エネルギー省、炭素捕捉技術の研究開発事業に5億7,500万ドル交付

エネルギー省は9月7日、炭素捕捉技術に関する研究開発プロジェクトに合計5億7,500万ドルの助成金を交付すると発表した。対象となるのは、15の州で行われる22件のプロジェクトで、その内容は炭素捕捉用地の地質学分析や、炭素捕捉・隔離(CSS)の向上につながるターボ機械やエンジンの開発など。CSS技術についてはその実現可能性に疑問の声も上がっているが、オバマ大統領は10年以内にコスト効果の高いCSS技術を商業化することを目標としており、実用化に向けた障害を克服する計画を策定する作業部会も今年設置されている。 The Wall Street Journal “Rising Wages Rattle China’s Small Manufacturers” (08/01/10)

オバマ大統領、設備投資減税を提案へ

オバマ大統領は9月8日、2011年まで企業による新規の工場・機器への投資を税控除とする計画を提案した。これは雇用創出の推進を目的としたもので、2,000億ドル相当の税が軽減される見込みである。しかし実施に当たっては議会の承認が必要であり、中間選挙が2ヶ月後に迫る中、今後の展開は不明となっている。一方でオバマ政権は、本減税案を9月8日に遡って効力のあるものにするとしており、議会の承認を待たずに企業が投資活動を活発化することを期待している。 The New York Times “Obama to Propose Plant and Equipment Tax Write-Off” (09/06/10)

医薬品業界の競争力とイノベーションの推進を目的とした団体設立へ

米国医薬品開発業界の国際的競争力の強化を目的とする団体、「医療イノベーション・競争力同盟(Medical Innovation and Competitiveness:MedIC)」が、ベンチャーキャピタルおよびそれらが投資するベンチャー企業各社の賛同の元で設立された。MedICの会長で大手ベンチャーキャピタル企業のパートナーであるベス・シーデンバーグ氏(Beth Seidenberg)は、「米国の世界的リーダーシップを脅かすような事態が続いている」としており、その一つとして、医療保険改革法により保険会社が高額な新医薬品や医療機器の支払いに消極的になる可能性を指摘している。こうした中、「イノベーションに関する議論が全くない」として、MedICはイノベーターやアントレプレナーの意見により耳が傾けられるような場を提供していく他、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)に対しては、新医薬品の承認プロセスを改善するよう求めていく予定である。 The New York Times “Group to Promote Competition and Innovation” (09/08/10)

オバマ大統領、研究開発税措置の恒久化を提案

11月の中間選挙を控え、低迷する景気と民主党を鼓舞することを目的として、オバマ大統領は9月8日、企業の研究開発費を対象とした税控除措置を拡大および恒久化するよう議会に求める予定である。同税控除措置は民主・共和党の両方から、また、企業からも広く強い支持を得ているが、コストが高いため、1981年以来、常に暫定的な更新が行われるのみとなっており、現在その更新は議会において保留となっている。研究開発税控除を負担するため、政権はその他の法人税優遇措置の廃止を提案すると見られている。しかし、夏休み明けから中間選挙までの期間が短いことや、共和党は法案の成立を民主党が誇示することを嫌うため、本提案の内容が法律として成立する見通しは不明である。 The New York Times “Obama to Pitch Permanent Research Tax Credit” (09/04/10)

オバマ大統領、500億ドル規模の新インフラ計画を発表

ウィスコンシン州ミルウォーキーにおける演説の中でオバマ大統領は、国内の道路や鉄道、滑走路の拡張および改修を目的とした新インフラ計画を議会に提案すると発表した。この新インフラ計画「米国の道路・鉄道・滑走路の改修と拡張(Renewing and Expanding America’s Roads, Railways and Runways)」は、15万マイルの道路、東西両海岸を結ぶ4,000マイルの鉄道の建設および管理、そして150マイルの滑走路の修復と新世代航空管理システムの導入を目標としたものである。政権の提案は、50億ドルの初期投資と、昨年末に失効となった陸上輸送インフラ法の再承認(現在は暫定的措置により継続されている)という二部構成になっている。しかし、増大し続ける連邦赤字に有権者が懸念を示す中、更なる連邦支出には民主党議員も躊躇しており、議会が新インフラ計画に早急の対応を行う見通しは低いと見られている。 POLITICO “Obama unveils $50B road, rail plan” (09/06/10)

米国技術系企業、税逃れ方策として海外における企業買収を利用

多額の収益を海外で上げる米国技術系企業は、収益の本国送金分に関してタックスホリデー(免税期間)を設けるようロビー活動を行っているが、短期的にそれが実現する可能性は低いと見られる。このため、このような企業の多くは、潤沢な現金を海外企業の買収に充てるようになっている。ブルームバーグ社のデータによれば、米国が買い手となった海外技術系企業の買収件数は今年これまでに76億ドルに達しており、これは昨年同期比で168%増となっている。また、6月に行われた会議でシスコ・システムズ社(Cisco Systems Inc.)の最高経営責任者(CEO)は、「米国の税制が来年あたりに改正されなければ、国外でのM&A活動を積極的に行うつもりである」と発言している。 SFGate.com “U.S. tech firms shop abroad to avoid taxes” (09/06/10)

農務省とエネルギー省、バイオエネルギー用植物開発研究に共同で助成金交付

エネルギー省と農務省は9月2日、両省の共同プログラム「バイオエネルギー用植物原料ゲノミクス研究プログラム(Plant Feedstocks Genomics for Bioenergy research program)」の下、9機関に合計890万ドルの助成金を交付することを発表した。この共同プログラムは、バイオエネルギー生成により適した植物を開発するための遺伝的品種改良研究の強化・加速を狙いとしたもので、エネルギーの多様化を図り、輸入石油への依存度を低下させるため新エネルギー技術の開発を促進させるというオバマ政権の取り組みの一環である。エネルギー省が7機関に690万ドルを、農務省が2機関に200万ドルを交付する。 U.S. Department of Energy “USDA and DOE Partnership Seeks to Develop Better Plants for Bioenergy” (09/02/10)

エネルギー省、米中クリーンエネルギー研究センターへの助成金を発表

エネルギー省のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は9月2日、米中クリーン・エネルギー研究センター(U.S.-China Clean Energy Research Center:CERC)の枠組みの下、二つのコンソーシアムによる研究活動に助成金を給付すると発表した。一つは、ウェストバージニア大学(West Virginia University)を中心とするコンソーシアムで次世代クリーンコール技術の開発研究を行う。もう一つはミシガン大学(University of Michigan)を中心とするコンソーシアムで、自動車の充電技術開発を手がける予定である。助成金額は合計2,500万ドル(5年間)で、受益機関のマッチングによって米国側の資金額は少なくとも5,000万ドルになり、中国側がさらに5,000万ドルを提供する(中国側の参加機関は今後発表される)。CEROは、オバマ大統領が昨年11月に訪中した際、胡錦濤主席と共に設置が発表されたものである。 U.S. Department of Energy EERE News “Secretary Chu Announces U.S. Centers for U.S.-China Clean Energy Research” (09/02/10)

カリフォルニア州、建造物のゼロ・ネット・エネルギー活動計画を発表

カリフォルニア州公共事業委員会(California Public Utilities Commission:CPUC)は、州内の企業などと共に、「建造物のゼロ・ネット・エネルギー活動計画(Zero Net Energy (ZNE) Action Plan for Buildings)」を発表した。この計画書は、州内の商業建造物を省エネ化やオンサイト・クリーン発電などを通じて2030年までにゼロ・ネット・エネルギー・ユーザー(正味エネルギー消費がゼロ)に変換することを目指したロードマップとなっている。活動計画は、①2020年までに州内の全ての新築住宅建築をゼロ・ネット・エネルギーにする、②2030年までに州内の全ての新築商業建設をゼロ・ネット・エネルギーにする、③冷暖房空調設備を改良して、カリフォルニア州の気候に最適な状態とする、④2020年までに適格の低所得者消費者が同消費者向けのエネルギー効率プログラムに参加できる機会を得るようにする、という4つの段階的目標が盛り込まれた「抜本的エネルギー効率戦略(Big Bold Energy Efficiency Strategies:BBEES)」に沿ったものとなっている。 environmental LEADER “California Rolls Out Zero Net Energy Plan for Buildings” (09/02/10)

大統領科学技術諮問委員会(PCAST)、STEM教育のさらなる強化を要請

9月2日に行われた大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)の会議で、連邦政府が米国内の学校における科学・技術・工学・数学(STEM)教育の改善にさらに力を入れて取り組むよう要請する報告書(9月末に公開予定)が採択された。報告書は、小・中学生の成績を上げることを目的としたオバマ政権の現戦略を基本的に支持しているが、共同議長であるエリック・ランダー氏(Eric Lander、マサチューセッツ工科大学ブロード研究所所長およびハーバード大学教授)は、「連邦政府のK-12のSTEM教育には、一貫性のある戦略もリーダーシップもない状況である。優れたSTEMプログラムが複数実施されているものの、それぞれが独立しているのが現状であるため、それらを繋げて一貫性のある戦略にすることが重要である」と述べている。 ScienceInsider “Obama Advisers Call for Greater Emphasis on STEM Education” (09/02/10)