Category:レポート
産学官関係の強化を目指すナノテクノロジー・ロードマップ発表
米国ナノ製造ネットワーク(National Nanomanufacturing Network: NNN)は、昨年実施されたワークショップ「ナノ・インフォマティクス2010(Nanoinformatics 2010)」を基に、「ナノ・インフォマティクス2020ロードマップ(Nanoinformatics 2020 Roadmap)」を発表した。このロードマップは、ナノテクノロジー関連の科学や工学、研究者、製造業者、関連政府機関の相互関係を強化することを狙いとしている。ナノ・インフォマティクス2020ロードマップはまた、ナノテクノロジー、コンピュータ科学、データ管理が相互に関係するナノ・インフォマティクスのニーズや目標に包括的な対応を試みるナノテク・コミュニティの初の広範的取り組みでもあり、ナノインフォマティクスのデータやツール、インフラの効果的なシステムを確立するための今後10年間に亘るビジョンや方向性が示されている。 nanowerk “Nanotechnology roadmap links academia, industry, government” (5/4/11)
アーンスト&ヤング、「漸進的なイノベーションが競争力の鍵」
アーンスト&ヤング社(Ernst & Young)が5月5日に発表した報告書「成長競争(Competing for growth)」によれば、世界的不況にもかかわらず、87%の企業が過去3年間に製品ポートフォリオを拡大したという。企業は、現行顧客の市場潜在能力を開拓するためにポートフォリオを拡大しており、このことは漸進的なイノベーションが主要な競争力ツールとなりつつあることを反映している。また、回答企業の72%が「製品やサービスの開発速度を3年前より早めている」としている。さらに、グローバル企業にとり販売のフォーカス先となっているのはインドや中国で、これはグローバル企業の本社地域に関わらず同じである。この2カ国以外は、本社地域によってフォーカス先にばらつきが見られる。 SunHerald.com “Ernst & Young Study Reveals Incremental Innovation Key to Competitiveness (5/5/11)
CSIS、「軍事産業はダイナミックに変化」と分析
戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)の軍事産業イニシアチブグループ(Defense Industrial Initiatives Group)が5月6日に発表した報告書によれば、「データ上では、軍事産業が少数の既存大手企業によって寡占状態になりつつあることを示す証拠はほとんど見られない」という。報告書は、「1999年から2009年の間に、上位5社の軍事大手コントラクターは全体的に変わらずにいるものの、その他の請負企業は入れ替わり立ち代りしている」としている。ただし、「上位請負企業のリストを見ただけで市場分析をするのは誤解を招く。市場の真の姿は、具体的な物品やサービスごとに精査することによって見えてくる」と述べる専門家もいる。 Federal Computer Week “Analysts see dynamic, changing defense” (5/6/11)
国税調査:アジア系米国人創業の企業増加率は全国平均の2倍以上
「アジア・太平洋諸島系米国民遺産月間(Asian/Pacific American Heritage Month)」にちなみ、商務省(Department of Commerce)の国税調査局(Census Bureau)が発表した所によれば、①2010年の国税調査の結果、アジア系米国住民の数は1,730万人で、全人口の5.6%を占めている、②2000年から2010年の間に、アジア系の人口は46%増加しており、その他の主要人種グループよりも増加率が高い、③25歳以上の純粋アジア系住民の50%が学士以上の学歴を有しており、これは米国民全体の28%より高い(2009年)、④2002年から2007年の間に、アジア系による米国企業所有件数は40.4%増加の150万件となっており、これは全国平均の2倍以上となっている、といった点が際立っている。 COMMERCe.GOV “According to the Commerce Department’s Census Bureau, the Number of Asian-Owned Businesses Increased at More Than Twice the National Rate” (5/9/11)
「中国のエネルギー使用量は20年以内にピークに達する」とする報告書が発表
ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)の中国エネルギーグループ(China Energy Group)が発表した報告書によれば、現在急速に上昇している中国のエネルギー需要は、2030年から2035年の間に緩和し始め、その後は平坦化すると予測されている。今後20年以内に、多くの中国人が自動車や大きな住宅、その他先進国社会で一般化されている物品を購入し、いわゆる「飽和現象」が起きると予想している。同様に、道路や鉄道建設も2030年から2035年の間に飽和状態に達し、鉄や鉄鋼の需要が大幅に減少すると予想されている。また、2050年までに民間の自動車所有台数は3億5,600万件に達すると分析されている。 Greem Car Congress “Berkeley Lab study forecasts China energy use will peak within 20 years; 356 million private cars by 2050” (5/2/11)
EPRI、「米国エネルギー貯蔵市場は最大14ギガワット能力に達する可能性あり」との報告発表
電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI)が発表したエネルギー貯蔵機能および技術選択に関する分析報告書によれば、、貯蔵システムをキロワット時約700~750ドルで導入することができた場合、最大16ギガワット程度の貯蔵能力を達成することが可能であるという。報告書は、エネルギー貯蔵市場の大半を占めるようになるとEPRIが予測する10件のエネルギー貯蔵機能について分析すると共に、エネルギー貯蔵の利点21件(電力の質、信頼性など)を特定およびモデル化している。 Green Car Congress “EPRI study finds US energy storage market could be as large as 14 GW of capacity if systems can meet $700 – $750/kWh and all benefits can be monetized” (4/28/11)
MIT、使用済み核燃料の貯蔵に関する勧告書発表
マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は4月26日、「核燃料サイクルの今後(Future of the Nuclear Fuel Cycle)」と題する報告書を発表し、米国は使用済み核燃料の取り扱いを原子力発電事業の中核的要素とする政策を取るべきであると主張した。また、現在現場に貯蔵されている既存の使用済み核燃料を中央管理型の場所において、100年間の貯蔵に適したコンクリート製ドライキャストに貯蔵するよう勧告している(原子力発電所における使用済み核燃料は現在、米国では原発の現場で貯蔵されており、また、他国では使用済み核燃料プールあるいはコンクリート製のドライキャスクに貯蔵されている)。さらに、政策や貯蔵施設用地に関する地方コミュニティとの交渉に影響力を持つ準政府機関を新設するよう勧告している。 cnet “MIT recommends interim storage for nuclear waste” (4/26/11)
米中経済安全保障調査委員会が中国競争力に関する報告書を発表
米中経済安全保障調査委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission)は4月20日、「中国における科学技術促進プログラム:米国競争力への影響(China’s Program for Science and Technology Modernization: Implications for American Competitiveness)」と題する報告書(CENTRAテクノロジー社(CENTRA Technology, Inc.)作成)を発表した。それによれば、中国政府は科学技術を経済発展および国際競争力の鍵と考え、2020年までにイノベーション国家になること、また、2050年までに世界的科学大国になることを目標として包括的な取り組みを開始しているという。また、中国では、国内科学プログラムだけでは十分な科学的飛躍を維持できないとし、政府自身が技術商業化の牽引役のリーダーとなっている他、外国技術の吸収促進などに努力している。一方で、民生技術基盤の進展の波及効果を受け、軍事技術能力も強化されている。しかし報告書は、「中国政府は、国家計画と市場ニーズ、さらには外国技術を吸収することへの関心と自生の技術開発を行いたいという願いのはざ間にあり、中国のイノベーション・システムの未来は不透明である」としている。 USCC “China’s Program for Science and Technology Modernization: Implications for American Competitiveness”
GM、クリーンエネルギー関連特許取得件数でトップに
ハイブリッドおよび電気自動車、燃料電池、その他のクリーン再生可能エネルギー分野における米国特許取得件数を調査したクリーン・エネルギー特許成長指数(Clean Energy Patent Growth Index)の分析によれば、2010年に合計1,881件の米国特許を取得した700組織のうち、トップは135件を取得したゼネラル・モーターズ社(General Motors)であったという。GMは数年に及ぶ厳しい再編や2009年の破産申請といった状況にもかかわらず、研究開発への大規模投資を行っており、そうしたことが今回の結果につながった。 PHYSORG.COM “GM leads in clean energy patents: study” (4/16/11)
米国は技術利用において遅れを取っているとの報告が発表される
世界経済フォーラム(World Economic Forum)が4月12日に発表した「2010-2011年版世界情報技術報告(The Global Information Technology Report 2010-2011)」では、コンピュータや通信技術の利用において米国はその他の国に立ち遅れているという調査結果がまとめられている。同報告によれば、1位はスウェーデンで、次いでシンガポール、フィンランド、スイス、5位が米国となっている。これらの順位は新特許や携帯電話契約数、ベンチャーキャピタル状況など71の経済および社会指標に基づいて算出されている。一方、通称「アジアの虎(Asian Tigers)」が急速な成長を見せており、台湾(6位)、韓国(10位)、香港(12位)、日本(19位)、中国(36位)などとなっている。 The New York Times “U.S. Lagging in Using Technology, Study Shows” (4/12/11)