NIHのSBIR/STTRは過去25年間で99の医薬品を支援

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が発表した報告書「国立衛生研究所における中小企業技術革新制度(SBIR)及び中小企業技術移転制度(STTR)の評価(Assessment of the Small Business Innovation Research (SBIR) and Small Business Technical Transfer (STTR) at the National Institutes of Health)」によれば、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のSBIR及びSTTRは、1996~2020年に99の医薬品開発を支援した。これには、利用可能な医薬品の中で大幅な進展を遂げた治療薬全体の16%が含まれる。NIHの対外研究開発(R&D)予算にSBIR/STTRが占める割合は4%未満であり、更に、NIHのR&D支出は、財団や企業による資金拠出も含めた米国全体の医薬関連研究支出のほんの一部に過ぎず、このことはNIHのSBIR/STTRによる医薬品開発への貢献を示す。報告書はこの点以外にも、NIHのSBIR/STTRが医療と商業の側面の成功にもたらした影響について評価を試みている。 SSTi “Report: NIH SBIR/STTR program supported 99 drugs, numerous successful companies over 25 years” (2/17/22)

NREL、社会的に恵まれない地域社会で公平なソーラーを実現するためのイノベーションに取り組む8チームと協力

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、ソーラー・エネルギーの恩恵について、人口の層による格差を是正し、全ての米国民の間で公平に共有されることを確実にするため、全国各地で8つのチームを選択した。これらのチームは、「ソーラー・エネルギー・イノベーション・ネットワーク(Solar Energy Innovation Network: SEIN)」の第3次チームとなる。選出されたチームは、社会的に恵まれない地域社会でソーラー・エネルギーのより公平な導入を妨げる障害について、理解を深めることに共同で取り組む。そしてチームがそれぞれの地域社会における障害を克服するためのソリューションを設計及び試験する中、NRELは分析的な支援を提供する。 National Renewable Energy Laboratory “NREL To Collaborate With Eight Teams on Innovations To Unlock Equitable Solar in Underserved Communities” (2/22/22)

パンデミックが、学生の高等教育計画に混乱をもたらす

米国科学審議会(National Science Board: NSB)が2月22日に発表した「科学工学における高等教育(Higher Education in Science and Engineering)」報告によれば、新型コロナは、米国の高等教育制度全般に影響を及ぼしており、一部の学術機関の経済的実行可能性を脅かし、米国内外の多くの学生の高等教育計画に混乱をもたらしている。大学入学者は2020年秋に全体で3.6%減少し、公立のコミュニティ・カレッジの入学者数は10.1%急減したほか、短期滞在ビザで米国の大学に入学する留学生の数は2019年から2020年の間にほぼ23%減少した。また、新型コロナは、女性や家族の介護をする学生、社会的少数派、低所得世帯の学生に、不均衡な影響を及ぼしている。NSBのメンバーであるマウリーン・コンディック氏(Maureen Condic)は、「米国民の多くの人口層がSTEMで依然として少数派となっており、パンデミックはその現実を悪化させた」と述べる。 National Science Board “Pandemic disrupted students’ higher education plans” (2/22/22)

NIST、サイバーセキュリティ枠組みやサプライチェーンのガイダンス更新に向けてパブコメを募集

進化し続けるサイバーセキュリティ状況に対応するため、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、現在広く採用されている「サイバーセキュリティ枠組み(Cybersecurity Framework: CSF)」を更新する計画である。そして、その更新に先立ち、CSFの効率性を高め、その他のサイバーセキュリティ資源との調整の強化につながる一般からの情報を模索している。NISTはまた、サプライチェーンのリスクに関連するサイバーセキュリティ・ガイダンスへの情報提供も模索している。CSFは2014年に、「重要インフラ・サイバーセキュリティ向上のための枠組み(Framework for Improving Critical Infrastructure Cybersecurty)」として初めて発表された後、2018年に一度更新されている。 National Institute of Standards and Technology “NIST Seeks Input to Update Cybersecurity Framework, Supply Chain Guidance” (2/22/22)

エネルギー省、エネルギー技術及び製造による気候への影響軽減に1億5,000万ドルを投入

エネルギー省(Department of Energy)は2月22日、エネルギー技術及び製造を効率化させ、発生する炭素排出を軽減することに焦点を当てた研究プロジェクトに1億5,000万ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表した。このFOAを通じて、十年以内に、クリーンエネルギー技術を大幅に改善(水素や長期貯蔵、炭素捕獲隔離など)させることを目標とするエネルギー省の「エネルギー・地球ショット・イニシアチブ(Energy Earthshots Initiative)」を下支えする研究を支援する。本FOAの下、新たなクリーンエネルギー手法を含む様々な基礎化学・マテリアル研究に関するトピックに資金提供が行われる。 Department of Energy “DOE Announces $150 Million to Reduce Climate Impacts of Energy Technologies and Manufacturing” (2/22/22)

国立エネルギー技術研究所とパートナー機関、「オープン水素イニシアチブ」を開始

GTI社とS&Pグローバル・プラッツ社(S&P Global Platts)は2月17日、「オープン水素イニシアチブ(Open Hydrogen Initiative: OHI)」を開始した。OHIは、水素市場の業界を結集し、水素生産の環境的影響に更なる透明性をもたらし、エネルギー移行における重要なドライバーとしてその可能性を全面的に追及することを目指した新たなイニシアチブである。本イニシアチブには、ライフサイクル分析(Life Cycle Analysis)で高い専門性を持つ国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)も参加している。水素生産における炭素集約度には、例え同じ技術または方策を使用した場合でも、高度な変動性があり、生産施設における炭素集約度の測定には精密な測定が求められる。OHIのミッションは、水素バリューチェーン内の企業が水素生産における炭素集約度を評価できるよう、客観的で信用性が高く、ピアレビューに基づき、透明性があるオープンソース型のツールを創出することである。 National Energy Technology Laboratory “NETL, PARTNERS ROLLING OUT OPEN HYDROGEN INITIATIVE” (2/17/22)

カリフォルニア州、全国初となる微細プラスチック削減方針を採択

カリフォルニア州は2月23日、州内の海洋環境を保護する広範な取り組みの一環として、微細プラスチックの削減を目的とした包括的戦略を採択した。こうした方針を採択したのは同州が初めて。カリフォルニア州海洋保護評議会(California Ocean Protection Council: OPC)が承認した「州全体の微細プラスチック戦略(Statewide Microplastics Strategy)」は、州の海岸沿いの微細プラスチックを削減する一助として、州政府が実施できる予防策と研究優先事項を特定した内容となっている。OPCは、カリフォルニア州天然資源局(California Natural Resources Agency)内の諮問機関で、州が健全かつ対応力のある海洋環境を確実に維持できるよう、2004年に発足した。採択された戦略は、複数年にわたるロードマップを提示しており、州内の微細プラスチック汚染の管理へ向けた二面的手法(一つは短期的措置及びアウトリーチ、もう一つは長期的な焦点)で構成されている。 The Hill “California adopts first-in-nation microplastics reduction policy” (2/23/22)

司法省、中国イニシアチブを廃止

司法省(Department of Justice)は2月23日、「中国イニシアチブ(China Initiative)」を廃止すると発表した。同イニシアチブは、中国による米国の知的財産窃盗に対抗することを目的として、2018年にトランプ政権下で開始されたものであるが、「アジア系米国人の間に不安を招いている」と公民権団体から批判されていた。司法省の国立安全保障部(National Security Division)のトップであるマシュー・オルセン司法次官補(Assistant Attorney General Matthew Olsen)の指示によって数か月間にわたって行なわれていた見直しの結果、今回の廃止が決定された。オルセン次官補は、「中国政府が呈する進化的かつ大幅な脅威に焦点を当て続けるが、このイニシアチブは適切な手法ではないとの結論に至った。現在、中国に加え、ロシア、イラン、北朝鮮を含む構図には、より広範な手法が必要である」としている。 NPR “The Justice Department is ending its controversial China Initiative” (2/23/22)

連邦省庁、サプライチェーン保護戦略を発表

バイデン大統領は1年前、米国の重要サプライチェーンの脆弱性を評価し、その対応力を強化することに政府全体で取り組むよう指示した大統領令14017号(Executive Order 14017)に署名した。就任から6か月後には、4つの重要製品に関するサプライチェーンの包括的見直しを完了し、それらのサプライチェーンを様々なリスクや脆弱性から守るソリューションを特定し、サプライチェーン混乱対策作業部会(Supply Chain Disruptions Task Force)を初めて設立した。そして大統領令から1年後となる2022年2月24日、7つの省庁が、米国の最も重要なサプライチェーンの一部における主要な脆弱性を特定し、それらに対処する複数年戦略を策定する報告書を発表した。発表したのは、国防総省(Department of Defense)、国土安全保障省(Department of Homeland Security)、商務省(Department of Commerce)、エネルギー省(Department of Energy)、農務省(Department of Agriculture)、運輸省(Department of Transportation)、厚生省(Department of Health and Human Services)。さらにこれらの報告書で概説された結論を基に、バイデン=ハリス政権は、今年、重要サプライチェーンの長期的な対応力を構築じ、連邦政府内のサプライチェーン対応力を公式に制度化するための追加の措置を発表した。 White House ” The Biden-⁠Harris Plan to Revitalize American Manufacturing and Secure Critical Supply Chains in 2022″ (2/24/22)

国防総省、重レアアース元素の分離能力構築に取り組むMPマテリアルズ社へ3,500万ドルを提供

国防総省(Department of Defense)は、MPマテリアルズ社(MP Materials Corp.: MP)(米国ネバダ州)が、カリフォルニア州にある同社生産拠点で、重レアアース元素(heavy rare earth elements: HREE)処理施設の設計と建設に取り組むことを支援するため、3,500万ドルを提供した。このプロジェクトにより、米国内の国防・商業応用支援を目的として、HREE向けとしては初となる処理・分離施設が設立される。この資金提供は、レアアースのサプライチェーンの対応力を強化する国防総省の取り組みの一環であり、同省はこれまでの所、こうした取り組みに1億ドル以上を投資している。 Department of Defense “DoD Awards $35 Million to MP Materials to Build U.S. Heavy Rare Earth Separation Capacity” (2/22/22)