エネルギー省、次世代科学者・工学者を支援するフェローシップ・プログラムを発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月10日、先端クリーンエネルギー技術分野への意欲を持つ米国の最も優秀な科学者および工学者を支援する2つのフェローシップ・プログラムを発表した。一つは、「ポスドク・フェローシップ・プログラム(Postdoctoral Fellowships Program)」で、建造物の効率性や産業効率、自動車、燃料電池、バイオマスなど指定の技術分野で研究キャリアを追求するポスドクフェロー(最高20名)が対象となる。選出されたフェローは自分が提案した研究プロジェクトの他に、新プロジェクトに取り組むことが奨励される。もう一つは「サンショット・イニシアチブ・フェローシップ・プログラム(SunShot Initiative Fellowships Program)」で、最近修士号あるいは博士号を取得した者が対象となり、選出者は太陽光発電システムの総費用削減というサンショットの目標を進展させる技術イノベーションに取り組む。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “Department of Energy Announces Funding to Support the Next Generation of American Scientists and Engineers” (3/10/11)

商務省、エネルギー省、農務省、EPAなどによるi6グリーン・チャレンジ発表

エネルギー省(Department of Energy)と商務省(Department of Commerce)の経済開発庁(Economic Development Administration:EDA)およびイノベーション・アントレプレナーシップ局(Office of Innovation and Entrepreneurship)は3月10日、グリーンなイノベーション経済や米国競争力の強化につながる技術の商業化やアントレプレナーシップを革新的なアイデアで促進する6つのチームに合計1,200万ドルを提供するi6グリーン・チャレンジ(i6 Green Challenge)の実施を発表した。i6グリーン・チャレンジには、農務省(Department of Agriculture)、環境保護庁(Environmental Protection Agency)、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、米国特許商標局(U.S. Patent and Trademark Office:USPTO)も参加している。同チャレンジ(コンペ)を通じて、アントレプレナーシップ・プロセスのあらゆる側面(フィージビリティ調査から事業計画開発の支援、資本へのアクセス提供など)を支援するプルーフ・オブ・コンセプト・センター(Proof of Concept Centers)が全米6地域で新設あるいは拡大される計画である。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “Obama Administration Announces Launch of i6 Green Challenge to Promote Clean Energy Innovation and Economic Growth” (3/10/11)

2020年までに地熱利用が倍増する可能性指摘

パイク研究所(Pike Research)が最近発表した報告書によれば、世界における地熱エネルギーの利用は2020年までに急増すると予測されている。報告書は、2010年までにおける既存の地熱能力(10.7ギガワット、試算)に基づき、複数のシナリオを提示している。それによれば、高成長予測の場合で地熱エネルギーの利用は2020年までに134%増の25.1ギガワットに、最も保守的な予測の場合は14.3ギガワットになると予測されている。なお、現在の10.7ギガワット(67テラワット時に相当)のうち3.1ギガワットは米国で利用されている。 CNET News “Geothermal to double by 2020, report says” (3/10/11)

上院、共和党と民主党による両歳出法案ともに否決

上院本会議で3月9日、本年度の歳出を大幅に削減する共和党案および、削減額の少ない民主党案の双方について投票が行われたものの、いずれも否決となった。これにより、今後妥協策への交渉が上下院の間で必要となっているが、同日時点では両党が互いの相違点にどのように対処するのか不明である。上院の民主党指導部は予算の一部分のみならず、記録的な赤字を削減するために社会保障制度や税制も含めた広範な協議を訴えたが、共和党はそのアプローチの現実性に疑問を呈している。歳出法案で合意に達しない場合、早ければ今週後半にも連邦政府は閉鎖する可能性がある。 The Washington Post “Senate rejects spending bills from both Republicans and Democrats” (3/9/11)

IBM、スマーター・シティ・チャレンジのグラント受益自治体24件を発表

3月9日、「IBMスマーター・シティ・チャレンジ(Smarter Cities Challenge)」のグラント受益機関となる24の自治体が、IBM社より発表された。グラントを受益する自治体は、IBM社の技術および専門家のサービスを受けながら、効率性の強化や成長の促進、市民へのより良いサービスの提供などを目指す。賞金は合計5,000万ドルで、今後3年間にわたり世界で100以上の自治体に提供される。一例として今回のグラント受益機関となったコロラド州ボールダー市は、同市が有するスマートグリッド型エネルギー管理プロジェクトのより良い活用法を今回のグラントを通じて模索する。また、ルイジアナ州のニューオーリンズ市は311システムや金融システムの改良、その他の技術プロジェクトから得られる膨大な情報の最善の管理方法を模索する。 Government Technology “IBM Names Smarter Cities Challenge Grant Winners” (3/9/11)

世界の大学ランキング上位100校が発表される

英国のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション誌(Times Higher Education)が発表した「2011年世界大学評価順位(Times Higher Education World Reputation Rankings 2011)」によれば、1位のハーバード大学(Harvard University)、2位のマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)など、米国の大学が上位10校のうち7校を、上位100校のうち45校を占めるなど圧倒的強さを示した。同順位は教育および研究に関する評価のみを基に作成されたものである。米国に次いで多いのは英国で、3位のケンブリッジ大学(University of Cambridge)と6位のオックスフォード大学(University of Oxford)を含め、上位100校のうち12校を占めている。日本の東京大学が8位となっており、上位10校の中で唯一米英以外の大学となっている。 guardian.co.uk “World’s top 100 universities 2011: their reputations ranked by Times Higher Education” (March 2011)

FDA諮問委員会、個人向け遺伝子テストに注意を促す

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の諮問委員会は3月8日、消費者に直接市販されている遺伝子テストは医師の監督の下で実施されるべきであるとの見解を示した。個人向けテストはここ数年、オンラインを中心に販売されており、従来の医療機関とは異なる企業によって実施されている。「こうしたテストは、適切な分析を受けずに曖昧または誤解を招く結果につながり得る」と委員会は述べている。委員会は3月9日に本件に関する最終見解をまとめる。 latimes.com “FDA panel advises caution on personal genetic testing” (3/9/11)

IBM、顧客自治体の数が2,000件を超える

IBM社は3月8日に行われた投資家向け年次説明会で、同社の支援を受けて交通や水システムの管理などを行っている自治体の数が2,133件に達し、初めて2,000件を突破したと発表した。一例として、同社では中国の瀋陽やバンコクにおけるエネルギーや医療、公共安全システムなどの管理を支援している。IBM社が呼ぶところの「スマーター・プラネット(Smarter Planet。技術を駆使してモニターを行い、街や効率的なビル作りになどを行うこと)」事業は、同社にとり2015年までに100億ドル規模になると予想されている。IBM社はまた、今後5年間の研究開発投資額を約350億ドルに増やす計画であると発表した。過去5年間の投資額は約300億ドルとなっている。 Bloomberg “IBM Tops 2,000 City Projects, Boosts R&D Plan to $35 Billion” (3/8/11)

移民アントレプレナーによる起業が増加

ユーイング・マリオン・カウフマン財団(Ewing Marion Kauffman Foundation)が3月7日に発表したアントレプレナーシップに関する年間報告によれば、不況の中でも起業は増加しており、中でも移民による起業が際立っているという。報告書によれば、2010年は毎月、米国内の成人の0.34%が起業し、毎月56万5,000件のスタートアップが誕生したという。この割合は2009年と同水準で、過去15年間のうちここ2年間の起業率は最高水準となっている。また、新アントレプレナーに占める移民の割合は1996年の13.4%から2010年は29.5%に伸びている。しかし、移民アントレプレナーが過去2年間で飛躍的に増加する一方、米国生まれのアントレプレナーの割合は減少しており、その差は拡大しつつあるという。 THE WALL STREET JOURNAL “Immigrant Entrepreneurs Top List” (3/7/11)

NSF、メリットレビューに関する意見を募集

国立科学財団(National Science Foundation:NSF)は米国科学審議会(National Science Board:NSB)の作業部会を通じて、NSFがグラント申請の評価に利用しているメリットレビューの基準に関するフィードバックを一般より求めている。今回は具体的に、知的メリット(intellectual merit:申請プロジェクトがその分野または異なる分野での知識や理解を進展させる上でどの程度影響を与えるかなどを評価する)と、より広範なインパクト(broader impact:申請プロジェクトが、教育や訓練、学習を推進しつつ、発見や理解の進展にどの程度影響を与えるかなどを評価する)の基準について検討している。これらのレビュー基準は10年以上にわたって利用されており、定期的な見直しの時期であると、NSB委員長は説明している。 C&EN “NSF Seeks Input On Merit Review” (3/7/11)