サイエンス誌(Science)は6月22日、新たな技術開発構想支援に向けた米国科学財団(National Science Foundation: NSF)による既存基礎科学事業の今年度予算削減について報じた。対象案件は数百件にのぼり、各予算の約20~30%が削減される予定で、審査で最高評価を得た提案への資金提供も停止されると見られる。内部文書によると、15億ドル規模の新構想「エックス・ラボ(X-Labs)」への資金捻出に向けた大幅削減で、同構想は6つのラボにそれぞれ最大3億ドルを6年間で提供する計画であった。具体的な資金源が明らかにされず、NSF全体予算の減少も3%にとどまるため、議会が承認した研究予算から10億ドル以上を差し引いて新構想に充てたとの見方が浮上している。トランプ政権の優先分野である人工知能(AI)や量子システムなどの実用化加速に関する新構想は急速に拡大しており、今秋にも初の資金交付が始まる見通しであるが、この資金移転は他部門の減額を5%以内に抑えるとした議会の指示に反する可能性があると記事は伝えている。
Science “Exclusive: NSF slashes research programs to support new tech initiative, insiders say” (06/22/26)
https://www.science.org/content/article/exclusive-nsf-slashes-research-programs-support-new-tech-initiative-insiders-say