米中経済安全保障委員会(USCC):中国国営企業は競争力と政治面で大きな課題を呈する

米中経済安全保障委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission: USCC)が11月14日に発表した報告書によれば、世界不況を受け、中国の国営或いは国が管理する事業は中国経済のほぼ大半を占めている他、中国国営企業大手の130名の指導者は皆、中国共産党(Chinese Communist Party)の党員であるという。こうした国営企業に対する支援は、中国の政治的構造全般で行われており、助成金やその他の様々な優遇措置が提供されているという。USCCは米議会に対して、中国とのいかなる二国間投資協定においても、相互関係を確実にし、中国国営企業によってもたらされる不当な問題に明確に対処することなどを勧告している。 Industry Week “US-China Report: China Inc. Poses Major Competitive, Political Challenges” (11/14/12)

米国と中国の消費者は「米国製」製品を好む

ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group: BCG)が、米国、中国、ドイツ、フランスで5,000人以上の消費者を対象に、「米国製」に対する意識や実際の購買行動について調査を行ったところ、米国消費者の80%以上、中国消費者の60%以上が、、「中国製」と表示された製品よりも、「米国製」と表示された製品に割増金額を支払うことに躊躇しないという結果が出た。本調査は9月に実施され、11月15日に発表された。米国民が「米国製」に割増金額を支払おうとする背景には、「米国製」の品質に対する評価と愛国心がある。一方、ドイツとフランスの消費者は、米国製よりも自国製製品に割増金額を支払う傾向にあるという。 Boston Consulting Group “U.S. and Chinese Consumers Willing to Pay More for Made in USA Products” (11/15/12)

カリフォルニア州エネルギー委員会、電気自動車充電インフラ整備に30万ドル以上を助成

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、州内のプラグイン式電気自動車用の充電インフラの整備を強化する一助として、34万1,045ドルを助成することを決定した。同州のジェリー・ブラウン知事(Jerry Brown)は、2012年3月23日付けの行政命令で、州政府が州内におけるゼロ排気自動車(zero-emission vehicles; ZEVs)の急速な商業化を支援及び促進するよう通達している。同州では、2025年までに150万台のZEVが州内を走行することを目標としている。 Inside Climate News “California Energy Commission Awards More Than $300,000 for EV Charging Infrastructure” (11/15/12)

米国科学特使が発表される

国務省(Department of State)のヒラリー・クリントン長官(Hillary Rodham Clinton)は11月8日、新たな科学特使(Science Envoy)の任命を発表した。新たに特使となったのは、コロラド大学ボールダー校(University of Colorado at Boulder)のバーナード・アマデイ教授(Bernard Amadei)、最近までマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の学長を務めていたスーザン・ホックフィールド氏(Susan Hockfield)、ワシントン大学セントルイス校(Washington University in St. Louis)のバーバラ・シャール教授(Barbara Schaal)の3名である。科学特使は、外国関連機関との既存の関係の強化や新たな関係の育成、世界的課題への対処の一助となる協力の可能性に関する協議、共通目標の実現などに取り組む。民間市民として渡航を行い、大統領府や国務省、米国科学コミュニティに助言を行うことになる。 Department of State “U.S. Science Envoys Announced” (11/8/12)

エネルギー省のESネット、世界最速の科学ネットワークを本格始動

科学的研究は、よりデータ集約型となり、世界的な協調体制や膨大なデータセットを迅速かつ信頼できる形で共有する能力が重要となっている。こうした中、エネルギー省(Department of Energy)のESネット(Energy Sciences Network)は、米国内の研究所やスパコン・センター、主要科学機関を100ギガビット毎秒(100 Gbps)で接続する世界最速の科学ネットワークを運用している。このネットワークは従来、10Gbpsであったが、米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)から資金を得て100 Gbpsに改良された。ESネットはローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)によって管理されている。米国内の科学者は、ESネットを利用して、エネルギーや気候化学、宇宙の起源といった世界的にも重要な課題に協力して取り組むことが可能になる。 Berkeley Lab “Department of Energy’s ESnet Rolls Out World’s Fastest Science Network” (11/13/12)

カリフォルニア州でキャップ・アンド・トレード・プログラム開始

カリフォルニア州で11月14日、温室効果ガスの排出規制とクリーン技術への投資促進を狙いとした「キャップ・アンド・トレード制度」が始まり、カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board: CARB)は同日、温室効果ガス排出機関を対象に排出枠(allowance)のオークションを行う。プログラム開始から最初の2年間は、大手工業排出機関は排出枠の90%を無償で得ることができる。排出枠はその後、2050年までに減少する。CARBでは、2012‐13年度に企業が支払う排出枠購入費用は9億6,400万ドルと試算している。一部の事業者は、プログラムによる更なる負担は電気代の高騰と失業をもたらすとして、プログラム開始を遅らせるよう請願したが、州はこれを拒否した。 Boston.com “Calif. to officially launch greenhouse gas system” (11/12/12)

国際エネルギー機関(IEA)、再生可能エネルギーは2035年までに石炭に匹敵すると予測

国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)が11月12日に発表した年間概況報告によれば、2035年までに再生可能エネルギーは世界の発電部門として石炭に匹敵する見込みであるという。その要因として、技術費用の低減と助成金の増加が指摘されている。報告によれば、風力地帯やソーラー・パーク、水力発電ダムは、2015年までに2番目に大きい発電部門となり、2035年までに全発電の3分の1(石炭のシェアとほぼ同等)を占めるようになるという。IEAは、世界の再生可能エネルギーへの助成金は、2011年の880億ドルから2035年は5,230億ドルへ増加すると予想している。 Renewable Energy World.com “Renewable Energy to Rival Coal for Power Generation in 2035” (11/12/12)

アップル社、3年連続で「最も革新的な企業」のトップに

コンサルト会社のブーズ社(Booz & Co.)が発表した年次報告書「世界のイノベーション1000調査:アイデアの実現(Global Innovation 1000 Study: Making Ideas Work)」によれば、アップル社(Apple)が3年連続で1位となった。ブーズ社は、研究開発(R&D)費が最も多い世界1,000社を対象に、企業がアイデアを商業的成功へと転換させる能力の分析を行い、それに基づいて順位付けを行っている。アップル社のR&D費(24億ドル)は年間R&D支出としては世界で54番目に過ぎず、「予算、イノベーション、成功の間には事実上相関関係はない」と報告書は指摘している。R&D費が世界1位のトヨタ自動車(約100億ドル)は総合順位で7位となっている。総合順位の2位はグーグル社(Google)、3位は3M社である。 Tech Spot “Apple “most innovative” company for third year, Booz & Co. finds” (11/9/12)

気候変動が今後米軍に及ぼす影響は甚大との予測

米国研究評議会(National Research Council: NRC)が中央情報局(Central Intelligence Agency: CIA)やその他の情報機関から委託を受けて作成した報告書によれば、気候変動は加速しており、今後数年間のうちに世界中で更に破壊的な事象が起こり、米軍及び情報機関は前代未聞の負担を強いられることになるであろうという。気候変動が原因で発生する危機は、内部の不安定性や国際的対立をもたらす可能性があり、米軍は人道的支援や、場合によっては重要なエネルギーや経済、その他の利益を保護するために軍の出動を余儀なくされるかもしれないという。国防総省(Department of Defense)は既に気候変動対策に着手し、数十億ドルを投じているが、NRC報告書は、「米国は気候変動がもたらす惨事への対応が準備不足である」と警告している。 New York Times “Climate Change Report Outlines Perils for U.S. Military” (11/9/12)

オークリッジ国立研究所のスパコン「タイタン」がスパコンの演算性能で世界1位に

世界のスパコンの演算性能を集計、発表する「トップ500リスト(TOP 500 List)」が11月12日に発表した下半期報告によれば、オークジッリ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)に設置されているクレイ社(Cray)製のスパコン「タイタン(Titan)」がリンパック・ベンチマーク(Linpack benchmark)で17.59ペタフロップスを記録し、世界1位となった。ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)にあるIBM社製「セコイア(Sequoia)」は2位となり、次いで、神戸市の理化学研究所にある富士通製スパコン「京」、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)にあるIBM社製「ミラ(Mira)」、ドイツのユーリヒ総合研究機構(Forschungszentrum Juelich)のIBM社製「JUQEEN」となっている。スパコンの設置台数は米国(250台)が圧倒的1位で、次いで中国、日本、英国であるが、実行性能の総計では米国に次いで日本となっている。 TOP 500 “Oak Ridge Claims No. 1 Position on Latest TOP500 List with Titan” (11/12/12)