Category:その他
エネルギー省、クリーンで信頼性の高い電力グリッドの進展を目的として4,400万ドルを投資
エネルギー省(Department of Energy)は3月19日、風力及びソーラーエネルギーで稼働するクリーンで信頼性の高い電力グリッドを進展させるためのツールの開発に取り組む11件のプロジェクトに3,400万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、ソーラーエネルギー技術局(Solar Energy Technologies Office)の「インバーター・ベースの資源管理と将来の電力システムの有用性のための運用及び計画ツール(Operation and Planning Tools for Inverter-Based Resource Management and Availability for the Future Power System: OPTIMA)」プログラムの下、選出された。エネルギー省はまた、クリーンエネルギーのグリッドへの接続を合理化することを目的とした資金提供公募(1,000万ドル)「将来の送配電のためのソーラーと風力の相互接続(Solar and Wind Interconnection for Future Transmission: SWIFTR)」も新たに発表した。これらのイニシアチブにより、グリッドの計画立案者や運用者、ユーティリティ企業は、電力グリッド上の再生可能エネルギー及び電池貯蔵資源を最適な形で接続、管理することが可能になり、異常気象関連の停電の削減につながることが期待されている。 Department of Energy “DOE Invests $44 Million to Advance a Clean, Reliable Electric Grid” (3/19/24)
エネルギー省、次世代の地熱電力へ向けたロードマップを発表
エネルギー省(Department of Energy)は3月18日、最新の「商業化発進への経路(Pathways to Commercial Liftoff)」報告を発表した。「商業化発進への経路:次世代地熱電力(Pathways to Commercial Liftoff: Next-Generation Geothermal Power)」と題する報告書で、2023年3月に始まった発進シリーズの9本目となる。報告書は、先端の地熱技術によって米国の地熱エネルギー生産が2050年までに90ギガワット以上に拡大する可能性を示しており、これは、現行の20倍となる。報告書では、その他の主要なファインディングとして、①雇用機会の強化、②持続可能な生産、③持続可能な資源へのアクセス、④低費用、について記述されている。 Department of Energy “DOE Unveils Roadmap for the Next Generation of Geothermal Power” (3/18/24)
国土安全保障省、新たなAIロードマップを発表
国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は3月18日、初となる「2024年人工知能ロードマップ(Artificial Intelligence Roadmap 2024)」を発表すると共に、連邦事業に人工知能(AI)を活用するための一連の新たな取り組みを開始する。ロードマップはDHSによるAI使用のガイドとなるもので、3件のAIパイロット・プログラムが含まれている。それらは次の通り。①米国市民権・移民業務局(United States Citizenship and Immigration Services: USCIS)は大規模言語モデルを使って、難民/亡命/国際活動(Refugee, Asylum, and International Operations)担当官に移民申請者の聞き取りに関する訓練を行う、②連邦緊急管理局(Federal Emergency Management Agency)は、生成AIを使って州政府や地方自治体などによる危険軽減計画努力を補佐する、③国土安全保障捜査(Homeland Security Investigations)でAIソフトウェア及び大規模言語モデルを使い、担当官が該当する事例文書を検索、引き出せるようにする。 Nextgov FCW “DHS unveils new AI roadmap” (3/18/24)
国防総省、デジタル及びAI担当のトップ高官を指名
国防総省(Department of Defense)は4月14日、最高デジタル及び人工知能局(Chief Digital and Artificial Intelligence Office: CDAO)の初代局長であるクレイグ・マーテル氏(Craig Martell)が4月に退任すると発表した。国防総省のロイド・オースティン長官(Lloyd Austin)は声明文の中で、「次期CDAO局長には、国防副次官(調達及び維持担当)(Deputy Undersecretary of Defense for Acquisition and Sustainment)のラドハ・プラム氏(Radha Plumb)が4月8日付けで就任する」と述べた。マーテル氏の退任の理由は明らかにされていない。マーテル氏は、配車企業、リフト社(Lyft)の機械学習担当トップを務めた後、2022年4月に新設されたCDAOのトップに任命された。CDAOは設立以来、国防総省による新興技術の導入の合理化と拡大に取り組んできた。また、連合統合全領域指揮統制(Combined Joint All-Domain Command & Control: CJADC2)イニシアチブの実践においても主要な役割を担ってきた。プラム氏は、2023年4月以来、現職を務めており、それより前には、国防副長官の首席補佐官を務めていた。 Government Executive “Pentagon names new top official for digital and AI” (3/15/24)
エネルギー省、米国がバイオマスを持続可能な形で生産できる方法について概説
エネルギー省(Department of Energy)は3月15日、「2023年10億トン報告(2023 Billion-Ton Report: BT23)」を発表した。米国が年間のバイオマス生産量を持続可能な形で現行の3倍以上となる10億トン以上にできる方法を示したものである。米政府は2005年以来、バイオマス資源の可能性を評価する報告書を発表しており、今回で4度目となる。それによれば、10億トンのバイオマスは米国内で予想される航空機燃料の需要を100%満たすことができ、持続可能な航空燃料(sustainable aviation fuel: SAF)で航空業界を全面的に脱炭素化することができる。報告書のその他のハイライトには、以下のような点が含まれる。①米国は現在、約3億4,200万トンのバイオマスを使用し、米国の年間エネルギー需要のおよそ5%を満たしている、②米国が、バイオマスの生産を3倍にし、温室効果ガスの割合が低い液体燃料を約600億ガロン(試算)の産しつつ、予想される食糧/飼料/ファイバー/従来型の森林製品/輸出の需要も満たすことは可能である。 Department of Energy “DOE Releases Report Outlining How America Can Sustainably Produce More Than One Billion Tons of Biomass Per Year” (3/15/24)
海外からの科学・工学・医療の大学院入学者数は増加
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)の発表によれば、2021-2022年に、科学・工学・医療(science, engineering, and health: SHE)分野の大学院入学者数は5%(3万8,378名)増加した。これは主に、短期滞在ビザ保有者でフルタイムの修士号課程に入学した学生の増加(4万2,186名)による。2022年のフルタイムのSEH修士号課程の入学者は31万9,618名で、フルタイムの博士号課程入学者は25万9,683名と、「科学・工学における大学院生及びポスドク調査(Survey of Graduate Students and Postdoctorates in Science and Engineering: GSS)」で過去最高の数値となった。2021-2022年に、学術機関におけるSHEのポスドク被任命者数は、0.9%(578名)僅かに減少した。また、同期間に、米国市民と永住者のポスドク雇用は8.3%(2,466名)減少したのに対し、短期滞在ビザ保有者のポスドク雇用は5.6%(1,888名)増加した。記事では、市民権のステータスによる大学院入学者数のトレンド、修士課程及び博士課程に入学する学生の学問分野のトレンド、ポスドク及び博士号取得者の教員以外の研究雇用のトレンドについて記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Graduate Enrollment in Science, Engineering, and Health Continues to Increase among Foreign Nationals, while Postdoctoral Appointment Trends Vary across Fields” (3/20/14)
大統領府、国家バイオ経済委員会を始動
バイデン政権は先般、バイオテクノロジーが米経済にもたらす可能性の実現へ向けた重要な一歩として、「国家バイオ経済委員会(National Bioeconomy Board)」を始動した。同委員会は、官民部門のパートナーと協力し、バイオテクノロジー及びバイオ製造を通じて、社会福祉や国家安全保障、持続可能性、経済生産性、競争力の進展に取り組む。バイオ経済委員会は、バイデン大統領による「米国への投資(Investing in America)」議題の一部である。バイデン大統領が2022年にバイオテクノロジー及びバイオ製造の進展を目的とした大統領令を通達して以来、バイデン=ハリス政権は、「米国への投資」行動を通じて、このビジョンを現実のものにするための取り組みを行っている。国家バイオ経済委員会は、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)、商務省(Department of Commerce: DOC)、国防総省(Department of Defense: DOD)が共同委員長を務め、委員会には、国務省(Department of State)、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)、国土安全保障省(Department of Homeland Security)など9つの連邦省庁機関の代表が席を置く。 White House “The White House Advances Biotechnology and Biomanufacturing Leadership with the Launch of the National Bioeconomy Board” (3/22/24)
バイデン政権、貨物トラック用ゼロ排出インフラの導入を加速させるため、初となる国家戦略を発表
バイデン政権は3月12日、「国家ゼロ排出貨物コリドー戦略(National Zero-Emission Freight Corridor Strategy)」を発表した。エネルギー/輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation: Joint Office(合同局))とエネルギー省(Department of Energy)が、運輸省(Department of Transportation: DOT)及び環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)との共同作業で開発したもので、2024-2040年におけるゼロ排出の中型及び大型車両の充電及び水素補給のインフラの導入のガイドとなるものである。米国内の貨物コリドー沿いやインターモーダル輸送施設、使用率の高い港湾で、電気自動車(EV)の充電及び水素補給への偏在的で便利なアクセスを提供することは、「2030年までに、中・大型自動車販売の少なくとも30%をゼロ排出車両とし、2040年までにその割合を100%とすることを推進する」という米国の目標を達成する上で鍵となる。国家ゼロ排出貨物コリドー戦略は、2024-2040年を4段階に分けて主要な貨物コリドーとハブでのインフラを優先付け、順序付け、加速させる。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Releases First-Ever National Strategy to Accelerate Deployment of Zero-Emission Infrastructure for Freight Trucks” (3/12/24)
CSET、ハイブリッド型AIインシデント報告について論文を発表
セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「ハイブリッド型AIインシデント報告に関する議論:その他のインシデント報告システムからの教訓(An Argument for Hybrid AI Incident Reporting: Lessons Learned from Other Incident Reporting Systems)」と題する報告書を発表した。過去10年間、人工知能(AI)の急速な進展と共に、AIのインシデントが発生している。しかし、AIインシデントのデータを監視、文書化、総合化し、AI関連の有害性について理解すると共に、これらを安全な政策への情報提供とする協調的な政策努力はない。報告書は、AIインシデント報告に関する既存のイニシアチブを調査及び評価し、その他の部門におけるインシデント報告データベースから教訓を引き出した上で、それらの分析に基づく勧告を提示している。CSETは、報告の慣行を標準化し、データの欠落を防ぐため、①義務的報告と②任意の報告という二つの要素で構成され、一元型で標準化されたハイブリッド報告枠組みを提案している。 Center for Security and Emerging Technology “An Argument for Hybrid AI Incident Reporting” (March 2024)
インフレ低減法により、クリーンエネルギーに2,400億ドル注入
一部の政策アナリストの分析によれば、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)の可決以来、クリーンエネルギー分野への連邦投資1ドルにつき、5.47ドルの民間投資が生まれており、わずか1年で約2,500億ドルがクリーン経済に注入された。ロジウム・グループ(Rhodium Group)とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)による追跡調査報告「クリーン投資モニター:2023年第4四半期更新版(Clean Investment Monitor: Q4 2023 Update)」によれば、ほぼ全ての部門において、IRAが法制化されて以来、2022年10月から2023年9月までの12か月間に、電池工場からソーラー・ファーム、新興技術に至るまでの全ての部門で合計2,200億ドルが注入された。これには340億ドルの連邦支出(その大半は税クレジット)が含まれる。このようにクリーン経済に巨額の投資が行われているにもかかわらず、複数のエコノミストやアナリストは、「目覚ましい状況ではあるが、追跡報告で示された投資のペースは、依然として、米国の気候目標を達成するには不十分である。IRAに示されている40%削減は可能であろうが、パリ気候協定のコミットメントを果たすために必要な2030年までに50%削減の実現からはまだ遠い」との見解を示している。 Grist “The IRA has injected $240 billion into clean energy. The US still needs more.” (3/12/24)