エネルギー省、対応力があり効率的な建造物エネルギー基準の導入に向け9,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は7月12日、州や地方自治体、部族、提携組織が、更新された建造物エネルギー基準を導入できるよう支援する事を目的として、9,000万ドルの競争的アワードを提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)からの資金拠出を受け、26州及びワシントンDCで行われる27件のプロジェクトを支援し、建造物が最新のエネルギー効率基準に合致することを確実にする。受益機関は、州や地方自治体によるエネルギー基準の更新に技術援助を提供する。これによって、米国民の電気代を1,380億ドル節約でき、2040年までに9億メトリック・トンの二酸化炭素排出を削減できると試算されている。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $90 Million To Support Resilient and Efficient Building Energy Codes and Save American Families Money” (7/12/23)

DARPA、レアアース元素の新たな分離・精製手法について洞察を募集

様々な製品及び製造過程で使用されているレアアース元素(Rare Earth Elements: REEs)を、複雑な原料から抽出/分類/精製することは、環境に悪影響を及ぼす可能性があり、エネルギー非効率で、米国内での認可は難しい。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、本件に関して7月25日に開催されるハイブリッド作業部会をスポンサーする。本作業部会は、「レアアース元素の分離と精製(Separation and Purification of Rare Earth Elements: SPREE)先端研究概念(Advanced Research Concept: ARC)の機会」の概要を示し、技術的な議論を促進することを目的とする。SPREE ARC機会は、「どのようにして、環境的に持続可能で、エネルギー効率が高く、米国内の鉱業部門が導入でき、商業的に実行可能な技法を用いて、国防総省(Department of Defense)に適切なREEを精製することができるか?」という問いについて検討するためのアイデアを募集している。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Seeks Input on Novel Methods to Separate, Purify Rare Earth Elements” (7/22/23)

エネルギー省の「自動車からあらゆるモノへ(VX2)」イニシアチブ、新たな同盟を得て勢いづく

エネルギー省(Department of Energy)は7月13日、「自動車からあらゆるモノへ(vehicle-to-everything: VX2)」の覚書(Memorandum of Understanding: MOU)の第三次署名機関を発表した。このVX2のMOUは、革新的な自動車技術の育成に関する官民間の継続的なコミットメント及び共同作業を実証するものである。第三次の署名機関は、サンノバ(Sunnova)、ウィーブグリッド(Weavegrid)、ウォールボックス(Wallbox)、ピーク・パワー(Peak Power)、電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI)など8機関。これらの新たな機関は、V2X技術の評価にとって重要となる貴重な専門性と能力をもたらす。また、これらの参加によって、V2XのMOUは、「自動車からグリッド」技術の開発を加速させ、より対応力があり効率的で持続可能なエネルギー・インフラを確立する位置づけとなる。 Department of Energy “Department of Energy’s Vehicle-to-Everything Initiative Gains Momentum with Fresh Alliances” (7/13/23)

GAO、エビデンスベースの政策策定について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「エビデンスベースの政策策定:連邦の取り組みの結果を管理及び評価する一助となる慣行(Evidence-Based Policymaking: Practices to Help Manage and Assess the Results of Federal Efforts)」と題する報告書を発表した。連邦の意思決定者が、連邦プログラムが意図した通りに機能しているかを判断し、潜在的な改善策を特定するためには、データや研究の結果などのエビデンス(証拠)が必要である。しかし、GAOのこれまでの調査では、連邦政府が意思決定を行うためのエビデンスの収集、分析、利用の進展は芳しくないことが判明していた。このためGAOは今回、連邦の上層部や職員が証拠を策定及び活用し、連邦の取り組みの結果を効果的に管理及び評価する助けとして、13の主要な慣行を開発した。これらの慣行は、①結果の計画、②エビデンスの評価と構築、③エビデンスの利用、④学習及び継続的な改善の文化の育成、という相互に関連しあう4つの分野に分けることができる。 Government Accountability Office “Evidence-Based Policymaking: Practices to Help Manage and Assess the Results of Federal Efforts” (7/12/23)

IARPA、写真のようにリアルなサイト・モデルの開発に取り組む

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)は7月12日、衛星や地上、その他で入手可能な画像を用いて、写真のようにリアルなバーチャル・モデルを構築できる技術の研究開発に取り組む新たなプログラムを開始した。「様々な高さの画像によるウォークスルー表示(Walk-through Rendering from Images of Varying Altitude: WRIVA)」プログラムで、3Dのサイト・モデリング能力を現在の最先端から遥かに進展させ、見通すことが不可能もしくは困難な場所について、無類の洞察を基にバーチャルの地上検証を提供する。諜報コミュニティや法規取り締まり担当官、第一応答者などが、実際に現場に足を踏み出す前に、バーチャル式に現場に立ち寄り自らを慣らすことができるようになることを目指す。IARPAは、競争的な公募を通じて、6機関にWRIVA研究契約を発注した。合計で34の機関、非営利組織、企業が本プログラムに参加する。 Office of the Director of National Intelligence “IARPA LAUNCHES EFFORT TO DEVELOP PHOTOREALISTIC SITE MODELS” (7/12/23)

CSET、中国の汎用人工知能について報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「中国の認知AI研究:汎用AIへ向けて人間の認知を模倣する(China’s Cognitive AI Research: Emulating Human Cognition on the Way to General Purpose AI)」と題する報告書を発表した。中国は、2017年の「新世代AI開発計画(New Generation AI Development Plan)」の中で、広範な能力を有する人工知能(AI)-「汎用人工知能(artificial general intelligence: AGI)」としても知られる-を創出する意向を発表し、中国の高名な科学者及びAI機関がこれを推進している。本論文は、こうした主張の妥当性を評価することを試みたもので、2018~2022年の中国語及び英語による科学論文を調査することで行われた。報告書は、その結論として、①出版された科学論文は、中国が積極的に汎用AIについて研究していることを示唆する、②先端(汎用)AIに関する中国の研究は、広範な人材の間で共有されている、③中国のAGI研究が最も集中しているのは北京地域である、などを挙げている。そして、「他国がAI研究のセーフガードを検討する中、中国がAGIへ向けて進んでいることは、台頭しつつある世界水準にとって課題となりつつある。海外の科学技術を追跡する上でオープン・ソースの監視プログラムの必要性が強調される」と説明している。 Center for Security and Emerging Technology “China’s Cognitive AI Research: Emulating Human Cognition on the Way to General Purpose AI” (7/23/23)

NSF、労働組合との交渉を完了する前に「職場勤務への復帰」方針を発表、組合の怒りを招く

連邦機関による「職場勤務への復帰(return-to-office)」方針の発表が続いた後、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が現行のテレワーク職員向けに新たな方針を発表した。NSFの上層部は7月14日に全職員向けにこの発表を行ったが、米国行政府職員連合(American Federation of Government Employees: AFGE)は、本件は同連合との間でテレワークに関する交渉を行う、もしくは合意に達する前に発表されたとして、否定的な反応を示している。NSFの発表によれば、テレワーク適格のNSF職員及びNSFの本部を拠点とする政府間人事法(Intergovernmental Personnel Act: IPA)下の職員は、10月から、一部の例外を除き、2週間に少なくとも4日は職場で勤務することが求められる。NSFの職員を代表するAFGEローカル3403(Local 3403)の所長であるイエス・ソリアノ氏(Jesús Soriano)は、「職場復帰に関する発表は、非道理的である」とし、新型コロナのパンデミックの間、テレワークをしていたNSF職員の効率性が向上した点を指摘した。NSFの上層部は、追加の柔軟性についてAFGEと交渉を続けていくと述べているが、ソリアノ氏は、「NSFの上層部は十分な交渉をせずにテレワークの変更を一方的に実施している」と述べている。 Federal News Network “NSF announces return-to-office changes before finishing negotiations, drawing union ire” (7/14/23)

CSET、サイバーセキュリティ労働力のパイプライン構築について報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「サイバーセキュリティ労働力パイプラインの構築:国家サイバーセキュリティ学術エクセレンス・センターに関する調査(Building the Cybersecurity Workforce Pipeline: A Study of the National Centers of Academic Excellence in Cybersecurity)」と題する報告書を発表した。サイバーセキュリティ労働力のための適切な人材パイプラインを創出することは、連邦政府にとって継続的な優先事項である。本報告書は、国家安全保障局(National Security Agency: NSA)によってセンター・オブ・エクセレンスに指定された大学で構成されるコンソーシアム、「国家サイバーセキュリティ学術エクセレンス・センター(National Centers of Academic Excellence in Cybersecurity: NCAE-C)」について分析したもので、NCAE-Cに指定された大学と、そうでない大学との間で、サイバー関連の学位や認定を取得する卒業生の比較を行うことを狙いとしている。報告書によれば、NCAE-Cの指定を受けた大学は、そうでない大学に比べ、サイバー及びサイバー関連の卒業生を極めて数多く輩出しているなどしており、報告書は、「NCAE-Cプログラムはサイバー労働力の育成に有望性を示しているにもかかわらず、本プログラムは法制化されておらず、議会による定期的な予算付けも行われていない」と述べている。報告書は、議会がNCAE-CプログラムをNSAの正式なプログラムとして承認すること、年間の予算付けを行うことを勧告している。 Center for Security and Emerging Technology “Building the Cybersecurity Workforce Pipeline” (June 2023)

エネルギー省、脱炭素化に向けて、地域オンサイト・エネルギー技術支援を実践する9組織を選出

エネルギー省(Department of Energy)の産業効率及び脱炭素化局(Industrial Efficiency and Decarbonization Office: IEDO)は7月11日、産業施設やその他の大規模エネルギー使用機関によるオンサイト・エネルギー技術の導入強化を支援する「技術援助パートナーシップ(Technical Assistance Partnership: TAP)」ネットワークを構成する9つの組織を選出したと発表した。選出されたのは8つの地域組織と1つの全国組織で、最高2,300万ドルの連邦資金を受益し、産業の脱炭素化や生産性、競争力につながるクリーンエネルギー技術の統合と導入を加速させる技術援助活動を複数年にわたって行なう。8つの地域組織は、それぞれが複数州の地域を代表し、エンドユーザーや州及び地方自治体のステークホルダーにとり、技術/市場/政策に関する主たる窓口として機能する。全国組織として選出されたのはコネチカット大学(University of Connecticut)で、「オンサイト・エネルギー技術分析及び支援センター(Onsite Energy Technical Analysis and Support Center: TASC)として機能し、オンサイト・エネルギーTAPのプログラム活動及び技術分析を一元的に調整する。 Department of Energy “DOE Selects Nine Organizations that will Implement Regional Onsite Energy Technical Assistance Partnerships to Decarbonize America’s Industrial Sector” (7/11/23)

運輸省、都市地域におけるEV充電インフラ構築を支援するツールキットを発表

運輸省(Department of Transportation)は7月12日、エネルギー省(Department of Energy)及びエネルギー/輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation)(合同局(Joint Office)との協力により、より大規模なコミュニティが電気自動車(EV)の充電スタンドやその他の形態の電気輸送のための連邦資金を十分に活用できるよう支援する無料の技術資源を発表した。これは、昨年発表されて広く活用され、今夏初めに更新された「農村向けEVツールキット(Rural EV toolkit)」に続くものである。新たに発表されたツールキット「前進への充電:都市型電気モビリティ・インフラの計画と資金のためのツールキット(Charging Forward: A Toolkit for Planning and Funding Urban Electric Mobility Infrastructure)」は、コミュニティや都市計画組織、輸送提供事業者、企業などに、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から拠出される数十億ドルの資金を最良の形で活用するための調査、計画、特定方法に関する情報など、包括的な資源を提供するものである。 Department of Transportation “Building on the Success of DOT’s Rural EV Toolkit to Help Communities Build Out EV Charging Infrastructure, DOT Releases New Edition for Urban Areas” (7/12/23)