ノートルダム大学、11大学と提携し、米国の半導体不足に対処へ

ノートルダム大学(University of Notre Dame)は、「国家の半導体及びマイクロエレクトロニクスのニーズに対処する中西部地域ネットワーク(Midwest Regional Network to Address National Needs in Semiconductor and Microelectronics)」を設立する覚書に署名した。本ネットワークの創立メンバーは、ノートルダム大学の他、オハイオ州立大学(Ohio State University)やケース・ウェスタン・リザーブ大学(Case Western Reserve University)、ミシガン大学(University of Michigan)など、インディアナ、ミシガン、オハイオの各州の12研究大学で、半導体の研究/イノベーション/生産を進展させるという共通の目標を持つ。12大学の代表者で構成されるネットワーク運営委員会の初期の活動は、ネットワークのリーダーシップ及び管理体制を確立することと、3つの目的(有技能労働力を育成するための教育課程の設計、半導体及び半導体を頼りとする製品やシステムに関する研究とイノベーションの進展、学習ラボなどの体験的学習機会の創出)に焦点を当てることである。 EurekAlert! “Notre Dame partners with 11 universities to address national semiconductor shortage” (8/4/22)

厚生省、ロングCOVID(コロナ後遺症)に焦点を当てた新局を設立

厚生省(Department of Health and Human Services)は8月3日、「ロングCOVID(コロナ後遺症)に関する国家研究行動計画(National Research Action Plan on Long COVID)と新型コロナの長期的影響へのサービスと支援(Services and Supports for Longer-Term Impacts of COVID-19)」報告を発表した。これは春に発布された大統領指令への対応として実施されたもので、厚生省は、この行動計画を実行し、標準化及び説明責任を確実にするため、新たにロングCOVID(コロナ後遺症)に焦点を当てた「コロナ後遺症研究・実践局(Office of Long COVID Research and Practice)」を設立する。 Government Executive “Coronavirus Roundup: HHS is Establishing a New Office Focused on Long COVID” (8/5/22)

中国、ペロシ下院議長の台湾訪問を受け、気候や軍関連の関係を中断

中国の外務省は8月5日、米国との外交及び軍事的協力を停止すると発表した。これには、気候変動に関する協力も含まれる。先週、ナンシー・ペロシ下院議長(Nancy Pelosi)(U.S. Speaker of the House)が台湾を訪問したことは、中国高官の強い反発を招き、複数の二国間イニシアチブの停止へとつながった。かつて、米中間の気候変動問題を巡っては、両国間に生産的な協力関係があり、米国気候特使のジョン・ケリー氏(John Kerry)と中国側の気候問題特使である解振華氏は友好的な関係にあるとされていた。 Military Times “China halts climate, military ties over Pelosi Taiwan visit” (8/5/22)

エネルギー省の研究部門、インフレ低減法案で予想外の押し上げを得る

議会が先に可決した野心的な気候/医療ケア/税制改革法案には、エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立研究所に5年間で20億ドルという予想外の予算も含まれた。その資金の多く(15億)は、科学局(science office)による新施設と、管轄下にある10か所の国立研究所の改良へ充当される。専門家やロビー企業の関係者は、「科学予算にとっては嬉しい驚き」「科学部門が本法案で予算を得たことに驚いた」と述べる。こうした歳出は、2022年インフラ低減法案(Inflation Reduction Act (IRA) of 2022)」の一部である。バイデン大統領が昨年構想した、社会/環境/経済の抜本的改革(通称「より良い再建法(Build Back Better Act)」。3兆2,000億ドルを提案)に比べればはるかに小さいが、それでもエネルギー省の研究インフラへ相当な投資が行われる。 Science “U.S. Department of Energy research gets a surprise boost in inflation-reduction bill” (8/9/22)

NIST、連邦資金を受けた発見を報告するためのオンライン報告システム「iエジソン」システム更新版を開始

研究室から市場への技術移転を促進するため、商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、組織が公的資金による発明を報告するためのオンライン・プラットフォームの再設計を行った。再設計された「省庁間エジソンシステム(Interagency Edison: iEdison)」システムには、高度化されたユーザー・インターフェースや政府資金受益機関と契約事業者がバイ・ドール法(Bayh-Dole Act)で規定された報告要件をより容易に順守する新たな機能とセキュリティが盛り込まれている。iエジソン・システムについては、米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が2016年に、「iエジソンの責務は、1995年に本システムを開発した国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)からNISTへ移行することを勧告し、NISTは2019年12月からその更新に取り組んでいた。 National Institute of Standards and Technology “NIST Launches New iEdison System for Reporting Federally Funded Inventions” (8/9/22)

欧州連合、シリコンバレー「大使館」を開設

欧州委員会(European Commission)の高官を長く務めたジェラルド・デ・グラーフ氏(Gerald de Graaf)は、9月1日に新たにオープンするカリフォルニア局のトップに就任し、グーグル社(Google)やアップル社(Apple)、その他のテクノロジー企業との間で、新たな欧州規則がこれらの企業にどのように適用されるかについて協議する。欧州は最近、デジタル・サービス法(Digital Services Act)とデジタル・マーケット法(Digital Markets Act)の2法を可決し、いずれも2023年末までに完全施行となる見込みである。デジタル・サービス法は、子供を対象とした広告を禁止し、欧州政府がソーシャル・メディア企業に違法なコンテンツを撤回するよう求めることを容認する(企業が従わない場合、最高数十億ドルの罰金の可能性がある)。デジタル・マーケット法は、支配的なプラットフォームによる反競争的活動に制限などを課す。両法とも強力に実施されれば、技術系企業と政府の間の権力バランスの再形成につながるとみられている。グラーフ氏のオフィスがカリフォルニア州の企業との間で実施する交渉は、欧州だけでなく、世界中のインターネットの未来を形成する上で重要となると予想されている。 Politico “The European Union opens a Silicon Valley ’embassy’” (8/9/22)

大統領府、気候スマート・ビル・イニシアチブ発表

バイデン=ハリス政権は8月3日、「気候スマート・ビル・イニシアチブ(Climate Smart Buildings Initiative)」を発表した。官民パートナーシップを活用し、連邦ビルを現代化して連邦機関のミッションにより良く対応し、良好賃金雇用を創出し、温室効果ガスの排出削減を目指す。ビルの排出削減目標を設定し、これを達成することで、2030年までに80億ドル以上の民間投資を促進し、省エネのパフォーマンス契約を通じて施設の現代化を進める。イニシアチブには、①連邦機関は、パフォーマンス契約を通じて実現される排出削減目標を設定する、②連邦機関のリーダーシップという土台と専門性を基盤として進展を促進する、③インフラ投資及び雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act)による2億5,000万ドルの資金を活用する、④共同作業と能力強化を通じて基準を引き上げ続ける、といった取り組みが含まれる。 White House “FACT SHEET: White House Takes Action on Climate by Accelerating Energy Efficiency Projects Across Federal Government” (8/3/22)

OSTP、新興の汚染物質に関する研究を進展させるための新計画を発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)の国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)は8月5日、「新興の汚染物質に関する国家研究イニシアチブ(National Emerging Contaminants Research Initiative: NECRI)」と題する新たな報告書を発表した。この報告書は、全ての米国民にクリーンな飲料水へのアクセスを提供するための国家ビジョンを確立するもので、米国の健全な未来を確実にしようとするバイデン=ハリス政権のこれまでの取り組みを基盤としている。新たな報告書は、飲料水における新興の汚染物質の検知と評価に関連する研究の重要な溝に対処すると共に、これらの汚染物質を原因とする健康への悪影響を特定及び軽減するための連邦戦略を概説している。報告書は、5つの研究目標として、①特定からリスク軽減までの時間を短縮する、②発見、追跡、軽減のためのツールの技術的イノベーションを推進する、③意思決定のためのツールと手法を開発及び導入する、④連邦及び非連邦のパートナー間の学際的研究活動を調整する、⑤これらの問題についてコミュニケーションをする際、透明性と一般市民の信頼を育成する、を挙げている。 White House “White House Office of Science and Technology Policy (OSTP) Unveils New Plan to Advance Research on Emerging Contaminants” (8/5/22)

NSFとアマゾン社、人工知能と機械学習における公平性の強化・支援を継続

人工知能(AI)と機械学習(ML)システムが、説明責任を持ち、公平で、包含的で透明性のあるものであることは重要である。現在、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、倫理的な形で開発・導入されたAIとMLシステムのインフラやガイダンス、支援を提供するリーダーとなっている。NSFは今般、アマゾン社(Amazon)との協力の下、「アマゾン社との共同作業における人工知能の公平性に関するプログラム(Program on Fairness in Artificial Intelligence in Collaboration with Amazon)」アワードの2022年の受益者を発表した。2022年の受益者は、最高950万ドルの金銭的支援を受ける。参加チームは、AIとML技術における不公平及び偏見の排除や、AIシステムと人間とのやり取りに関する原則の開発、アルゴリズムの理論的枠組み、より広範な層がアクセスできるよう音声認識技術の向上などに関するプロジェクトを計画した。今回、デューク大学(Duke University)やミシガン州立大学(Michigan State University)など13大学のプロジェクトが受益した。 National Science Foundation “NSF and Amazon continue collaboration that strengthens and supports fairness in artificial intelligence and machine learning” (8/8/22)

エネルギー企業NRGの元CEO、DOE次官(インフラ担当)に指名される

バイデン大統領は8月3日、ユーティリティ企業NRGエナジー社(NRG Energy)の元最高経営責任者(CEO)であるデイビッド・クレーン氏(David Crane)をエネルギー省(Department of Energy)の次官(インフラ担当)(Under Secretary for Infrastructure)に指名した。クレーン氏は、NRGエナジー社のCEOを2003年から2015年まで務め、倒産した同社を再興し、再生可能エネルギーに関する同社のポートフォリオを拡大した。2014年には同社の株主宛てに公開書簡を送り、気候変動に無為なエネルギー業界に対してその説明責任を負うよう要請し、クリーンエネルギーと分散型エネルギー生産に焦点を当てた事業計画を概説した。しかしそのイニシアチブは社の理事会の賛同を得られず、2015年に解任された。クレーン氏は現在、クライメット・リアル・インパクト・ソリューション社(Climate Real Impact Solutions)(クリーン・エネルギー投資会社)のCEOを務めている。 White House “President Biden Announces Key Nominees” (8/3/22)