GEと三菱重工、風力エネルギー関連の特許論争で二分

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.: GE)と三菱重工株式会社は、注目されていた風力エネルギー関連の特許を巡る2件の論争で、有利となる裁定を二分した。一つは、「221特許」と呼ばれる特許論争で、ワシントンDC連邦控訴裁判所は、「三菱重工は可変速風力タービンに利用されているGEの特許技術を侵害していない」とした米国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission: ITC)の裁定を支持した一方、「985特許」と呼ばれる特許論争については、三菱重工に有利な裁定を下していたITCの決定を覆し、更なる審査を行うよう差し戻した。この両裁定についてGE社は、「221特許に関する裁定は残念であるが、985特許については更なる手続きで自社の権利が強化されることを期待している」と述べ、三菱重工は、「221特許に関する裁定を歓迎し、985特許についても最終的には自社の主張が認められることを楽観している」と述べた。三菱重工は、「GE社は風力タービン市場での独占を維持するために相次ぐ訴訟を行っている」と批判し、GE社はこれに反論した。 Wall Street Journal “GE, Mitsubishi Heavy Get Split Wind-Patent Ruling” (3/1/12)

エネルギー省、オフショア風力エネルギーイニシアティブに1億8,000万ドルを投資へ

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は3月1日、米国オフショア風力エネルギーの活用に向けて、野心的なイニシアチブの開始を発表した。6年間で1億8,000万ドル(初年度の2012年に2,000万ドル)を最高4件のオフショア風力エネルギー設備に投資するというものである。これらの研究及び実証イニシアチブでは、既存のオフショア風力技術に比べ大幅なコスト削減につながる、高度かつ革新的な技術に重点が置かれることになる。また、ユーティリティ規模のオフショア風力タービンの取り付け、オフショア・タービンと電力グリッドの接続、新許認可や承認プロセスなどに伴う主要問題への解決策提示が期待されている。 Energy.Gov “Energy Department Announces $180 Million for Ambitious New Initiative to Deploy U.S. Offshore Wind Projects” (3/1/12)

インテル社、半導体の統計収集組織から撤退へ

インテル社(Intel Corp.)は、半導体業界の統計収集を行う非営利組織、世界半導体貿易統計(World Semiconductor Trade Statistics: WSTS)から退会することを決定した。これは、2011年に撤退した競合会社、アドバンスト・マイクロ・デバイス社(Advanced Micro Devices Inc.)に続くもので、半導体市場関係者が注目してきた同データの今後に懸念が浮上している。WSTSは半導体業界協会(Semiconductor Industry Association: SIA)が1975年から行っているもので、米国やアジア、欧州における加盟半導体メーカーからデータを毎月収集し、様々な分類におけるユニット販売や半導体売上に関する統計データを加盟企業に提供している。一部のアナリストは、最大手であるインテル社の撤退はWSTSデータの正確性を損なう可能性があると指摘しているが、WSTSは「既に非加盟企業の販売を試算するために様々な技法を使っており、データへの悪影響はない」と反論している。 Wall Street Journal “Intel To Exit Chip Statistics Group” (2/28/12)

NIST、スマートグリッド枠組みの最終版(2.0版)を発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、スマートグリッド分野のロードマップの最終版として、「スマートグリッド相互運用可能標準のための枠組み及びロードマップ2.0版(Framework and Roadmap for Smart Grid Interoperability Standards, Release 2.0)」を発表した。これは前回のロードマップ発表後に行われた見直しや寄せられた様々なパブコメを組み込んで作成されたものである。この最終版では、22の新標準の他、NISTが2010年1月に発表した1.0版で「スマートグリッドへの適用が可能」として勧告していた75件の標準にスペックやガイドラインが加えられた。更に、①スマートグリッド相互運用可能委員会(Smart Grid Interoperability Panel: SGIP)の役割に関する新たな章、②スマートグリッドの設計概念に関する拡張的見解、③スマートグリッドのためのサイバーセキュリティ強化に関する進展、などが加えられている。 NIST “NIST Releases Final Smart Grid ‘Framework 2.0’ Document” (2/28/12)

エネルギー多消費型の中西部の製造業にはエネルギー効率改善の余地ありとの報告

世界資源研究所(World Resource Institute: WRI)が発表した報告書「中西部製造業の寸評:エネルギー使用と効率(Midwest Manufacturing Snapshot: Energy Use and Efficiency)」において、中西部州は製造業に重点を置く傾向があるものの、エネルギー効率プログラムとなると弱いとの分析結果がが示された。報告書によれば、中西部の第一次金属や食品加工、自動車製造部門は、米国の平均よりも59%、45%、32%とそれぞれエネルギー消費が多く、エネルギー改善に大幅な余地があるとしている。WRIは中西部の製造業に対して、「政府による金融・技術支援の活用」や「ISO50001認証を使った、エネルギー管理への体系的手法の導入」を勧告している。 Environmental Leader “Energy-Intensive Midwest Manufacturing Needs Efficiency Shot, Report Finds” (2/29/12)

新たに別のソーラー企業が従業員解雇へ

コロラド州に拠点を置くソーラーモジュールメーカー、アバウンド・ソーラー社(Abound Solar)は2月28日、現行の第一世代モジュールに関する業務を停止してより効率的な製品の開発に焦点を当てると共に、約180人の従業員を解雇すると発表した。新モジュールのために設備や製造プロセスを一新した後には、解雇した従業員の再雇用を考えているという。米国ソーラー業界は、中国企業との厳しい競争に直面している。アバウンド・ソーラー社によれば、新モジュールは中国製モジュールとより競争的な製品となる見込みであるという。同社は2010年に連邦政府から4億ドルの債務保証を受けており、エネルギー省(Department of Energy: DOE)によれば今のところ利用額は7,000万ドル以下であるという。 Christian Science Monitor “Clean energy: Another solar firm lays off workers” (2/29/12)

連邦研究への公的アクセス義務付け禁止法案が廃案

連邦政府機関が、連邦助成研究に公的アクセスを義務付けることを禁止した下院法案「研究業務法案(Research Works Act)」(HR 3699)の共同草案者であるダレル・イッサ議員(Darrell Issa、カリフォルニア州選出共和党)とキャロリン・マロニー議員(Carolyn Maloney、ニューヨーク州選出民主党)は2月27日、同法案をこれ以上推進しないことを発表した。その数時間前に、論争的な同法案に支持を表明していた科学出版大手のエルセビア社(Elsevier)は法案への支持撤回を表明している。法案に反対し、オープン・アクセスを推進してきた人々は、「学者によるエルセビア・ボイコット運動が高まってきたことが、出版社の態度を変えることにつながった」と賞賛した。これに対しエルセビア社は、「法案への支持撤回は、エルセビア社と関係を持つ学者達のフィードバックを受けてのもの」とし、「この分野での政府の義務付けには反対し続けるが、研究業務法案そのものへの支持からは撤退する。これが今後、指摘されている懸念に対処し、研究助成機関とのより生産的な環境造りにつながることを期待する」との声明を出した。 The Chronicle “Legislation to Bar Public-Access Requirement on Federal Research Is Dead” (2/27/12)

NSFが先端コンピューティング・インフラ計画を発表

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)は、先端コンピューティング・インフラストラクチャー(Advanced Computing Infrastructure: ACI)のビジョンと戦略をまとめた報告書を発表した。報告書は、先端コンピューティング技術、ハードウェア、ソフトウェアにおけるNSF助成受益コミュニティ全体の位置付け及び支援を目的としたもので、ACIを「21世紀の科学技術枠組みに向けたNSFのサイバーインフラの主要要素」としている。報告書でNSFは、「コンピュータやデータ主導型の科学工学において先端基礎研究やその応用を促進するため、先端コンピューティングインフラやプログラム、その他のリソースの包括的ポートフォリオを創出及び導入するリーダーとなる」ことをビジョンとして示し、これを達成するための戦略を記述している。 The Computing Community Consortium Blog “NSF Issues Advanced Computing Infrastructure Plan” (2/23/12)

商務省、ビジネスUSAイニシアティブの一環として賞金1万ドルのアプリ・チャレンジを発表

商務省(Department of Commerce)は2月22日、最近始められた「ビジネスUSA(BusinessUSA)イニシアチブ」に関連し、新たなビジネス・アプリ・チャレンジを発表した。これはアプリ開発者に対し、商務省或いはその他公的に有用なデータや情報を活用して米国ビジネスを支援する革新的アプリの開発を求めるもので、賞金1万ドルのコンペとなっている。開発者はプラットフォームを自由に選択できる。ジョン・ブライソン商務長官(John Bryson)やグーグル社(Google)やセールスフォース・ドットコム社(Salesforce.com)など企業の代表者が審査委員会のメンバーとなっている。プロジェクトの提案は2月22日から4月30日まで受け付けられる。 White House “Calling All App Developers: $10,000 App Challenge Looking for Ways to Connect Businesses with Government ” (2/22/12)

オバマ大統領、自動車用代替燃料向け天然ガス及びバイオ燃料の飛躍的進歩に助成を発表

オバマ大統領は2月23日、マイアミ大学(University of Miami)で行った講演の中で、エネルギー省(Department of Energy: DOE)が、自動車用代替燃料としての天然ガス及びバイオ燃料の飛躍的進歩(ブレイクスルー)に向けた取り組みに競争的コンペを通じて助成金を給付すると発表した。具体的には、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy:ARPA-E)による新プログラム「自動車燃料向けメタン機会(Methane Opportunities for Vehicular Energy: MOVE)」として、自動車積載用の革新的で低コストの天然ガス貯蔵技術及び圧力低下手法の開発に3,000万ドルを提供する他、エネルギー省が藻を原料とする国内産輸送燃料の開発に1,400万ドルの助成金を給付するという。 Energy.Gov “Genetically Modified Crops to Get Faster Approval, USDA Says President Obama Announces Funding for Breakthroughs in Natural Gas and Biofuels as Alternative Fuels for Vehicles” (2/23/12)