務省(Department of Commerce)のレベッカ・ブランク副長官代理(Rebecca Blank, Acting Deputy Secretary)は11月29日、大統領府で行われた、知的財産窃盗犯罪取締りに関するイベントに参加した。同イベントでは、同取締まりにおける政権の取り組みの進展状況や、これらの犯罪が経済や公共の安全に及ぼす脅威について国民の知識を深めることを目的とした広報キャンペーン「偽造は損害をもたらす。あなたにはそれを止める力がある(Counterfeits Hurt. You Have The Power to Stop Them)」の開始が発表された。「偽造は国民の安全性に脅威をもたらすだけでなく、経済や米国企業にも損害をもたらす。知的財産の窃盗は国内産業に年間2,000~2,500億ドルの損失をもたらし、数十万人の失業者を生み出している」と商務省は説明している。 Commerce.Gov “Stolen Intellectual Property Harms American Businesses Says Acting Deputy Secretary Blank” (11/29/11)

「マテリアル・ゲノム・イニシアチブ」の内容が具体化

マサチューセッツ州ボストンで開催されたマテリアル研究学会(Materials Research Society)の会合で11月28日、複数の米高官が「マテリアル・ゲノム・イニシアチブ(Materials Genome Initiative)」の詳細を発表した。同イニシアチブはオバマ大統領が6月に発表したもので、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)でクリーンエネルギー・マテリアル研究開発担当副長官(Assistant Director for Clean Energy and Materials Research and Development)を務めるサイラス・ワディア氏(Cyrus Wadia)は、「マテリアル・ゲノム・イニシアチブでは、マテリアル研究のコミュニティーを作ることに重点がおかれ、マテリアル科学データやツールが共有・公開される予定である」と説明した。また、ワディア氏はイニシアチブの一環として、新マテリアルの発見から導入までの様々な段階における研究者間の共同研究を可能とするようなグラントの実施が検討されていることも明らかにしている。 Nature.com ” US ‘Materials Genome Initiative’ takes shape” (11/28/11)

NIH、技術移転プロセスの合理化システムを発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、連邦政府による技術移転プロセスの合理化を目的としたウェブサイト、「電子研究原料カタログ(electronic Research Materials catalogue: eRMa)」を始動した。従来、企業がNIH研究所が有する特許権を付与されていない研究原料のライセンシングを行うには、6ヶ月の期間を要していたが、今回の新システムにより数日でできるようになる。eRMaは、NIHの技術移転局(Office of Technology Transfer: OTT)がNIHの国立癌研究所癌研究センター(National Cancer Institute Center for Cancer Research)の協力を受けて開発したもので、①企業はウェブサイトを通じて特許権を付与されていない原料を見つけ出し、迅速な契約制度を使ってライセンシングできる、②オンライン支払いが可能になり、原料の受領が早くなる、③回転率を早くし、ライセンシングのプロセスを簡素化する、などが特徴となっている。 NIH “NIH answers call to streamline technology transfer process” (11/28/11)

中国、米国の再生可能エネルギー政策について貿易障壁調査へ

中国商務部(Ministry of Commerce)は11月25日、米国における再生可能エネルギー業界への助成・支援政策について貿易障壁の調査を行うと発表した。調査は、太陽光、水力、風力エネルギー製品および機器に関してニュージャージー、カリフォルニア、オハイオ、マサチューセッツなどの州におけるプログラムが対象となる。今回の発表は、米国政府が最近発表した、中国製ソーラーパネル・メーカーへのダンピング調査に対する報復とみられている。両国は、タイヤからファスナー、鶏にいたる様々な分野で貿易論争を続けているが、中国の商務長官は11月初旬に、「米国は自国の競争力のなさを中国のせいにすべきではない。中国は米国政府による中国製再生可能エネルギー製品への調査に不満を抱いている」と述べている。 The Wall Street Journal “China to Investigate U.S. Renewable Energy Policies” (11/25/11)

グーグル社、再生可能エネルギー開発プロジェクトを中止

グーグル社(Google)は11月22日、同社ブログにて、石炭よりも安価な再生可能エネルギーの実現を目標とした「石炭より安い再生可能エネルギー(Renewable Energy Cheaper than Coal)」プロジェクトや、ウィキペディアのようなオンライン・エンサイクロペディア・サービス「Knol」など7つのプロジェクトを取り止めると発表した。4月に同社の最高経営責任者(Chief Executive Officer)に就任したラリー・ペイジ氏(Larry Page)は、就任以来「春の大掃除」と呼ばれる事業整理を行っており、今回の発表は3度目の「春の大掃除」となる。グーグル社はモバイルコンピューティングやソーシャル・ネットワーキングなどで厳しい競争に直面しており、一部の投資家からはグーグル社の増大する支出に不満が出ていた。 Planet Ark “Google Quits Plans To Make Cheap Renewable Energy” (11/23/11)

欧州連合,米国製バイオエタノールのダンピング調査へ

欧州連合(European Union: EU)は11月25日、米国からEUに輸出されているバイオエタノールの連邦・州政府の税クレジットやその他の助成プログラムについて、ダンピング調査を行うと発表した。具体的にはイリノイ、ミネソタ、ネブラスカ、サウスダコタの各州のバイオエタノール製品が調査の対象として挙げられている。この調査は、EUの再生可能エタノール生産者団体(ePURE)が、米国製燃料の輸入が2008年から2010年の間に500%急増したとして申し立てを行い、調査を要請したことを受けて行われるものである。申し立てが支持された場合、米国製バイオエタノールに輸入関税が課される可能性がある。 Industry Week “Europe Launches U.S. Bio-Ethanol Anti-Dumping Probe” (11/25/11)

大統領府、「中国での米国知的財産権の保護においては欧州の協力が必要」との見解

米国政府の知的財産権担当(czar)であるビクトリア・エスピネル氏(Victria Espinel)は11月22日、「米国企業は中国での知的財産権保護に関して深刻な困難に直面している」として、米国と欧州連合(European Union: EU)が協力して本件に取り組む必要性を訴えた。「本件に関して米国が中国に対して抱いている懸念は広範にわたり複雑である。中国への対処に関して欧州の協力が得られれば米国にとって非常に有益である」と述べた。 The Wall Street Journal “Official: U.S. Needs Europe’s Help on Patent Protection” (11/22/11)

バイオ施設が建設ブーム

製薬業界では経費や人員の削減が話題となっているが、研究施設建設に限ってはその影響が見られない。従来、製薬会社の研究開発施設は郊外の広大なキャンパス内にあるのが一般的であったが、最近はファイザー社(Pfizer)やノバルティス・インターナショナルAG社(Novartis International AG)など、多くの製薬企業が、大学や競合他社が集中する都市地域に研究開発施設を設置しており、「バイオクラスター」を形成するようになっている。ある調査によれば、2011年1-10月期の着工件数が全体では前期比3%減であったが、バイオ企業を含む製造事業者所有の研究所の着工件数は昨年より2倍以上増加したという。別の調査によれば、マサチューセッツ州ボストン、ニューヨーク・ニュージャージー州、カリフォルニア州ベイエリアが生命科学部門の成長地域ベスト3として挙げられている。 The Wall Street Journal “A Biotech Building Boom” (11/23/11)

ローレンス・バークレー国立研究所、第二キャンパスの建設予定地は2012年に発表

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory:LBNL)の担当官は11月22日、同研究所の第二キャンパスの建設地発表は、当初予定の11月後半ではなく、2012年初期に行う予定であると述べた。ポール・アリビサトス所長(Paul Alivisatos)も、「選択肢を十分に検討し、関係機関との調整を行うのにもう少し時間が必要である」としている。第二キャンパスの候補地として、リッチモンドのリッチモンド・フィールド・ステーション(Richmond Field Station)、バークレーとアルバニーにあるゴールデン・ゲイト・フィールド用地(Golden Gate Fields property)、バークレーのアクアティック・パーク(Aquatic Park)など6ヶ所が挙がっている。 SF Gate “Lawrence Berkeley Lab site to be picked in 2012” (11/23/11)