Category:その他
カリフォルニア州の住宅では太陽光発電と電池貯蔵の組み合わせが増加
エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の「月間電力業界レポート(Monthly Electric Power Industry Report)」の予備的データによれば、カリフォルニア州では、太陽光発電システムと電池を組み合わせて設置する住宅が増えている。こうした組み合わせの住宅用太陽光発電システムの割合は、統計を取り始めた2023年10月から増加しており、2024年4月には50%を超えた。2023年10月は20%強であった。カリフォルニア州のネット・メータリングの対象となる太陽光発電設備導入で電池貯蔵導入が進んだのは、同州の報酬構造が変更された後である。ネット・メータリングは、グリッドに返還された電力について顧客に電力代のクレジットという形で報酬を提供する。カリフォルニア州は2023年4月に、ネット・メータリングを介した報酬制度の仕組みを改正し、新たな報酬構造(「正味請求税(net billing tariff: NBT)」として知られる)は、変動的な利率による報酬となった。変動的な報酬利率は、太陽光発電設備と電池貯蔵を組み合わせるインセンティブとなった。なぜなら、電池貯蔵によって電力需要が高い時間帯(一般的に夕方)に余剰電力をグリッドへ送電することが可能になるからである。 Energy Information Administration “California residents are increasingly pairing battery storage with solar installations” (7/18/24)
国防イノベーション・ユニット、軍事目的のドローンを更に承認
ウクライナ戦争はドローン戦争となっており、それゆえ国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、軍事目的で使用する商業ドローン及びアクセサリーを精査する取り組みを再調整及び拡大している。DIUのブルーUAS(Blue UAS)プログラム・マネジャーであるトレント・エメネカー氏(Trent Emeneker)は、「承認済みドローンのブルーUASリスト(Blue UAS List)と、承認済みアクセサリー及びサブコンポーネントのブルーUAS枠組み(Blue UAS Framework)の改訂は、軍員との会話から生まれた」と説明する。同氏によれば、軍員は、モジュール性を求めており、飛行プラットフォームがある場合でも、カメラや異なるレーダーなどを取り付けたい場合は、それが可能になることを望んでいるという。DIUは最近の記者発表で、今春に検証済みの枠組みコンポーネント数を5から36へと増やし、ブルー・リストのドローンを追加したと発表した。ただし、リストに記載されたからといっていつまでも記載されているわけでなく、今年後半に競争的な見直しが行われる計画であると、エメネカー氏は述べた。 National Defense “DIU Clearing More Drones for Military Use” (7/17/24)
NSF、投資の視覚化と検索機能を開始
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)は7月18日、「TIP投資(TIP Investments)」パイロットを発表した。マップとアワードのデータを使い、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)で概説されている10件の主要技術分野についてTIPの投資が米国内にもたらしている影響と規模を示す取り組みである。NSFのTIP担当高官は、「このパイロットを開始することで、米国の一般市民が、主要技術分野におけるTIP投資の広範さや深遠さ、そしてそれが国や社会、戦略地政学的課題にもたらす影響を新たな形で見ることができるようになる」と述べる。「TIP投資」パイロットは、エルセビア社(Elsevier)のピュア・プラットフォーム(Pure platform)を使用している。 National Science Foundation “TIP launches investment visualization and search capability” (7/18/24)
EPA、コミュニティ主導の気候汚染削減ソリューションに43億ドルのグラントを発表
環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は7月22日、合計で43億ドル以上の気候汚染削減グラント(Climate Pollution Reduction Grants)の受益者となる25の申請機関を発表した。気候危機に対応し、大気汚染を軽減し、環境正義を進展し、米国のクリーン・エネルギー移行を加速させる。選出された25件の申請者は、州政府や部族、地方自治体、及びこれらの事業体の同盟で構成され、地元や地域で行われるソリューションを実践するための資金を得る。本グラントを通じて、30州(1つの部族を含む)で6つの部門(輸送、電力、商業・住宅建造物、業界、農業/自然及び用地、廃棄物及びマテリアル管理)を対象に温室効果ガス汚染の軽減を目的としてプロジェクトが実施される。選出された申請者から提供された全ての試算を合算すると、提案されているプロジェクトにより、2050年までに最大で9億7,100万メトリック・トンの二酸化炭素(に相当)の温室効果ガスが削減される見込みである。 Environmental Protection Agency “Biden-Harris Administration Announces $4.3 Billion in Grants for Community-Driven Solutions to Cut Climate Pollution Across America” (7/22/24)
エネルギー省、電力グリッドを変革するプライズを実施
エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)とサイバーセキュリティ/エネルギーセキュリティ/緊急応答局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)は7月17日、「米国製 ユーティリティのデジタル化プライズ(American-Made Digitizing Utilities Prize)」(215万ドル)のラウンド2フェーズ1の新たな受賞者として11チームを発表した。電力部門は、グリッド上で生成される膨大な量のデータや、電力化と再生可能資源の統合による新たなシステムの需要に対応するため、新規のツールとデータ分析を必要としている。本プライズは2つのフェーズで構成され、ユーティリティ機関を、ソフトウェア・デベロッパーとデータ専門家の学際的チームと結びつけ、エネルギー部門のデジタルシステムの変革に取り組む。今回のラウンド2フェーズ1の受賞者として、「ユーティリティのデジタル化/データ・チャレンジ・トラック(Utility Digitization/Data Challenge track)」(トラック1)で9チームが各7万5,000ドルの賞金を受益し、「ユーティリティ・サイバーセキュリティ・チャレンジ・トラック(Utility Cybersecurity Challenge track)」(トラック2)で2チームが選出され、各17万5,000ドルを受益した。 Department of Energy “Energy Department Awards Prizes to Transform the Electric Grid, Give U.S. Utilities New Analytic Tools” (7/17/24)
商務省、グローバルウェハース社との予備的規約を発表、シリコンウェハー国内生産を大幅に拡大へ
商務省(Department of Commerce)は7月17日、グローバルウェハース・アメリカ社(GlobalWafers America, LLC)及びMEMC社(MEMC LLC)(いずれもグローバルウェハース社(GlobalWafers Co., Ltd.)の子会社)との間で、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の下、提案されている最高4億ドルの直接資金を提供することを目的として、拘束力のない予備的規約覚書(preliminary memorandum of terms: PMT)に署名したと発表した。重要な半導体ウェハーの国内生産と米国の技術リーダーシップの進展の助けとする。提案されているCHIPS投資は、新たなウェハー生産施設の建設と、1700名の建設雇用並びに880名の製造雇用創出を支える。現在、グローバルウェハース社を含むウェハー製造企業大手5社が世界の300mmシリコンウェハー製造市場の80%以上を占めており、シリコンウェハーの約90%は東アジアで調達されている。CHIPS投資(提案)の結果、グローバルウェハース社は、テキサス州シャーマンとミズーリ州セイント・ピータースにあるシリコンウェハー生産施設を建設及び拡大する計画である。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Preliminary Terms with GlobalWafers to Significantly Increase Production of Silicon Wafers in U.S.” (7/17/24)
NSF、主要技術における体験型学習を実現するため、3,000万ドル以上を投資
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「新興及び新規技術の体験型学習(Experiential Learning for Emerging and Novel Technologies: ExLENT)」プログラムへの新たな投資を発表した。これには、今回初めて設定されたトラックでのアワードも含まれ、合計で約40の受益機関(高等教育機関及び非営利組織)に3,000万ドル以上を提供する。各受益機関は最長3年間に最大100万ドルを受益する。NSFのExLENTプログラムは、STEM分野で様々に異なる経験を持つ人々に経路を提供するもの。今回、新たに設定された「探索トラック(Explorations track)」(STEM経験のない労働者に主要技術分野での知識を構築する体験型学習機会を提供し、STEMキャリアの可能性へ向けて異なる経路を更に模索するよう意欲付ける取り組み)の下、15機関が受益し、従来の「ピボット・トラック(Pivots track)」の下で7機関が、「ビギニング・トラック(Beginnings track)」の下で17機関が受益した。 National Science Foundation “NSF invests more than $30M to enable experiential learning in key technologies” (7/16/24)
量子コンピューティング市場は最大8,500億ドルの経済価値を創出
ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group: BCG)は3年前、量子コンピューティング市場に関する予測を発表したが、今般、その更新版として、「量子コンピューティングの長期的予測は依然として明るい(The Long-Term Forecast for Quantum Computing Still Looks Bright)」と題する論説を発表した。この中で、2040年までに量子コンピューティングは世界で4,500億~8,500億ドルの経済価値を創出し、ハードウェアとソフトウェアのプロバイダーにとって、900億~1,700億ドルの市場を維持するとの予測を再確認した。BCGは2021年に発表した報告で、市場は3段階で成熟すると予測していた。予測される量子コンピューティングの経済価値に対するBCGの自信に変わりないが、2030年までの短期的な価値の創出は過度に楽観的であったことが証明され、改訂された。 HPC Wire “BCG Forecasts Quantum Computing Market to Create Up to $850B in Economic Value” (7/18/24)
技術業界、AIのセキュリティ標準設定へ向けて連携
技術企業大手のグループは7月18日、企業が開発している人工知能(AI)ツールのサイバーセキュリティ及び安全性の標準開発で協力することを目的とした新たな同盟の形成を発表した。グループに参加する企業は、各プロジェクトにおいて同一の厳重なセキュリティ標準を順守することで、悪質なハッカーを寄せ付けないようにすることを約束している。従来、企業の製品開発におけるサイバーセキュリティ手法は企業によって異なっており、一部の企業は他社に比べて脆弱なセキュリティ慣行を実践していた。今回、コロラド州で開催されていたアスペン・セキュリティ・フォーラム(Aspen Security Forum)で、グーグル社(Google)が新たな「セキュアなAI同盟(Coalition For Secure AI)」の形成を発表した。創立企業には、アマゾン(Amazon)、アンソロピック(Anthropic)、シスコ(Cisco)、IBM、インテル(Intel)などが含まれる。 Axios “Tech industry teams up to set AI security standards” (7/18/24)
デブ・パーマー博士が米国CHIPS研究開発局に参画
商務省(Department of Energy)は先般、デブ・パーマー氏(Dev Palmer)が米国CHIPS(CHIPS for America)の研究開発局(R&D Office)に参画し、国家先端梱包製造プログラム(National Advanced Packaging Manufacturing Program: NAPMP)のディレクターに就任すると発表した。NAPMPディレクターとして、先端ノードの半導体が米国内で製造及び梱包され、活気と自立性と収益性のある米国梱包業界を確立するというプログラムのミッションの推進を支援する。パーマー氏は米国CHIPSに参加する前は、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)のマイクロシステム技術局(Microsystems Technology Office)で部長(次世代マイクロエレクトロニクス製造)(Managing Director, Next-Generation Microelectronics Manufacturing)を務めていた。先端梱包能力及びR&Dは、半導体技術の進展において、これまでにないほど需要と重要性が高まっている。 National Institute of Standards and Technology “Dr. Dev Palmer Joins the CHIPS for America Research and Development Office” (7/19/24)