ロサンゼルス市、太陽発電の固定価格買取制度を実施へ

ロサンゼルス市議会は太陽発電の固定価格買取制度(feed-in tariff: FIT)を承認したが、これは、米国の大都市としては初の試みとなる。今回承認された「クリーンLA(CLEAN LA)プログラム」を通じて、太陽発電システム所有者(住宅、企業とも)が太陽エネルギーを利用して発電した電力が、同市の水・電力省(Department of Water and Power)へ売却されることになる。なお、プログラムでは150メガワットを上限としている。2009年以来、同プログラムを推進してきたロサンゼルス企業評議会(Los Angeles Business Council)におれば、CLEAN LAプログラムにより、4,500人の太陽発電関連雇用と5億ドルの経済活動が創出され、2016年までに225万トンの二酸化炭素排出が相殺されるという。一方で、同プログラムに対しては、規模が小さい点や2016年までの限定的プログラムとなっている点などが批判されている。また、カリフォルニア州内でもFITの実施が検討されている。 SustainableBusiness.Com “Los Angeles Approves Solar Feed-In Program” (4/4/12)

米国アカデミー、輸入食品・医薬品の安全性強化に関する報告書発表

米国アカデミー(National Academies)の医学研究所(Institute of Medicine)は新報告書「外国における規制制度の強化を通じ食品・医薬品の安全を確実にする(Ensuring Safe Foods and Medical Products Through Stronger Regulatory Systems Abroad)」を発表した。報告書は、「多くの低・中所得国では、技術的に先端の規制制度がなく、食品・医薬品の監督が限定的となっている」とした上で、輸入食品・医薬品の安全性を強化するため、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)及びその他の関連組織において今後3~5年に亘り海外諸国の安全制度の強化に向けて取り組むべき13点を勧告した。勧告には、虚偽防止のための低コスト技術の開発奨励や、FDAが現在医薬品安全強化のために行っているパイロットプログラム「サプライチェーンの確保(Secure Supply Chain)」の拡大の検討などが含まれている。報告書はまた、FDAが欧州連合(European Union)やカナダ、日本、ノルウェーなど諸外国の対等機関と相互の検査取り組みを認識し、無駄を省くことも提案した。 National Academies “U.S. Agencies Should Take Steps to Boost Developing Nations’ Regulatory Capacity to Ensure That Imported Foods and Drugs Are Safe” (4/4/12)

オバマ大統領、起業活性化法(JOBS)に署名

オバマ大統領は4月5日、起業支援を目的とした「起業活性化法(Jumpstart Our Business Startups (JOBS) Act)」に署名した。同法は起業奨励や中小企業支援を目的とした大統領の提案を超党派努力で法制化したものである。起業活性化法の柱は資本へのアクセス強化で、具体的には、①中小企業によるクラウドファンディング(crowdfunding)の合法化(スタートアップ企業や中小企業はウェブベースのプラットフォームを通じて年間最高100万ドルを小規模投資家から調達することが可能となる)、②ミニ公募の拡大(証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: SEC)の規制免除措置(Regulation A)の対象となる公募発行額の上限を500万ドルから5,000万ドルへ引き上げ)、③新規株式公開(IPO)の容易化(一定の条件を満たす中小企業は、IPO後、内部統制や会計規則の適用を最長5年まで先送りすることが可能になる)、が実施される。企業活性化法にあわせて大統領は、財務省(Department of Treasury)、中小企業庁(Small Business Administration: SBA)、司法省(Department of Justice)に対し、同法の実施状況を十分に監視するよう指示した。 White House “President Obama To Sign Jumpstart Our Business Startups (JOBS) Act” (4/5/12)

連邦省庁、科学インテグリティ政策発表期限を迎える

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)が策定したメモランダムに基づき、連邦政府の各省庁機関で科学インテグリティ政策策定が進められてきた。OSTPは連邦省庁に対して3月30日までにその政策を公表するよう求めてきたが、ほぼ全ての機関においてその期限が守られた他、残りの機関においても完了まで間近との報告が行われている。3月30日までに科学インテグリティ政策を公開したのは、農務(Agriculture)、商務(Commerce)、教育(Education)、エネルギー(Energy)、内務(Interior)、司法(Justice)、国務(State)、運輸(Transportation)の8省及び米国国際開発庁(US Agency for International Development: USAID)や環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)など9庁・機関となっている。一方、国防(Defense)、厚生(Health and Human Services)、国土安全保障(Homeland Security)、労働(Labor)の4省については、「4月末までには公表の見込み」としている。 White House “Scientific Integrity Policies Released” (4/6/12)

エネルギー省、バイオマスベースの補完油研究に最高1,500万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)は4月6日、従来型の石油に混合可能なバイオマスベースの補完油の実証研究に最高1,500万ドルを用意する計画を明らかにした。これは、国内産及び代替エネルギー資源によって米国経済を活性化するというオバマ大統領の取り組みの一つで、外国石油消費の削減や米国エネルギーポートフォリオの多様化、雇用の創出につながることが期待されている。対象となるのは、輸送燃料が全面的に再生可能エネルギー源へと移行する前の段階の補完油で、「バイオ油(bio-oils)」と呼ばれ、これを製油所の過程で従来型のガソリンやディーゼル、ジェット燃料と統合する。エネルギー省では、2012年度にバイオ油のプロトタイプ生産を目的として、5~10件のプロジェクトに資金提供することを計画している。これらのプロトタイプは製油所で試験され、またバイオ油がどのように作用するかに関して包括的な技術的及び経済的分析を行うために利用される。 Energy.Gov “Energy Department Announces up to $15 Million to Research Biomass-Based Supplements for Traditional Fuels” (4/6/12)

下院科学小委員会、連邦助成研究の公的アクセスに関する公聴会開催

下院の科学・宇宙・技術委員会(Committee on Science, Space, and Technology)の調査・監督小委員会(Subcommittee on Investigations and Oversight)は3月29日、連邦助成を受けた研究の論文は一定期間後に無料公開を義務付けるべきか否かを審議する公聴会を行った。論争となっているのは、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が2008年以来受益者に義務付けている政策で、受益者はピアレビューを受けた論文を専門誌に掲載後、最長12ヶ月を待ってオンラインの無料アーカイブに掲載しなければならない。29日の公聴会で科学界の代表として証言した2名はNIHの義務付けに懐疑的で、「12ヶ月の待機期間があるとはいえ、無料で入手できるようになったら購読キャンセルが増える」と警告した。一方で、「NIH政策は出版社の事業を損なうことなく、記事へのアクセス増大につながっている」と、NIHの政策を支持する見解を示す証言者もいた。議会では現在、連邦助成研究の論文への無料アクセス義務付けについて、それを支持する法案と阻止しようとする法案がそれぞれ提出され議論を呼んでいる。 Science Insider “House Science Panel Examines Public-Access Policies” (3/29/12)

バイオセキュリティ国家科学諮問委員会(NSABB)、懸案となっていた鳥インフルエンザ論文の発表を勧告

バイオセキュリティ国家科学諮問委員会(National Science Advisory Board for Biosecurity: NSABB)は昨年12月、H5N1型鳥インフルエンザに関連した実験研究論文について、バイオテロなどの危険性から詳細の発表を控えるよう勧告していたが、その後提出された改訂論文を見直し、3月30日に、研究論文の全面的発表を勧告した。NSABBのポール・ケイム委員長代理(Paul Keim)は、「改訂原稿により、実験は当初見られていたほど危険ではないこと、そして研究を発表する方が恩恵が大きいことが明らかになった」と説明した。世界保健機関(World Health Organization: WHO)は2月に、「本インフルエンザ研究は、理論的なリスクよりも公衆衛生への効果の方が大きいことから全面的に発表されるべきである」との見解を示していた。 New York Times “Panel Says Flu Research Is Safe to Publish” (3/30/12)

オバマ政権と五大湖周辺州、オフショア風力プロジェクトの開発促進で合意

オバマ政権と五大湖周辺州(イリノイ、ミシガン、ミネソタ、ニューヨーク、ペンシルバニアの各州)は3月30日、五大湖におけるオフショア風力資源の効率的かつ責任ある開発の合理化を目的とした覚書(Memorandum of Understanding: MOU)に署名した。この取組みは、米国産エネルギーやエネルギー自立の強化、雇用創出に対するオバマ大統領のコミットメントに沿うものである。MOUにより連邦政府と五大湖周辺州の当局はオフショア風力プロジェクト提案の審査を協力して加速化することになる。具体的には、両当局により効率的かつ責任あるプロジェクト評価のための優先案件と勧告をまとめた行動計画が策定される計画である。五大湖周辺のオフショア風力エネルギー資源を開発することで、700ギガワット以上のオフショア風力発電の可能性を含め、様々な経済的・環境的効果の可能性が期待されている。 Energy.Gov “Obama Administration and Great Lakes States Announce Agreement to Spur Development of Offshore Wind Projects” (3/30/12)

国務省等、創造的な廃棄物管理解決策を募集

国務省(Department of State)及び「開始:無駄を超えて(LAUNCH: Beyond Waste)」フォーラムのパートナー機関は、現行の廃棄物管理制度や慣行を変革する可能性のある革新的なイノベーションを見つけることを目的として、コンペの実施を発表した。「開始:無駄を超えて」では、破壊的なイノベーションや行動変化、制度設計、政策や管理の改良などを通じて廃棄物問題の解決につながる革新的解決策を募集する。4月1日から5月15日までアイデアの受付が行われ、選出された10件のイノベーターが7月20日から22日まで米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)主催で行われる「開始:無駄を超えて」持続可能性フォーラムで技術ソリューションを発表する。「開始(LAUNCH)」は、世界的な持続可能性問題への革新的対処を特定し、提示し、支援する取り組みとして、国務省、NASA、米国国際開発庁(US Agency for International Development: USAID)、ナイキ社(NIKE)が合同で行っている事業である。 Department of State “U.S. Department of State and Partners Solicit Creative Waste Management Solutions” (4/3/12)

米国西部は石炭発電を置換すべきとの研究報告

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)の研究者らが、米国西部地域における発電、送電、貯蔵の選択肢を検討するために、SWITCHと呼ばれる電力グリッドの詳細なコンピューターモデルを使って研究した結果によれば、西部地域が最も低費用の形で温室効果ガスを削減する方法は、石炭を再生可能エネルギーやその他のエネルギー源に置換することであるという。この研究に携わった関係者らは、「持続可能な未来のために必要とされる温室効果ガスの削減を実現するためには、電力部門から炭素を排除することが重要である」としており、そのためには、より低炭素な電力源への移行に向けて、炭素排出に上限設定或いは課税を実施することが必要であると結論づけている。 UPI.Com “Study: U.S. West must replace coal power” (4/3/12)