エネルギー省、ソーラーエネルギー労働力の公平な成長に1,350万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は6月13日、社会的に不利な立場にあるコミュニティでソーラーエネルギー労働力を拡大し、数千件の良好賃金雇用へのキャリア経路を創出する訓練パートナーシップを開始することを目的として、12件のプロジェクトを採択したことを発表した。プロジェクトの拠点は13州に及び、業界や部族組織、労働組合、コミュニティカレッジ、州、地方自治体のパートナーが含まれる。プロジェクトへの資金提供額は1,350万ドルで、この中には、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から拠出される1,000万ドルが含まれる。今回プロジェクトを選出したのは、「労働力のパートナーシップを通じた公平性の進展のための資金提供プログラム(Advancing Equity through Workforce Partnerships Funding Program)」で、エネルギー省は2年間にわたって情報収集を行い、関係機関と従事した後、ソーラーエネルギー技術の早急な導入を促進しつつ、包含的な労働力の育成と支援を行う労働力プログラムの開発育成を目的として、本プログラムを設計した。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $13.5 Million Investment to Equitably Grow Solar Energy Workforce” (6/13/23)

エネルギー省、電池リサイクル技術の進展に1億9,200万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は6月12日、消費者電子機器の電池のリサイクル、先端電池研究開発コンソーシアムの立ち上げ、リチウムイオン電池リサイクル・プライズ(2019年に開始)の継続に、合計1億9,200万ドル以上の新たな資金を発表した。具体的に、①エネルギー省は、1億2,500万ドルの「消費者電子機器の電池リサイクルと再加工、電池回収(Consumer Electronics Battery Recycling, Reprocessing, and Battery Collection)」の資金提供を通じて、既存の電池リサイクル・プログラムへの消費者参加を促す教育及び(または)行動の変化をもたらすキャンペーンの開発及び実施や、電池リサイクルの市場需要増を促す消費者電子機器の電池リサイクルの経済性強化、などに関するトピックに資金を提供する。②「先端電池研究開発(R&D)コンソーシアム(Advanced Battery R&D Consortium)」と題する資金提供公募を通じて、大手電気自動車メーカーや大学、国立研究所パートナー、鉱物及びマテリアル供給会社などを招集する活動に最大6,000万ドルを提供する。③2019年に開始された電池リサイクリング・プライズ(Battery Recycling Prize)より、使用済み/処分済みリチウムイオン電池の収集、分類、貯蔵、移送の革新的ソリューションに、これまでに550万ドルの賞金が授与されているが、エネルギー省は、より大規模な電池リサイクル努力への情報提供の重要性を鑑み、新たな「ブレイクスルー・コンテスト(Breakthrough Contest)」及び本プライズのフェーズIVの資金として740万ドルを提供する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $192 Million to Advance Battery Recycling Technology” (6/12/23)

大統領府、「アメリカへの投資」アジェンダの実績を公開する「Invest.gov」を立ち上げ

大統領府は6月6日、バイデン大統領の「アメリカへの投資(Investing in America)」アジェンダの下で全米の州・領土にもたらされる公共・民間セクタ投資を示す新たなウェブサイト「Invest.gov」を立ち上げた。本ウェブサイトにあるインタラクティブマップは、「インフラ投資・雇用法(通称:超党派インフラ法、Infrastructure Investment and Jobs Act:Bipartisan Infrastructure Law)」の下で提供された資金及び、「アメリカへの投資」アジェンダに含まれる「インフレ削減法(Reduction)」「半導体製造支援・科学法(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors (CHIPS) and Science Act)」「米国救済計画(American Rescue Plan)」などが誘因となった民間セクタ投資を使用して進行中のインフラプロジェクトを提示している。また、各州・領土における本アジェンダのインパクト概要も提示する。 The White House ” FACT SHEET: White House Launches Invest.gov, Highlights Record Public and Private Investment in Communities Under President Biden’s Investing in America Agenda” (6/6/23)

NSF、技術・イノベーション・パートナーシップ諮問委員会を立ち上げ

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)首席執行官は、一般調達局(General Services Administration)委員会管理事務局(Committee Management Secretariat)との相談の結果、技術・イノベーション・パートナーシップ諮問委員会(Advisory Committee for Technology, Innovation and Partnerships)の立ち上げを決定した。本委員会は、「半導体製造支援・科学法(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors (CHIPS) and Science Act)」の下で立ち上げられたNSF技術・イノベーション・パートナーシップ局(Technology, Innovation, and Partnerships Directorate:TIP)の諮問委員会となる。「半導体製造支援・科学法」は、TIP局に対し、①実用的研究(use-inspired research)・トランスレーショナル研究への投資決断の指針となるロードマップ策定、②特定された主要技術重点分野における米国競争力の促進という目標に向けた取り組み、③特定された社会・国家・戦略地政学的問題への対応、などの任務を課している。 Federal Register “Committee Management; Notice of Establishment” (6/6/23)

GAO、米宇宙軍によるGPS衛星調達プログラムのコスト・スケジュール・実績を調査

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は6月5日、米宇宙軍によるGPS衛星調達プログラムのコスト・スケジュール・実績を調査した報告書「GPS最新化:宇宙軍は衛星・携行機器の要件を再評価すべき(GPS Modernization: Space Force Should Reassess Requirements for Satellites and Handheld Devices)」を発表した。本報告書は、国防総省(Department of Defense)による計画と衛星信頼性及び打上げスケジュールに関するデータの見直し、及び、同省職員からの聞き取り調査を通して、①次世代地上制御システムへの移行計画のリスク・問題及び宇宙軍によるリスク緩和策、②宇宙部門及び通信妨害に強い軍事コード(M-code)能力提供に影響を及ぼすリスクを宇宙軍が特定・対応する度合い、③M-codeユーザー機器の開発・統合における国防総省の進捗状況、を評価している。M-codeを提供するGPSシステムは、「地上」「宇宙」「ユーザー機器」の3部門で構成され、地上部門では、次世代地上制御システムの開発遅延により、納品が2023年12月以降となることが判明しているが、宇宙軍は、新たな最終スケジュールをまだ特定していない。また、宇宙部門では、M-code対応衛星24基の要件を充足しているものの、宇宙軍は、特定のユーザー正確性要件を充足するために少なくともあと3基の衛星が必要と判断していることから、衛星群の規模拡大・維持に伴う問題が生じている。一方、ユーザー機器部門では、ユーザー機器「MGUE Increment 1」開発が順調に進められているが、遅延及び予想外の問題による影響を受ける可能性があるとした。この他、新たなユーザー機器「Increment 2」の導入を検討中であるものの、有益性が証明されていないと指摘した。GAOは、国防総省に対し、1)運用ニーズを充足するために必要な衛星数の評価、2)健全な投資対効果検討書を策定しない限り「Increment 2」導入計画を中止、の2件を提案し、国防総省はその両方に同意している。 Government Accountability Office “GPS Modernization: Space Force Should Reassess Requirements for Satellites and Handheld Devices” (6/5/23)

エネルギー省、KOREパワー社先進電池製造施設建設資金8億5,000万ドルのローンの条件付き誓約を発表

エネルギー省(Department of Energy)ローンプログラム局(Loan Programs Office)は6月9日、KOREパワー社(KORE Power, Inc.)の先進電池製造施設「KOREPlex」をアリゾナ州バッカイに建設するための資金融資を支援する、8億5,000万ドルのローンの条件付き誓約を発表した。「KOREPlex」は、エネルギー貯蔵システム用及び電気自動車用電池の国内製造能力大幅増を通して、米国内での電池サプライチェーンの強化を目指すもので、年間6GWh相当の電池貯蔵能力を提供する見込みである。また、同施設プロジェクトは、建設関連雇用最高700件と、施設運営関連雇用1,250件を創出すると見込まれる。さらに、次世代クリーンエネルギー労働力への投資として、KOREパワー社は近隣大学・部族と協力し、地元の人材を施設運営者として訓練することになる。 Department of Energy “LPO Announces Conditional Commitment for Loan to KORE Power, Inc. to Increase Domestic Battery Manufacturing” (6/9/23)

NOAA、二酸化炭素除去研究戦略を発表

米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)は6月5日、報告書「NOAA二酸化炭素除去研究戦略(Strategy for NOAA Carbon Dioxide Removal Research)」を発表した。本報告書は、11種類の二酸化炭素除去(CDR)技法について、それぞれの長所・短所と、NOAAの研究に貢献する可能性について概説しているが、特定の技法を支持するものではない。NOAAは、炭素管理による気候への恩恵及び経済的可能性を理解するために様々なCDR技法のインパクト・有効性・実行可能性・リスク分析を主導している他、長期観測・モデル・生態系評価・空間計画ツールなどの資産を通してエビデンスに基づく政策決定に向けた情報提供を行っている。これらの取り組みを支援するために、NOAA海洋酸性化プログラム(Ocean Acidification Program)は、米国海洋パートナーシッププログラム(National Oceanographic Partnership Program)を代表して、海洋二酸化炭素除去に重点を置く研究提案書を募集する総額2,400万ドルの助成機会を2022年11月に発表している。これは、二酸化炭素収支がマイナスの海洋産業拡大の可能性に向けて情報に基づく政策決定を支援するもので、2023年夏に助成受給プロジェクトを発表予定である。 Pacific Marine Environmental Laboratory “NOAA Carbon Dioxide Removal Strategy Released: A path forward to meet NOAA’s climate goals” (6/5/23)

ダートマス大学、臨床医療とAI科学を結びつける「プレシジョンヘルス・人工知能センター」を設立

ダートマス大学(Dartmouth College)は、患者の診断・治療及び医療ケア成果の向上において生物医学データを活用する学際的研究を促進するために「プレシジョンヘルス・人工知能センター(Center for Precision Health and Artificial Intelligence:CPHAI)」を立ち上げた。CPHAIは、同大学医学部(Geisel School of Medicine)及びダートマスがんセンター(Dartmouth Cancer Center)が提供した初期資金200万ドルを元手に設立され、ダートマス・ヒッチコック医療センター(Dartmouth Hitchcock Medical Center)キャンパスのウィリアムソン・トランスレーショナル研究ビル(Williamson Translational Research Building)を拠点とする。臨床医療とAI科学を結びつけるCPHAIの運営管理は同大学医学部長が責任者となり、医学部、ダートマスがんセンター、工学部、芸術科学部、及び、学術衛生システム「ダートマス・ヘルス(Dartmouth Health)」の代表者とステークホルダーで構成される委員会からの助言を受けることになる。 Dartmouth College “New Dartmouth Center Applies AI to Improve Health Outcomes” (6/5/23)

エネルギー省、賞金総額400万ドルのコンペ「第7回米国製ソーラープライズ」を立ち上げ

エネルギー省(Department of Energy)は6月12日、米国における太陽エネルギーハードウェア・ソフトウェア技術イノベーションを促進するために考案された賞金総額400万ドルのコンペ「第7回米国製ソーラープライズ(American-Made Solar Prize Round 7)」の立ち上げを発表した。過去6回のコンペでは、合計140チームに賞金総額1,960万ドルを含む様々な支援が提供されている。同コンペ参加チームは、概念をアイデアから製品へと発展させながら3つの段階的チャレンジを勝ち抜くことを目指す。具体的に、各参加チームは、「位置について(Ready! Contest)」「用意(Set! Contest)」「スタート(Go! Contest)」という3つの主要コンテストを勝ち進むことで、賞金最高70万ドルと、15万ドル相当の技術支援を受けることができる。また、参加チームは、技術サービス・製造アクセス・資金調達支援などの提供を通じて起業家を支援するインキュベーター、投資家、経験豊富な業界メンター、エネルギー省国立研究所などで構成されるグループ「米国製ネットワーク(American-Made Network)」からの支援を、コンペ参加期間を通して活用できる。この他、①十分なサービスを受けていないコミュニティが太陽エネルギー展開による社会的利益を共有するソリューションを提供する「正義・公平性・多様性・包摂性コンテスト(Justice, Equity, Diversity, and Inclusion (JEDI) Contest)」への参加、②第1段階の「Ready!コンテスト」通過チームには選出されなかったものの、説得力あるアイデアを擁するチームの進歩を支援する「パワーアップコンテスト(Power-Up Contest)」への参加、などのオプションがある。 Department of Energy “DOE Launches New Round of American-Made Solar Prize” (6/12/23)

米国アカデミー、化学と量子情報科学(QIS)の接点での研究機会を評価

米国アカデミー(National Academies)は6月8日、エネルギー省(Department of Energy)及び米国科学財団(National Science Foundation:NSF)による支援を受けて作成した、米国における化学と量子情報科学(QIS)の接点での研究機会を評価した報告書「化学と量子情報科学の進歩(Advancing Chemistry and Quantum Information Science)」を発表した。本報告書は、現在のQISの限界を超えるための化学の利用と、QISを利用して化学における問題を解決する方法について調査したもので、特に、適切に設計された分子量子ビットは、コンピューティング革命、暗号化強化、量子センシング増強などを実現する新たなレベルの記憶装置を開拓する可能性があるとしている。また、有望なQIS・化学研究機会のある分野として、①分子量子ビットシステムの設計・合成、②分子量子ビットシステムの測定・制御、③量子ビット設計・機能拡大に向けた実験的計算論的アプローチ、の3つを挙げ、各分野における標的研究優先事項を詳述している。 National Quantum Initiative “Advancing Chemistry and Quantum Information Science” (6/8/23)