Category:その他
NIST、重要新興技術標準に関するホワイトハウス・サミットに参加
商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は今般、ホワイトハウスで開催されたサミットに出席した。サミットでは、政府当局、業界、標準開発組織が、「重要新興技術のための米政府国家標準戦略(U.S. Government National Standards Strategy for Critical and Emerging Technology: USG NSSCET)」について議論した。同戦略は、技術的に健全な標準を推進して米国の業界が公平な場で国際的に競争することを助けるもので、既存の民間部門主導の標準活動を支援、補完することを意図している。バイデン=ハリス政権はまた、「USG NSSCET実践ロードマップ(USG NSSCET Implementation Roadmap)」も発表した。これには、戦略を実践するための勧告と措置が含まれており、ロードマップに関するファクト・シートも記載されている。ロードマップには、短期的及び長期的な政府への勧告として、①CETの研究開発及び標準化活動への投資を増やし、米国の技術的リーダーシップを維持する、②国際標準開発における米国の参加を推進し、障害を排除するため、連邦プログラムへの支援を高める、などが盛り込まれている。 National Institute of Standards and Technology “NIST Participates in White House Summit on Standards for Critical and Emerging Technology” (7/29/24)
商務省、安全・セキュアで信頼できるAIガイダンスとツールを発表
商務省(Department of Commerce)は、バイデン大統領による「安全でセキュアで信頼できるAIの開発と使用(Safe, Secure and Trustworthy Development and Use of AI)」に関する大統領令発令から270日目となる7月26日、人工知能(AI)システムの安全性とセキュリティと信頼性を向上させる一助となる新たなガイダンス及び一連のソフトウェアを発表した。商務省傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、3つの文書の最終ガイダンス文書(4月にパブコメ募集を行った)と、米国AI安全性研究所(U.S. AI Safety Institute)がまとめたリスク軽減のためのガイダンス文書草案を発表した。更に、敵対者の攻撃がどれほどAIシステムの性能に悪影響を及ぼすことができるかを測定する一連のソフトウェアを発表した。加えて米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office: USPTO)が、AIを含む重要新興技術のイノベーションに対処することを目的とした特許対象の適格性に関するガイダンスの更新を発表した。 Department of Energy “Department of Commerce Announces New Guidance, Tools 270 Days Following President Biden’s Executive Order on AI” (7/26/24)
エネルギー省、機械プラスチック・リサイクリング施設建設事業に条件つき融資コミットメントを発表
エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は7月23日、IRGエリー社(IRG Erie, Inc.)に最高1億8,200万ドルの融資保証を提供する条件付きコミットメントを発表した。同社がペンシルバニア州エリーで建設するプラスチック・リサイクリング施設と、インディアナ州北西部で建設する製鉄施設で射出システム塔の資金とする。新たなリサイクリング施設は、ポリエチレン・テレフタラート(polyethylene terephthalate: PET)、高密度ポリエチレン(high-density polyethylene: HDPE)、ポリプロピレン(polypropylene: PP)のポリマーを機械的にリサイクルし、年間約16万トンの使用済み消費者プラスチックごみを約10万トンのリサイクル・プラスチック・マテリアルに転換する。同施設はまた、残留プラスチック品から年間約2万トンの「クリーンレッド(CleanRed)」(製鉄過程における温室効果ガス排出を削減できる)を生産する。 Department of Energy “LPO Announces Conditional Commitment to IRG Erie to Build Pennsylvania Mechanical Plastics Recycling Facility that Will Help Lower Steelmaking Emissions” (7/23/24)
カリフォルニア大学サンディエゴ校がAI・データサイエンス専門スクールを新設
カリフォルニア大学理事会(University of California Board of Regents)は、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UC San Diego)に新たに「スクール・オブ・コンピューティング・インフォメーション・アンド・データ・サイエンス(School of Computing, Information and Data Sciences: SCIDS)」を創設することを承認した。人工知能(AI)やコンピューティング、データ科学におけるイノベーションと教育を先導してきたUCサンディエゴ校の長い歴史において重要な進展となる。SCIDSは、UCサンディエゴ校にある12のスクール(学部)の一つとなり、21世紀に新設されたスクールとしては4番目。様々な学問分野の教員を結集させ、データによって社会がどのように形成されるのかについてより良い理解を得ることで、人間を取り巻く状況を改善し、高度に優れた有技能労働力がAIの進展を促進できるよう準備する。新たなスクールは、高性能なデータ集約型コンピューティングの全国的リーダーであるサンディエゴ・スパコン・センター(San Diego Supercomputer Center: SDSC)と、データ科学及びAIの教育と研究を進展する学際的研究のパイオニア、ハリシオール・データ科学研究所(Halicioğlu Data Science Institute: HDSI)の強みを組み合わせる。 HPC Wire “UC San Diego Launches New School of Computing, Information and Data Sciences” (7/22/24)
NSF、21のEPSCoR区域で気候対応力の強化に7,780万ドルの投資を発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月23日、「競争的研究を促進するための確立されたプログラム(Established Program to Stimulate Competitive Research: EPSCoR)」を通じて14件のプロジェクトに7,780万ドルの投資を発表した。対象となる21区域には50の機関が含まれ、本投資を通じて、伝統的に受益資金水準が低い州で、研究開発能力を構築し、STEM教育の機会を強化することを目指す。今回発表されたのは、「EPSCoR研究インフラ改善に焦点を当てたEPSCoR共同作業プログラム(EPSCoR Research Infrastructure Improvement-Focused EPSCoR Collaborations Program)」アワードで、区域内の学際研究チームを支援し、気候変動研究の進展と、不均衡に影響を受けたコミュニティの対応力強化を目指す。ルイジアナ工科大学(Louisiana Tech University)による「持続可能なエネルギーと水の再使用システムでコミュニティの対応力をエンパワーする(Empowering Community Resilience with Sustainable Energy and Water Reuse Systems)」プロジェクトなどが受益した。 National Science Foundation “NSF announces $77.8M investment to build climate resilience capacity across 21 EPSCoR jurisdictions” (7/23/24)
バイデン政権、新たなAI措置を発表
バイデン大統領は9カ月前、人工知能(AI)が持つ有望性を確保し、リスクを管理する上で、米国がその道筋を主導することを確実にするための画期的な大統領令(Executive Order)を通達した。この大統領令は、正副大統領が昨年15の米国AI企業大手から受けた任意のコミットメントに基づくものであるが、政権は7月26日、新たにアップル社(Apple)が任意のコミットメントに署名したことを発表した。更に、大統領令に記載された270日間の措置の全てを連邦機関が予定通りに完了したことを報告した。連邦機関はまた、より長期的な時間枠で規定された取り組みについてそれぞれの進展を報告した。ホワイトハウスの報道発表には、①安全性とセキュリティに対するリスクの管理、②AI人材の政府への登用、③責任あるAIイノベーションの進展、④海外における米国リーダーシップの進展、についてこれまでの取り組みや成果が記載されている。 White House “FACT SHEET: Biden-Harris Administration Announces New AI Actions and Receives Additional Major Voluntary Commitment on AI” (7/26/24)
大統領府、気候対応力に関する米国イノベーションを促進
バイデン政権は7月25日、「気候対応力ゲーム・チェンジャー評価(Climate Resilience Game Changers Assessment)」を発表した。米国のイノベーションと投資を更に促進する。ゲーム・チェンジャー評価は、主要な脱炭素化技術の進展を加速させることを目的とした米政権の「正味ゼロ・ゲーム・チェンジャー・イニシアチブ(Net-Zero Game Changers Initiative)」を基盤としたもので、米国の気候対応力に変革的で前向きな影響をもたらしつつ、良好賃金雇用を創出し、コミュニティの福利を向上させ、環境正義を進展させることができる28の主要技術や管理慣行、制度的及び金融上のツールを特定している。ゲーム・チェンジャー技術には、電力部門の先端グリッド制御システム、水の次世代脱塩及びリサイクル技術、公共の安全を支え、コミュニティの健康を推進する対応力ハブが含まれる。 White House “Catalyzing American Innovation in Climate Resilience” (7/25/24)
NSFコンバージェンス・アクセラレータ、中西部地域アンカーに関する初の資金提供機会を発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)はNSFコンバージェンス・アクセラレータ(NSF Convergence Accelerator)の中西部地域(Midwest Region)を対象とした地域アンカー(Regional Anchor)を設立するため、新たな資金提供機会(FOA)を発表した。地域アンカーは、NSFのガイドラインに基づき、中西部地域向けにNSFコンバージェンス・アクセラレータのプログラム・モデルの実践と日常的な運営を担当する。NSFは2024年4月に、コンバージェンス・アクセラレータを一つの全国プログラムから、研究/イノベーション/労働力開発における国家及び地域の競争力を強化すること、地理的な急務の社会的及び経済的課題に対処することを狙いとして、地域に根差した10か所のコンバージェンス・アクセラレータへと拡張することを正式に発表した。今後3年かけて、10件の地理的範囲へと拡大する。中西部地域は、NSFコンバージェンス・アクセラレータが2024年5月に一連のイベントを開催した最初の地域であり、次のステップが中西部アンカーのFOAとなっている。 National Science Foundation “NSF Convergence Accelerator announces the first funding opportunity aligned with the Midwest Regional Anchor” (7/25/24)
NSF、画期的な工学アイデアに初となるトレイルブレイザー・グラントを提供
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「トレイルブレイザー工学インパクト・アワード(Trailblazer Engineering Impact Award: TRAILBLAZER)」プログラムの最初のグラントを発表した。1,800万ドルの新たなプログラムで、創造性及びパラダイム・シフトとなるアウトカムの実績を持つ研究者が未開拓の領域で新規の工学研究プロジェクトを追求できるよう支援する。NSFトレイルブレイザーは、工学のあらゆる分野、トピック、方法論を対象に、一人の研究者が先導するプロジェクトに、3年間にわたって1件につき最高300万ドルを提供する。今回、6件のアワードが発表された。その一例には、「生分解性生体マテリアル(Biodegradable living materials)」プロジェクト(ハーバード大学(Harvard University))がある。 National Science Foundation “NSF awards inaugural TRAILBLAZER grants for groundbreaking engineering ideas” (7/23/24)
バイデン政権、気候の超汚染物質を検出・削減
現在の気候変動の原因の半分は、超汚染物質(super pollutant)と呼ばれる温室効果ガスによるもので、これにはメタンガスやハイドロフルオロカーボン、亜酸化窒素が含まれ、二酸化炭素よりもはるかに強力である。バイデン大統領は就任初日から米国内外の超汚染物質による排出を劇的に削減することに取り組んでいる。バイデン政権は7月23日、「ホワイトハウス超汚染物質サミット(White House Super Pollutants Summit)」を開催し、米高官や企業、環境組織、労働組合、慈善団体、国際パートナーと共に、国内外の新たな措置を発表すると共にこれまでの成功を祝した。一例として、①米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)の世界監視ラボ(Global Monitoring Lab)とユナイテッド航空(United Airlines)が商業航空機を使って気候汚染物質の監視を大幅に強化するパイオニア的共同作業を発表、②国務省(Department of the State)と米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)が米大使館・領事館に10件の最新監視システムを導入し、オゾンとその前駆物質を測定することにコミット、などが発表された。この他にも、亜酸化窒素排出を削減する新たな業界の取り組み、国内メタンガス排出削減のための新たなイニシアチブ、世界メタンガス排出削減のための新たなイニシアチブが発表された。 White House “FACT SHEET: Biden-Harris Administration Announces New Actions to Detect and Reduce Climate Super Pollutants” (7/23/24)