Category:その他
NSFの国家量子仮想研究所が進展、最初のパイロット5件を選出
量子規模の現象から実用的な利点と社会的恩恵を実現することは、量子情報科学において長い間追求されてきたマイルストーンである。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は8月9日、NSF国家量子仮想研究所(National Quantum Virtual Laboratory: NQVL)の創出へ向けた最初のステップとして、そのマイルストーン達成の助けとなる5件のパイロット・プロジェクトへの500万ドルの初期投資を発表した。5件の新規パイロット・プロジェクトは各100万ドルの資金を受益し、量子専門家やその他の多様な背景を持つ者がプロジェクトを先導する。今年後半には更に5件のパイロット・プロジェクトが発表される予定である。各プロジェクトは、探索的な取り組みを実施して、最終的に、量子情報研究開発を可能にする分散型国家資源を創出する土台を築く一助となるだろう。これらのパイロット・プロジェクトはその後、新たなNQVL資金提供公募にプロポーザルを提出するよう招待される。 National Science Foundation “NSF National Quantum Virtual Laboratory advances with first five pilot projects” (8/9/24)
エネルギー省、貯蔵加速バウチャー受給企業発表
8月9日、ワシントン州ベルビューで開催されたエネルギー貯蔵グランド・チャレンジ・サミット(Energy Storage Grand Challenge Summit)で、エネルギー省(Department of Electricity)の電力局(Office of Electricity: OE)は、エネルギー貯蔵技術及び導入に関する急務の課題を解決する一助となる「貯蔵加速バウチャー(Storage Acceleration Vouchers)」として、最初の受益者(12機関)を発表した。受益者は、スタートップ企業、ユーティリティ企業、電気自動車イノベーター、建築業者、電力業界のアントレプレナーなどで、これらのバウチャーを使って現在直面している課題の解決に取り組む。バウチャーは、国立研究所の専門家との40時間の業務/時間に相当する。具体的には、受益機関は、①電池リサイクリング・プロセス及びサプライチェーンのモデル/ツール、②技術的モデリングもしくは分析、③商業化戦略サポート、市場評価サポート、技術モデリング及び分析、検査と性能の検証などに関するサービスを国立研究所から受ける。 Department of Energy “Storage Acceleration Voucher Selectees Unveiled at Energy Storage Grand Challenge” (8/9/24)
テネシー大学チャタヌーガ校とORNL、量子情報科学工学で協力へ
テネシー大学チャタヌーガ校(University of Tennessee at Chattanooga: UTC)とエネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、量子情報科学工学分野の課題に対処する技術や分析ベースのソリューションの研究・開発・導入・評価の取り組みで協力することを意図した覚書(memorandum of understanding: MOU)を交わした。こうした量子情報科学工学の取り組みには、ネットワーク、センサー、コンピューティングが含まれる。UTCは2022年に量子情報技術工学(quantum information science and engineering: QISE)のイニシアチブを開始し、量子技術によって実現される教育/イノベーション/経済開発での卓越性で知られるプログラムを確立することを目指した。このイニシアチブの結果、UTCは現在、量子センター(Quantum Center)を設立中である。一方、ORNLは、コンピューティングやネットワーク、センサー、マテリアルの量子研究分野で基礎的な量子理論、シミュレーション、実験に焦点を当てている。今回のMOUは期間が5年間となっており、UTCとORNLの間のQUISEの結びつきを深めることを意図したものである。 Oak Ridge National Laboratory “UTC, ORNL to collaborate in quantum information science and engineering” (8/13/24)
CHIPS・科学法から2周年
バイデン大統領は2年前、半導体製造における米国のリーダーシップを復活させ、世界のサプライチェーンを強化し、国家及び経済安全保障を強化することを狙いとして、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)(以下、CHIPS法)に署名して法制化した。それ以降、連邦政府機関は、CHIPS法の下、国内半導体製造の復活や研究開発への投資、サプライチェーン対応力への支援などを目的としたプログラムを開発及び実行してきた。政権によるCHIPS法の実践における主要なマイルストーンとして、①米国半導体製造の国内回帰、②米国労働者のための雇用と労働力パイプラインの創出、③地域経済開発及びイノベーションの加速、④国家安全保障の保護と同盟及びパートナーとの協力、⑤イノベーションへの投資、が挙げられている。 White House “FACT SHEET: Two Years after the CHIPS and Science Act, Biden-Harris Administration Celebrates Historic Achievements in Bringing Semiconductor Supply Chains Home, Creating Jobs, Supporting Innovation, and Protecting National Security” (8/9/24)
エネルギー省、商用二酸化炭素排出技術の促進に5,250万ドル
エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は8月9日、バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」議題の下、二酸化炭素排出技術を進展させ、大気中から二酸化炭素を直接排出することでレガシーの二酸化炭素汚染を削減し、航空や船舶など削減が困難な排出との間で相殺を図る取り組みに、最大5,250万ドルを提供すると発表した。エネルギー省は、「商用直接空気回収パイロット・プライズ(Commercial Direct Air Capture Pilot Prize)」を実施し、年間少なくとも500トンの二酸化炭素を大気から回収できる能力を持つ革新的な直接空気回収パイロット施設の設計/建設/委託/運営を行う技術開発事業者を支援する。同プライズは、4つのフェーズ(概念、工学、許認可、運用(Concept, Engineer, Permit, and Operate))において、設計/開発/導入のマイルストーンの達成に成功した参加チームに最高5,250万ドルを提供する。一定の要件を満たした民間事業体、非連邦の政府組織、学術機関が商用直接空気回収パイロット・プライズに応募できる。FECMが資金提供し、エネルギー省傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が管理運営する「米国製 直接空気回収プライズ(American-Made Direct Air Capture Prizes)」は、直接空気回収技術の進展を支援するもので、いくつかのプライズで構成されており、商業直接空気回収パイロット・プライズはその一つ。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $52.5 Million to Catalyze Commercial Carbon Dioxide Removal Technology” (8/9/24)
米英チーム、悪意のある社会的影響及び情報活動を調査
国防総省(Department of Defense)は8月8日、悪意のある社会的影響活動が民主主義に呈する脅威の増大について調査するため、米国と英国の学術研究者によるチームが選出されたと発表した。「二国間学術研究イニシアチブ(Bilateral Academic Research Initiative: BARI)」の社会科学プログラム(Social Science Program)を通じてアワードを受けたのは「敵対的な技法としての影響と操作と情報の脅威:出来事と進化と効果(Influence, Manipulation, and Information Threats as Adversarial Techniques: Events, Evolution, and Effects)」と題するプロジェクトで、米国プリンストン大学(Princeton University)のジェイコブ・シャピロ教授(Jacob Shapiro)と、英国カーディフ大学(Cardiff University)のマーティン・イネス教授(Martin Innes)が主導する。3年間のプロジェクト期間を通じて、米国研究チームは、DODの研究工学担当次官室(Office of the Under Secretary of Defense for Research and Engineering: OUSD(R&E))によるミネルバ研究イニシアチブ(Minerva Research Initiative)から最高260万ドルを、英国チームは、英国研究イノベーション(United Kingdom Research and Innovation: UKRI)の一環として経済及び社会研究評議会(Economic and Social Research Council: ESRC)から約370万ドルを受益する。BARIアワードは、米国と英国の学術チームがそれぞれの独自のスキルや手法を統合してハイリスクな基礎研究を追求することを支援する。 Department of Defense “U.S.–U.K. Teams Receive Bilateral Academic …
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DARPAのAIサイバー・チャレンジ、AI主導型サイバーセキュリティの有望性を証明
国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)による「AIサイバー・チャレンジ(AI Cyber Challenge: AIxCC)」の準決勝コンペが、DEF CON 32で終了した。AIxCCは、AI及びサイバーセキュリティの専門家が、現代の我々の生活を支えるソフトウェアの防御を競うコンペ。42-b3yond-6ugやチーム・アトランタ(Team Atlanta)など、準決勝コンペで高得点を記録した上位7チームは各200万ドルを受益し、決勝コンペへと進む。AIxCCは、医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)との共同作業で実施され、参加チームに、金融システムや公益事業、医療ケア・エコシステムなどあらゆるシステムを支えるオープン・ソース・ソフトウェアをセキュアにする新規のAIシステムを設計するよう求めた。AIxCCの準決勝コンペに参加したチームは、AIxCCの領域専門家が設計した一連のチャレンジ・プロジェクト(Challenge Projects)を自動処理できるサイバー推論システム(Cyber Reasoning Systems)の開発を目指し、チャレンジ・プロジェクトの脆弱性を発見、修正することをゴールとした。決勝コンペは2025年8月に実施される。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA AI Cyber Challenge Proves Promise of AI-Driven Cybersecurity” (8/11/24)
NSF、技術・イノベーション・パートナーシップ総局の投資ロードマップを発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)の投資ロードマップを発表した。TIPの戦略的ビジョンを概説し、主要な技術分野における米国の競争力進展に焦点をあわせた初期投資判断の指針となるものである。2022年CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act of 2022)により、TIP総局が設立され、NSFは米国の競争力を高めるために、向こう3年間に、主要技術分野でどのように的を絞った投資を育成するかを定義する報告書を発表するよう義務付けられた。TIPロードマップは3年ごとに更新されて主要技術分野の評価が行われ、米国競争力への効果を最大限にするための段階的投資に関する計画への情報提供として利用される。報告書によれば、短期的なTIP投資の主要技術分野として、人工知能(AI)、バイオテクノロジー、先端通信技術、データ貯蔵及び管理、の4件が特定されている。 National Science Foundation “NSF announces investment roadmap for the Technology, Innovation and Partnerships Directorate” (8/12/24)
エネルギ章、重要鉱物及びマテリアルの開発に1,000万ドル
エネルギー省(Department of Energy)は8月8日、米国内で重要鉱物及びマテリアルの生産と精製を目的として、コスト効果が高く、環境的に責任のあるプロセスを進展させることに取り組む4件のプロジェクトに1,020万ドルを提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金拠出される。受益プロジェクトは、様々な国内資源を通じた新規及び代替の供給を開発することで、重要鉱物及びマテリアルの増大する需要に対応し、海外からの供給への依存を低減する一助とする。米国地質調査所(U.S. Geological Survey: USGS)によれば、米国のレアアース元素需要の95%以上、重要鉱物の50%以上は海外から調達されており、少なくとも12の重要鉱物は海外からの調達のみとなっている。「重要マテリアルのイノベーションと効率性と代替(Critical Material Innovation, Efficiency, and Alternatives)」と題する資金提供公募(FOA)は複数のラウンドを通じて最大1億5,000万ドルを提供する。今回は最初のラウンドとして、アイダホ国立研究所/バテル・エネルギー・アライアンス社(Idaho National Laboratory, Battelle Energy Alliance LLC)、アイオワ州立科学技術大学(Iowa State University of Science and Technology)など4機関のプロジェクトが選出された。これらのプロジェクトは、重要鉱物及びマテリアルの代替・代用の開発に焦点を当てる。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Invests $10 Million to Develop New and Alternative Supplies of Critical Minerals and Materials” (8/8/24)
エネルギー省、炭素貯留を狙いとした地質盆地への技術援助に4,400万ドル
エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は8月8日、商業規模の炭素捕獲/移送/貯留の進展を目的として、大学及び業界主導の9件のプロジェクトが4,450万ドルを受益すると発表した。地域的なパートナーシップ・プロジェクトを通じて、特定の地質盆地への理解を深め、産業活動や発電所から排出される二酸化炭素や大気中の排出における二酸化炭素の恒久的貯留の実現を目指す。受益プロジェクトは、二酸化炭素の移送と貯留に特化した技術/管理/規制/ビジネスの広範な専門性を持つ関係者を含むパートナーシップを確立し、それぞれが具体的な地域に焦点を当てて活動する。受益するのは、バテル・メモリアル研究所(Battelle Memorial Institute)(オハイオ州コロンバス)、炭素ソリューションズ社(Carbon Solutions LLC)(ミシガン州オケモス)など9機関。本件は、申請要件の一環として、プロジェクトの拠点におけるコミュニティとの関与や恩恵を実証する「コミュニティ恩恵計画(Community Benefits Plan)」の提出が義務付けられていた。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Invests $44 Million to Provide Technical Assistance in Geologic Basins Targeted for Carbon Storage” (8/8/24)