カリフォルニア再生医療研究所(CIRM)、グラント・プロセスを迅速化

カリフォルニア再生医療研究所(California Institute for Regenerative Medicine: CIRM)は12月11日、グラントの手順を抜本的に変える計画を採択した。新計画は「CIRM2.0」と呼称され、2015年1月1日から実施される。新計画の鍵となる点は、年間を通してグラントの申請ができる点で、従来の制度(募集開始と受付終了の期日が決められていた)に代わる。受理した申請の審査は毎月実施される。グラント・プロセスの変更は、5月にCIRMの新所長に就任したランディ・ミルズ氏(Randy Mills)によるものである。 Science Insider “California stem cell agency to launch new speedy funding mechanism” (12/12/14)

グリッドの未来についてまとめた報告書が発表される

エネルギー省(Department of Energy)の配電・エネルギー信頼性局(Office of Electricity Delivery and Energy Reliability)とグリッドワイズ同盟(GridWise Alliance)はパートナーを組み、2030年における電力グリッドの未来に関する業界主導型のビジョンを構築し、そのビジョンを実現する手順の組み立てに着手するため、「グリッドの未来:米国のニーズに適応するための台頭(Future of the Grid: Evolving to Meet America’s Needs)」と題する地域ワークショップ(4件)と全国サミット(1回)を開催した。こうした取り組みの結果としてまとめられた報告書には、未来の電力グリッドに関するビジョンと、それに伴い発生すると考えられるユーティリティ事業や規制モデルの変更が記されている。報告書にはまた、ワークショップやサミットの参加者からのインプットの分析を基に、4つの勧告とそれに関連する具体的な行動が提示されている。 Department of Energy “”Future of the Grid: Evolving to Meet America’s Needs” Report Now Available” (12/12/14)

DARPA、致死的な化学物質を無害な土壌に転換する技術を模索

大量の化学兵器物質を破壊することは軍及び国際社会によって課題の一つである。現行の手法には様々な問題がある(有害廃棄物を作り出してしまう、高額費用である、輸送に伴うリスクがある、など)。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「化学物質のアグノスティックでコンパクトな非軍事化(Agnostic Compact Demilitarization of Chemical Agents: ACDC)」プログラムを発表し、プロジェクトを募る広範な官庁公示(Broad Agency Announcement: BAA)を行った。DARPAでは、最小限の消費物を使い、有害廃棄物を生み出さない形で、あらゆる化学兵器物質を安全な有機化合物(無害な土壌など)へと転換する可搬型処理システムのプロトタイプ作成を目標とした技術開発に取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “Pay Dirt: Turning Deadly Chemical Agents Into Harmless Soil” (12/10/14)

DARPA、IBM社のワトソンのような人工知能を無償提供

IBM社がワトソン(Watson)を開発したのと同じ国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)による助成を受けて開発された「ディープ・ダイブ(DeepDive)」が無償かつオープン・ソースで提供される。ディープ・ダイブは、膨大なカタログ作業(技術論文を読み、内容を理解した上で分類する)を人間よりも早く、或いは少なくとも人間と同じ時間内で作業することができる。ディープ・ドライブはウィスコンシン大学(University of Wisconsin)クリストファー・リー教授(Christopher Re)によって開発された。 EE Times “DARPA Offers Free Watson-Like Artificial Intelligence” (12/10/14)

オバマ大統領、新たな製造イノベーション・ハブと米国徒弟制度へのグラントを発表

オバマ大統領は12月11日、新たに2件の製造イノベーション・ハブ(Manufacturing Innovation Hub)を設立するためのコンペを発表した。一つはエネルギー省(Department of Energy)によるスマート製造研究所で、もう一つは国防総省(Department of Defense)による柔軟なハイブリッド・エレクトロニクスの研究所となる。いずれも7,000万ドル以上の連邦投資と、民間からの7,000万ドル以上のマッチング投資を受ける(合計で2億9,000万ドル以上の新規投資)。政権による製造イノベーション研究所(ハブ)の設立はこれで合計8件となり、大統領が目標として掲げた15件の半分となった。オバマ大統領はまた、1億ドルを投じて米国労働者向けに徒弟制度(apprenticeship)を拡大すると発表した。同制度は、米国労働者が雇用主が必要としている技能を学び、中流層になるための研修戦略として成功している。労働省(Department of Labor)が本件のコンペを実施する。 White House “FACT SHEET: President Obama Launches Competitions for New Manufacturing Innovation Hubs and American Apprenticeship Grants” (12/10/14)

エネルギー省、ロスアラモス国立研究所での計画について情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)の環境管理総合ビジネス・センター(Environmental Management Consolidated Business Center: EMCBC)は12月10日、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)で今後実施される可能性がある環境管理調達について、これに支援を提供できる8(a)中小企業を募集するための情報要請(request for information: RFI)を発布した。本発布は、「ロスアラモス国立研究所レガシー・クリーンアップ完了プロジェクト(Los Alamos National Laboratory Legacy Cleanup Completion Project)」に関するもので、EMCBCは市場調査を行い、中小企業庁(Small Business Administration: SBA)のビジネス開発プログラム(通称8(a)プログラム)に該当する中小企業コントラクターからの情報(この種の業務を完了した経験や実績)を要請している。プロジェクトの募集ではなく、契約の種類や期間、金額などは未定となっている。 Department of Energy “DOE Issues Request for Information for Scope Requirements Planning at Los Alamos National Laboratory” (12/10/14)

ポスドク研究者の研修と給与の大幅改善が求められる

米国科学アカデミー(National Academy of Science: NAS)、米国工学アカデミー(National Academy of Engineering: NAE)、医学研究所(Institute of Medicine: IOM)は、今般発表した報告書「ポスドク研究者の経験の見直し(The Posdoctoral Experience Revisited)」の中で、米国内のポスドク研究者を対象とした研修制度を大幅に改善する必要があると勧告している。報告書はまた、ポスドク研究者の給与も、研修の価値や研究への寄与をより正確に反映するために引き上げられるべきであると勧告している。更に、ポスドク研究員の数の増加は、終身制のポジションの増加を上回っていることから、大学院卒業生がポスドク研究者を次なる当然のステップとみなすことを回避するよう要請している。 National Academies “Report Urges Significant Reforms to Improve the Training and Salary of Postdoctoral Researchers ” (12/10/14)

エネルギー省、先端原子力エネルギー融資保証(125億ドル)の最終募集を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月10日、先端原子力エネルギープロジェクト(Advanced Nuclear Energy Projects)の融資保証のプロジェクト募集を発表した。同募集を通じて、革新的な原子力エネルギープロジェクトを支援するために最大125億ドルが提供される。温室効果ガスの排出を削減、回避、或いは隔離する革新的な原子力エネルギー及び初期段階の原子力プロジェクトの建設を支援する。本発表後、エネルギー省の融資プログラム局(Loan Programs Office)が抱える募集分野は、先端化石燃料(80億ドル)、再生可能エネルギー及び効率エネルギー・プロジェクト(40億ドル)など4分野となる。 Department of Energy “Department of Energy Issues Final $12.5 Billion Advanced Nuclear Energy Loan Guarantee Solicitation” (12/10/14)

製薬企業による研究開発投資のリターンが回復

デロイト社(Deloitte)が12月3日に発表した製薬業界を対象とした年間調査結果によれば、製薬企業による研究開発投資のリターン率が2010年以来初めて上昇したという。同リターン率は、2013年の5.1%から2014年は5.5%に上昇した。ただしリターン率は企業によって異なり、製薬企業12社を対象に行われた本調査で、最高のリターン率は11.7%となっている一方、最低はマイナス0.7%となっている(企業名は明らかになっていない)。一連の医薬品の特許の失効が2012年にピークを迎えていることから、製薬企業は新たな医薬品を揃える必要があり、調査結果は製薬企業のパイプラインが充実し始めていることを示す。 Reuters “Returns on pharmaceutical R&D improving as pipelines revive” (12/9/14)

2015年度歳出法案成立:科学部門への影響は

連邦議会の上下両院は12月9日夜、2015年度の歳出案で合意に達した。それによれば、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)と米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は前年度比増加で朗報と言える一方、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)とエネルギー省(Department of Energy)は横ばいとなった。NIHは300億ドルで前年度の水準を1億5,000万ドル上回ったが、バイオ医療研究者は「この微増ではインフレに追いつかない」と指摘している。エネルギー省は51億ドルで前年度と同水準である。NASAは約180億ドルで前年度比3億6,400万ドル増となっており、宇宙科学プログラムは最も増加した部門の一つとなった。NSFは2.4%増の73億4,400万ドルで、オバマ大統領の要請を8,900万ドル上回った。 Science Insider “First look: New U.S. spending deal a mixed bag for science” (12/9/14)