IBM社、脳のような機能を持つ新チップを開発

8月7日付けサイエンス誌(Science)に発表された論文によれば、IBM社の研究者は、補聴器程度の小電力で最終的には現在のスパコンをしのぐ計算能力を持つかもしれない新種のコンピュータ・チップを開発した。「トゥルーノース(TrueNorth)」と名付けられたこの新チップは、脳が様々な様式を認識する方法を模倣しようとするもので、脳の神経回路網のように密接に相互接続されたトランジスタのウェブが基盤となっている。チップの電子的ニューロンにより、例えば映像の中の女性が手提げを持ち上げている様子を認識したり、ロボットを操作してポケットから25セント硬貨を取り出すといったことが可能になるかもしれないという。IBM社による本研究は、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)の助成を受けて行われた。 New York Times “IBM Develops a New Chip That Functions Like a Brain” (8/7/14)

生物工学者が機能的な脳のような立体組織を作製

タフツ大学(Tufts University)の組織工学リソース・センター(Tissue Engineering Resource Center)は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立画像生物医学・生物工学研究所(National Institute of Biomedical Imaging and Bioengineering: NIBIB)から助成を受け、脳のような立体組織(three-dimensional brain-like tissue)の作製に成功した。この組織はラットの脳に似た機能と構造を備えており、研究室で2ヶ月以上生存状態を維持することが可能である。この組織は通常の脳の機能や脳の損傷及び疾病の研究において優れたモデルとなり得る他、能の機能不全の新たな治療開発の一助となり得る。 National Institutes of Health “Bioengineers create functional 3D brain-like tissue” (8/11/14)

FAA、ニューヨーク州における無人航空機システム試験サイトの開設を発表

運輸省(Department of Transportation)傘下の連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)は8月7日、ニューヨーク州ローマにあるグリフィス国際空港(Griffiss International Airport)の無人航空機システム(unmanned aircraft systems: UAS)試験サイトは、研究を実施する用意が整ったと発表した。これらの研究は、UASを米国領空システム(national airspace system: NAS)に統合させる上で重要なものである。また、その他にも、異なる種類のセンサー(視覚、温度、多重スペクトル機器など)を使って農地探索手法の評価研究も行われる。グリフィス国際空港のUAS試験サイトは、全国で6つ開設が予定されている試験サイトの中で5番目の開設となる。 Federal Aviation Administration “Press Release – FAA Announces New York UAS Test Site Now Operational” (8/7/14)

オバマ政権、気候変動解決策の一環としてバイオガス機会ロードマップを発表

バイオガス産業の潜在性は十分に実証されているものの、国内におけるバイオガス・システムの利用は依然として限定的である。こうしたことから、オバマ政権は8月1日、「バイオガス機会ロードマップ(Biogas Opportunities Roadmap)」を発表した。本ロードマップは、政権による「気候行動計画:メタン排出削減のための戦略(Climate Action Plan- Strategy to Reduce Methane Emissions)」を支えるもので、バイオガス産業の拡大を支援する自発的行動が概説されている。 Department of Energy “New Biogas Opportunities Roadmap is Part of Climate Change Solution” (8/1/14)

エネルギー省、米国の波力産業振興を目的としたコンペを開始

エネルギー省(Department of Energy)の水力プログラム(Water Power Program)は、海洋・流体力学(marine and hydrokinetic: MHK)機器の設計や開発、最適化を向上させる新たなモデルやツールを開発する産業を支援すべく、第2回目となるコーディング・コンペを開始した。本コンペは、「オープンな波分析および対応プログラム(Open Wave Analysis and Response Program: Open WARP)チャレンジ」と呼称され、学術機関や官民部門のデータや事業、エネルギーの専門家が水力発展に向けて競う、ソフトウェア・コーディング・コンペである。 Department of Energy “Calling All Coders: Help Advance America’s Wave Power Industry” (8/4/14)

エネルギー省、地熱エネルギーの進展につながる革新的プロジェクトに1,800万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)は8月6日、地熱エネルギー開発の進展につながる32件のプロジェクトに最高1,800万ドルを助成すると発表した。選出されたプロジェクトは3つに分類され、①高度地熱システム(enhanced geothermal systems: EGS)のための表面下分析及び工学技法の進展(12件のプロジェクトに1,000万ドル)、②新たな地熱資源の発見を目的とした「プレイ・フェアウェイ(play fairway)」と呼ばれるマッピング手法の利用(11件に400万ドル)、③低・中温の地熱資源からの鉱物採取の強化(9件に400万ドル)となっている。 Department of Energy “Energy Department Announces $18 Million for Innovative Projects to Advance Geothermal Energy” (8/6/14)

エネルギー省、二酸化炭素の安全かつ恒久的な地下層貯蔵に関するプロジェクトを選出

エネルギー省(Department of Energy)は、二酸化炭素の地下層貯蔵に関する技術や手法の開発を目的とした13件のプロジェクトを選出したと発表した。炭素の捕獲及び貯蔵(carbon capture and storage: CCS)研究は、産業活動を通じて生産された二酸化炭素を捕獲し、安全かつ恒久的に地下層に貯蔵する技術の開発に取り組むもので、今回選出されたプロジェクトは、米国のCCS能力を向上させる技術や手法、特性化ツールの開発を行う。エネルギー省の助成額は3年間で1,380万ドル、非連邦によるコスト分担額は380万ドルとなっている。 Department of Energy “Projects Selected for Safe and Permanent Geologic Storage of Carbon Dioxide” (8/6/14)

NSF、地域的な科学工学コンソーシアム確立に助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、競争的研究を促進する試験的プログラム(Experimental Program to Stimulate Competitive Research: EPSCoR)」による「研究インフラ向上(Research Infrastructure Improvement: RII)」のトラック2を通じて、3つの地域における科学・工学研究コンソーシアムに助成を行うと発表した。受益するのは、ネブラスカ-カンザス地域、アーカンソー-ミズーリ地域、ルイジアナ-ミシシッピー地域の3つで、それぞれ最高600万ドルを受益する。これらのコンソーシアムは全体で約20大学の研究者が参加し、個々の電子の分子レベルの調査や、マテリアルやゲノミクス、バイオテクノロジーなどの先端開発など、国家的に重要な科学的問題に取り組む。 National Science Foundation “NSF grants establish regional science and engineering collaborative consortia” (8/6/14)

NSF、全国で科学工学のインフラに投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「競争的研究を促進する試験的プログラム(Experimental Program to Stimulate Competitive Research: EPSCoR)」による「研究インフラ向上(Research Infrastructure Improvement: RII)」のトラック1を通じて、全国6州・地域に投資を行う。受益するのは、ケンタッキー、メイン、ミズーリ、ノースダコタ、サウスダコタの5州とバージン諸島でそれぞれ戦略的に調整された革新的な研究に5年間で2,000万ドルを受益する。対象となるのは、それぞれの地域の経済及び利益に即した基礎研究、STEM教育、労働力開発である。 National Science Foundation “NSF invests in science and engineering infrastructure across the nation” (8/5/14)

大統領府、「パワー・アフリカ」イニシアチブへの新たなコミットメントを発表

オバマ大統領は2013年6月30日、サハラ以南のアフリカで電力へのアクセスを2倍にすることを狙いとした民間主導のイニシアチブ、「パワー・アフリカ(Power Africa)」を開始した。同イニシアチブでは当初、1万メガワット以上の新規でよりクリーンな発電能力を追加し、少なくとも2,000万件の住宅及び企業へ電力アクセスを提供するという野心的な目標を掲げていた。こうした中で8月5日、オバマ大統領は本イニシアチブへのコミットメントを新たにし、パワー・アフリカをアフリカ大陸全体に拡大するための支援として年間3億ドル相当を提供することを約束した。また、追加発電能力の目標は合計3万メガワット、追加の電力アクセス目標は少なくとも6,000万件の住宅及び企業に拡大された。大統領は更に、民間部門が新たに60億ドルをコミットしたと発表した。 White House “FACT SHEET: Powering Africa: Increasing Access to Power in Sub-Saharan Africa” (8/5/14)