Category:その他
少数派対象の高等教育機関向けの連邦科学工学支援最新データ発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)は、連邦当局による高等教育機関の科学工学(S&E)支援を5種類の活動で分類している(①研究及び実験的開発(R&D)、②R&Dプラント、③S&Eの学習指導のための施設及び設備、④フェローシップと訓練生と訓練グラント(FTTGs)、⑤その他の一般的なS&E支援)。全ての種類の高等教育機関において、R&D向け予算(obligations)がS&E支援の最大部分(93%)を占める。連邦によるS&E支援の割合は、高等教育機関の種別によって様々で、一部の教育機関は、R&Dという形態での支援の割合が高く、その他の機関ではFTTGsやその他の一般的なS&E支援の割合が高い場合もある。本データは、2022年度のものであるが、バイデン大統領による2025年度予算要請は、少数派を対象とした高等教育機関におけるR&D支援を構築する取り組みが示されている。本記事は、「ヒスパニック系の学生数の割合が高い高等教育機関」「先住民学生数の割合が高い高等教育機関」「部族向け大学」「歴史的に黒人が多い大学」「女子大学」に分類して、連邦によるS&E支援の内訳について記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “FY 2022 Federal Science and Engineering Support to Selected Types of Minority-Serving Institutions” (7/22/24)
エネルギー省、2021-2025年度の技術移転実行計画を発表
エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は7月23日、「2021-2025年度 技術移転実行計画(Technology Transfer Execution Plan (TTEP) for fiscal years 2021 to 2025)」を発表した。革新的な技術をラボから商業市場へ進めるというエネルギー省のコミットメントを支援するための戦略的枠組みを概説したもので、優先的目標や主要な活動、パフォーマンス指標が含まれている。優先的目標は、①ラボでの発見を市場へ届ける商業化を加速させる、②民間部門の思考を市場分析及びツールへ注入し、意思決定の形成に役立てる、③エネルギー省のラボ及びその他の商業化における障害に対処する政策を進展させ、パートナーシップ・メカニズムを活性化する、④エコシステムとの効果的な関与やパートナーシップを策定、拡張する、の4点。報告書には、エネルギー省のプログラム局や研究所における大幅な進展及び実践が強調されている。 Department of Energy “Driving Commercialization: DOE Releases Technology Transfer Execution Plan for Fiscal Years 2021-2025” (7/23/24)
国家サイバー局長室、新たに幹部が就任
大統領府は7月24日、グーグル社(Google)の元顧問弁護士でサイバーセキュリティ教授であるハリー・ウィンゴ氏(Harry Wingo)が国家サイバー局長室(Office of the National Cyber Director: ONCD)に参画すると発表した。ウィンゴ氏の公的部門での経験には、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)の特別顧問や上院商務委員会(Senate Commerce Committee)の顧問、国防総合大学(National Defense University)情報及びサイバースペース・カレッジ(College of Information and Cyberspace)での助教授(assistant professor)が含まれる。ウィンゴ氏は、海軍兵学校(Naval Academy)の卒業生。同氏は、ジェイク・ブラウン氏(Jake Braun)の後任となる。 Nextgov “White House cyber czar office adds new deputy” (7/24/24)
NSFと商務省、半導体労働力開発の推進で提携
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)と商務省(Department of Commerce)米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)傘下の米国CHIPS研究開発局(CHIPS for America and Development Office)は、半導体業界及び国内で多様な職種を対象に、全てのレベルで将来の半導体労働力を訓練する新たなイニシアチブに合同で投資することを記した覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。その第一歩として、NSFと商務省は合同で、新たなイニシアチブへの情報提供をコミュニティから求める「情報の要請(Request for Information: RFI)」を通達した。今回のMOUは、ネットワーク調整ハブ(Network Coordination Hub)が先導する「マイクロエレクトロニクス教育のための国家ネットワーク(National Network for Microelectronics Education)」創設への道を整えるものである。ネットワーク調整ハブは、半導体業界への支援として教育と訓練を提供する取り組みを調整する責務を負う。今回のMOU(拘束力はない)を通じて、NSFと商務省は、高等教育機関や業界、労働力組織などと協力するネットワーク調整ハブに今後5年間で最高3,000万ドルを合同で提供する意向である。 National Science Foundation “U.S. National Science Foundation and Department of Commerce partner to advance semiconductor workforce development” (7/24/24)
NSF、AI技術の安全性とセキュリティを進展させるAI試験台イニシアチブを発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は今般、人工知能(AI)に対応する試験台(AI-ready test beds)の開発に投資する新たなイニシアチブを発表した。こうした試験台は、責任あるAI研究及びイノベーションの前進を推進することを意図した重要なインフラである。これらの試験台(またはプラットフォーム)によって、研究者は、AIの新たな手法やシステムをセキュアで実世界の状況に基づいて研究することが可能になる。NSFは、こうした試験台の開発を加速させるため、研究コミュニティからの計画グラントの提出を要請している。このイニシアチブは、2023年10月に署名された「安全でセキュアで信頼できる人工知能の開発と使用に関する大統領令(Executive Order on Safe, Secure, and Trustworthy Development and Use of Artificial Intelligence)」に整合するものである。 National Science Foundation “NSF announces new AI test beds initiative to advance safety and security of AI technologies” (7/23/24)
NSF、SECUREセンターを通じて研究セキュリティや国際協力を推進
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月24日、「米国研究エコシステムのコミュニティ全体のセーフガード(Safeguarding the Entire Community of the U.S. Research Ecosystem: SECURE)」を確立するため、5年間で6,700万ドルを投資する。内訳は、ワシントン大学(University of Washington)に5,000万ドル、テキサスA&M大学(Texas A&M University)に1,700万ドルとなっている。研究セキュリティが懸念の対象となっている背景には、一部の海外事業体は非倫理的、時には非合法的に、米国研究へのアクセスを試みている点が挙げられる。NSF SECUREセンターは、「2022年CHIPS・科学法(CHOPS and Science Act of 2022)」で設立が義務付けられたもので、ワシントン大学が9つの高等教育機関の支援を得て主導し、研究コミュニティが米国の研究活動にリスクを呈する海外の干渉を特定、軽減できるようエンパワーするための情報クリアリングハウスとして機能する。この研究セキュリティへの手法が、コミュニティ中心型で、コミュニティによって使用され、コミュニティの改善につながることを確実にするため、SECUREセンターは、①SECURE北東部(ノースイースタン大学(Northeastern University))、②SECURE南東部(エモリー大学(Emory University))、③SECURE中西部(ミズーリ大学(University of Missouri))、④SECURE南西部(テキサス大学サンアントニオ校(University of Texas at San Antonio)及びテキサスA&M大学(Texas A&M University))、⑤SECURE西部(ワシントン大学(University of Washington))の5つのSECURE地域センターの中心としても機能する。 National Science Foundation “NSF-backed SECURE Center will support research security, international collaboration” (7/24/24)
エネルギー省と国防総省が量子研究の進展で覚書を交わす
エネルギー省(Department of Energy)と国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は7月16日、量子コンピューティングの進展で調整的な取り組みを行うことを目的とした覚書(Memorandum of Understanding: MOU)を交わしたと発表した。MOUは、量子コンピューティングに関する将来の研究・開発・工学及び試験・評価活動の計画と調整に関する枠組みを確立する。そうした活動の一部には、量子コンピューティングの現状と今後の方向性に関する深い分析が含まれる。エネルギー省は長きにわたって量子コンピューティングと高性能コンピューティング研究の国家リーダーであり、今回のMOUはチームワークと共同作業の更なる機会をもたらすことになる。 Department of Energy “Advancing Quantum Research – DOE Inks MOU with Department of Defense” (7/16/24)
世界的な年間軍事宇宙支出は2023年に18%急増して570億ドルに
宇宙財団(Space Foundation)が7月19日に発表した年間調査結果によれば、世界の宇宙経済規模は2023年に5,700億ドルに達した。これは前年の5,310億ドルから7.4%の増加である。また、軍事宇宙支出は2023年に18%も急増して570億ドルとなった。宇宙財団は、「この規模は、10年前の宇宙経済のほぼ2倍である。その大きな要因は、商業市場のブームだが、政府も国家安全保障上の宇宙領域の重要性に認識を高めつつある」とする。財団によれば、各国政府による宇宙支出は2023年に11%増加して1,250億ドルとなった。宇宙支出が最も多い上位10カ国のうち9カ国(米、中、日、露、欧州連合、仏、独、伊、韓)で予算の伸びが2桁となっている。また、1,250億ドルのうち軍事支出が46%を占め、その大半(80%)は米国によるものだが、日本とポートランドを含む他国も宇宙防衛支出を2023年に急増させたと、宇宙財団は報告している。 Breaking Defense “Annual global military space spending jumps 18% to $57B in 2023: Space Foundation” (7/19/24)
イリノイ州、量子研究における連邦パートナーシップを発表
イリノイ州のJB・プリツカー知事(JB Pritzker)は7月16日、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の代表や議会のリーダー、イリノイ州議員派遣団の代表らと共に、「量子実証実験(Quantum Proving Ground)」と呼ばれるパートナーシップを通じて、州内における量子コンピューティングの可能性を模索することを発表した。具体的に、イリノイ州とDARPAが署名した合意書(Memorandum of Agreement)により、イリノイ州の量子キャンパスは、量子実証実験プログラムの拠点として確立され、DARPAの新たな「量子ベンチマーキング・イニシアチブ(Quantum Benchmarking Initiative)」の一環として、量子コンピューティングのプロトタイプが試験及び評価される(量子ベンチマーキング・イニシアチブも同日に発表された)。プリツカー知事は2025年度予算として、量子研究の資金拠出とキャンパスの構築の一助に、5億ドルの州投資を配分している。 State of Illinois “Gov. Pritzker Announces Major Federal Partnership in Quantum Research” (7/16/24)
エネルギー省、長期エネルギー貯蔵向けのバウチャーへの応募受付を開始
エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は7月16日、OEの技術援助として2件のバウチャー機会(合計100万ドル)への応募受付を開始したと発表した。1つは、バウチャー機会7(Voucher Opportunity 7: VO-7)で、長期エネルギー貯蔵(Long-Duration Energy Storage: LDES)の技術開発者を対象とした援助の提供。もう一つはバウチャー機会8(VO-8)で、初めてエネルギー貯蔵を導入することに関心があるコミュニティもしくはその他の事業体を援助する。いずれのバウチャー機会も、50万ドル相当で、3~7件のバウチャー(各5万~15万ドル)で構成されている。今回のバウチャー応募受付は、4月25日から6月6日まで行われた募集に続くもの。 Department of Energy “Energy Department Opens Applications for $1M in Long-Duration Energy Storage Vouchers” (7/16/24)