トランプ大統領、AI規制の大統領令署名を延期

ワシントン・ポスト紙(The Washington Post)は5月22日、トランプ大統領による人工知能(AI)の監視を強化する大統領令への署名延期について報じた。大統領は記者団に対し、「内容が気に入らなかった」と述べ、規制が米国の技術的覇権を阻む障害になるとの懸念を明かした。大統領令はこれまでの不介入方針から一転し、公開の90日前までに企業が政府へ新型AIモデルを自主的に提供し、国家安全保障局(National Security Agency: NSA)や財務省(Department of Treasury)などが脆弱性を検証・防御する体制構築や、サイバー人材の増員などを盛り込んだ内容であった。この背景には、コードの脆弱性発見などに優れたアンソロピック社(Anthropic)の最先端AIモデル「ミュトス(Mythos)」などの登場があり、この最新モデルのハッキングなど悪用を危惧し、国家安全保障上リスクの観点から規制強化が求める声が政権内で上がっていた。トランプ氏は先週の訪中時に習近平国家主席とAIの安全性について議論したことにも触れ、今後の政府対応に注目が集まっている。

The Washington Post “Trump delays executive order on AI oversight hours before planned signing” (05/22/26)
https://www.washingtonpost.com/technology/2026/05/21/white-house-tore-down-ai-rules-now-its-building-new-defenses/