国立エネルギー技術研究所(NETL)、二酸化炭素排除プログラムのファクト・シートを発表

国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)は、「二酸化炭素排除プログラム(Carbon Dioxide Removal Program)」ファクト・シートを発表した。NETLの二酸化炭素排除(Carbon Dioxide Removal: CDR)プログラムによる研究活動のポートフォリオをまとめたものである。ファクト・シートは、現在進行中の多様な炭素回収手法として、直接空気回収(ダイレクト・エアー・キャプチャー、Direct Air Capture: DAC)や強化鉱化作用(enhanced mineralization)、バイオマス炭素排除などについて説明している。また、溶剤、薄膜、電気化学をそれぞれベースとした二酸化炭素回収手法を伴う主要技術に関する議論も行っている。ファクト・シートでは、NETLにおけるCDRプログラムの主要な特徴として、ライフ・サイクル分析(life cycle analysis: CLA)を使用し、CDRの技術及び手法の環境的実行可能性を確実にしている点が指摘されている。 National Energy Technology Laboratory “NETL RELEASES CARBON DIOXIDE REMOVAL PROGRAM FACT SHEET” (7/14/22)

ランド研究所、画期的技術への投資優先付けを行うための体系的手法を発表

ランド研究所(Rand Corporation)は今般、「画期的技術への投資優先付けを行うための体系的手法(Systematic Method for Prioritizing Investments in Game-Changing Technologies)」と題する報告書を発表した。現在の経済的及び技術的環境は、技術投資を行う際に困難な選択をすることが求められる。本報告書は、潜在的な画期的技術(game-changing technology: GCT)を特性化及び比較するための枠組みとプロセスをまとめたものである。本枠組みとプロセスの目的は、最大の結果をもたらす技術への投資について、予備的ガイダンスとなる手段を提供し、政府もしくは民間部門の投資価値を最大限にすることである。 Rand Corporation “ Systematic Method for Prioritizing Investments in Game-Changing Technologies” (July 2022)

USPTOと世界知的所有権機関(WIPO)、標準必須特許に関連する課題解決で提携

米特許商標局(U.S. Patent & Trademark Office: USPTO)と世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)は7月20日、標準必須特許(standard essential patent: SEP)に関連する論争の解決を促進することに合同で取り組むことに合意し、覚書に署名した。SEPは、特定の技術標準にとって重要とみなされる特許である。覚書の下、USPTOとWIPOは、①WIPOの仲裁・調停センター(Arbitration and Mediation Center)とUSPTOの資源を活用して、論争となっているESP事案の効率的かつ効果的な解決につながる活動で協力する、②USPTOとWIPOの合同プログラムを通じて、WIPO仲裁・調停センターが提供するサービスの理解促進に取り組むといった活動を行う。 U.S. Patent & Trademark Office “USPTO and WIPO agree to partner on dispute resolution efforts related to standard essential patents” (7/20/22)

NIH、2021年度に過去最大数の初期段階研究者を支援

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の外部研究局(Office of Extramural Research)は昨夏、「NIHは2020会計年度にR01相当のアワードで初めての主任研究者(Principal Investigator: PI)として、1,412名の初期段階研究者(early-stage investigator: ESI)を支援した」と発表した。NIHが5年前に、次世代研究者イニシアチブ(Next Generation Researchers Initiative: NGRI)を開始して以来、NIHが支援するESIの数は増加し、2020年度は過去最高となった。更に、最近の発表によれば、2021年度には、R01相当のアワードで初のPIとして1,513名の新規ESIを支援した。これは、前年より7.2%増加した。応募総数は5,410名で、資金提供率は28.0%となる。一方、「リスクにある研究者(At-Risk Investigator)」と呼ばれる部類で支援を受けた研究者数は、2020年度の2,108名から2021年度は2,026名に減少した。記事には、研究者のキャリア別、性別、人種別、民族性別データが記載されている。 National Institutes of Health, Office of Extramural Research “More Early-Stage Investigators Supported in FY 2021” (7/18/22)

大統領、ジェフ・マローティアン氏をEERE局長に指名

バイデン大統領は先頃、エネルギー省(Department of Energy)エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の局長として、ジェフ・マローティアン氏(Jeff Marootian)を指名した。バイデン政権がクリーンエネルギーの研究開発及び導入を優先付けしていたにもかかわらず、同局長職は、18か月間にわたり、指名が行われていなかった。マローティアン氏は現在、大統領府大統領人事局(Office of Presidential Personnel)の高官で、気候及び科学関連の連邦機関の人事任命を監督することを責務としている。それより前は、ワシントンDC運輸省(District of Columbia Department of Transportation)の部長を務めていた(2017-2021年)。バイデン政権発足以来、EEREの監督は、エネルギー貯蔵協会(Energy Storage Association)の元CEOであるケリー・スピークス=バックマン氏(Kelly Speakes-Backman)によって暫定的に行われていた。 White House “President Biden Announces Key Nominees” (7/21/22)

大統領府、2024年度のR&D優先事項を発表

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は7月22日、2024年度研究開発(R&D)優先事項を記載した書簡を発表した。各連邦機関が2024年度の予算要請を作成する際のガイダンスとなる。書簡は昨年版と類似した項目が記載され、気候変動やパンデミック対策、新興技術、STEM教育、イノベーションにおける公平性といった事案が強調されている。潜在的に大幅な変更として、優先的クリーン・エネルギー技術として核融合や地熱エネルギーに新たな言及がある一方、バイオ燃料への言及は削除された。メモにはまた、国際協力に関する小区分が加えられ、関連するプログラムに統合すべき枠組みとして、バイデン政権の正義40イニシアチブ(Justice40 Initiative)と、大統領府が4月に発表した国家自然評価(National Nature Assessment)が挙げられている。更に、全く新しいセクションとして、癌ムーンショット(Cancer Moonshot)が追加された。 White House “White House Updates R&D Priorities for Next Budget Request” (7/22/22)

GAO、OSTPの優先事項に関する公開勧告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は毎年、連邦政府の向上を支援するため、1,000件以上の勧告を行い、各省のトップに、最もお金を節約できる点や、GAOの「ハイリスク・リスト(High Risk List)」問題に対処できる点、政府事業を大幅に改善できる点について、注意喚起している。GAOは今般、「優先事項に関する公開勧告:大統領府科学技術政策局(Priority Open Recommendations: Office of Science and Technology Policy (OSTP)」を発表した。報告書は、2022年7月時点のOSTPへの8件の優先事項公開勧告を概説している。一例として、連邦資金を受けた研究結果への一般市民のアクセスを確実にするなどの事案において、省庁間の協力を強化することを勧告している。報告書によれば、前回(2021年7月)の書簡以来、OSTPが全面的に実践した優先事項勧告はない。 Government Accountability Office “Priority Open Recommendations: Office of Science and Technology Policy” (7/29/22)

国防総省監査官室、国防次官(研究・工学担当)室及びDARPAが外国の影響を軽減するための取組を評価

国防総省(Department of Defense)監査官室(Office of Inspector General)は7月26日、「国防次官室(研究・工学担当)及び国防高等研究計画局が外国の影響を軽減するために実施している取り組みに関する評価(Evaluation of Efforts by the Office of the Under Secretary of Defense for Research and Engineering (OUSD(R&E)) and Defense Advanced Research Projects Agency to Mitigate Foreign Influence)」と題する報告書を発表した。評価の目的は、OUSD(R&E)が、国防総省の研究開発(R&D)プログラムへの外国の影響を監視・軽減しているかを判断することである。具体的には、OUSD(R&E)と国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)による国防総省プログラムの実践と実行を評価し、重要プログラム及び技術の特定と保護などを行った。報告書はファインディングとして、OUSD(R&E)は、①科学技術保護作業部会(Science and Technology Protection Working Group)の立ち上げ、②標準化された科学技術保護計画テンプレートの開発、③現代化優先分野の作成、を通じて、外国の影響を監視及び軽減するための手順を導入しているとした。また、DARPAミッション支援局(DARPA Mission Support Office)の局長が対諜報活動支援計画を更新することなどを勧告した。 Department of Defense Office of Inspector General ” Evaluation of …
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CSET、AI後の国家力について分析報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「AI後の国家力(National Power After AI)」と題する分析報告書を発表した。人工知能(AI)技術は、巨大国家間の競争を根本的に変える可能性があり、国家がパワーを創出する方法と、そのパワーを互いに相手に行使する動機の双方が変わると考えられる。本報告書は、AIと国家力についてより拡張的に思考するための最初の一歩であり、中国のような権威主義政府と米国との長期的な競争に関する実利的な洞察を得ることを模索している。予測可能な未来において、中国の人口と総合的な経済規模は、米国のそれらを上回る可能性が極めて高い(住民一人当たりのGDPは遅れを取るにもかかわらず)。この新たな試練は、ソ連との冷戦とは根本的な違いをもたらし、その成功には、国家がパワーを生み出す方法について、現代の環境的変化を思慮深くかつタイムリーに診断することが求められると分析している。また、こうした洞察は、米国及び同盟国への歩み寄りについてガイドとなり得ることが期待されている。 Center for Security and Emerging Technology “National Power After AI” (July 2022)

人工衛星から人工知能に至るまでの戦略的技術におけるデカップリング

米国と中国における地政学的緊張は、米国において、「デカップリング(decoupling)」を巡る継続的な対話をもたらしている。デカップリングとは、巨大な両国を結びつける多角的な経済関係を切り離すことを目的とした公共政策ツールの使用である。セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)が最近発表した分析論文「人工衛星から人工知能に至るまでの戦略的技術におけるデカップリング(Decoupling in Strategic Technologies From Satellites to Artificial Intelligence)」は、デカップリングの具体的な一つの側面(先端かつ戦略的に重要な技術分野で、輸出管理及び関連貿易政策を使って、競合国が設備や米国に追いつくためのノウハウを取得することを防止する)の有効性について、米国がかつて衛星技術でサプライ・チェーンのデカップルを試みた事例を挙げ、分析している。 Center for Security and Emerging Technology “Decoupling in Strategic Technologies From Satellites to Artificial Intelligence” (July 2022)