GAO、NIHのサイバーセキュリティについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「サイバーセキュリティ:国立衛生研究所は制御上の欠点を解決し、プログラムを向上させるために、更なる措置を講じる必要がある(Cybersecurity: NIH Needs to Take Further Actions to Resolve Control Deficiencies and Improve Its Program)」と題する報告書を発表した。この報告書は、GAOが2021年6月にNIHのサイバーセキュリティについて行った報告書(公用限定)の一般公開版である。NIHは、情報システム及び情報の秘匿性や完全性、システム有用性を保護することを意図した情報セキュリティ制御を講じている。しかし、GAOはリスク特定やシステム保護などに関連する多くの弱点を見つけ、219件の改善策を提案している。NIHは、その半分以上について部分的に実践し、約3分の1は完全に実施している。 Government Accountability Office “Cybersecurity: NIH Needs to Take Further Actions to Resolve Control Deficiencies and Improve Its Program” (12/7/21)

国防総省、飛行物体特定と管理の同期化グループ(AOIMSG)を設立

国防総省(Department of Defense)のキャサリーン・ヒックス副長官(Kathleen Hicks)(Deputy Secretary)は11月23日、国家情報長官室(Office of the Director of National Intelligence)との密接な協力の下、国防次官(諜報・安全保障担当)(Under Secretary of Defense for Intelligence & Security)に、同次官室(Office of the USD (I&S))内に、「飛行物体特定と管理の同期化グループ(Airborne Object Identification and Management Synchronization Group: AOIMSG)」を設立するよう指示した。これは、米海軍(U.S. Navy)の未確認空中現象タスクフォース(Unidentified Aerial Phenomena Task Force)の後継組織となるものである。AOIMSGは、DOD内及び広範な政府内の取り組みを同期化し、特殊使用空域(Special Use Airspace: SUA)における関心のある物体を検知、特定、帰属性の検討を行い、飛行及び国家安全保障の安全に対する関連の脅威に対処し、これを緩和することに取り組む。AOIMSGの詳細は、今後発表される予定である。 Department of Defense “DoD Announces the Establishment of the Airborne Object Identification and Management Synchronization Group (AOIMSG)” (11/23/21)

創立50周年未満の大学における研究の突出

ネイチャー指標(Nature Index)の中の若手大学(創立50周年未満の大学)上位75大学のうち、最も若い大学の一つである中国のサザン科学技術大学(Southern University of Science and Technology: SUSTech)の論文シェア値は221.61で2位となっており、3位のシンガポールのナンヤン技術大学(Nanyang Technological University)(シェア値221.41)を僅かに上回る(2020年)(ネイチャー指標は、82専門誌の掲載論文を追跡し、カウント(論文数)とシェア(共同執筆者数で1を割った数値)を算出し、ランク付けしている)。若手大学指数で1位の中国科学アカデミー大学(University of Chinese Academy of Sciences)のシェア値は425.66で、SUSTechのほぼ2倍となっている。対照的に、ネイチャー指数の総合指数で1位となった中国科学アカデミー(Chinese Academy of Science)のシェア値は1,886.71である。集合的に見ると、若手大学のクラスターは、総合的なネイチャー指数の低水準に比較的均等に広がっているが、最も若い大学はその例外となっている。また、中国を中心としたアジア太平洋地域の大学が、若手大学の多くを占めている。 Nature “Research outliers among universities under 50” (12/8/21)

エネルギー省、メタンガス排出を削減する技術に3,500万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は12月2日、石油や天然ガス、石炭業界におけるメタンガスの排出削減につながる技術の開発に焦点を当てた12件のプロジェクトに、合計3,500万ドルを提供すると発表した。同省傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は今年、大学と民間企業を対象とした「年間で日々のメタンガス排出を削減する(Reducing Emissions of Methane Every Day of the Year: REMEDY)」プログラムを発表しており、今回はその一環として選出された。これらのプロジェクトは、バイデン大統領が発表した「米国メタンガス排出削減行動計画(U.S. Methane Emissions Reduction Action Plan)」を支えるものである。REMEDYプログラムの下、メタンガスが発生する①天然ガス・エンジン(受益機関5件)、②燃焼(同4件)、③石炭採取の立坑(同3件)の分野でそれぞれ受益者が選出された。 Department of Energy “NIST Recommends Steps to Boost Resilience of U.S. Timekeeping” (11/29/21)

アスペン・テック・ポリシー・ハブ、情報操作賞金コンペ(7万5,000ドル)を開始

アスペン・テック・ポリシー・ハブ(Aspen Tech Policy Hub)は、悪意のある情報操作(information disorder)の撲滅に向けて意義のある進展をもたらす独自かつ革新的なプロジェクトに資金を提供する賞金コンペを発表した。本コンペの基盤となっているアスペン研究所(Aspen Institute)の情報操作対策委員会(Commission on the Information Disorder)は11月15日に最終報告書を発表し、政府や民間業界、市民社会が、透明性と理解を高め、信頼を築き、有害性を低減することを支援する15の勧告を詳述している。コンペに参加するプロジェクト・チームは、この報告書に記載されている具体的な勧告について、その達成を支援する新規で未だ試験されていないソリューションを提案するよう奨励されている。応募の締め切りは2022年1月10日。優秀チームとして最大5チームが選出され、提案内容のプロトタイプ作成(期間は8週間)に各5,000ドルの賞金が贈られる。その後、最優秀チームが1つ選出され、提案されているアイデアの実行へ向け、7万5,000ドルの賞金が贈られる。 Aspen Tech Policy Hub “Launching $75k Information Disorder Prize Competition” (11/15/21)

EPA、バイオ燃料プログラムの変更を提案、業界と農家に勝利

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は12月7日、バイオ燃料の使用を促進し、トランプ政権が製油所へ付与した免除措置を廃止することを目的としたバイオ燃料プログラムの変更を提案した。これは、バイオ燃料業界と農家にとっては勝利、製油所にとっては打撃となる。米国再生可能燃料基準(US Renewable Fuel Standard: RFS)に基づき、混合燃料にバイオ燃料を含めることが義務付けられているが、トランプ前政権は小規模製油所を対象に本件の免除措置適用を増やしていた。EPAは今般、こうした申請を拒否することを提案している。提案は今後、パブコメの手続きを踏む必要がある。EPAのマイケル・レーガン長官(Michael Regan)は、「近年、複数の困難な状況がRFSに影響しているが、EPAはクリーンかつゼロ炭素のエネルギー未来を確実にするための重要な戦略として、米国のバイオ燃料を成長させることにコミットしている」との声明を発表した。 CNN “EPA proposes changes to its biofuels program, notching a win for the industry and farmers” (12/7/21)

エネルギー省、電球の新たな効率基準を提案

エネルギー省(Department of Energy)は、電球の新たな効率基準規則を提案している。提案されている規則によれば、販売される電球には最低限の効率性仕様が義務付けられ、市場のLED化が進む見通しである。エネルギー省は、新たな基準は今後30年間で、30億ドルの電気代節約と2億2,200万メトリックトンの炭素排出につながると試算している。米国エネルギー効率経済評議会(American Council for an Energy-Efficient Economy)は、基準の実施が1カ月遅れるたびに、3億ドルの電気代と80万トンの炭素排出が追加されるとしている。照明は、ビルにおけるエネルギー消費の主要な要素であり、LED照明は数多くの省エネプロジェクトの焦点となっている。 Environmental Leader “DOE Proposes New Lightbulb Efficiency Standards” (12/7/21)

エクソン・モービル社、パーミヤン盆地での事業について2030年までのネットゼロ排出を目指す

エクソン・モービル社(Exxon Mobil)は12月6日、テキサス州西部及びニューメキシコ州にまたがるパーミヤン盆地での石油・天然ガス田での事業について、2030年までに温室効果ガスのネットゼロ排出を達成することを目指すと発表した。同社は以前に、温室効果ガスの排出削減計画を発表しており、今回の発表はその計画の一部。ただしエクソン社の目標には、顧客による排出(自動車やトラックの所有者、飛行機など)削減による相殺は含まれていない。パーミヤン盆地での事業のネットゼロ排出は、事業の電気化、メタンガスの検知及び捕獲の能力強化、油田から放出される無駄なガスの習慣的な燃焼の廃止によって達成する。更に、自然ベースのソリューション(植樹など)も導入する可能性があるという。 New York Times “Exxon Mobil aims for net-zero emissions from its operations in the Permian Basin by 2030.” (12/6/21)

米国の主要ユーティリティ機関、国内を横断するEV充電器ネットワークの設置を計画

50社以上の米国電力会社が結束し、米国の幹線道路を走行する電気自動車(EV)向けに、東西両海岸をつなぐ横断型の急速充電器ネットワークを構築する。エジソン電力研究所(Edison Electric Institute: EEI)は12月7日、「全国電力ハイウェイ同盟(National Electric Highway Coalition)」の設立を発表した。EEIの加盟企業50社、テネシー・バレー公社(Tennessee Valley Authority)、中西部電力(Midwest Energy Inc.)が本同盟を構成する他、中西部と南部及び東部の海岸州で構成される2つのEV充電グループが統合される。同盟は、具体的な設置目標件数などは発表していないが、最初の行動は、「州間高速道路システム(Interstate Highway System)で着実に成長しつつあるEV充電インフラ上の溝を埋めること」としている。 E&E News “Major U.S. utilities plan coast-to-coast, EV-charging network” (12/7/21)

トヨタ自動車、ノースカロライナ州に数十億ドル規模の自動車電池工場を建設へ

ノースカロライナ州が12月6日に4億3,870万ドル相当のインセンティブ計画を可決したことを受け、トヨタ自動車が同州ランドルフ郡リバティに、数十億ドル規模の自動車用電池工場を建設することが発表された。トヨタ自動車は10月に、米国内にハイブリッド車及び電気自動車用の電池生産工場(12億9,000万ドル)を建設する計画を発表していた。新工場は、2025年に生産を開始し、2031年までに生産を拡大する計画である。新工場は、2029年までに少なくとも1,750名の雇用を創出する見込みで、州の商務省(Department of Commerce)によれば最低賃金は6万2,234ドルになると試算されている。 The News & Observer “Toyota to open multi-billion dollar, car battery plant in NC with thousands of jobs” (12/7/21)