NSF、BRAINイニシアチブ支援の一環として初期概念グラントに1,080万ドル

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、どのようにして脳回路から複雑な行動が発生するのかという点について理解を深めることを目的に、「実験的研究のための初期概念グラント(Early Concept Grants for Exploratory Research: EAGER)」として36件のプロジェクトに助成を行うことを発表した。これらの助成はオバマ大統領主導の省庁間「BRAINイニシアチブ(BRAIN Initiative)」を支援する取り組みのひとつである。受益プロジェクトの研究者たちは、それぞれ2年間で30万ドルを受益し、リアルタイムで脳全体を映す画像技術や神経ネットワークの新理論などさまざまな概念および物理的ツールの開発に取り組む。 National Science Foundation “NSF awards $10.8 million in early concept grants for brain research” (8/18/14)

米国風力エネルギー産業の強さを示す2件の報告書

エネルギー省(Department of Energy)が8月18日に発表した2件の報告書によれば、米国は導入済み風力発電能力で世界で2位になるなど、風力エネルギー市場において世界的リーダーとなっているという。一つ目の報告書は、エネルギー省とローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)が発表した「2013年風力技術市場報告(2013 Wind Technologies Market Report)」で、米国の導入済み風力発電能力は2013年に61ギガワットに達した。これは年間平均電力需要の約4.5%である。また、風力エネルギーの価格も過去最低となっているという。一方、エネルギー省とパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)が発表した報告書「2013年分散型風力市場報告(2013 Distributed Wind Market Report)」によれば、分散型風力発電の累積導入済み発電能力は842メガワットに達したという。 Department of Energy “Energy Department Reports Highlight Strength of U.S. Wind Energy Industry” (8/18/14)

幹細胞医薬のガイドとなる組織開発のロードマップが作成

ボストン小児科病院(Boston Children’s Hospital)、ハーバード大学(Harvard University)のウィス生物系工学研究所(Wyss Institute for Biologically Inspired Engineering)、ボストン大学(Boston University)の科学者らは、細胞および組織工学において、研究所で作成された細胞が体内の細胞と同程度の好ましい特性を有していることを確実にするためのロードマップとして、コンピュータ・アルゴリズムによる「セルネット(CellNet)」を開発した。セルネットおよびセルネットを幹細胞工学に応用する方法は、8月14日付けのセル誌(Cell)に2つの論文として発表された。世界中の科学者が多能性幹細胞の培養に携わり、それらを研究や再生医療向けの特別な細胞へと転換させている中、セルネットはこれらの作業の品質評価のためのガイドとなるものである。 Phys.org “Tissue development ‘roadmap’ created to guide stem cell medicine” (8/14/14)

DARPA前長官は倫理規則を違反したとの報告

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)の監察長官は、8月13日に発表した報告書の中で、「DARPAのレジーナ・デュガン前長官(Regina Dugan)は、自分が民間部門にいる間に開発した製品を支持し、倫理規則を違反した」との見解を示した。デュガン前長官は15ヶ月前に退任し、現在はグーグル社(Google)の幹部を務めている。長官就任前、デュガン氏はレッドエックスディフェンス社(RedXDefense。DARPAの助成受益企業)を創立し、社長兼最高経営責任者(CEO)を務めていた。報告書は、「デュガン氏は、自らの立場を使って(自らが開発した)製品やサービス、事業を支持し、(中略)倫理規則に違反した」と結論している。 Government Executive “Former DARPA Chief Broke Ethics Rules, Watchdog Finds” (8/14/14)

商務省、ルイジアナ州とマサチューセッツ州でのイノベーション育成に280万ドルを投資

商務省(Department of Commerce)のペニー・プリツカー長官(Penny Pritzker)は8月14日、傘下の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)がルイジアナ州とマサチューセッツ州におけるイノベーションとアントレプレナー育成プロジェクトを支援するため、280万ドルを投資すると発表した。ルイジアナ州では、5,700平方フィートのビディリア技術センター(Vidalia Technology Center)の建設支援に120万ドルを提供する。同センターはアントレプレナーが世界的な競争力を付け、地域に雇用機会を創出することを支援するインキュベーターとして機能する。マサチューセッツ州では、マイルズ・スタンディッシュ産業パーク(Myles Standish Industrial Park)の「フェーズV:生命科学と技術キャンパス(Phase V: Life Science and Technology Campus)」向け重要インフラ(道路、水道、下水、ユーティリティなど)の改良支援として160万ドルを提供する。 Department of Commerce “U.S. Commerce Department Invests $2.8 Million to Foster Innovation in Louisiana and Massachusetts” (8/14/14)

大統領府、大学機会拡大への取り組み

大統領府は8月13日、オバマ大統領夫妻が今年12月4日に、2回目となる「大学機会に関するサミット(Summit on College Opportunity)」を開催すると発表した。本サミットの目標は、今年1月に開催された1回目の同サミットにおける取り組みの強化と、新たな分野でのイニシアチブの開始である。本サミットでは、K-12及び高等教育との強力なパートナーシップを持つコミュニティ同士の持続可能な協力体制の構築と、継続及び卒業率の劇的な向上に協力して取り組む大学への支援に重点が置かれる。大統領府はまた、官民による新たなイニシアチブとして、①大学機会の拡大に取り組む新たなコミュニティ・カレッジの発表、②大学への準備努力に関する研究や評価、支援に関する専門機関のコミットメント、③大学機会拡大のために行われている現行努力の継続、を発表した。 White House “FACT SHEET: Improving College Opportunity” (8/13/14)

インテル社、パーキンソン病の研究にウェアラブル機器を活用へ

インテル社(Intel Corp)は、スマート・ウォッチなどのウェアラブル機器を使い、パーキンソン病患者を監視し、そこから集めたデータは研究者と共有することを計画している。同社は8月13日、マイケル・J・フォックス財団(Michael J. Fox Foundation)とチームを組み、パーキンソン病について複数段階の研究を行うことを発表した。当面の目標は、ウェアラブル機器を使って患者を遠隔モニターし、研究者がアクセスできる形でのオープン・システムへのデータ保存の実行可能性を判断することである。次の段階は秋ごろに予定されており、そこではウェアラブル機器を通じて医薬品に対する患者の反応を調査する計画である。 Reuters “Intel explores wearable devices for Parkinson’s disease research” (8/13/14)

HIV患者の慢性疾患により良い理解と対応を目的とした研究が急務

国際的な研究者グループが、「後天性免疫不全症候群誌(Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes)」の特別号に発表した記事や論説によれば、低・中所得国において治療を受けているHIV患者の多くが現在、さまざまな慢性疾患(がん、心肺疾患、腎疾患、糖尿病、精神疾患など)を患っており、これらの慢性疾患への対応のための研究が急務であるという。執筆者らは、更なる研究の価値がある科学的項目として、①結核治療とHIV治療の統合から得た教訓を利用して、慢性疾患への対応として最適な戦略を開発する、②現在はHIV治療と結核治療の医薬品のみに使われている薬物送達システムに、非伝染性の疾病管理に重要かつ手頃な価格の医薬品を加えることは可能かもしれない、といった点を挙げている。 National Institutes of Health “Scientists detail urgent research agenda to better understand, address chronic disease toll” (8/14/14)

USAIDとロックフェラー財団、気候災害への備えに取り組む1億ドルのイニシアチブを発表

米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development: USAID)とロックフェラー財団(Rockefeller Foundation)は、気象を原因とする人道的災害に脆弱なコミュニティがそれらの災害に備えることを支援するため、1億ドルのプロジェクトを開始する。8月4日に発表された本イニシアチブは、世界中の脆弱なコミュニティを襲う干ばつ、台風、野火を狙いとしている。USAIDとロックフェラー財団は、それぞれ5年間で5,000万ドルを拠出する。まず来月には、コミュニティが突然の衝撃や長期的なストレスに対応できるよう支援するアイデアを競う「対応力チャレンジ(Resilience Challenge)」が行われる予定である。 Bloomberg “Preparing for Climate Disasters to Get $100 Million Fund” (8/4/14)

オバマ政権、デジタル・サービスの向上及び簡素化に向けた取り組み

昨年後半、デジタル及び技術の専門家チームにより、HealthCare.govが向上され、数百万人の米国民が医療保険の手続きを行うことができた。この時の戦略的手法を基に、オバマ政権は米国デジタル・サービス(U.S. Digital Service)を開始することを発表した。これは、少数のデジタル専門家チームがその他の政府機関と協力しながら、政府のウェブサイトをより消費者が使いやすいものとするように、問題の特定と解決、政府の技術インフラの改良支援に取り組むものである。HealthCare.govの改良チームの一人であったマイキー・ディカーソン氏(Mikey Dickerson)が米国デジタル・サービスの新長官(Administrator)及び副連邦最高情報責任官(Deputy Federal Chief Information Officer)となる。国民や企業による政府のデジタル・サービスの利用を改良及び簡素化することが、このチームのコアミッションとなる。 White House “FACT SHEET: Improving and Simplifying Digital Services” (8/11/14)