民主党、キーストン・パイプライン法案を阻止するも、共和党は来年の戦いを誓う

上院民主党は11月18日、オバマ大統領にキーストンXLパイプラインの建設を強制的に承認させる法案を阻止した。これは同法案の可決に再選のチャンスを賭けていたメアリー・ランドリュー議員(Mary Landrieu、ルイジアナ州選出民主党)に取り、大きな痛手となった。今回の法案阻止は環境活動家にとっては勝利となったが、来年上院の多数党を奪回する共和党は、来年早々にも本件を再度取り上げ、可決に向けて戦うことを誓った。ランドリュー議員は、エネルギーの利権が集中する保守的な州において厳しい再選に直面している。 Washington Post “Democrats block Keystone pipeline, but GOP vows new fight when it takes over” (11/18/14)

電気自動車市場に向けた新コミットメント発表

大統領府とエジソン電力研究所(Edison Electric Institute、投資家所有の電力会社で構成される団体)は11月18日、120件以上の企業や非営利団体、学校、電力会社などが炭素排出削減と輸入石油への依存削減を狙いとして、電気自動車及び技術の購入、職場での充電スタンドの設置に投資する計画を発表した。具体的なコミットメントの内容は、①70社以上の電力会社が年間の車輛調達費の少なくとも5%をプラグイン式電気自動車及びその技術の購入に充てる(合計で年間約5,000万ドルの投資)、②61件の企業や学校、非営利団体が、従業員向けに職場に充電スタンドを設置する、となっている。更に、エネルギー省(Department of Energy)は、電気自動車及び技術の大口購入を実現するために競争的な助成を行う計画である。 White House “FACT SHEET: Growing the United States Electric Vehicle Market” (11/18/14)

物理学者で下院議員のラッシュ・ホルト氏が米国科学振興協会(AAAS)のCEOへ

物理学者で教育者、そして現在8期目を務めている連邦下院議員のラッシュ・ホルト氏(Rush Holt、ニュージャージー州選出民主党)が米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)の次期最高経営責任者(CEO)として指名された。ホルト氏は、今冬で退任するアラン・レシュナーCEO(Alan Leshner)の後任となる。ホルト氏は1999年以来、ニュージャージー州選出下院議員を務めているが、今年2月に再選挙には出馬しない意向を表明していた。同氏は共和、民主の両党議員から「研究や科学教育への追加資金の必要性を舞台裏で効果的に主張する人物」として評価されている。また議会における非公式かつ超党派の「物理学議員連」の一人でもあった。 Science Insider “Rush Holt, physicist and congressman, to lead AAAS” (11/18/14)

エネルギー省、「エネルギーにおける新マイノリティ業界パートナー・ネットワーク」を発表

エネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Ernest Moniz)は昨年、米国の多様なコミュニティを急成長するエネルギー分野に関与させることを目的として、「エネルギーにおけるマイノリティ(Minorities in Energy: MIE)」イニシアチブを開始した。そしてイニシアチブの1周年を記念して11月18日にフォーラムが実施され、MIEイニシアチの一環として「業界パートナー・ネットワーク(Industry Partners Network)」の立ち上げが発表された。ネットワークは、エネルギーに重点を置いた企業や業界団体で構成され、「STEM教育や労働力開発、エネルギー経済開発などを通じて、マイノリティや部族コミュニティの関与を増大させる」という共通のミッションを持つ。またフォーラムでは、MIEのための新たな戦略計画も発表された。 Department of Energy “Energy Department Announces New Minorities in Energy Industry Partner Network” (11/18/14)

エネルギー省、電力混乱時用のモバイル・アプリを開始

エネルギー省(Department of Energy)は11月17日、電力混乱が発生した際に、重要な情報へアクセスできるようにすることを目的としたモバイル・アプリ、「ランタン・ライブ(Lantern Live)」を発表した。ランタン・ライブの利用者は、電力の混乱が発生した際に、地元のガソリン・スタンドの営業状況を報告する、営業しているガソリン・スタンドを見つける、地元のユーティリティ機関による停電地域を示した地図を閲覧する、といったことができる。エネルギー省はまた、本アプリを使ってクラウドソーシングの能力や災害・復旧時におけるオープン・データの試験も行う。 Department of Energy “Energy Department Launches Mobile App for Energy Emergencies” (11/17/14)

商務省、新設されるデータ諮問委員会の委員を募集

商務省(Department of Commerce)のペニー・プリツカー長官(Penny Pritzker)は昨夏、商務省を「米国データ機関(America’s Data Agency)」とするための様々な取り組みと、商務省のデータ・リソースの可能性を全面的に活用するための一連のステップを発表した。今般、その一つである「データ諮問委員会(Data Advisory Council)」が正式に発足し、商務省では委員となる優秀な人材を募集している。データ諮問委員会は15名の委員で構成され、データ管理プラクティスや共通オープン・データ標準、政策問題、効率的な官民パートナーシップのモデルなどについて商務長官及び省内のデータ局指導者たちに助言を行う。商務長官はまた、最高データ担当官(Chief Data Officer: CDO)となる人材を特定中であることも明らかにした。 Department of Commerce “Join Commerce’s Data Revolution: Innovation Leaders Need Apply” (11/17/14)

原子力規制委員会(NRC)の委員長、「NRCの規則は不適切」と指摘

原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)のアリソン・マクファーレン委員長(Allison M. Macfarlane)は11月17日に行われた記者会見で、「今後数年にわたり、NRCによる業務の多くの時間は原子力発電所の廃止の監督に費やされると思うが、NRCによる規則は廃炉の監督に適していない」との見解を示した。同委員長は年末に退任する予定である。同委員長の発言によれば、天然ガス価格の急落や電力需要の低迷を受け、既存の原発は競争力を失い、廃炉が進んでいる。しかしNRC規則は、稼働中の原発を対象としており、廃炉は規則の例外に当たり、それは適切な形ではないという。委員長はまた、ラスベガス近郊で提案されている核廃棄物の貯蔵施設設置計画も、先の中間選挙で上院の多数党が交代することになったにもかかわらず、確実からは程遠いとの見解を示した。 New York Times “Nuclear Agency Rules Are Ill-Suited for Plant Decommissioning, Leader Says” (11/17/14)

エネルギー省の融資ポートフォリオは引き続き堅調

エネルギー省(Department of Energy: DOE)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は、5年前に最初の条件付き融資保証を通達して以来、ユーティリティ規模の太陽光(PV)発電業界の立ち上げや、次世代集光型太陽熱(CSP)発電の導入、米国原子力業界の活性化などに貢献してきた。そしてLPOのポートフォリオはこれまでの成功を示している。2014年9月現在、LPOの支援を受けた20件のプロジェクトが稼働中で収入を上げており、これらのプロジェクトは財務省(Department of Treasury)からの融資を返済しつつある。こうした長期融資のうち、既に35億ドルの融資元本が返済されている。更に、金利収入は8億1,000万ドル以上に上っている。 Department of Energy “Energy Department’s Loan Portfolio Continues Strong Performance While Deploying Innovation” (11/12/14)

日米両国がグリーン気候基金に45億ドル拠出を約束

日本と米国の両国は、グリーン気候基金(Green Climate Fund: GCF)に合計で最高45億ドルを拠出する意向であることを発表した。米国が最大30億ドルを、日本が同15億ドルを拠出する(実際の拠出額は国内での手続きやその他の大口寄付者の状況による)。米国と日本による拠出の誓約は、既にGCFに拠出しているドイツやフランス、その他の国々に続くものである。今回の大規模な拠出の誓約、そしてそれが11月20日にGCFに関する会合でオバマ大統領によって発表されることで、2020年以降の排出削減努力に関する気候変動交渉が勢いづくことが期待されている。 White House “United States and Japan Announce $4.5 Billion in Pledges to Green Climate Fund (GCF)” (11/15/14)

エネルギー省、次世代スパコン技術の開発に4億2,500万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Ernest Moniz)は11月14日、高性能コンピューティングの開発に関する新たな助成を2件発表した。次世代エクサスケール・コンピューティングに向け、素早い進展を促進するのが狙いである。一つ目は、「オークリッジ、アルゴンヌ、ローレンス・リバモアによるコラボレーション(Collaboration of Oak Ridge, Argonne, and Lawrence Livermore: CORAL)」プロジェクトで、エネルギー省は3億2,500万ドルを投資し、オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)とローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)に最新のスパコンを構築する。いずれも、IBM社、NVIDIA社、Mellanox社の技術を利用する。もう一つは、「ファストフォーワード2(FasForward 2)」という研究開発プログラムの一環として膨大な規模のスパコン開発の進展を目的として約1億ドルを投資する。 Department of Energy “Department of Energy Awards $425 Million for Next Generation Supercomputing Technologies” (11/14/14)