グレンジャー財団、NAE工学フロンティア・プログラムに3000万ドルを寄付

米国工学アカデミー(National Academy of Engineering: NAE)は3月19日、グレンジャー財団(Grainger Foundation)がNAEの工学フロンティア(Frontiers of Engineering: FOE)プログラムを支援するため、300万ドルを寄付するコミットメントを行ったと発表した。同財団がFOEプログラムに300万ドルを寄付するのは今回で2回目となる。FOEプログラムは1995年に発足し、毎年米国でシンポジウムが行われる他、米国やドイツ、日本、インド、中国、欧州連合の工学者との二国間会議なども行われる。グレンジャー財団からの寄付金は、米国を拠点とするFOEプログラムの参加者にシード資金を提供する「グレンジャー財団工学フロンティア・グラント(Grainger Foundation Frontiers of Engineering Grants)」にも利用される。 National Academy of Engineering “The Grainger Foundation Commits $3 Million for NAE Frontiers of Engineering Program” (3/19/14)

大統領府、気候変動を視覚化したウェブサイトを発表

大統領府は3月19日、気候変動を視覚化した新たなウェブサイトを発表した。この新たなウェブサイトは、気候変動議題に国民の支持を集めることを任務とするジョン・ポデスタ大統領顧問(John D. Podesta、counselor to President Obama)によるアイデアである。オバマ政権は人々がこれらのコンピューター・モデルを見ることで我々が直面しているリスクについてより良い理解を得、気候変動に備える一助となることを期待している。気候変動を視覚化したウェブサイトは、米国民に気候変動の影響に備えるよう促がすより大きな取り組み、「気候データ・イニシアチブ(Climate Data Initiative)」の一環である。 UPI “White House launches website to visualize climate change” (3/19/14)

エネルギー省、革新的な効率ソリューションを競う学生コンペの勝利チームを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、大学生チームが、住宅や商業建造物におけるエネルギーの無駄を省き、効率性を向上させる独創的かつ革新的なソリューションの開発を競う、「より良い建造物事例コンペ(Better Buildings Case Competition)」の勝利チームを発表した。今年で3年目となる本コンペでは、エネルギー省や民間の専門家が考案した6つの事例(多世帯住宅における分散型発電や、公共ビルにおけるエネルギー管理など)に対して、150以上の大学生チームが技術的および財政的なソリューションを提案した。勝利チームとして、ハーバード大学(Harvard University)、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)、エール大学(Yale University)、スタンフォード大学(Stanford University)などが選出されている。 Department of Energy “Energy Department Announces Winners of Student Competition to Drive Innovative Efficiency Solutions” (3/19/14)

産業が出資する学術的発明はイノベーションを促進

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のブライアン・ライト教授(Brian Wright、農業・資源経済)が中心となってまとめた報告書(3月19日付けネイチャー誌(nature)に掲載)によれば、産業が出資する大学研究は、一般的な認識とは裏腹に、革新的な特許やライセンシングにつながっているという。報告書はカリフォルニア大学システムにおける20年間のデータを基に分析を行ったもので、それによれば、産業が出資して行われた発明は連邦出資に基づく発明よりも、多くの特許とライセンスを生み出しているなどのファインディングが明らかになっている。こうしたファインディングは、「企業が出資する研究は、連邦政府が出資する研究よりも、他者にとってアクセス性や利便性が低い発明が多い」との考えに疑問を投げかけるものとなっている。 National Science Foundation “Analysis: Industry-sponsored academic inventions spur increased innovation” (3/19/14)

教育省、2014年の「イノベーション投資」グラント計画を発表

教育省(Department of Education)は3月14日、2014年の「イノベーション投資(Investing in Innovation: i3)」グラント・コンペの開始を発表し、i3プログラム内の3部門の一つである開発(Development)部門における事前申請の受付を開始した(他の二つは、検証(Validation)と拡大化(Scale-up))。グラント金額は1件につき最高300万ドルとなっている。今回で5回目となるi3プログラムのグラント・コンペでは、学生の学業向上を加速させ、全ての学生が大学やキャリアで成功できるよう準備する取り組みの開発及び拡大に助成が行われる。i3プログラムの開発部門は、有望ながらもまだあまり試用されていないアイデアに助成するもので、人気が最も高く、事前申請制度を採用している。事前申請で優れた評価を受けた者が、その後の正式申請を行える。 Department of Education “U.S. Department of Education Announces Start of 2014 Investing in Innovation (i3) Grant Competition” (3/18/14)

米国科学振興協会(AAAS)、気候変動リスクに関するイニシアチブを開始

米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)は、気候変動のリスクに関する対話の拡大を目的として、新たなイニシアチブを開始することを発表した。その中核となるのは現行の気候科学やその影響についてまとめた報告書「我々が分かっていること(What We Know)」である。報告書は、気候変動の影響によるリスクの高いシナリオの可能性について、理解及び認識することの必要性を強調している。報告書は、米国民へのメッセージとして、①気候科学者は、気候変動は現実に発生しているとの点で合意している、②我々は、気候システムをより急激かつ予測不可能な方向へ追いつめるリスクを負っている、③早く行動すればそのリスクや費用は低下する、との3点を示している。AAASのイニシアチブには十数名の専門家が参加している。 American Association for the Advancement of Science “AAAS Kicks Off Initiative to Recognize Climate Change Risks” (3/18/14)

上院、フランス・コルドバ氏のNSF次期長官就任を承認

上院議会は3月12日、天体物理学者のフランス・コルドバ氏(France Córdova)が米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の次期長官に就任することを承認した。NSFのスブラ・スレシュ前長官(Subra Suresh)は約1年前に任期半ばで辞任している。コルドバ氏はスミソニアン学術協会(Smithsonian Institution)の理事会(board of regents)会長や、米国科学審議会(National Science Board: NSB)の委員、パデュー大学(Purdue University)の学長などを務めた経歴を持つ。また、1990年代には米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の首席科学者であった。 Nature News Blog “US Senate approves France Córdova to lead NSF” (3/12/14)

米国民の多くは「例年以上に寒い冬は気候変動が原因」とは考えず

気候変動に関する米国民の意識調査を継続的に行うギャラップ社(Gallup)が、3月6-9日に行った環境世論調査の結果によれば、米国民の3分の2が、自分の住む地域において、「今冬は例年よりも気温が低く寒い」、25%が「干ばつが発生している」と考えている。一方で、こうした例年以上に寒い冬や干ばつの原因は「一般的な年ごとの変動によるもの」と考える者が多く、「人的活動を原因とする気候変動の影響である」と考える者は少ない。また政治的に見た場合、厳しい天候は気候変動の影響であると考える者は、共和党支持者よりも民主党支持者または民主党寄りの無所属に多い。 Gallup “Americans Don’t Attribute Colder Weather to Climate Change” (3/14/14)

国立精神衛生研究所(NIMH)、臨床試験の助成基準を変更

国立精神衛生研究所(National Institute of Mental Health: NIMH)のトーマス・インセル所長(Thomas Insel)は2月27日付のブログ記事で、「NIMHは今後、患者の症状の緩和だけを目的とした臨床試験への助成は行わない。助成を受ける今後の臨床試験は、医薬品の実験的アプローチと同様に、治療介入が潜在的な治療法として機能するだけでなく、疾病の根底にあるメカニズムについて情報を得られる調査手段となるべきである」と記した。「精神衛生治療の臨床試験が失敗した場合でも、科学者は少なくとも脳の働きについて何らかの知識を得るべきである」というのが同所長の考えである。今回発表されたNIMHの助成に関する方針の変更は、「概念上の精神医学」から「疾病の神経生物学的原因」に重点をシフトするNIMHの動きを強調するものといえる。NIMHの方針変更については賛否両論が寄せられている。 Scientific American “NIMH Rethinks Psychiatry Experiments” (3/15/14)

STEM専攻大学生の連邦キャリアに関する関心度は非STEM学生と同等

非営利団体のパートナーシップ・フォー・パブリック・サービス(Partnership for Public Service)が大学生を対象に行った調査結果報告によれば、科学・技術・工学・数学(STEM)分野専攻の大学生が連邦政府におけるキャリアに対して持つ関心度は、非STEM分野専攻の大学生とほぼ同じ(ほぼ6%)であったという。更に、「USAJOBS.govで職種を検索した」と回答したSTEM専攻学生の割合(10%)は、非STEM専攻学生(8.8%)よりもわずかに多かった。これらは、STEM分野の高技能を持つ初心者レベルの職員を求める連邦機関にとっては朗報であるが、その一方でこれらのSTEM専攻学生のほぼ46%が初任給として年間5万5,000ドル以上を期待しており、これは連邦政府の実際の初任給よりも高いという。こうした状況を踏まえて報告書は、優れた大学生を引き付けるために連邦機関が行える様々な方策(連邦機関による採用過程をより明確にする、職務の魅力や福利厚生を強調する、学生インターシップ制度を活用するなど)を勧告している。 NextGov “Science and Tech Students Cite Mild Interest in Federal Careers” (3/13/14)