米大統領経済諮問委員長にグールズビー氏を起用

9日、クリスティーナ・ローマー米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長(Christina D. Romer)の退任を受けて、オースタン・グールズビーCEA委員(Austan D. Goolsbee)が委員長に昇格することが、政府関係者より明らかにされた。オバマ大統領は、同氏を内部昇進させることにより、入れ替わりが頻繁な大統領府経済チームを安定させ、1980年以来最悪レベルの経済不況の打開に集中したい意図がある。グールズビー氏は、同委員会の現メンバーであるため、委員長就任に際し上院の承認は不要となっている。グールズビー氏は、元シカゴ大学経済学部の教授で、2008年大統領選ではオバマ陣営で経済政策顧問を務めた。 New York Times “Top Adviser to Lead Panel on Economy” (09/09/10)

再生可能エネルギー投資、中国が米国を抜き首位に

大手会計事務所アーンスト&ヤング社(Ernst & Young)は、再生可能エネルギー分野のプロジェクトへの投資先として魅力的な国のランキングを発表したが、ここでは、初めて中国が米国を抜いて首位に立った。2010年第1四半期は米国がリードしていたものの、第2四半期に中国が米国を抜き、風力・太陽光発電プロジェクトの優良投資先国1位となった。この背景には、米国のエネルギー法案にクリーンエネルギー利用を拡大する条項が盛り込まれなかったことや、一方のアジア最大のエネルギー消費国である中国では、2020年までに電力全体の15%を再生可能エネルギーから賄うことが国家目標として掲げられ、さらに、第2四半期の中国におけるクリーンエネルギー投資額は、欧州と米国の合計額よりも多い115億ドルに上ったことがある。中国は今後も、投資環境や政府方針、市場の大きさなどが要因となって、優位が続くと予想されている。 Bloomberg “China Beats U.S. on Renewable-Energy Investor Ranking” (09/08/10)

2011年度の連邦研究開発拠出額は推定1,434億ドル

NSFによると、2011年度の連邦R&D拠出額は、1,439億ドルであった前年度と比べやや減少(-0.3%)し1,434億ドルとなる見込みであるという。 2011年度の非国防関連R&D予算は約614億ドルで昨年度より6.3%上昇し、国防関連は約820億ドルと4.8%削減となる。また、インフレ率を換算した場合、非国防関連R&Dは4.2%拡大した一方で、国防関連R&Dは6.6%削減となっている。研究開発レベルで見ると、軍事予算の88.5%は開発に充てられるのに対し、非国防関連の80.1%は研究向けとなっている。 National Science Foundation “Proposed Federal R&D Funding for FY 2011 Dips to $143 Billion, with Cuts in National Defense R&D ” (September 2010)

米連邦控訴裁、ES細胞研究継続を一時的に認める

米連邦控訴裁は、差し止め命令を受けていた米連邦政府によるヒト胚性幹(ES)細胞の研究費助成を一時的に再開することに対する承認を下した。先月23日、米ワシントン連邦地裁のロイス・ランバース裁判長が下した連邦政府によるES細胞の研究費助成差し止め命令に対し、先週、オバマ政権は、政府が差し止め命令に対して控訴する間、同差し止め命令実施を猶予するよう求めていたが、同裁判長が拒否したことを受けて、司法省が控訴裁に差し止め猶予を求めていたものである。 New York Times “Appeals Court Allows Stem Cell Funding for Now” (09/09/10)

インドの新法律、原子力分野における米国企業の進出にまったをかける

米国とインドは2005年に民生用原子力協定で合意したが、これによって期待されていた米国企業のインド進出を阻むような法案がインドの国会で可決された。一般的に、原子力発電所を有するほぼ全ての国では、原子力発電所で事故が起こった場合、供給会社は訴訟を免れ、原子力発電所の運営事業者に賠償責任が課せられているが、このインドの新法では、装置供給会社に賠償責任を問うことが可能となっている。この法律により、米国装置供給会社のインド進出が難しくなることが予想されているが、対策として、米国とインドの政府間で、外国供給会社が訴訟された場合、インド政府が補償することを約束する政府間協定の実施など、いくつかの選択肢が考えられている。しかし、米国企業は法律が改正されて供給会社が負う賠償責任をなくすことを望んでいるのが現状である。 The Wall Street Journal “India Law Threatens U.S. Energy Deals” (09/09/10)

GAO、「大学研究支援において間接費償還方法を改善する必要あり」と報告

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は、国防総省の助成金を受けて基礎研究を行う大学への間接的費用の償還方法について、①国防総省が大学へ償還する間接費の割合に関して、提案比率と交渉後の比率の変動幅およびその要因、②間接費償還の上限を定めた運営費上限(administrative cap)と国防総省基礎研究上限(DOD basic research cap)がどのように、またどの程度影響を及ぼしているか、③間接費の償還の適合性を監督するために国防総省が利用している手法、について調査した。GAOは、報告書の中で、間接費の償還比率に大きな幅があること、運営費上限は一部の大学の償還に制限を及ぼしていたこと、国防総省による間接費償還の適合性監督方法には問題があることなどを報告した上で、償還比率の設定に一貫性をもたせ、償還の監督を向上させる手法について勧告を行っている。 GAO “University Research: Policies for Reimbursement of Indirect Costs Need to Be Updated” (07/31/10)

チュウ・エネルギー長官、炭素捕捉・隔離シミュレーション・イニシアチブを発表

エネルギー省のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は9月8日、「炭素捕捉・隔離(CCS)シミュレーション・イニシアチブ(Carbon Capture and Storage Simulation Initiative)」を発表し、同イニシアチブに米国復興・再投資法(American Recovery and Reinvestment Act)から最高4,000万ドルの助成を行うと述べた。同イニシアチブは、国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory:NETL)およびNETLの地域大学同盟(カーネギー・メロン大学、ペンシルバニア州立大学、ピッツバーグ大学など5大学)がローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)やロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)など4つの国立研究所と提携し、工業規模のCCS技術の開発および導入を加速させる有効かつ予測的なシミュレーションツールを開発するというもの。このイニシアチブで得られた情報は、より低価格で効率的な工業規模のCSSプロセスを開発するというエネルギー省の努力を強化すると期待されている。 U.S. Department of Energy “Secretary Chu Announces Carbon Capture and Storage Simulation Initiative” (09/08/10)

米国労組、中国政府によるクリーンエネルギー支援に苦情申し立てを行う

ユナイテッド・スチールワーカース労働組合(United Steelworkers Union)は米通商代表部(U.S. Trade Representative:USTR)に対して、中国からの再生可能エネルギー製品に対する苦情申し立てを行い、中国政府による不当な助成や優先措置について調査するよう求めた。中国政府による違法な輸出クレジット、入札における優先措置、製品に使用される鉱物輸出規制、外国企業に対する差別措置により、中国企業は不当に有利になっていると労働組合側は主張している。労働組合側は、301条に基づいた苦情申し立てを行っており、オバマ政権は45日以内に調査を行うか否かを決定する。 Bloomberg Businessweek “China Clean-Energy Aid Triggers Trade Case in U.S.” (09/09/10)

米国、世界経済フォーラムの「世界競争力報告」で順位を下げる

世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が9月9日に発表した「2010/2011年版世界競争力報告」によれば、スイスが昨年に続き世界で最も競争力のある国として昨年に続き1位を維持したが、昨年2位だった米国は4位に下がった。2位はスウェーデン(昨年4位)、3位はシンガポール(同3位)となっている。米国が順位を下げた理由について、WEFは「米国のマクロ経済の不均衡の拡大、公的および民間部門の弱体化、金融市場の不安定さ」を挙げている。また、米国の経営者らは、政治家および政府による民間企業との関係にあまり信頼を示していないという。WEFによるランキングは、公的部門・民間部門、インフラ、医療および教育、市場規模、マクロ経済環境などの競争力指標に基づいて行われ、経営者へのアンケート調査なども考慮されている。 Reuters “U.S. slips in WEF’s competitiveness rankings” (09/09/10)

連邦政府、新ウェブサイトChallenge.Gov立ち上げ

9月7日、官民連携によって課題の解決を目指す新しいウェブサイト「Challenge.gov」の立ち上げが発表された。連邦調達庁(General Services Administration:GSA)が運用するChallenge.govは、連邦機関が投稿した課題に対して、国民が解決に向けたアイデアを提案する場として機能する。また、採用された提案には賞金が贈られることになる。現在既に15の省庁から35件の課題が発表されており、その中には、1ガロン当たり100マイル以上の走行が可能な低燃費自動車の開発(エネルギー省とプログレッシブ社、Xプライズ財団による共同課題で賞金最高500万ドル)や、健康的な学校給食レシピ(オバマ大統領夫人による児童健康促進「Let’s Move」運動の一環で、賞金1万2,000ドル)などがある。 Tech Daily Dose “New Gov Website: Challenge.gov” (09/07/10)