NIST、耐量子暗号標準への移行で最終指針

米国標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology: NIST)は10月27日、将来の量子コンピューターによる解読攻撃に耐性のある「耐量子暗号(PQC)」標準への移行に向けたロードマップをまとめた最終報告書を発表した。連邦機関や民間企業が2024年8月に発表したPQC規格へ段階的に移行するための具体的なスケジュールや手順を示したもので、様々な用途への移行においてそれぞれ時間がかかる理由を解説している。現在、暗号データを事前収集し将来解読する「今収集し、後で解読する」脅威が深刻化しており、大統領令などに基づき連邦政府の重要システムでは現行の暗号アルゴリズムの脆弱性を特定したうえで、2030年までの鍵交換・確立、及び、2031年までの電子署名の移行が義務付けられている。報告書は、分野横断的な連携体制を構築してPQC導入事例の検証を推進するほか、既存暗号とPQCを組み合わせる(ドアの鍵を1つではなく2つつける)ハイブリッド式についても触れ、これに関してはより多くの計算資源が必要になると指摘した。

NIST “NIST Report Provides Guidelines for Transition to Post-Quantum Cryptography Standards” (10/27/26)
https://www.nist.gov/news-events/news/2026/10/nist-report-provides-guidelines-transition-post-quantum-cryptography
参照記事: NEXTGOV/FCW “NIST issues roadmap for transition to post-quantum encryption standards” (10/27/26)
https://www.nextgov.com/cybersecurity/2026/10/nist-issues-roadmap-transition-post-quantum-encryption-standards/416841/?oref=ng-homepage-river