ネイチャー誌(Associated Press)は8月11日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)による健康に関する公共政策研究への資金提供制限について報じた。これによると、汚染規制など健康に害を及ぼす研究に関する情報の政策立案者や議員への提供を主な目的とする研究助成申請を制限し始めていることが内部文書で明らかになったという。一部の研究がロビー活動とみなされ、NIH規則に抵触しているとし、助成申請から「政策」やこれに関連する単語を削除する修正指示が出されているとしている。記事は、銃規制や中絶制限、環境保護などの政策が公衆衛生に与える影響を検証する研究への資金提供が削減される見通しとした上で、同研究所による正式発表はまだ行われておらず、具体的な実施内容についても明らかになっていないとも伝えた。こうした動きに対し、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の研究者は、証拠を無視した政策は安全性や有効性を脅かすと懸念を示したほか、専門家からは政治的任用者の関与による研究の選別を危惧する声が相次いでいる。
Nature “NIH limits funding for research on the health effects of public policy” (08/11/26)
https://www.nature.com/articles/d41586-026-02489-2