Category:その他
DAPRA、AIとバイオロジーの接点の研究を支援
国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、バイオテクノロジー、人工知能(AI)、機械学習(ML)の接点における画期的な科学イノベーションを促進することで、可能性を拡大するだけでなく、この変革的な分野の未来を形成することに情熱を持つ優秀な人材を引き付け、育成することも目指している。こうしたゴールを支えるため、DARPAは2024年12月5-6日にワシントンでAI BTOピッチ・デー(AI BTO Pitch Day)を実施した。そしてその日のうちにAI/MLとバイオテクノロジーの接点における42件のプロジェクトへのアワードを決定した。AI BTOピッチ・デーの参加者は、アイデアを概説した白書を提出し、選出されたプロポーザルは、10万ドル、20万ドル、30万ドルの研究代替契約(Research Other Transaction Agreements)を授与された。具体的には、「予測と健康(Predication and Health)」部門で5件、「オートノマス科学(Autonomous Science)」部門で4件、「バイオ製造/合成バイオロジー(Biomanufacturing/Synthetic Biology)」部門で16件、「規模の挑戦(Challenges with Scale)」で6件、「エキサイティング・フロンティア(Exciting Frontiers)」で11件となっている。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Makes Same-Day Awards for Proposals at the Intersection of AI, Biology” (12/20/24)
米科学資金拠出機関、専門誌論文へのフリー・アクセスに関する方針を発表
バイデン政権が2022年に、「連邦資金を受けた研究から生まれた科学的専門誌の論文への即時無料アクセスを2025年末までに実施すること」を要請して科学出版社を震撼させてから2年、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)とエネルギー省(Department of Energy)は、その要件を順守するための最終計画を発表した。NIHとエネルギー省は、助成金受益者に、ピアレビューを受けて承認された草稿を、出版と同時に各機関の公的レポジトリに投稿することなどを求めている。オープン科学の提唱者はこうした動きに一定の称賛を示しているが、大学はそのためのロジスティックや費用について懸念しており、多くの出版社は落胆している。出版社の収入を維持しつつ、新たな要件を満たす手法には、論文執筆者または所属機関が論文処理手数料(article-processing charge: APC)を支払う「ゴールド・オープン・アクセス(gold open access: OA)」や、論文執筆者または所属機関が承認された草稿(文章の校正編集や、体裁化、その他の仕上げが実施されていないもの)をレポジトリに即時アップロードする「グリーンOA(green OA)」などがある。NIHやその他の米機関は2013年以来、一定の形態のグリーンOAを義務付けているが、出版社がこれらの論文への公共アクセスを最長12カ月猶予することを認めている。その一方で、高い収益を持つ出版社は、即時のグリーンOAは、読者や機関が購読費を支払う意欲を失わせると主張している。 Science “U.S. science funding agencies roll out policies on free access to journal articles” (12/20/24)
バイデン政権、米国史上11件目となるオフショア風力プロジェクトを承認
バイデン政権は12月20日、サウスコースト風力プロジェクト(SouthCoast Wind Project)を承認したと発表した。本プロジェクトは、バイデン政権で、米国内で11件目となる商用規模のオフショア風力エネルギー・プロジェクトとなる。今回の承認により、内務省(Department of the Interior)の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は、オフショア風力エネルギー・プロジェクトによる合計19ギガワット(GW)以上のクリーンエネルギーを承認したことになり、これは600万世帯以上への電力供給に十分な量となる。サウスコースト風力プロジェクトは、マサチューセッツ州及びロードアイランド州向けに最大2.4GWのオフショア風力エネルギーを生産する見込みで、これは84万世帯以上分に相当する電力供給量となる。 Department of the Interior “Biden-Harris Administration Approves Eleventh Offshore Wind Project in U.S. History” (12/20/24)
内務省、公用地における将来のソーラー開発の枠組みを最終取りまとめ
内務省(Department of the Interior)は12月20日、西部ソーラー計画(Western Solar Plan)の更新版を発表した。同計画は、西部州の公用地における効率的で環境的に責任のあるソーラー・エネルギー許認可のガイドとして機能するものである。計画は、資源の衝突がより少ない地域におけるソーラー・エネルギー・プロポーザルの拠点選定の参考となり、米国の増大するクリーンエネルギー経済を進展させ、消費者のエネルギー費用を低減させる一助となり、良好賃金雇用を創出し、気候危機に対策を講じ、クリーンな大気と環境正義の優先事項を進展させ、2035年までに100%のクリーン電力グリッドを達成するというゴールを支援する。西部ソーラー計画更新版は、公用地でのソーラー・エネルギー・プロポーザル及びプロジェクトを管理する土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)のガイドとして、一般からの大幅な見解と共に策定された。今回の更新版は2012年の西部ソーラー計画の更新版で、その対象は当初の南西部6州から合計11州へ拡大された。 Department of the Interior “Interior Department Finalizes Framework for Future of Solar Development on Public Lands” (12/20/24)
バージニア州が正味電力受領州のトップに(2023年)
電力は米国本土48州の間で定期的に流れており、米国の電力生産の約10%が州外へ取引されている。エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の発表によれば、25州で電力生産が消費を上回っており、余剰電力は州外へ送電されている。2023年に、米国本土内で他州から電力を最も調達したのはバージニア州で、州間正味電力受領量は5,010万メガワット(MWh)となっており、これは同州全体の電力供給の36%に当たる。一方、他州に電力を最も送電したのはペンシルバニア州で、8,340万MWhまたは同州内の電力生産の26%が州外へ送電された。一般的に、州政府は電力システムの運用に関与しておらず、特定の時にどの発電機を稼働させるかといった選択はしない。バランシング・オーソリティ(balancing authorities)と呼ばれる電力システム(複数の州にまたがっていることが多い)が、需要に対応するべく、資源を分配し、発電と需要と相互交換のスケジュールを維持する責務を負う。 Energy Information Administration “Virginia was the top net electricity recipient of any state in 2023” (12/20/24)
政府説明責任局、相互防衛調達協定について報告
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月20日、「国際取引:連邦当局は相互防衛調達協定の監督を改善する必要がある(International Trade: Agencies Should Improve Oversight of Reciprocal Defense Procurement Agreements)」と題する報告書を発表した。米国は毎年、英国やドイツ、日本といった国々との間で数十億ドルの防衛取引に関与する。この取引を促進するため、国防総省(Department of Defense)と28のパートナー国は、「相互防衛調達協定(Reciprocal Defense Procurement (RDP) Agreements)」に署名している。同協定には、「自国製の購入(buy national)」に関する法律を免除する条項などが含まれる。例えば防衛長官は、「バイ・アメリカン法(Buy American Act)」の適用をRDPパートナー国に免除する。こうしたことから協定は防衛市場取引へ大きな意味合いを持つ可能性がある。GAOの調査によれば、国防総省はこれらの協定を立ち上げ、更新する際の重要なステップを飛ばしており、その一つには業界からの見解の募集などがある。また、国防総省と商務省(Department of Commerce)は協定が米国の産業の助けとなっているのか損害をもたらしているのかについて十分な判断をしていない。GAOは、これらの協定をより良く監視、評価する方法について勧告を提示している。 Government Accountability Office “International Trade: Agencies Should Improve Oversight of Reciprocal Defense Procurement Agreements” (12/20/24)
バイデン大統領、米国半導体部門を中国の不当な貿易慣行から保護
基盤的な半導体の柔軟でセキュアな供給は米国の国家及び経済安全保障にとって重要であるが、中国は半導体部門において非市場的な政策と慣行に従事している。これによって、中国企業は競争を大幅に阻害し、基盤的な半導体で危険なほどのサプライチェーン依存を創出している。バイデン政権は12月23日、米国の労働者と企業を半導体部門における中国の不当な貿易慣行から保護し、基盤的な半導体の健全な国内産業を支援するため、追加の措置を発表した。具体的には次のような取り組みが発表された。①基盤的な半導体を対象として行っている中国の措置について301条(Section 301)調査を開始、②米国内の半導体製造に数十億ドルを提供し、業界を促進する、③非市場的な政策と慣行に対処するため、サプライチェーンの対応力を優先付けし、ツールキットを強化する、④世界中のパートナーと提携し、半導体サプライチェーンの協力を強化し、中国の不当な慣行に対する共通の懸念に対処する。 White House “FACT SHEET: President Biden Takes Action to Protect American Workers and Businesses from China’s Unfair Trade Practices in the Semiconductor Sector” (12/23/24)
エネルギー省とEPA、石油・天然ガス部門からのメタンガス汚染を削減
エネルギー省(Department of Energy)と環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は12月20日、小規模な石油・天然ガス事業者、部族などが、石油・天然ガス部門から排出されるメタンガスを削減、監視、測定、定量化することを支援するため、全国で43件のプロジェクトに約8億5,000万ドルを提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、インフラ低減法(Inflation Reduction Act)から資金拠出を受ける。受益プロジェクトは、部族のコンソーシアム1件、大学プロジェクト11件、民間企業によるプロジェクト20件で、プロジェクト内容の内訳は、①小規模事業者が商業的に利用可能な技術ソリューションを用いて生産量の低い石油・天然ガス事業から排出されるメタンガスの大幅な削減に取り組むことを支援するプロジェクト(3件)、②新規及び既存の設備から排出されるメタンガスを削減する商用化初期のソリューションの導入を加速させるプロジェクト(31件)、③実証的な排出データへのコミュニティのアクセスとコミュニティによる監視への参加の向上に取り組むプロジェクト(4件)、④石油・天然ガス事業によるメタンガス排出の検知と測定強化に取り組む地域的プロジェクト(5件)となっている。 Department of Energy “DOE and EPA Announce $850 Million to Reduce Methane Pollution from the Oil and Gas Sector” (12/20/24)
エネルギー省、エネルギー貯蔵戦略とロードマップの更新版案発表
エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、「エネルギー貯蔵戦略とロードマップ(Energy Storage Strategy and Roadmap: SRM)」の草案を発表した。エネルギー貯蔵に関する研究開発実証導入プロジェクトの将来の計画に関するエネルギー省の投資を最適化するための戦略的方向性を提示し、主要な機会を特定したものである。エネルギー省はまた、本草案に対する見解と、進化する電力グリッドが多様なエネルギー源に対応できるよう、エネルギー省がどのようにエネルギー貯蔵活動を進展させることができるかについて見解を求める「利用可能通知:コメントの要請(Notice of availability; request for comments)」を発表した。エネルギー省は2020年12月に省として初となる包括的なエネルギー貯蔵戦略「エネルギー貯蔵グランド・チャレンジ・ロードマップ(Energy Storage Grand Challenge Roadmap)」を発表した。その後、「エネルギー貯蔵活動の実行を向上させる一助として、ロードマップの更新が必要である」と判断し、今回の更新版草案の発表へと至った。 Department of Energy “Draft Energy Storage Strategy and Roadmap Update Released, Input Requested” (12/20/24)
エネルギー省、水素プログラム計画の更新版を発表
エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、クリーン水素技術の研究開発実証導入(RDD&D)を進展させる上で根幹的な資源となる「水素プログラム計画(Hydrogen Program Plan)」を発表した。本計画は、複数の水素関連局による一貫かつ協調的な取り組みであるエネルギー省水素プログラム(Hydrogen Program)全般で、戦略的で影響力の高い重点分野を特定、明示している。2023年に複数の連邦機関が「米国国家クリーン水素戦略及びロードマップ(U.S. National Clean Hydrogen Strategy and Roadmap)」を策定し、クリーン水素の生産/処理/提供/貯/使用を加速させる全国的枠組みを提示した。今回発表された更新版「水素プログラム計画」には、エネルギー省の関連局が「戦略及びロードマップ」で概説された戦略を効果的かつ協調的に実践する方法が記述されている他、支援的なデータ及び分析、地域クリーン水素ハブ(Regional Clean Hydrogen Hubs)の説明、水素ショット(Hydrogen Shot)を通じて設定されたエネルギー省全体のゴールに関する情報なども含まれている。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Unveils Updated Hydrogen Program Plan” (12/20/24)