カリフォルニア州、キャップ・アンド・トレードシステム導入へ

カリフォルニア州は10月20日、地球温暖化ガスの排出量に制限を設け、石油精製所、発電所やその他工場に対して排出量削減を促すような市場インセンティブを創出するキャップ・アンド・トレードシステムを2013年より導入することを決定した。2006年にアーノルド・シュワルツェネッガー州知事(当時、Arnold Schwarzenegger)が2020年までに温暖化ガス排出量を1990年レベルにまで減らすための州規制を策定することを義務付けたことが発端となっている。カリフォルニア州の大気資源委員会(Air Resources Board)の委員8人全員の賛成票により、同システムの導入が決定された・ The New York Times “California Adopts Limits on Greenhouse Gases” (10/20/11)

一般市民における地球工学への認知度高まる

ハーバード大学(Harvard University)のエネルギー研究者であるデビッド・キース氏(David Keith)が率いる研究グループがまとめた報告によると、米国・カナダ・英国において3,000人の一般市民を対象としてアンケートを実施したところ、8%の回答者が「地球工学(geoengineering)」とは何かを説明することができ、地球工学の同類語とされる「気候工学(climate engineering)」については45%が定義を説明できたという。また、この調査では、地球工学の利用に反対する回答者は米国では41%であったが、カナダと英国ではそれより低い3割程度となっていることが判明している。 Science “Public Awareness of Geoengineering Science Increasing” (10/23/11)

上院、インフラ計画の検討に入る見込み

上院多数党院内総務のハリー・リード上院議員(Harry Reid、ネバダ州選出民主党)は10月24日、オバマ政権が提案した4,470億ドル規模の「米国雇用法(American Job Act)」のうち、インフラ部分に関する検討を来週にも上院で開始する意向を明らかにした。「米国雇用法」は米国の雇用回復に貢献する効果は期待出来ないとして、既に上院で却下されており、このため、オバマ大統領は問題の解決への糸口として、法案を項目ごとに取り分け、各項目ごとに検討・決議することを提案していた。これに対し、上院少数党院内総務のミッチ・マッコーネル上院議員(Mitch McConnell、ケンタッキー州選出共和党)は「法案の細分化は政治的パフォーマンスに過ぎず、そのようにしたところで成立には至らない」との見解を示している。 The Oval “Senate Dems push Obama infrastructure plan” (10/24/11)

下院、米国航空会社をEU排気規制の対象外とする法案を通過

連邦下院は10月24日、欧州連合(European Union:EU)が来年1月1日から欧州大陸に離着陸する全航空機を対象に適用するキャップ・アンド・トレードプログラムについて、米国航空会社を対象外とすることを定めた法案を通過させた。同法案では、運輸長官に対し、米国航空会社が欧州の排出取引スキーム(Emissions Trading Scheme:ETS)に参加するのを禁止することを指示しており、また、政府各機関は米国航空会社が罰金を課せられることがないよう、必要な手配を進めることが定められている。EUのETSは、発電所、精製所、製鉄工場などの産業生産者からの二酸化炭素排出を制限するため、2005年に開始されたが、2012年からは、温室効果ガス排出量が全体の3%を占めるといわれる航空産業も対象となる。EUは、ETS遵守による航空会社への負担は軽く、利用者への金銭的負担も最小限に抑えられるとしているが、米国航空産業側は、ETSへの参加コストは、2012年から2020年の間で31億ドルになると試算している。 The Washington Post with Bloomberg Business “House votes to keep US airlines out of EU emissions control plan” (10/24/11)

都市圏における欠陥橋梁を調査した報告書発表

輸送産業のロビー機関であるトランスポーテーション・フォー・アメリカ(Transportation for America)は、都市圏における欠陥橋梁を調査・順位付けした報告書「実施すべき処置:米国都市圏における橋梁の現状(The Fix We’re In For: The State of Our Nation’s Busiest Bridges)」を発表した。これによれば、全国都市圏で構造的に問題のある欠陥橋梁の数(1万8,239件)はファストフードのマクドナルド(McDonald)レストランの数(約1万4,000件)よりも多いという。報告書の順位付けでは、大型都市圏(人口200万人以上)で欠陥橋梁の割合が最も高いのはペンシルバニア州ピッツバーグで30.4%となっている他、中型都市圏(100~200万人)はオクラホマ州オクラホマシティ(19.8%)、小型都市圏(50~100万人)ではオクラホマ州タルサ(27.5%)となっている。報告書は今後の惨事を防ぐための議会への勧告として、①橋梁の修復や再建を行うため州政府へ提供するリソースを強化する、②それらの資金が必ず橋梁修復に利用されることを確認する、③新築または改築される橋梁が安全であることを義務付ける、などを挙げている。 Transportation for America “New Report Ranks Deficient Bridges by Metro Areas” (10/19/11)

企業活動を行いやすい国ランキング発表

世界銀行(World Bank)と国際金融公社(International Finance Cooperation: IFC)は共同で、183の経済圏で国内企業に影響を及ぼす規制の評価と、「事業のしやすさ」について順位付けを行った報告書「2012年の事業活動:より透明な世界での企業活動(Doing Business 2012: Doing Business in a More Transparent World)」を発表した。報告書のキーファインディングとして、①事業規制で最も改善が見られたのはモロッコで、昨年の115位から今年は94位へ浮上した、②モロッコ以外では、モルドバ、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、サントメ・プリンシペ民主共和国などで事業規制の大幅な改善が見られた、③韓国が新たに上位10以内に入った、④183経済圏のうち125圏で、合計245件の事業規制改革が実施されたなどが挙げられており、総合評価では、1位シンガポール、2位香港、3位ニュージーランド、4位米国、5位デンマークとなっている。 DOING BUSINESS “Doing Business 2012 Doing Business in a More Transparent World” (10/20/11)

NOAA、海洋資源共同研究所の主幹機関としてオレゴン州立大学を選出

国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)は、太平洋岸北西部におけるNOAAの海洋資源研究能力の拡大を目的とし、連邦政府と大学の共同研究を主導する海洋資源共同研究所(Cooperative Institute for Marine Resource Studies: CIMRS)の主幹機関として、オレゴン州立大学(Oregon State University: OSU)を選出した。CIMRSは1982年に同大学に設立されたもので、今回の決定により、OSUへの助成がさらに5~10年間継続されることになる(助成金額は年によって変動)。CIMRSでは、OSUとNOAAの研究者が共同で、熱水噴出孔や海底火山、海洋哺乳類、海洋エコシステムなどの海洋資源に関連する研究を行うことになる。 NOAA “NOAA selects Oregon State University to lead Cooperative Institute for Marine Resources Studies” (10/20/11)

NSF、持続可能性研究調整ネットワーク・プログラムにおける第1回目のグラント給付を発表

国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の持続可能性のための科学・工学・教育(Science, Engineering and Education for Sustainability: SEES)プログラムは、その研究調整ネットワーク(Research Coordination Networks: RCN)事業を通じ、第1回目のグラント給付を発表した。受益機関は11件でグラント金額は合計800万ドルとなっている。SEES-RCNグラントは、地球規模で持続可能性のある社会へと移行させ、既存のプロジェクトやパートナー間に新たなリンクを構築し、持続可能性に関する研究に新たな参加者を加え、環境の持続可能性という複雑な問題を理解しこれに対処するために必要な労働者を育成することを目的とした学際研究および教育プロジェクトを支援する。 National Science Foundation “National Science Foundation Makes First Awards in Sustainability Research Coordination Networks Program” (10/20/11)

オバマ大統領の国内政策顧問が退任へ

オバマ大統領の国内政策顧問(Domestic Policy Counsel)であるメロディ・バーンズ氏(Melody Barnes)が年内で退任することが発表された。バーンズ氏は、退任の理由として家族と過ごす時間を増やしたいことを挙げたが、同時に、今後は民間セクターや政策問題での機会も検討していくと述べた。大統領は声明で、「国が困難に直面している時期に、国内政策チームを引っ張ってくれたことに感謝する」と述べた。 The Hill “Obama policy adviser to leave White House” (10/20/11)

大統領府、余剰連邦不動産コストを35億ドル削減へ

オバマ大統領は昨年、連邦省庁に対して30億ドルの余剰連邦資産を排除するよう通達を行ったが、大統領府の「無駄削減運動(Campaign to Cut Waste)」は10月20日、政権の取り組みはこの目標を超える勢いで順調に進んでいると発表した。無駄削減運動によれば、資産の売却や統合、プロジェクトの中止、維持費やユーティリティ費の削減努力などにより、2012年度末までに35億ドルが削減される見通しであるという。無駄削減運動はまた、政権が余剰資産と判断した1万2,000件以上の資産の位置を示すインタラクティブ・マップの更新版や各連邦機関における取り組みを示した一覧表も公表した。 White House “White House to Eliminate $3.5 Billion in Wasteful Federal Real Estate Costs” (10/20/11)