エネルギー省、極超音速エンジン開発の拡大に150万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)の国立安全保障イノベーション資本(National Security Innovation Capital: NSIC)は、航空宇宙技術企業で極超音速垂直型航空機の開発に取り組むニュー・フロンティア・エアロスペース社(New Frontier Aerospace: NFA)に150万ドルの延長契約を提供した。同社の3D印刷による革命的なミョルニル・ロケット・エンジン(Mjölnir rocket engine)開発の完了を目指す。NFAは、2021年8月の初期契約(75万ドル)の下で開発されたミョルニルの最初のコンポーネントの提供に成功しており、今回の延長契約はその次のステップとなる。ミョルニル・ロケット・エンジンの先端アーキテクチャは、現在の航空機エンジンの信頼性と運用性を備えた革命的な新クラスのロケット・エンジンである。NSICの支援を受け、ミョルニルの残りのコンポーネントが設計、印刷され、2024年5月に完成エンジンの最終試験となる予定である。 PR Log “DoD’s National Security Innovation Capital Awards $1.5M to New Frontier Aerospace to Expand Hypersonic Engine Development” (2/21/23)

エネルギー省、集光型太陽熱発電(CSP)のパイロット実証施設着工

エネルギー省(Department of Energy)は、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)で、「ゼネレーション3(Generation 3)」集光型太陽熱パイロット施設の着工式を実施した。この実証は、次世代の集光型太陽熱発電(concentrating solar-thermal power: CSP)プラントを開発し、長時間の貯蔵技術を披露するという1億ドルの研究活動の頂点となるものである。エネルギー省は2017年に、「ゼネレーション3 CSP」研究活動を開始し、業界に、高熱プラントを実現するための新技術の開発と試験を求めた。研究のファインディングに基づき、DOEは、溶融塩の代わりに砂状のセラミック粒子を使い、摂氏800度以上の高温に耐えられる技術の開発に取り組むサンディア国立研究所を選出した。同研究所は、国立太陽熱試験施設(National Solar Thermal Test Facility)でパイロット施設を建設、試験、運営するための資金として2,500万ドルを受益した。 Department of Energy “DOE Breaks Ground on Concentrating Solar Power Pilot Culminating $100 Million Research Effort” (2/17/23)

エネルギー省、最適なインターモーダル貨物輸送システムの研究に1,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月8日、排出を最小限に、対応力を最大限にする未来の低炭素インターモーダル(複合一貫)貨物輸送システムのモデル化に最高1,000万ドルの資金を提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、海上/鉄道/道路で物品を輸送するためのエネルギー・インフラ及びロジスティクスの最適な展開をモデル化することに取り組む。この資金提供は、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)による新たな予備的トピック(Exploratory Topic)「資産とロジスティクスのモデリングを通じた輸送の効率性と対応力の向上(Increasing Transportation Efficiency and Resiliency through MODeling Assets and Logistics: INTERMODAL)」の一部。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $10 Million to Study Optimal Intermodal Freight Transportation System” (2/8/23)

エネルギー省、海洋二酸化炭素排除技術の検証に4,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月16日、海洋二酸化炭素排除(marine carbon dioxide removal: mCDR)業界の発展を促進することを狙いとした新たなプログラムの下、最高4,500万ドルを提供すると発表した。拡張可能な測定・報告・検証(Measurement, Reporting and Validation: MRV)技術を通じてmCDR業界の発展を支援する。これは、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)による「海洋観測を通じた人為的な炭素排出の検知(Sensing Exports of Anthropogenic Carbon Through Ocean Observation: SEA CO2)」プログラム。本プログラムでは、様々なmCDR手法について、拡張可能でコスト効果の高い測定・報告・検証手法は、急務ながらもまだ開発段階であるこの業界にとって重要なニーズとなっていると認識している。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $45 Million to Validate Marine Carbon Dioxide Removal Techniques” (2/16/23)

エネルギー省、様々な技術分野で変革的なエネルギー技術を支援するため、1,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月17日、国内のエネルギー生産を強化し、エネルギー効率と信頼性を高め、温室効果ガス排出を削減し、米国の対応力と安全保障の向上につながる可能性があるディスラプティブなエネルギー技術の特定と支援を目的として、最高1,000万ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表した。今回のFOAは、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)による予備的トピック(Exploratory Topic)-「革命的なエネルギー及び技術努力の創出(Creating Revolutionary Energy and Technology Endeavors: CREATE)」の一部。新たなエネルギー技術の実行可能性や概念実証、新たなエネルギー技術開発のガイドとなるモデリングとシミュレーションに取り組む実験的研究にアワードが授与される。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $10 Million to Support Transformative Energy Technologies Across Wide Range of Technical Areas” (2/17/23)

大統領府、米国製電気自動車充電器の全国ネットワークの新標準と進展を発表

大統領府は2月15日、米国製で便利で信頼性が高い電気自動車(EV)充電ネットワークを創出することを狙いとした一連の措置を発表した。具体的には、①運輸省(Department of Transportation)がエネルギー省(Department of Energy)と共同で、全ての米国民にとり、便利で信頼性の高いEV充電を実現するための新たな標準を策定、②連邦高速道路局(Federal Highway Administration: FHWA)が、連邦資金を受けたEV充電器が「ビルド・アメリカ、バイ・アメリカン法(Build America, Buy America Act)」を順守するための最終計画を発表、③新設された「エネルギー・輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation)」が、「電気自動車の利用と運転(Ride and Drive Electric)」研究開発プログラムのための資金提供公募を発表、④エネルギー省が、中型・大型車向けの革新的なEV充電器と、23州を対象とした水素コリドー・インフラ計画の開発を目的とした7件のプロジェクトに740万ドルの資金を提供予定、などが含まれる。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Standards and Major Progress for a Made-in-America National Network of Electric Vehicle Chargers” (2/15/23)

DARPA ACEプログラムのAIアルゴリズム、シミュレーションから実際の飛行へと移行

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が2019年に開始した「空中戦進化(Air Combat Evolution: ACE)」プログラムの下で開発されていた人工知能(AI)アルゴリズムは、3年も経たないうちに、コンピュータスクリーン上でのシミュレーションによるF-16機の空中戦の制御から、実際のF-16機の制御へと進展した。ACEのアルゴリズム・デベロッパーは、2022年12月初旬に、カリフォルニア州にあるエドワーズ空軍基地(Edwards Air Force Base)で、それぞれのAIソフトウェアを、特別に調整されたF-16機(X-62Aもしくは「可変的インフライト・シミュレーター試験航空機(Variable In-flight Simulator Test Aircraft: VISTA)」)にアップロードし、数日間にわたり、複数の飛行を行った。空中戦によって、AIアルゴリズムが本格的な戦闘機を制御することができることが実証され、貴重な飛行データも得られた。 Defense Advanced Research Project Agency “ACE Program’s AI Agents Transition from Simulation to Live Flight” (2/13/23)

エネルギー省・財務省等、コミュニティがクリーンエネルギーを享受できる取り組み複数を発表

エネルギー省(Department of Energy)、財務省(Department of Treasury)、内国歳入庁(Internal Revenue Service: IRS)は2月13日、国内のクリーンエネルギー製造を加速させ、伝統的に不利な立場にあるコミュニティがクリーンエネルギーの恩恵を受けることを確実にするため、複数のプログラムを発表した。まず、エネルギー省は財務省、IRSと共に、インフラ低減法(Inflation Reduction Act)によって資金拠出される2つのプログラムを実施する。一つは、「低所得コミュニティ・ボーナス・クレジット・プログラム(48(e))(Low-Income Communities Bonus Credit Program (48(e)))」で、低所得コミュニティや部族用地などにおけるクリーンエネルギー投資の推進を目的とした、米国史上、最も大幅な税インセンティブとして、公平性と環境正義に対する米政権のコミットメントを進展させる。もう一つは、「適格先端エネルギー・プロジェクト・クレジット(48C)(Qualifying Advanced Energy Project Credit (48C))」で、IRSとエネルギー省は、クリーンエネルギー技術や同技術に重要な重要マテリアルの米国サプライチェーンを拡大するプロジェクトに税クレジットを提供する。更に、エネルギー省の「先端エネルギー製造及びリサイクル・グラント・プログラム(Advanced Energy Manufacturing and Recycling Grant Program)」は、最初の資金提供公募(FOA)として、中小企業を対象に3億5,000万ドルを投資することを発表した。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Historic Investments to Support America’s Energy and Industrial Communities” (2/13/23)

最先端のベイエリア地震シミュレーション、間もなく一般利用が可能に

地震の影響を正確にモデリングするには、物理学ベースで複雑なモデルが必要で、それは先端のスパコンでしか作動せず、こうしたモデルからのデータは、地震研究コミュニティやエンジニアにとり極めて貴重である一方で、最先端コンピュータへのアクセスは極めて限定的である。このような中、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory: LBNL)とローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)の科学者チームは、数年にわたり、太平洋地震工学研究センター(Pacific Earthquake Engineering Research Center: PEER)と協力して、洗練された本格的な地動シミュレーションをデータセットに適用させ、それを日常的なコンピュータに保管・分配できるようにすることで、このアクセスの溝を埋めることに取り組んできており、これらのデータセットは一般市民が無料で利用できるようになっている。この共同作業により、最も正確で最新の詳細なシミュレーションが可能となる見込みである。使用されるシミュレーション・ソフトウェア「EQSIM」は、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)のスパコン「サミット(Summit)」と、LBNLのスパコン「パールミュッター(Perlmutter)」を使って構築・試験された。 Lawrence Berkeley National Laboratory “The Most Advanced Bay Area Earthquake Simulations Will be Publicly Available” (2/8/23)

リスキーなウィルス研究の批判者、研究の中止と厳重な安全規則を推進する非営利組織を設立

ヒト病原体に関する潜在的にリスクの高い研究について懸念する科学者やその他の者によるグループは2月6日、より厳重な生物学的安全規則を提唱するための非営利組織を立ち上げた。組織の名称は、「我々の未来を守る(Protect Our future)」で、その記者発表によれば、「人類の生存を脅かす可能性があるラボ由来のパンデミックを防ぐことを望んでいる」という。組織設立者らは、本質的に危険なバクテリアやウィルス、感染性病原体を潜在的に過給する可能性がある活動や、無害のものをパンデミックの脅威があるものに変化させる活動を取り締まる新たな法律を推進し、国民からの賛意を得ようとしている。「我々の未来を守る」の共同創立者であるリチャード・エブライト氏(Richard Ebright)は、ラトガース大学(Rutgers University)の分子生物学者である。 Science “Critics of risky virus studies launch nonprofit to push for research halt, tighter safety rules” (2/6/23)