エネルギー省とスウェーデンが科学協力の強化を目的とした合同実践協定に署名

エネルギー省(Department of Energy)の代表は6月27日、スウェーデンとの間で、エネルギー及び関連分野での基礎科学研究を更に促進することを目的とした実践協定に署名した。協定は、科学的知識の進展への両国のコミットメントを反映するもので、科学コンピューティング、高エネルギー物理学、原子物理学、核融合、基礎エネルギー科学、生物及び環境研究といったトピックでの共同研究、共通の施設、科学者交流を育成することを狙いとする。今回の実践協定は、2006年に両国政府の間で締結された「科学技術協力に関する協定(Agreement on Science and Technology Cooperation)」の付属的なものである。 Department of Energy “DOE and Sweden Sign Joint Implementation Agreement to Increase Scientific Cooperation” (6/27/23)

EPAとエネルギー省、原油・天然ガス部門のメタンガス排出削減に10億ドル以上を提供へ

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)とエネルギー省(Department of Energy)は6月30日、石油・天然ガス部門から排出される無駄なメタンガスの削減を目的としてパートナーシップを組み、バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」議題から拠出される10億ドル以上を提供すると発表した。この提携を通じて、石油・天然ガス部門でのメタンガスの監視と軽減のための技術を進展させるというEPAとエネルギー省の共通のコミットメント及び相互の専門性を活用する。提携には、エネルギー省傘下の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)も含まれ、漏出及び非効率な事業からのメタンガス排出の定量化と削減に関する専門性を提供する。EPAは、メタンガス排出削減プログラムにおける規制的要素を策定し、プログラムの金銭的及び技術的援助の面でエネルギー省と協力する。 Environmental Protection Agency “U.S. Environmental Protection Agency and U.S. Department of Energy Announce Partnership to Provide More than $1 Billion to Reduce Methane Emissions from Oil and Gas Sector” (6/30/23)

世界経済フォーラム、2023年の新興技術トップ10を発表

世界経済フォーラム(World Economic Forum: WEF)は今般、「2023年の新興技術トップ10(Top 10 Emerging Technologies of 2023)」を発表した。WEFがフロンティアズ(Frontiers)及び世界20カ国の90人以上の専門家と協力して作成したもので、世界の多様な見方をとらえた内容となっている。報告書の発表は今回で11年目となり、向こう3~5年以内に社会に前向きな影響をもたらすであろう技術を強調している。また、10の技術を挙げるだけでなく、それに伴うリスクや機械についても報告している。報告書が掲げるトップ10技術は、①フレキシブル電池、②生成人工知能(AI)、③持続可能な航空燃料、④デザイナー・ファージ、⑤メンタルヘルスにおけるメタバース、⑥ウェアラブル植物センサー、⑦空間オミクス、⑧柔軟な神経エレクトロニクス、⑨持続可能なコンピューティング、⑩AIが促進する医療ケア。 World Economic Forum “Top 10 Emerging Technologies of 2023” (6/26/23)

バイデン政権、米国製のEV充電器全国ネットワークを前進

バイデン大統領は、21世紀の世界経済競争で勝利し、米国の自動車業界を強化し、気候危機に対抗するには、米国の高速道路や、あらゆる地域社会(特に、社会的に不利な立場にある地域社会や過度な負担を強いられている地域社会)において、便利で信頼性が高い米国製の電気自動車(EV)充電器ネットワークを構築する必要があると理解している。大統領は、米国が2050年までに正味ゼロ排出を達成する軌道を進むようにし、国内のEV及びEV充電器業界を強化し続ける業界戦略を進展させる構えである。国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が6月27日に発表した報告書「2030年全国充電器ネットワーク(2030 National Charging Network)」によれば、米国は、2030年までに120万基の公共充電器ネットワークを確立するという目標へ向けた軌道上にある。また、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の下、EV充電器を対象とした代表的なプログラムの一つに「全国電気自動車インフラ(National Electric Vehicle Infrastructure : NEVI)」があり、高速EV充電器の全国ネットワーク構築に50億ドルが充当される。更に、民間部門の追加投資を促進し、良好賃金で労働組合のある雇用の創出にも取り組む。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Driving Forward on Convenient, Reliable, Made-in-America National Network of Electric Vehicle Chargers” (6/27/23)

バイデン政権、米国のバイオ・バイオ製造労働力の強化・拡大・多様化に向けた行動計画を発表

バイデン政権は6月27日、バイオテクノロジー及びバイオ製造の教育と職務訓練プログラムを早急かつ公平に拡大するための新たな行動計画を発表した。この行動計画は、政権による「米国への投資(Investing in America)」視察の二次ラウンドと共に実施される。行動計画には次のような取り組みが含まれ、政権は既にその一部を実施している。①米国科学財団(National Science Foundation: NSF)、エネルギー省(Department of Energy)、農務省(Department of Agriculture)は、歴史的に黒人の多い大学、部族向け大学、少数派を対象とする機関とのパートナーシップを拡大する、②教育省(Department of Education)は、「キャリア・サクセス解放イニシアチブ(Unlocking Career Success Initiative)」を通じた部門横断型の共同作業を創出し、バイオ労働力のニーズなどに焦点を当てた公聴会を開始する、③労働省(Department of Labor)は、主要なグラント・プログラムで、バイオ製造を含めた先端製造を優先付ける。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Action Plan to Bolster, Expand, and Diversify America’s Biotechnology and Biomanufacturing Workforce” (6/27/23)

サンディア国立研究所、ハイブリッド型勤務モデルに乗り出す

サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)は、恒久的にハイブリッド型労働力を導入し、研究所内のテレコミューターや遠隔勤務職員の数を増やす計画である。同研究所の職員の過半数は対面の職場に戻っているが、1月時点で、約1,700名の正規テレコミュータ―、1,100名のパートタイム・テレコミュ―ター、1,200名の遠隔勤務職員が国内におり、これは全労働力の約30%を占める。勤務地を柔軟にすることで、物理的な場所の問題からサンディア国立研究所での仕事を検討したことがない有能な人材を引き付けることも期待されている。サンディア国立研究所はまた、いずれは国内に複数のハブを確立し、現在のニューメキシコ州及びカリフォルニア州以外のセキュアな場所で機密業務を行なえるようにすることも計画している。 Science Blog “Sandia Leans Into A Hybrid Work Model” (6/30/23)

商務省、2023年国家輸出戦略を発表

商務省(Department of Commerce: DOC)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は6月29日、「2023年国家輸出戦略(2023 National Export Strategy: NES)」を議会へ提出した。本戦略は、米国の企業と労働者が世界市場で競争し、国際通商を通じて成長していくためにより良い備えを得られるよう、米国の貿易推進の優先事項と、政府全体の枠組みを示すものである。2023年のNESは、大統領輸出評議会(President’s Export Council: PEC)の初会合の間に発表された。PECは、国際通商に関する主要な国家諮問委員会として機能する。2023年のNESには、気候及びクリーン技術、製造、旅行及び観光、国際教育、世界インフラ開発などの部門を対象に、市場機会を向上、強化するための輸出推進措置及び活動が含まれている。 Department of Commerce “U.S. Department of Commerce Secretary Gina Raimondo Releases 2023 National Export Strategy” (6/29/23)

エネルギー省、連邦研究への無料・即時・公平なアクセスを可能とする計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月30日、同省から資金を受益した研究が、一般市民や研究者、ジャーナリストにとってよりオープンでアクセス性の高いものであることを確実にするための計画「公共アクセス計画(DOE Public Access Plan)」を発表した。エネルギー省は、17の国立研究所や、大学や民間研究に資金を提供する数多くのプログラムを通じて、年間数千件の研究論文を直接支援しており、今回の計画が実施されると、こうした研究のファインディングは即時に無料で利用可能になる。エネルギー省の新たな公共アクセス計画の主要要素として、①一般市民が、連邦資金の結果として作成された専門誌論文もしくは最終的に認められた原稿にアクセスする前に実施されていた「制限期間(embargo period)」の廃止、②出版物に掲載された科学的データなどへの即時アクセスと出版物に掲載されていない科学データへのアクセス拡大、③研究の成果物や組織、アワード、契約、人物に関する永続識別子(persistent identifier: PID)の広範な導入、が含まれる。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Releases Plan to Ensure Free, Immediate, and Equitable Access to Federally Funded Research” (6/30/23)

エネルギー省と民間機関、長期エネルギー貯蔵の加速を目的とした合意に署名

エネルギー省(Department of Energy)は、パートナー機関と共に、長期エネルギー貯蔵(long-duration energy storage: LDES)の商業化を更に加速させることを目的とした、画期的な覚書(Memorandum of Understanding: MOU)に署名した。パートナー機関には、エネルギー省の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)、エジソン電気研究所(Edison Electric Institutes)のエネルギー移行研究所(Institute for the Energy Transition)、電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI)、長期エネルギー貯蔵評議会(LDES Council)が含まれる。今回のMOUにより、協力へ向けた3つの支柱として、①長期エネルギー貯蔵によって可能な技術的、経済的、対応力に関する恩恵の理解を深め、その知識の拡散を促進する、②研究・開発・実証・導入を目的として、エネルギー貯蔵及びエネルギー・インフラ統合に関するDOE及び国立研究所の中核的な能力へのアクセスを提供する、③規制担当者や電力企業、技術ベンダーなどから個々に提供された知識を基に、LDESの導入に関する障害及びその潜在的なソリューションを特定する、が確立された。エネルギー省及びパートナー機関は今後、長期エネルギー貯蔵に関するエネルギー省報告書のキーファインディングを活用する機会を作ったり、業界に焦点を当てたLDES技術サミットを主催(2024年)するなどの取り組みを行う。 Department of Energy “Department of Energy and Partners Sign Landmark Agreement to Accelerate Long Duration Energy Storage” (6/27/23)

バイデン大統領、AIについて技術系企業を批判する代表者と会合

バイデン大統領は6月20日、サンフランシスコで、大手技術企業を批判する市民社会のリーダー・グループと会合し、人工知能(AI)のブームについて議論した。これは、AI技術及びその潜在的なリスクに関する会話に関与する米政府の広範な取り組みの一部。会合は非公開で行われ、それに先立って大統領は、「新しい技術の有害な問題から人々を保護するために実施できる潜在的な管理について学ぶためにこの会合に来た」と述べた。会合に参加したのは、近年、ソーシャル・メディア企業への批判で有名になった「人道的技術センター(Center for Humane Technology)」のトリスタン・ハリス所長(Tristan Harris)、AIとアルゴリズムが人種差別や性差別を助長する手段となり得ることを強調したアルゴリズミック・ジャスティス・リーグ(Algorithmic Justice League)の創立者、ジョイ・ブオラムウィニ氏(Joy Buolamwini)、子供の人権提唱を続けるコモン・センス・メディア(Common Sense Media)の最高経営責任者、ジム・ステイヤー氏(Jim Steyer)など。一時間に及ぶ会合後、ステイヤー氏は、「バイデン大統領は熱心に関与していた」と述べた。AIツールがいかにして誤情報を拡散し、政治の二極化を拡大させるかについて議論を行っていた際、大統領は、AIが米国の民主主義を阻害ないよう確実にすることが重要であると強調したと、ステイヤー氏は述べた。 Washington Post “Biden meets with tech company critics on AI” (6/20/23)