米国、STEM人材を引き付け、米国の経済と競争力を強化するための取り組みを発表

国務省(Department of State)と国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は1月21日、海外のSTEM分野の学者や学生、研究者、専門家が米国のイノベーションや雇用創出努力に寄与する経路について、予測性と明確性の向上につながる新たな措置を発表した。これによって、海外のSTEM人材が、米国の学びや研究、開発、イノベーション・コミュニティに有意義な貢献を続けられることを確実にする。措置の一部は次の通り。①国務省の教育・文化局(Bureau of Educational and Cultural Affairs: ECA)が、海外からの交換訪問者がSTEMの研究に従事することを奨励する「早期キャリアSTEM研究イニシアチブ(Early Career STEM Research Initiative)」を立ち上げ、②DHSが、22の新規学問分野を、学生交換訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program: SEVP)のSTEMオプショナル・プラクティカル・トレーニング(Optional Practical Training: OPT)に加えることを発表、③DHSが、卓越した能力を有する者に付与されるO-1A非移民ビザに関する政策マニュアルを更新。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Actions to Attract STEM Talent and Strengthen our Economy and Competitiveness” (1/21/22)

NSF、サイバーセキュリティ専門家に関する緊急のニーズを支援するため、「公僕奨学金」を提供

政府機関を中心に、サイバーセキュリティ専門家の需要が増加している。こうした需要に対処するため、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「サイバー部隊:公僕奨学金(CyberCorps: Scholarship for Service)」として新たに8大学へ助成を提供する。これは、卒業後は連邦、州、地方自治体、もしくは部族政府のサイバーセキュリティ職として働くことに同意した学生に学費奨学金及び給付金を提供するもので、米国のサイバーセキュリティ労働力の層と強みを増幅させるものである。NSFは、奨学金として今後5年間で8大学に2,900万ドル以上を提供する。受益機関は、自動システムや人工知能(AI)に関連する訓練の提供、次世代のサイバーセキュリティ工学の開発、航空宇宙サイバーセキュリティの強化、その他、現在及び未来のサイバーセキュリティ労働者の育成を行うことになる。 National Science Foundation “NSF provides scholarships for service to support urgent need for cybersecurity professionals” (1/21/22)

サウスカロライナ研究公社、2021年に10億ドル以上の経済効果を州にもたらす

サウスカロライナ州のイノベーション経済は、サウスカロライナ研究公社(South Carolina Research Authority: SCRA)による学術機関や技術系スタートアップへの資金提供と支援の恩恵を享受している。SCRAが発表した年次報告によれば、SCRAが2021年に州にもたらした経済効果は10億ドルを超え、前年を約5.4%上回った。SCRAは、サウスカロライナ州によって設立された非営利法人で、州をイノベーションの目的地として育成することを目的とする。SCRA及びその関連組織は、サウスカロライナ州を拠点とする企業に融資や投資を提供している。 SSTi “South Carolina Research Authority impact in excess of $1B in 2021, report finds” (1/20/22)

スーパーストアは屋根上ソーラー発電で電力需要の半分を満たせる可能性

環境アメリカ研究・政策センター(Environment America Research and Policy Center)が1月20日に発表した報告書「スーパーストアのソーラー(Solar on Superstores)」によれば、米国内の大型スーパーストアの屋根上にある平面的かつ広範囲な場所をソーラー発電に利用することで、それらの店舗の電力需要の半分を満たせる可能性があるという。国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)のデータを活用して算出した結果、米国の一般的なスーパーストアの屋根上には約72億平方フィートの場所があり、そうした屋根上の約3分の2はソーラー発電に適している。それらの場所に設備を設置すると毎年8.4テラワット時の電力を生産することができ、これは年間需要の約半分に達する(800万米国世帯の電力需要に相当)。屋根上のソーラー発電能力は、小売業者や州によってばらつきがある。小売業者の中でその可能性が最も高いのはウォルマート社(Walmart)で利用可能面積は7億8,400万平方フィート、これは2位のターゲット社(Target)の3倍以上の面積である。州別では、カリフォルニア、テキサス、フロリダ、オハイオ州が、スーパーストアの屋根上を利用したソーラー発電の可能性が最も高い。 Washington Post “Superstores can meet half their electricity needs with rooftop solar, says a new report” (1/20/22)

NIH、プレシジョン栄養研究に1億7,000万ドルを提供

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、食品や食生活に対する個人の反応を予測するアルゴリズムの開発を目的とした新たな研究を支援するため、国内のクリニックやセンターに5年間で1億7,000万ドルを提供する(資金の有用性次第)。これは、NIHのオール・オブ・アス研究プログラム(All of Us Research Program)を活用した「プレシジョン医療のための栄養(Nutrition for Precision Health: NPH)」イニシアチブで、オール・オブ・アス研究プログラム参加者の中から多様な1万人を対象とし、よりパーソナライズされた栄養の推奨を行うための情報提供とする。本イニシアチブを通じて、11件の新規アワードと、既存のNIHオール・オブ・アス研究プログラムの受益者3件に追加の資金提供が行われる。プレシジョン栄養における主要な課題は、パーソナライズされた栄養療法を作成する上で、個々人の食事に対する反応に影響する数多くの要素を組み合わせるのが困難な点である。NPHイニシアチブは、オール・オブ・アス研究プログラムの大規模かつ多様なデータ・プラットフォームを活用して行われる。 National Institutes of Health “NIH awards $170 million for precision nutrition study” (1/20/22)

エネルギー省、地域社会におけるソーラーエネルギー使用を後押しするガイドブックを発表

エネルギー省(Department of Energy)は1月19日、地方自治体が地域社会におけるソーラー発電導入を増加させることで環境及び経済的な恩恵を得られるよう支援するガイドブック「地域社会のソーラー発電(Solar Power in Your Community)」(第3版)を発表した。最新版のガイドブックには、実地試験の手法やソーラー市場の障壁を軽減する方法などについて、米国内の約40件の事例が紹介されている他、ソーラーとエネルギー貯蔵を組み合わせて対応力を強化する方法など、ソーラーの恩恵を最大限にするための新しい技術や戦略などについて記述されている。ガイドブックは具体的に、地方自治体に対して、①「ソーラーの自動許認可プロセス(Solar Automated Permit Processing: Solar APP+)」のツールを採用して、住宅のソーラー設置許認可を迅速化させること、②ソーラー発電の導入を奨励するSolSmart60キャンペーンに参加すること、などを奨励している。 Department of Energy “DOE Releases Guidebook to Boost Solar Energy Use in Communities” (1/19/22)

米国の州政府の大半が排出削減策として原子力発電を追求

気候変動を受けて、米国内の州政府は、化石燃料の使用を大幅に削減する一方、ソーラーや風力などの再生可能資源による発電だけでは十分な電力を生産できないかもしれないとの結論に至り始めている。こうした中、その不足分を埋める策として原子力発電が注目を集め始めている。AP通信社(Associated Press)が全米50州とワシントンDCを対象に行ったエネルギー政策調査の結果によれば、過半数(約3分の2)の州政府が、何らかの形態での原子力発電が化石燃料の置換の一助となると考えている。この傾向は、米国内で30年以上ぶりの原子炉建設拡大につながる可能性がある。一方、州政府の約3分の1とワシントンDCは、環境エネルギー目標に原子力発電を組み込む計画はないとしている。 AP News “Majority of US states pursue nuclear power for emission cuts” (1/18/22)

NIH、プレシジョン栄養研究に1億7,000万ドルを提供

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、食品や食生活に対する個人の反応を予測するアルゴリズムの開発を目的とした新たな研究を支援するため、国内のクリニックやセンターに5年間で1億7,000万ドルを提供する(資金の有用性次第)。これは、NIHのオール・オブ・アス研究プログラム(All of Us Research Program)を活用した「プレシジョン医療のための栄養(Nutrition for Precision Health: NPH)」イニシアチブで、オール・オブ・アス研究プログラム参加者の中から多様な1万人をリクルートし、よりパーソナライズされた栄養の推奨を行うための情報提供とする。本イニシアチブを通じて、11件の新規アワードと、既存のNIHオール・オブ・アス研究プログラムの受益者3件に追加の資金提供が行われる。プレシジョン栄養における主要な課題は、パーソナライズされた栄養療法を作成する上で、個々人の食事に対する反応に影響する数多くの要素を組み合わせるのが困難な点である。NPHイニシアチブは、オール・オブ・アス研究プログラムの大規模かつ多様なデータ・プラットフォームを活用して行われる。 National Institutes of Health “NIH awards $170 million for precision nutrition study” (1/20/22)

「メイド・イン・アメリカ」の努力を進展させる新たな省庁間評議会が発足

ホワイトハウスは1月19日、政府全体の「メイド・イン・アメリカ(Made in America)」努力を調整する新たな省庁間評議会「メイド・イン・アメリカ評議会(Made in America Council)」の発足を発表した。バイデン大統領が以前に発令した大統領令を受け、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)内に「メイド・イン・アメリカ局(Made in America Office)」が設立され、局長にセレステ・ドレイク氏(Celeste Drake)が就任している。同局は、調達を通じて国内製品の押し上げを支援することを狙いとする。今回発足した省庁間評議会は、この取り組みを進展させるものである。ドレイク局長のブログ投稿記事によれば、新たな評議会は、年間6,000億ドル以上の連邦機関の調達支出を効果的に調整することを支援するだけでなく、政権の取り組みを合理化及び強化してインフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act)の効果的かつ効率的な実践を手伝う。 Government Executive “New Interagency Council Will Further ‘Made in America’ Efforts” (1/19/22)

米国は世界の科学工学のエコシステムにおける中枢

米国科学審議会(National Science Board: NSB)が1月18日に発表した「2022年米国科学工学の現状(The State of U.S. Science and Engineering 2022)」は、世界の科学工学(S&E)のエコシステムにとり、米国が中枢となっていることを示している。米国は、国や地域の橋渡し役を務め、様々な人口動態グループや学問を結びつけ、複数の部門をリンクさせている。「多くの国がS&Eに参加する中、共同作業の重要性は高まっている。加えて、米国の強い存在感は、オープンで透明で倫理的なS&Eの実施という中核的価値を強化する」とNSBのエレン・オチョア委員長(Ellen Ochoa)は指摘する。また、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のセスラマン・パンチャナサン長官(Sethuraman Panchanathan)は、「報告書は、米国の科学技術の進展を加速かつ強化する必要性が急務であることを示している」と語っている。そのための取り組みには、米国内の小中高生(K-12)のSTEM教育及び生徒の学業成績の格差や大学の費用高の問題の是正が含まれる。記事はこの他のハイライトとして、研究開発(R&D)、基礎研究、出版論文、R&D集約型産業、高等教育、STEM労働力、について記述している。 National Science Foundation “U.S. is a keystone of the world’s science and engineering ecosystem” (1/18/22)