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レポート

エネルギー省、「2011年重要原料戦略」報告書を発表

エネルギー省は12月22日、「2011年重要原料戦略(2011 Critical Materials Strategy)」を発表した。これは、レアアース金属やその他の鍵となる原料が風力タービンや電気自動車、太陽電池、エネルギー効率照明などのクリーンエネルギー技術に及ぼす影響について考察したものである。同戦略は昨年初めて発表され、今回はその更新版となる。報告書では、「クリーンエネルギー技術の一部では、短期的には供給停止のリスクを抱える原料を利用しており、そのリスクは中長期的には概ね減少している」「ジスプロシウム、ネオジムなど5種類のレアアース金属は今後クリーンエネルギー技術に影響を及ぼす可能性がある」といった分析が示されている。 Energy.Gov “Department of Energy Releases its 2011 Critical Materials Strategy” (12/22/11)

ボストン、生命科学クラスターのナンバーワンに

不動産サービス会社のジョーンズ・ラング・ラサレ社(Jones Lang SaSalle)が発表した報告書において、米国における生命科学クラスターとしてボストン地域が1位となった。ボストンは、クラスターに関する6部門のうち5部門(ハイテク研究・病院・医療の雇用、科学及び工学系大学院生数、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の助成金、GDPに占める研究開発支出の割合、大学および研究施設)で1位となり、2位のニューヨーク/ニュージャージー地域、3位のサンフランシスコ・ベイエリアを大きく引き離した。唯一1位を逃した「ベンチャーキャピタル資金額」ではベイエリアに次いで2位であった。報告書はまた、新興の生命科学クラスターとして、アトランタ、シカゴ、デンバー、フロリダなどを挙げている。 MASS HIGH TECH “Report: Boston area is top U.S. life sciences hub” (11/29/11)

米国のベンチャー企業上位50社の半分は移民により創業

米国政策財団(National Foundation for American Policy)による新たな報告によれば、ベンチャーキャピタルの支援を受けて設立されたベンチャー企業の上位50社のうち、23社において創立者の少なくとも一人が移民で、更に37社において鍵となる経営職に少なくとも一人の移民がいるという。これを受けて、ベンチャーキャピタル関係者らは、「この報告は、雇用促進のためにアントレプレナーの米国移住に関する法律(移民法)を抜本的に改革する必要があることを示している」と主張している。移民創業者が多い国は、インド、イスラエル、カナダ、イラン、ニュージーランドとなっており、移民が創業した企業は平均して150人の雇用を創出しているという。 Reuters “Immigrants founded half of top U.S. start-up companies” (12/20/11)

USTR、知財侵害国リストを発表

米国通商代表部(United States Trade Representative:USTR)は2011年12月、スペシャル301条に基づく「悪名高い市場」(Special 301 Out-of-Cycle Review of Notorious Markets)報告書を発表した。同報告書の中では、知的財産権侵害の問題を抱え、世界的な模倣品市場の一助となっている典型的な市場が30件以上リストアップされている。これらの市場には、インターネット上と実際の市場の両方が盛り込まれており、「模倣品に関連する取締りの対象となっている、あるいは知的財産権侵害について更なる調査に値する」市場とされている。一方で今回の報告書では、前回の報告書発表(2011年2月)以来見られた前向きな展開(中国のウェブサイトBaidu(百度)が米国企業とライセンス協議を開始したなど)についても記載されている。 USTR “USTR Announces Results of Special 301 Review of Notorious Markets” (12/20/11)

2012年の世界R&D投資予測が発表される

R&D誌(R&D Magazine)2011年12月号に、「2012年世界R&Dファンディング予測:グローバル化世界におけるR&D(2012 Global R&D Funding Forecast: R&D in a Globalized World)」が掲載された。バテル社(Battelle)のマーティン・グルーバー氏(Martin Grueber)とアドバンテージ・ビジネス・メディア社(Advantage Business Media)のティム・スタッド氏(Tim Studt)による報告で、世界における研究開発の長期的展開として、①新興経済国は世界における技術的存在感を増しつつある、②先進国はその債務問題により R&Dを支援する能力が制約されている、③先進国は一部の技術分野で従来の独占力を失いつつある、④「持続可能性」は競争上の強みを得つつある、⑤エネルギーは新技術の機会と同時に危険性を生み出している、⑥急速な技術革新により、より知識集約型の世界が形成されつつある、⑦製品および技術の資源は新たな政治的問題を作り出している、の7点が挙げられている。 R&D Magazine “2012 Global R&D Funding Forecast: R&D in a Globalized World” (12/16/11)

米国エネルギー効率経済評議会(ACEEE)が大型車両燃費基準に関する報告書を発表

米国経済エネルギー効率評議会(American Council for an Energy-Efficiency Economy: ACEEE)は12月16日、新報告書「大型車両の燃費および温室効果ガス排出~2014-2019年の基準および次の段階への道~(Heavy-Duty Vehicle Fuel Efficiency and Greenhouse Gas Emissions: The 2014-2019 Standards and a Pathway to the Next Phase)」を発表した。環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)と国家道路交通安全局(National Highway Traffic and Safety Administration: NHTSA)は8月に大型車両を対象とした初の燃費および温室効果ガス排出基準をまとめたが、本報告書はこれらの基準に基づき、2020年以降のプログラムについて考察と勧告を行っている。報告書は、今後の優先事項として、先端効率技術が確実に認識され、プログラムによって奨励されるようにすること、トラックやバスの実際の走行状況を反映する形でプログラムを組み立てること、購入者や国民に向けて意義のある燃費情報を提供することなどを挙げている。 ACEEE “Heavy Truck Fuel Efficiency Standards: Priorities for Phase II” (12/16/11)

製造企業経営幹部の85%が「製造雇用は米国に戻りつつある」との見方を示す

クック・アソシエイツ社(Cool Associates)が米国の製造企業経営幹部(約3,000人)を対象に実施した調査「エグゼクティブ・サーチ(Executive Search)」によれば、回答者の85%が「一部の製造事業については米国に戻りつつある可能性がある」との見解を示した。その主要な原因として、37%が「海外でのコスト上昇」を、19%が「物流の問題」を上げ、その他36%は、「経済的・政治的問題」「品質・安全問題」「愛国心」「高度なスキルを持つ人材の不足」などを挙げている。 Industry Week “85% of Execs See Manufacturing Jobs Returning to U.S.” (12/15/11)

連邦資金を受けて行われる臨床試験の倫理問題に関する報告書発表

大統領バイオ倫理問題研究委員会(Presidential Commission for the Study of Bioethical Issues)は、報告書「倫理科学:人を対象とした研究における被験者の保護(Moral Science: Protecting Participants in Human Subjects Research)」を発表した。この報告書は、1940代後半にグアテマラで行われた研究で米国研究者が1,300人以上のグアテマラ人を故意に梅毒などに感染させたことが明らかになったことを受けて実施されたものである。報告書によれば、連邦資金を受けて国内外で行われている人を対象とした研究に自発的に参加する人々は、インフォームド・コンセントや第三機関の倫理審査、リスクの最小限化などを義務付けた連邦共通規則(Common Rule)により、十分に保護されているという。ただし、改善の余地はあり、研究の追跡を容易にする制度や負傷した参加者に対する補償制度の創設を検討すべきであるとしている。 Science Insider “Panel Calls for Closer Tracking of U.S.-Funded Human Research, Proposes Compensation Fund” (12/15/11)

景気対策資金を使ったNIHグラントが2万1,000以上の雇用創出・維持に貢献

2009年の米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act:ARRA)により、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が2年間で82億ドルの外部研究資金を得た時、レイナード・キングトンNIH所長代理(Raynard Kington)は、「各グラントにより複数の雇用が創出され経済刺激につながる」と議会証言を行った。本件に関して政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)が11月に発表した報告書によれば、同資金により2009年12月に1万2,000件の正規職員(full-time equivalent: FTE)ポジションが支援(support)され、その数は2011年6月には約2万1,000件に達したという。NIHの担当官はGAOに対して、「まだ雇用データを編集中であるが、景気対策資金により、最終的には5万4,000件のFTEが支援されるだろうと考えている」と述べている。また、GAOの同報告書によれば、回答した研究責任者のうち、受益資金を「新規採用に使った」と回答したのは30%だったのに対し、「現職員の維持に使った」と回答したのは50%に上った。 Science Insider “NIH’s Stimulus Money Created at Least 21,000 Jobs” (12/13/11)

ヒト胚性幹細胞へのアクセスが困難と感じる研究者が多数

米国内で205名のヒト胚性幹細胞研究者を対象に行った調査結果によれば、ほぼ4割の研究者がヒト胚性幹細胞株の入手が大幅に遅延するという問題に直面し、さらに25%の科学者は研究用に希望していた細胞株を入手できなかったという。調査は、ジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)公共政策学部(School of Public Policy in the Ivan Allen College of Liberal Arts)のアーロン・レビン准教授(Aaron Levine)が行った。回答した研究者らは、ヒト胚性幹細胞株へのアクセスが困難な主要因として、①物質移転合意(material transfer agreement)の取得が困難、②内部の機関監督委員会による研究承認が得られない、③細胞株の所有者が共有を拒否、④連邦政策、の4点を挙げている。レビン准教授は、「調査結果は、ヒト胚性幹細胞の入手が困難あるいは不可となることは、米国における幹細胞研究の妨げになるという懸念を裏付けている」と述べている。 Newswise “Scientists Have Trouble Accessing Human Embryonic Stem Cell Lines, Says Survey” (12/12/11)