連邦政府及び連邦サプライチェーンにおける温室効果ガス排出の取り組み

オバマ大統領は3月19日、連邦政府による温室効果ガスの排出を今後10年間で2008年水準から40%削減することを目標として取り組むことを指示した行政命令(Executive Order)を発表した。これにより、最高180億ドルのエネルギー費用が節約される。また同行政命令では、連邦政府が消費する電力に再生可能資源が占める割合を30%に増加することも指示している。更に、連邦政府の取り組みに歩調を合わせる形で、主要な連邦政府サプライヤーがそれぞれの温室効果ガス排出削減の取り組みを発表した。19日には、本件に関連した政権主催のラウンドテーブルが実施された。 White House “FACT SHEET: Reducing Greenhouse Gas Emissions in the Federal Government and Across the Supply Chain” (3/19/15)

1996年以来、学術機関による産業への特許ライセンシングは米経済に最高1兆1,800億ドルを寄与

バイオ産業機構(Biotechnology Industry Organization: BIO)の委託を受けて作成、発表された報告書「米国の大学・非営利組織による発見の経済的寄与(1996-2013年)(The Economic Contribution of University/Nonprofit Inventions In The United States: 1996-2013)」によれば、18年の間に学術機関と産業の間の特許ライセンシング活動により、米国の産業総生産高は最高1兆1,800億ドル、GDPは最高5,180億ドル押し上げされ、最大382万4,000人の雇用が支えられたという。 Biotechnology Industry Organization “Academic-Industry Patent Licensing Contributed Up to $1.18 Trillion to U.S. Economy Since 1996” (3/17/15)

政権、新たな製造イノベーション研究所のコンペ、MEPコンペ等を発表

オバマ大統領は3月18日、新たな製造イノベーション研究所(Manufacturing Innovation Institute)として、国防総省(Department of Defense)が革新的な繊維及び織物技術に特化した新たな製造ハブ設立のためのコンペを開始したと発表した。7,500万ドルの連邦資金に、民間部門が同額以上のマッチングファンドを提供する。本コンペは、米国製造イノベーション・ネットワーク(National Network of Manufacturing Innovation: NNMI)の確立に向け、9件目のコンペとなる。大統領はまた、12州で「製造拡大パートナーシップ(Hollings Manufacturing Extension Partnership: MEP)」のコンペ(1億5,800万ドルの連邦資金と同額以上の民間投資)を実施し、中小企業支援に力を入れることを発表した。更に、中小の製造企業強化を目的として、官民パートナーシップを構築することに重点を置いた「ホワイトハウス・サプライチェーン・イノベーション・イニシアチブ(White House Supply Chain Innovation Initiative)」を発表した。 White House “FACT SHEET: President Obama Launches Competition for New Textiles-Focused Manufacturing Innovation Institute; New White House Supply Chain Innovation Initiative; and Funding to Support Small Manufacturers” (3/18/15)

NSF、研究結果への公的アクセス強化に関する包括的計画を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は3月18日、NSFが助成した研究結果への公的アクセスを強化する計画として「今日のデータ、明日の発見(Today’s Data, Tomorrow’s Discoveries)」を発表した。発表に当たり、「科学の進歩は研究結果に関する責任あるコミュニケーションにかかっている」と、NSFのフランス・コルドバ長官(France A. Córdova)は述べた。NSFは、学術誌でピアレビューを受けて掲載された記事や、審査を受けた会議議事録及び論文などは、発表から1年以内に公的アクセスの規定を順守したレポジトリー(収納場所)に収めるよう義務付ける計画である。 National Science Foundation “National Science Foundation announces plan for comprehensive public access to research results” (3/18/15)

FDAとEPA、データ共有に関する覚書に署名

食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)と環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、農薬や毒性物質に関する情報を共有することを記した覚書(Memorandum of Understanding)に署名した。これにより両機関は、公共及び環境に対するリスク評価により良い情報を得られることになる。FDAとEPAは、食品や動物用医薬品、化粧品に利用される一部の物質を規制する役割を担っており、中には双方の規制対象となる物質もある。データの共有はこれらの規制に関する各機関の判断の一助となることが期待されている。 Food and Drug Administration “FDA and EPA Sign a Data Sharing Memorandum of Understanding” (3/16/15)

自走運転車が米国横断へ

3月22日、自動運転車がサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジを出発し、3,500マイルを走行してニューヨークへと向かう米国横断の旅に出る。その自走運転車は、自動車部品メーカー大手のデルフィ社(Delphi)が生産した車である。デルフィ社の狙いは、自社の自走運転車を販売することではなく、将来の自動運転車生産に備え、自動車メーカーが生産できない(或いは生産に乗り気でない)ハードウェア及びソフトウェアの開発に取り組むことである。 Wired “An Autonomous Car Is Going Cross-Country for the First Time” (3/13/15)

NIH、血中アルコール濃度を測るウエアラブル・バイオセンサー・コンペを実施

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立アルコール乱用・アルコール依存症研究所(National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism:NIAAA)は、「ウエアラブル・アルコール・バイオセンサー・チャレンジ(Wearable Alcohol Biosensor Challenge)」の開始を発表した。血中アルコール濃度をリアルタイムで測定できるウエアラブル(或いは目立たない)機器を開発するのが狙いである。ウエアラブル・バイオセンサーにより、研究者や臨床試験者、セラピストなどは個人のアルコール摂取量をより正確に測定できるようになる。現在、犯罪司法制度で一般的に利用されているバイオセンサー・ブレスレットは、効果的ではあるが、かさばる上に30分おきにしか測定できない。 National Institutes of Health “NIH holds competition to create better wearable alcohol biosensor” (3/16/15)

NNI、カーボン・ナノチューブの商業化に関する報告書を発表

米国ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)は、「カーボン・ナノチューブの有望性の実現:課題、機会、そして商業化への道(Realizing the Promise of Carbon Nanotubes: Challenges, Opportunities, and the Pathway to Commercialization)」と題する報告書を発表した。これは、2014年9月に航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)本部で行われた技術交流会議の議事録である。会議を通じて浮かび上がってきた共通のテーマや将来的な研究開発の優先事項の可能性などが記述されている。これらの成果はNNIによる「持続可能なナノ製造:未来の産業を作る(Sustainable Nanomanufacturing: Creating the Industries of the Future)」イニシアチブの今後の方向性に情報を提供するものとなる。 nano werk “National Nanotechnology Initiative publishes report on carbon nanotube commercialization” (3/12/15)

バテル社、連邦研究資金の特許創出率に関する報告書を発表

バテル社(Battelle)の技術パートナーシップ・プラクティス(Technology Partnership Practice)が発表した報告書によれば、連邦資金1ドル当たりの特許創出率は、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)、エネルギー省(Department of Energy)がその他の連邦機関を圧倒的に上回っているという。報告書のタイトル「プロキシとしての特許の再考:NIHにおけるイノベーション(2000-2013年)(Patents as Proxies Revisited: NIH Innovation 2000-2013)」が示すように、報告書の主たる対象は国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)であり、NIHは研究投資額1億ドルあたり5.9件の特許を創出している。また、これらの特許がその後の特許請願で引用されたケースは5.14回となっている。本報告書は連邦研究資金の効果を特許という形で示したものであるが、NIHの研究は商業化技術や特許の促進を意図したものではないなど、注意すべき点はいくつかある。 Battelle “Battelle Study: NSF, NIST, DOE Lead in Patent Output Per Dollar” (3/12/15)

SBA、アントレプレナー及び中小企業が抱える11の障害を報告

中小企業庁(Small Business Administration: SBA)のアドボカシー局(Office of Advocacy)は、「革新的な中小企業の成長:障害、ベストプラクティス、大きなアイデア(3D印刷業界における教訓)(Small Innovative Company Growth: Barriers, Best Practices, and Big Ideas. Lessons from the 3D Printing Industry)」と題する報告書を発表した。アドボカシー局は、革新的な中小企業の成長を阻む課題と障害を特定することを目標としたイノベーション・イニシアチブ(Innovation Initiative)を行っている。本報告書は、積層造形業界を対象として行った調査やインタビューの結果をまとめたもので、11件の障害を特定している(「卒業後の学資ローンの負担が大きい」「研究開発活動への資金と支援は増大する必要がある」など)。報告書はこの他にも、それぞれの障害に関してベスト・プラクティス或いは最近の動きについて記述している。また、連邦政府が検討すべきプログラムや政策に関するビッグ・アイデアと勧告も提示している。 SSTi “SBA Identifies 11 Barriers to Additive Manufacturing for Entrepreneurs, Small Firms” (3/12/15)