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レポート

「FDAはイノベーションへの足かせ」との報告書発表

ノースウェスタン大学(Northwestern University)の研究者らが5月24日に発表した報告書は、「最も革新的な医療機器を開発している企業は、まず海外市場に参入し、それらの製品が米国市場に入ってくるのはかなり遅い」とした上で、「その原因は食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)にある」と指摘している。この報告書は350人以上の専門家を対象に行った調査結果を元にしたもので、大手企業もFDAの承認プロセスに不満を表明しているが、こうした問題はより革新的な新製品を開発する傾向にある中小企業においてより顕著であるという。調査によれば、通称「510(k)」と呼ばれるFDAの医療機器承認制度の予測不可能性が最も批判を集めている。 StarTribune “Study calls FDA a drag on innovation” (5/24/11)

国家核安全保障局、今後10年間の戦略計画を発表

国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、オバマ大統領の不拡散案件の実践および米国の核事業の最新化を狙いとして、今後10年間の活動方針を示した「2011年戦略計画(2011 strategic plan)」を発表した。本報告書には政権の鍵となる目標として、①核の危険性の削減、②米国の核兵器庫の管理、③NNSAインフラの改良、④NNSAの人事および核事業の向上などが含まれている。また、各国に設置されるセンター・オブ・エクセレンスを通じて当該国の設備や安全保障人事の評価および訓練の提供を実施し、核安全保障のベストプラクティスを開発・実践するという政権の目標も改めて記述されている。これらの施設は2012年に中国、日本、韓国で活動開始の予定である。 GOVERNMENT EXECUTIVE.COM “Nuclear agency releases strategic plan for next decade” (5/20/11)

大学における研究スペースが拡大

国立科学財団(National Science Foundation:NSF)が隔年で発表している「科学・工学研究施設調査(Survey of Science and Engineering Research Facilities)」によれば、研究大学における科学・工学の研究スペースは、2007年度の1億8,800万平方フィートからから2009年度は1億9,600万平方フィートと、4%増加したという。ちなみに前回の調査ではほぼ横ばいであった。 INSIDE HIGHER ED “More Research Space at Academic Institutions” (5/24/11)

業界関係機関の協力が電気自動車成功の鍵

プライスウォーターハウス・クーパーズ社(PricewaterhouseCoopers: PwC)の報告書「前進:電気自動車に関する調査(Charging Forward: Electric Vehicle Survey)」によれば、電気自動車を市場に普及させるには業界関係機関の協力が重要であるという。自動車メーカーが電気自動車を市場に参入させるべく取り組んでいる一方、政府や地方自治体、ユーティリティ企業はそのためのインフラ整備で課題に直面している。PwCが、電気自動車や技術、ユーティリティ、エネルギー、政府など業界関係機関から200名以上の幹部を対象に行ったアンケート調査結果によれば、回答者の33.8%が、「グリッド最新化のための投資が欠落している点が電気自動車普及の主たる障害となっている」と考えている。関係機関による協力が電気自動車の普及に必要であることに疑いの余地はないが、特に政府機関が他の機関に対して金銭的インセンティブを提供することが必要であるとPwCは分析している。 pwc ” Collaboration among industry participants is critical to the success of electric vehicles, according to PwC survey” (5/18/11)

NIST、連邦政府向けクラウド・コンピューティングのガイドラインを発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、連邦政府機関のクラウド・コンピューティング導入方法についてまとめた包括的ガイドラインの草案「NISTクラウド・コンピューティングの概要と勧告(NIST Cloud Computing Synopsis and Recommendations、SP800-146)」を発表した。草案は、①サービスとしてのソフトウェア、②サービスとしてのプラットフォーム、③サービスとしてのインフラ、など異なるクラウド環境について概要および詳細がまとめられている。大統領府は昨年12月に、政府機関が新たな技術の導入を決定する前に選択肢としてクラウド・コンピューティングを検討するよう求める「クラウド・ファースト(cloud-first)」方針を発表しており、今回の草案はこれに対応したものである。NISTでは草案に対するコメントを政府・一般から求めている。 InformationWeek “NIST Releases Federal Cloud Guidelines” (5/13/11)

米国アカデミー、「気候変動のリスクに対処する行動が必要」と報告

米国アカデミーの調査機関である米国研究評議会(National Research Council: NRC)の委員会が5月12日に発表した報告書「米国の気候選択肢(America’s Climate Choices)」は、「温室効果ガスが大気中に排出されるたびに気候変動の影響による危険なリスクは増大しており、気候変動の規模を制限するためにも実質的な行動が必要とされている」と主張している。「米国の気候選択肢」は議会の要請によって作成されたもので、第5弾となる今回の報告書が最終版となる。報告書は、現在は州や地域レベルで対策が講じられているが、気候変動対策は国レベルで行うことが重要であるとした上で、「温室効果ガスの排出を大幅に削減することは最優先事項の一つである」「気候変動の原因やその影響に対する理解を深めるため、研究プログラムの総合的なポートフォリオを維持すべきである」などと主張している。 National Academies “ACTION NEEDED TO MANAGE CLIMATE CHANGE RISKS; U.S. RESPONSE SHOULD BE DURABLE, BUT FLEXIBLE” (5/12/11)

エネルギー省、2011年戦略計画を発表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は5月10日、「2011年戦略計画(2011 Strategic Plan)」を発表した。変革的な科学技術ソリューションを通じて、エネルギー、環境、原子力の課題に取り組むことで米国の安全保障と繁栄を確実にするというDOEのコアミッションに関する包括的な計画書である。戦略計画は、①米国エネルギーシステムのタイムリーかつ重要、効率的な変革を促進し、クリーンエネルギー技術における米国のリーダーシップを確実にする、②戦略的分野で明確なリーダーシップを持ち、米国経済繁栄の要として科学・工学における米国の活気ある努力を維持する、など4つの分野で編成されている。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “Department of Energy Releases 2011 Strategic Plan” (5/5/11)

ヒトゲノムプロジェクトは膨大な経済効果をもたらしているとの報告

バテル記念研究所(Battelle Memorial Institute)が作成した報告書によれば、1988年から米政府が38億ドルを投資して主導したヒトゲノムプロジェクト(Human Genome Project)は、期待された画期的治療法の開発では遅れているものの、数万の雇用をもたらし、業界の成長に大きく貢献しているという。報告書によれば、38億ドルの連邦政府投資に対して、約20年間で直接的および間接的連邦税収で約490億ドルのリターンがもたらされている(38億ドルは2010年のドル価で約56億ドルに相当)。さらに、これらの初期投資は、7,960億ドルの直接的および間接的経済生産活動につながり、2,440億ドルの個人所得をもたらしたという。 THE WALL STREET JOURNAL “Report Touts Economic Impact of Gene Project” (5/11/11)

NSF、5ヵ年戦略計画で新たなビジョンと目標を示す

国立科学財団(National Science Foundation:NSF)は、2011~2016年度における新たなビジョンと目標を示した戦略計画を発表した。それによれば、新たなビジョンは従来のものよりも成果重視型となっている。また、戦略的目標として、①フロンティアの変革(Transform the Frontiers)、②社会のためのイノベーション(Innovate for Society)、③モデル組織としてのパフォーマンス(Perform as a Model Organization)、の3つが掲げられている。 American Institute of Biological Sciences “NSF Outlines New Vision and Goals in Five Year Strategic Plan” (5/9/11)

IPCC、再生可能エネルギー報告を発表

気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change: IPCC)は、再生可能エネルギーの可能性およびそれが温室効果ガス排出削減にもたらす影響に関する報告書、「再生可能エネルギー源および気候変動緩和に関する特別報告書(Special Report on Renewable Energy Sources and Climate Change Mitigation: SRREN)」を発表した。報告書によれば、適切な政策が実施されれば、今世紀半ばまでに世界のエネルギー供給の約80%を再生可能エネルギーで調達することが可能であるという。また、再生可能エネルギーの普及により、2010年から2050年の間に220~560ギガトンの二酸化炭素排出が節約される可能性もあると示唆している。  DOMESTICFUEL.com “IPPC Releases Renewable Energy Report” (5/9/11)