米国がIPOのリーダーとしての位置を失いつつあるとの調査報告発表

KCSA戦略コミュニケーションズ社(KCSA Strategic Communications)が50人の証券専門弁護士を対象に行った調査結果によれば、70%以上の回答者が、米国は新規株式公開(initial public offerings:IPO)を行う場所としての魅力を失いつつあると考えているという。ある弁護士は、「米国の規制環境がより厳しくなりつつある一方、その他の国の証券取引所がより洗練されかつ流動性を増していることから市場シェアを伸ばしつつある」と述べている。ただし規制環境の厳しさもIPOを狙う中国企業には影響を及ぼしておらず、全回答者が「中国企業は2011年の米国におけるIPO活動の主力となるであろう」と答えている。 REUTERS “U.S. losing IPO pole position: survey” (12/30/10)

バイオマス投資は2015年までに337億ドルに成長

バイオマス業界の成長は、政策に大きな影響を受けてきたが、最近発表されたパイク・リサーチ社(Pike Research)の報告書によれば、世界におけるバイオマスへの資本投資は今後5年間、堅調に増加し続け、投資額は2010年の282億ドルから2016年には337億ドルに達する見通しであるという。また、新世代のセルロース技術が商業規模で実現されるようになるまでは、バイオ燃料分野は、バイオエネルギーやバイオ製品に遅れをとり続けるであろうと予測している。 IndustryWeek.com “Biomass Investment to Reach $33.7 Billion by 2015” (12/31/10)

米商工会議所と大統領府、関係修復へ努力

先の中間選挙で大規模な共和党支援を行い、大統領府と対立関係にあった米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)のトム・ドノヒュー会頭(Tom Donohue)は1月11日、その関係が修復されつつあることを示すような発言を行った。同会頭は、大統領府に新たな変化が見られるとの認識を示した上で、大統領の新たな首席補佐官に任命されたウィリアム・デイリー氏(William Daley)を「真のプロフェッショナル」と賞賛した。一方、オバマ大統領も先月、大手企業の経営者達を招いて会議を行った他、来月商工会議所で演説を行うなど、関係修復への意思を示している。 The Washington Post “U.S. Chamber, White House mending rift” (1/11/11)

米国科学アカデミー、北極・南極研究の協力を勧告

米国科学アカデミー(National Academy of Sciences:NAS)の極研究委員会(Polar Research Board)が作成した報告書によれば、北極・南極の研究を行う科学者らは、互いに協力をしておらず、そのことがエコシステムが気候変動にどのような反応をしているかを調査する研究の遅れの一因となっているという。こうしたことから報告書は、北極・南極の各研究コミュニティが「両極的なアプローチ」を採択して、リソースを共有し、両極における変化に共通するパターンを発見する全体的な研究事業を開始するよう勧告している。報告書はまた、両極における研究結果を比較できるよう、実験や測定の方法を標準化することも要請している。極研究委員会が作成した報告書「気候変動および極のエコシステムの理解におけるフロンティア(Frontiers in understanding climate change and polar ecosystems)」は今後数ヶ月以内に公表される予定である。 NATURE “US science academy report calls for ‘bipolar’ research” (1/12/11)

グーグル、独自の科学フェア開催 を発表

グーグル社(Google)は1月11日、「グーグル科学フェア(Google Science Fair)」の開催を発表した。世界中の13~18歳の学生が対象で、応募者は4月4日までにオンラインでアイデアを提出する。7月に最終選考者による決勝が行われ、5万ドルの奨学金を含めた賞の授与が行われることになる。グーグル社はこの科学フェアを、世界最大規模のオンライン科学コンペとすることを狙いとしている。 USA TODAY “Google unveils global science fair competition” (1/11/11)

NIHやCDCなど世界の17の政府機関や団体が公共医療研究の情報共有に合意

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)や疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)など米国の5つの連邦医療研究機関は、オーストラリアやカナダ、フランスなどの政府機関、世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)などの団体との間で、公共医療に関する研究結果をよりタイムリーかつ効果的な方法で共有することに合意した。近年、公共医療研究に資金提供を行う機関や団体の間では、情報共有に関する障害があることが指摘されてきており、今回の合意はこれへの対応を目的としている。ただし情報共有を支えるためのインフラや文化の構築、インセンティブの提供、ツールの提供などについて多くの課題が残っている。 Federal Computer Week “NIH, CDC sign global pact on data sharing” (1/11/11)

NIHに新たな科学的進展に対応することを要請する報告書発表

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)の学際的パネルが作成した報告書によれば、医療ケアやエネルギー生産、食品に至るあらゆるものを変革する科学的進展が進行中であるという。報告書の作成者らが「コンバージェンス(convergence)」と名づけたこの進展は、実質的に物理科学および工学と生物学の統合である。このコンバージェンスが実現しつつある場所の一例として、生物学者と工学者が共同で研究を行うMITのコッホ癌総合研究所(Koch Institute for Integrative Cancer Research)が挙げられている。報告書はまた、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)がこの新たな科学的進展をより効果的に支援するためには、NIHへの連邦予算をインフレ並みまたはそれ以上への引き上げ、ピアレビューの改革、小規模な学際研究を支援するコンバージェンス・センターの設立などが望ましいと勧告している。 The Great Beyond “Report urges NIH to adapt to a new scientific revolution” (1/4/11)

フェルミ研究所、テバトロンを9月に運用終了へ

フェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory、通称:フェルミ研究所)は、現行の運用資金が9月で終了する粒子加速器テバトロン(Tevatron)を今後さらに数年間運用するため、1億ドルの追加連邦資金を模索していたが、エネルギー省(Department of Energy)が1月10日にこの要請を却下したことにより、テバトロンの運用は9月で終了することが決まった。欧州でさらに強力な大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider)が建設されたことにより、テバトロンの閉鎖は以前から予想されていたものであった。 UPI.com “Fermilab to close Tevatron in September” (1/11/11)

FDAによる医薬品承認件数は2010年減少

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)がウェブサイト上で発表している医薬品承認件数月間報告によれば、FDAが2010年中に承認した新医薬品は21件で、2009年の25件、2008年の24件と比べて減少していることが分かった(最終的な数値は2011年1月に公式発表)。2010年におけるFDA承認の主要ニュースとしては、アムジェン社(Amgen Inc.)による閉経後の女性の骨粗しょう症治療薬「Prolia」など主要な生物製剤が複数承認されたこと、その一方でアストラゼネカ社(AstraZeneca PLC)が申請していた抗凝血剤「Brilinta」についてさらなる情報提供が求められるなど、大型医薬品の承認が先送りされたことなどが挙げられる。 The Wall Street Journal “Drug Approvals Slipped in 2010” (12/31/10)

オバマ大統領、エネルギー効率・再生可能エネルギー事業への支援策などを延長する法案に署名

オバマ大統領は12月17日、エネルギー効率・再生可能エネルギー事業への支援策や減税措置を一年間延長する法案に署名した。これには、エネルギー生産事業者に対して減税措置の代わりに金銭的支援を提供する米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act:ARRA)のセクション1603も含まれる。この他、バイオディーゼルやバイオマス由来のディーゼル燃料のに関する1ガロン当たり1ドルの生産税控除(production tax credit)や、エネルギー効率の高い住宅建築業者に対する減税措置なども延長の対象となっている。 EERE “President Obama Signs Bill Extending Energy Efficiency, Renewable Provisions” (1/5/11)