NSF、国際的協力組織である研究データ同盟への参加を支援

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は11月8日、レンセラー工科大学(Rensselaer Polytechnic Institute)に250万ドルのグラントを提供すると発表した。同大学は、世界中の科学者達の間で研究データの共有を可能にし、イノベーションを加速させることを目的とした新国際組織「研究データ同盟(Research Data Alliance: RDA)」において、米国の参加を主導することになっており、今回のグラントはそのためのものである。これまで、120の米国及び国際機関が参加している。RDAにおける米国の関与を主導するのは、レンセラー工科大学のフランシーン・バーマン科学教授(Francine Berman)である。RDAの国際的立ち上げ及び総会は2013年3月にスウェーデンで行われる予定である。 National Science Foundation “NSF-Supported Research Data Alliance/U.S. Collaborates with International Partners to Accelerate Data Sharing” (11/8/12)

USAID、海外援助にDARPA的アプローチ

米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development: USAID)は11月8日、「高等教育ソリューション・ネットワーク(Higher Education Solutions Network)」プログラムからグラントを受益する7つの大学チーム(米国内外)を発表した。同プログラムは、海外援助において科学技術が果たす役割を強化することを狙いとしたもので、受益する7大学チームは、医療の向上や貧困及び紛争の削減につながる革新的かつ低コストな手法の設計に取り組む。USAIDの科学顧問は本プログラムについて、「USAIDは開発向けの『米国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)』を構築しようと試みている」と述べている。USAIDでは、ラジブ・シャー氏(Rajiv Shah)が長官に就任して以来、科学技術を重視する姿勢がより顕著になっている。 Science Insider “A ‘DARPA’ Approach to U.S. Foreign Aid” (11/8/12)

NSF、地球科学局の副局長に米国大気研究センター(NCAR)のロジャー・ワキモト所長を選出

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、地球科学局(Directorate for Geosciences)の副局長(assistant director)として、米国大気研究センター(National Center for Atmospheric Research: NCAR)のロジャー・ワキモト所長(Roger M. Wakimoto)を選出した。ワキモト氏の就任は2013年2月の予定で、大気や極、地球、海洋科学における中核的研究を支援する地球科学局(年間予算約10億ドル)を主導する。ワキモト氏は、NCAR所長就任前は、NCARの地球観測研究所(Earth Observing Laboratory)で副所長を務めていた。地球物理学者であるワキモト氏は、竜巻や雷雨、その他の厳しい天候の研究を専門としている。 National Science Foundation “National Science Foundation Selects National Center for Atmospheric Research Director Roger M. Wakimoto to Lead Geosciences Directorate” (11/7/12)

再生可能エネルギー業界、オバマ政権2期目に期待

USRG再生可能ファイナンス社(USRG Renewable Finance: USRGRF)の共同設立者であるエド・フェオ氏(Ed Feo)によれば、オバマ大統領再選は、再生可能エネルギー業界に好意的な政策の継続を意味するという。同氏は、オバマ政権は、年末に失効予定の生産税控除(Production Tax Credit: PTC)の延長に取り組むと見る他、クリーン技術の最適化や戦略に特化したステラ・グループ社(The Stella Group)やソーラーエネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)も、オバマ政権2期目における再生可能エネルギー政策について楽観的見解を示している。選挙結果を受けて石炭企業の株価が急落したのも、再生可能エネルギー重視政策が今後も続くと市場がみていることが原因である。 Renewable Energy World.com “Renewable Energy Industry Weighs In On Obama Victory” (11/7/12)

オバマ政権2期目:気候変動対策と更なる掘削が行われる見込み

オバマ大統領の2期目におけるエネルギー及び環境問題への取り組みは、これまでの政策の継続となる見込みである。具体的には、自動車燃費基準の引き上げなどを実施した大統領行政命令の更なる発令、石炭火力発電所を対象とした温室効果ガスやその他の大気汚染規制の継続などが考えられる。オバマ政権による包括的エネルギー戦略は続き、エネルギー省(Department of Energy)は今後もシェールガスの増大を奨励すると同時に、大規模な代替エネルギープロジェクトへの支援も継続していくとみられる。債務軽減と気候変動対策の双方につながる策として炭素税があるが、下院は共和党が支配していることから同税が実現する見込みは低い。こうした中、最も効果的な排出削減策は、旧式の石炭火力発電所を閉鎖し、天然ガスを燃焼する新型のものに置換することで、これは既に実施されつつある。 Scientific American “Climate Change Action and More Drilling Likely in Obama’s Second Term” (11/7/12)

オバマ政権2期目の中小企業アジェンダ予測

オバマ大統領再選を受け、オバマ大統領選挙陣営の広報担当者アダム・フェッチャー氏(Adam Fetcher)によれば、オバマ政権2期目の中小企業関連アジェンダは以下の通りとなっている。 減税:景気回復の促進を目的とし、中小企業を対象とした18件の現行減税の拡大を提案。 資本へのアクセス:今年4月に法制化された「起業活性化法(Jumpstart Our Business Startups (JOBS) Act)」の推進を計画。JOBS法は中小企業の資本アクセス強化支援と投資家保護の維持を狙いとする。 この他の中小企業支援として、規制の合理化、輸出と貿易の拡大、中小企業への投資などが挙げられている。 Entrepreneur “Barack Obama’s Second Term Small-Business Agenda” (11/7/12)

オバマ政権2期目の環境政策に注目が集まる

オバマ大統領の再選が決まった数時間後から、エネルギー関係者は、「第2期オバマ政権は、環境保護者が支持するリベラル派となるのか、それとも石油業界が容認する穏健派となるのか」との思案が始まっている。オバマ政権1期目は、発電所を対象とした大気汚染の新規制を推進し、環境保護派を喜ばせた一方で、国内石油・ガス開発の重要性を強調し、石油・ガス業界指導者に歩み寄ってリベラル派を怒らせるなど、リベラル派と穏健派の双方を演じた。オバマ政権2期目の環境政策を占う最初の試験は、カナダのアルバータ州から油砂由来の原油を米国湾岸地域に送る送油管「キーストーンXL(Keystone XL)」計画に、大統領がどのような判断を下すかである。同判断は、2013年早期に行われると見られている。 Politico “Obama’s green cred on the line in second term” (11/7/12)

シリコンバレー、2013年にスタートアップ・ビザ法案の復活を期待

グーグル社(Google)、マイクロソフト社(Microsoft)、フェイスブック社(Facebook)などのテクノロジー企業は、「スタートアップ2.0法(Startup Act 2.0)」として知られる移民改革法案が、オバマ政権2期目において進展することを期待している。スタートアップ2.0法は、「米国で教育を受け、科学・技術・数学関連の分野で修士或いは博士号を取得した外国人(最高5万人)に米国内に引き続き滞在できるビザを提供する」といった内容で、民主、共和両党の議員の支持を得ているものの、移民制限を支持する団体などや同法案に反対する議員などから強い反対を受け、議会での審議が行き詰っている。 Cnet “Silicon Valley hopes to reboot startup visas in 2013” (11/8/12)

下院科学委員長席を巡る争いが始まる

下院科学委員会(House Science Committee)のラルフ・ホール現委員長(Ralph Hall、テキサス州選出共和党)が下院共和党の任期制限により退任することから、次期委員長を巡る争いが始まった。現在のところ、元委員長(1997-2001年)で現副委員長のジェームズ・センセンブレナー議員(F. James Sensenbrenner Jr.、ウィスコンシン州選出共和党)が委員長職への立候補を表明した他、ダナ・ローラバッカー議員(Dana Rohrabacher、カリフォルニア州選出共和党)とラマー・スミス議員(Lamar Smith、テキサス州選出共和党)(いずれも現委員)も委員長職に関心を表明している。 Space Politics “The race to chair the House Science Committee formally begins” (11/8/12)

オバマ大統領再選が各業界に与える影響分析

企業経営者(CEO)の一部は規制の緩和や財界寄りの税制を期待して、ロムニー大統領候補を支持していたが、オバマ大統領の再選が決まった今、CEOらは議会と大統領の間の膠着状態の軟化を望んでいる。以下は、ウォールストリートジャーナル紙による、オバマ政権2期目における業界ごとの今後の予想である。 医療ケア:オバマ大統領再選は、ヘルスケア改革の継続を意味するが、問題は法律がどのように施行されるかである。2014年に始まる医療保険改革により新たに3,000万人が保険に加入すると試算されており、これは病院や在宅ケア企業に恩恵をもたらすと考えられている。 エネルギー:掘削事業が鈍化することはないものの、オバマ大統領再選は、より厳しい環境規制とコスト増を意味する。大統領は、石炭の代替として天然ガスへの支持を再三表明している。1期目の優先事項であった再生可能エネルギーは引き続き重視されるが、ソーラーエネルギーや電気自動車用電池への投資が懸念事項となったことから、これらに更なる資金が提供される可能性は低い。 製造:大手製造企業は、機器への資本投資を躊躇させる原因となっている不透明性が解消されることを望んでいる。マクロ経済面では改善が見られつつあるが、「財政面での問題が解決しない限り、景気や雇用の回復は始まらないであろう」と工業会社の幹部らは見る。 技術:技術系企業は、オバマ大統領再選を受け、米国特許制度改革の継続、及び、税制や外国人労働者政策の改正の推進を期待している。 自動車:オバマ大統領の下で自動車業界ほど恩恵を受けた業界はないが、この状況は2期目も続く見込みである。オバマ政権の救済策により、ゼネラル・モーターズ社(General Motors Co.)やクライスラー・グループ社(Chrysler Group LLC)は見事に復活したものの、政府の取り組みが全て成果を挙げたわけではなく、電気自動車用電池メーカーに投じられた数億ドルは、大統領が期待していたほどの効果をもたらしていない。 Wall Street Journal “What Obama’s Victory Means for Business” (11/8/12)