米陸軍、気候戦略を発表

米陸軍(U.S. Army)は、初となる「気候戦略(Climate Strategy)」を発表した。軍事基地や部隊の持続可能性、準備態勢、対応力に影響する気候の脅威への対応について、意思決定者のガイドとなるものである。戦略は、将来の気候の影響とリスクを削減するために、慎重に検討された取り組みを通じて、陸軍の戦略的優位性を維持する方法について指示している。陸軍は、気候関連の脅威に直面する中、部隊と基地の準備態勢と対応力を強化する行動のロードマップとして、この気候戦略を開発した。陸軍全体の取り組みには、軍事施設における対応力と持続可能性の強化、維持需要の軽減、気候の影響を受けた世界での活動に必要かつ適切な知識や技能、概念、計画を備えた気候対応部隊の準備が含まれる。 Department of Energy “US Army releases its Climate Strategy” (2/8/22)

ワシントン大学、アマゾン社から190万ドルを得て「科学ハブ」を立ち上げへ

アマゾン社(Amazon)とワシントン大学(University of Washington)は、新たな「科学ハブ(Science Hub)」の立ち上げで協力する。アマゾン社が初期投資として190万ドルを提供する。ハブは当初はロボティクス研究に焦点を当てるが、将来的にはその他の分野へ拡大される可能性がある。ハブは、アマゾン・ロボティクスAI(Amazon Robotics AI)と、ワシントン大学工学部の共同ハブとして設立される。ハブの初代所長となるジョシュア・スミス教授(コンピュータ科学)(Joshua Smith)によれば、大学院生フェローシップやスポンサーによる研究プロジェクトなど、様々な取り組みを支援する計画である。アマゾン社は大学とのパートナーシップを拡大しており、昨秋には、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institutes of Technology: MIT)との間でAIとロボティクスの研究を対象とした科学ハブを、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California at Los Angeles)との間でAIにおける社会問題を調査するハブを立ち上げている。 Geek Wire “New ‘Science Hub’ to launch at Univ. of Washington with $1.9M from Amazon” (2/9/22)

エネルギー省、2022年技術商業化基金の公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月15日、2022年度の技術商業化基金(Technology Commercialization Fund: TCF)の公募を発表した。今回の公募は、エネルギー省の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)、同省の8つのプログラム局、複数の国立研究所の間の協調的取り組みによるラボ要請(Lab call)である。今回の公募で、1,360~1,670万ドルの連邦資金を提供する予定である。2022年度のTCF共同公募は、「商業化のための中核となるラボ・インフラ(Core Lab Infrastructure for Commercialization)」に焦点を当てている。この公募の下、商業化における障害や溝、根本的な問題に対処することで、市場化への経路を合理化することに焦点を当てたプログラム及び活動を提案することが期待されている。この公募に応募できるのは国立研究所のみで、各研究所の研究開発応募局(Office of Research and Technology Application: ORTA)技術移転局(Technology Transfer Office: TTO)は、非連邦パートナーと協力し、①市場のニーズ評価、②知的財産の整理、③マッチメーキングなど、5つのトピック分野の中でプロジェクトを提案することが奨励されている。 Department of Energy “Department of Energy Releases 2022 Technology Commercialization Fund Solicitation” (2/15/22)

大統領府、排出削減と米国製造の活性化を目的として、よりクリーンな産業部門を進展させる取り組みを発表

大統領府は2月15日、鉄鋼・アルミの低炭素生産や風力発電タービン、ソーラーパネルなどのクリーン製造における米国のリーダーシップを支援するため、新たな行動を発表した。これらの行動を通じて良好賃金の雇用が更に創出され、産業基盤を強化することで地域の経済が活性化され、世界市場における米国の競争力の強化などにつながることが期待されている。今回発表された行動の一例は次の通り。①エネルギー省(Department of Energy)が、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の下、80億ドルの地域クリーン水素ハブ(Regional Clean Hydrogen Hub)などを含む、大規模なクリーン水素イニシアチブを開始する、②環境品質協議会(Council on Environmental Quality: CEQ)と大統領府国内気候政策局(White House Office of Domestic Climate Policy)が、「バイ・クリーン作業部会(Buy Clean Task Force)」を立ち上げ、連邦政府の大規模調達力を活用して米国製低炭素マテリアルを支援する、③クリーンな鉄鋼・アルミの米国製造事業者を支援する炭素ベースの貿易政策を推進する。 White House “Fact Sheet: Biden-⁠Harris Administration Advances Cleaner Industrial Sector to Reduce Emissions and Reinvigorate American Manufacturing” (2/15/22)

国防総省、国防産業基盤の競争を推進することで国家安全保障の保護を模索

政府全体で競争を推進するというバイデン大統領の取り組みの一環として、国防総省(Department of Defense: DOD)は2月15日、国防産業基盤の競争に関する新たな報告書を発表した。報告書は、主要な国防部門の競争状況について調査を行っており、その結果、過剰な統合により、米国の国家及び経済安全保障はリスクにさらされているとしている。例として、航空宇宙・防衛の主要な契約事業者数は1990年代の51社からわずか5社へと減少している。報告書は、米国経済の競争力推進に関する大統領令で示された目標を達成し、業界の統合によって呈されている課題に対処し、国防産業基盤の国内能力が十分にあることを確実にするための努力として、①統合の監督を強化、②知的財産によってもたらされる限界に対処、③新規企業の参入を奨励、④中小企業の機会を増進、⑤部門ごとのサプライチェーン対応力計画を実践、の5点を挙げている。 White House “Fact Sheet: Department of Defense Releases New Report on Safeguarding our National Security by Promoting Competition in the Defense Industrial Base” (2/15/22)

国家テロ対策センター(NCTC)、連邦及び軍の提携者向けアプリを発表

国家テロ対策センター(National Counterterrorism Center: NCTC)は2月7日、モバイル・アプリ「aCTノレッジ(aCTKnowledge)」を発表した。これは、機密扱いとならないテロ対策の報告書や分析、トレーニング資料、警告を共有するアプリで、この種のプラットフォームとしては初となる。利用者は、テロ対策に関する速報や最先端の分析などを受け取り、関心のあるトピックの検索を容易に行うことができる。現在のところ、aCTノレッジのアプリへアクセスできるのは連邦政府及び軍のパートナーで、近い将来、州政府や地方自治体、部族、準州、その他のパートナーも利用できるようになる。適格の利用者のみがアカウントを登録でき、アプリの機能を全面的に利用できる。 Director of National Intelligence “NCTC RELEASES FIRST-OF-ITS-KIND MOBILE APP TO FEDERAL AND MILITARY PARTNERS” (2/7/22)

国防総省、国防科学委員会の委員長を発表

国防総省(Department of Defense)のロイド・オースティン長官(Lloyd Austin)は、エリック・エバンス博士(Dr. Eric D. Evans)を国防科学委員会(Defense Science Board: DSB)の委員長に指名し、同氏は2月14日、就任した。エバンス氏は、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)リンカーン研究所(Lincoln Laboratory)の所長。同研究所は、連邦助成を受ける学際研究所で、国家安全保障のニーズに対応する先端技術開発及びシステム・プロトタイプ作成に取り組んでいる。エバンス氏は、キャリアを通してレーダー技術や先端信号処理、航空及びミサイル防衛に関連する研究開発に携わってきた。今後は委員長としてDSBを先導し、国防長官や国防副長官(Deputy Secretary of Defense)、国防次官(研究・工学担当)(Under Secretary of Defense for Research and Engineering)から指示された具体的な業務への対応として、科学・技術・製造・調達プロセスなどに関する独立した助言と勧告を提供する。 Department of Defense “DoD Announces Chair for the Defense Science Board” (2/14/22)

JAIC、国防総省職員向けの人工知能教育を試験的に実施

国防総省(Department of Defense)の合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)は先般、数千人の同省職員を対象に、新たな人工知能(AI)教育を実施する試験的取り組みを開始した。JAICは、2020年国防授権法(2020 National Defense Authorization Act)」により、AI労働力及び教育戦略を策定することを義務付けられ、現在、教育的試験プログラムでそれらの実践に取り組んでいる。JAICは、AI学習者をそれぞれのニーズ・レベルに応じて、リードAI(Lead AI)(将官及び軍の最高ランク)や、クリエイトAI(Create AI)(軍用機械学習モデルを開発するプログラマーなど)など6つに分類し、異なるプラットフォームを通じて指導する。JAICは、2023年までにこれらの学習計画を国防調達大学(Defense Acquisition University)または空軍デジタル大学(Air Force’s Digital University)などその他の組織へ移行させたいと考えている。 Fedscoop “JAIC piloting artificial intelligence education for DOD” (2/14/22)

米連邦判事、バイデン政権による気候変動の損害コスト試算を却下

ルイジアナ西部地区(Western District of Louisiana)のジェームズ・カイン連邦判事(James Cain)は2月11日、汚染排出業界を規制する規則を策定する際に使用される温室効果ガス排出の費用試算について、これを引き上げたバイデン政権の試みを阻止する裁定を下した。同判事は、「炭素排出の費用試算を引き上げる米政権の試みは、エネルギー費用を押し上げ、エネルギー生産による州の収入に減少をもたらす」と主張するエネルギー生産州(原告側)の共和党系司法長官の主張を支持し、より高い費用試算を用いることを禁止する差し止めを行った。トランプ前政権は同試算を1トンあたり7ドル以下と低減していたが、バイデン大統領は就任初日、二酸化炭素の排出1トンにつき約51ドルという費用試算を復活させた。これらの試算は、石油・天然ガス掘削や自動車、その他の産業の将来の規則を形成する際に使用され、高い費用試算を使うことは、地球温暖化排出の必要性が正当化される一助となる。 Federal Times “US judge strikes down Biden climate damage cost estimate” (2/14/22)

電気トラック導入、十年間で10倍に急増する可能性

CALSTARTが発表した報告書「ゼロ排出トラックに照準を合わせる(Zeroing In On Zero-Emission Trucks)」によれば、昨年12月現在、米国には1,215台のゼロ排出トラック(クラス2b~クラス8)が導入されており、その数は今後十年間で10倍以上になる可能性があるという。現在約14万台のゼロ排出トラックが未決注文状態で、それらは今後1~10年で提供される見通しである。需要増加によって選択肢も増加し、ゼロ排出トラックのモデル数は2019年以来、625%増加した。これは、より大型の商業自動車ではさほど導入が進んでいないものの、市場の成長の可能性を示す兆候とも見られている。報告書はゼロ排出トラックの未来に楽観的であるものの、その移行は全国均一とはならないとしている。例えば、昨年12月現在、導入されている電気トラックの半分以上(738台)はカリフォルニア州で、113台はニューヨーク州、70台はテキサス州となっており、ゼロ排出トラック未導入の州は24州に上る。 Utility DIVE “Electric truck deployments could jump tenfold as interest surges, study says” (2/8/22)