EPA、水圧破砕による廃水処理の規則草案を策定へ

環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は10月20日、天然ガス抽出のための水圧破砕技術によって排出される汚染排水の取り扱いについて国レベルの基準を開発すると発表した。近年、ペンシルバニアやテキサス、その他の州において水圧破砕技術の利用が拡大しており、水の品質や量への潜在的影響が懸念されている。EPAはこれまで本件への対応を州政府に任せていたが、今回、掘削業者が廃水を処理施設へ送る前に満たすべき基準を草案することを発表した。環境保護団体はEPAの決定を歓迎している一方、業界団体や共和党議員らは、「廃水処理は州政府によって規制されており、EPAは行き過ぎである」と批判している。 Washington Post “EPA says it will draw rules for disposal of wastewater generated by hydraulic fracturing” (10/20/11)

米ソーラー・パネル・メーカー7社が中国の貿易規則違反を申し立て

オレゴン州のソーラーワールド・インダストリーズ社(SolarWorld Industries America)を中心とするソーラーパネル企業7社は10月19日、中国のソーラー産業は中国政府から数十億ドルの助成を受け、米国内でソーラーパネル価格をダンピングしているとして、中国製品に100%以上の関税をかけるよう求め、商務省(Department of Commerce)と国際貿易委員会(International Trade Commission: ITC)に提訴した。この主張が認められた場合、米国内でソーラーパネル価格が上昇し、また、対中批判派の勢いを加速し、大統領選挙に影響を及ぼす可能性もあることから、提訴の行方は政治的にも注目されている。一方、米国のソーラーパワー企業には、中国企業の米国子会社や、中国企業に部品を販売する米国企業もあることから、業界内でも提訴について意見が割れている。 New York Times “U.S. Solar Panel Makers Say China Violated Trade Rules” (10/19/11)

製造研究所とデロイト社、米国製造業における技能労働者不足を指摘

製造研究所(Manufacturing Institute)とデロイト社(Deloitte)が発表した調査報告書「沸点? ~米国製造業における技能格差~(Boiling Point? The Skills Gap in U.S. Manufacturing)」によれば、歴史的高水準の失業率にもかかわらず、米国製造企業は最大60万人の技能労働者を見つけられずにいるという。1,123名の製造企業幹部を対象に行った調査結果によれば、現在、適材な労働者が不足しているため製造雇用の約5%が人材不足に陥っているという。そしてこれらの回答者らは、「今後3~5年後を考えた時、新製品イノベーションや市場占有率の強化よりも、高度な技能労働者や柔軟な労働力へのアクセスが企業の効率性における最大の重要な要素である」と考えている。これらの人材不足の改善策として、技能労働者育成のための教育機関との協力や、従来の対策方法に変わる創造的な対策の模索などが挙げられている。 Manufacturing Institute “Manufacturing Institute and Deloitte Release 2011 Skills Gap in U.S. Manufacturing Report” (10/17/11)

企業トップ、グリーンテクノロジーとエネルギー技術が米製造業の成長を牽引すると考える

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric:GE)のスポンサーにより実施された、企業幹部・最高責任者360人を対象にしたアンケート調査の結果、90%の回答者が、ハイテクやバイオだけでなく、グリーンテクノロジーとエネルギー技術が、この先3年間の米国製造業の成長に貢献すると考えていることが明らかになった。また66%が、今後の製造業界の成功のためには、製造プロセスにおけるイノベーションが重要と回答している。回答者らは、米国製造業の競争力維持に必要な要素として、イノベーティブなプロセス、知的財産保護、高品質製品の3つを挙げている。また、政府よりも民間主導でのイニシアティブが米国競争力向上に必要であるが、政府の役割としてはSTEM教育の向上、税制措置の導入、規制環境の向上が挙げられている。 GE Reports “In Economist Intelligence Unit Survey, U.S. Business Leaders Believe Green Tech, Innovation Will Drive Future U.S. Manufacturing Growth” (10/18/11)

MITの細胞生物学者クリス・カイザー氏、NIHのNIGMS所長に任命

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)のフランシス・コリンズ所長(Francis S. Collins)は10月18日、クリス・カイザー氏(Chris A. Kaiser)を国立一般医療科学研究所(National Institute of General Medical Sciences:NIGMS)の所長に選出したことを発表した。カイザー氏は細胞生物学の第一人者で、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)で、生物学部の部長兼教授である。カイザー氏は2012年春にもNIGMS所長に就任する予定で、生物学、生物物理学、遺伝学、発生生物学、薬理学、生理学、生物化学、バイオインフォマティクスや計算生物化学の分野の研究活動に20億ドルを投資するNIGMSの総括を行うことになる。 NIH News”Cell biologist Chris A. Kaiser to lead NIH’s National Institute of General Medical Sciences” (10/18/11)

環境保護庁、黒炭素研究に向け大学に66万ドルを交付

環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は黒炭素の機能と効果に関する研究支援を目的に、8大学が行う9研究事業に対し66万ドル以上を交付したことを発表した。これは、EPAの「結果達成のための科学(Science to Achieve Results:STAR)」プログラムを通じて行われたもので、黒炭素の大気や水質への影響の研究、黒炭素エアロゾルの大気中での機能の調査、雪の中に堆積する黒炭素を調べるコンピューターモデルの開発などが実施されることになる。黒炭素は、排出後、大気中に長期間に亘り残留する温室効果ガスと異なり、数日~数週間の間に大気中から消えるという特徴を持つ。 United States Environmental Protection Agency “EPA Awards $6.6 Million to Universities for Black Carbon Research” (10/18/11)

商務省と運輸省が国内製造業支援で協力

レイ・ラフード運輸長官(Ray LaHood)とレベッカ・ブランク商務長官代理(Rebecca Blank)は10月18日、国内製造雇用および米国サプライ業者への機会創出を奨励するため協力すると発表した。商務省(Department of Commerce)では、「製造拡大パートナーシップ(Manufacturing Extension Partnership:MEP)」を通じて、全国1,300人以上の専門家を活用し、3万4,000社以上存在するサプライ業者に対して技術支援を行うことで、米国企業が、世界市場の需要に対応し、競争し、米国製品を世界に向けて販売できるようになることを狙っている。一方、運輸省(Department of Transportation)の連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)はMEPとチームを組み、今後計画されている都市間高速旅客鉄道網整備によって生まれる商機を米国サプライ業者が利用できるよう支援することになる。 COMMERCE.GOV “Commerce and Transportation Departments Forge Partnership to Boost Domestic Manufacturing Across America” (10/18/11)

シリコンバレーにヒントを求める国防総省

国防総省(Department of Defense)は2005年、新しいアイデアが必要な時に頼れる存在として、ベンチャー・キャピタリストのネットワーク、「防衛ベンチャー触媒イニシアチブ(Defense Venture Catalyst Initiative :DeVenCI)」を立ち上げた。立ち上げの理由の一つとして、「国防総省は新興技術を探し出すことに長けていない一方、国防総省が使えそうな技術を有する企業は同省へのアクセス方法を知らない」ことがあり、この架け橋としてDeVenCIが誕生した。DeVenCIに参加するベンチャーキャピタルは、無償のコンサルタントとして2年契約を結び、DeVenCIの少数専属スタッフと技術の発掘に取り組む。DeVenCIは、中央情報局(Central Intelligence Agency: CIA)が企業に直接投資するプログラム、IN-Q-Telとは異なり、利用可能な製品やサービスを購入することが目的である。 REUTERS “Pentagon turns to Silicon Valley for leads” (10/14/11)

オバマ政権、低所得者層支援の実績などを示した報告書「機会への道の創出」を発表

オバマ政権は10月14日、政権がこれまでに行ってきた低所得者層支援の内容や成果をまとめた報告書「機会への道の創出(Creating Pathways to Opportunity)」を公表した。報告書ではこれまでの実績として、①労働者への減税措置、②失業保険および栄養補助プログラムの拡大、③住宅・経済危機の中での住宅ローン支援、④K-12教育および早期教育の改革、⑤大学へのアクセス拡大および学費支援、などが挙げられている。報告書はまた、米国雇用法(American Jobs Act)が低迷する地域にもたらす直接的な支援として、雇用支援や失業者対策、低所得者および中流層の財政支援について概説している。 White House “Obama Administration Releases Creating Pathways to Opportunity Report Highlighting Work Done to Help Underserved Communities, Strengthen the Middle Class” (10/14/11)

下院科学・航空・技術委員会のランキングメンバーが赤字削減合同委員会へ書簡を送付

下院科学・航空・技術委員会(House Science, Space, and Technology Committee)のランキングメンバーであるエディー・ジョンソン議員(Eddie Bernice Johnson、テキサス州選出共和党)は10月13日、赤字削減合同委員会(Joint Committee on Deficit Reduction)の共同委員長であるジェブ・ヘンサーリング下院議員(テキサス州選出共和党)とパティ・マーレイ上院議員(Patty Murray、ワシントン州選出民主党)宛てに書簡を送った。その中でジョンソン議員は、合同委員会に対し、科学・技術・STEM教育への連邦投資が①米国の経済的および技術的世界リーダーとしての位置付けの維持、②長期的な債務削減、③新たな産業や雇用の創出、④全ての国民への実用的な恩恵の提供、といった面で、重要な役割を果たしていることを勘案するよう要請した。そして合同委員会が赤字削減に対してバランスの取れた対策を検討し、勧告の一部として収入強化を盛り込み、R&Dにおける重要な連邦投資が危機にさらされないよう求めた。 The House Committee on Science, Space & Technology Democrats “Ranking Member Johnson Sends Letter to the Joint Committee on Deficit Reduction” (10/13/11)