グラント・ウィットネス(Grant Witness)は6月16日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が6月4日から12日の間、助成金交付を一時停止していたと伝えた。歳出法案否決や資金不足、政府閉鎖といった事情を伴わない中での交付停止は、第2次トランプ政権発足以降3度目で、年度途中にNSFが1週間助成交付を停止した1970年以来の極めて異例の事態である。これまでの政権下では継続的に交付され、停止するのは9~10月の年度末の切り替え時期の約2週間、もしくは暫定予算編成時などに限られていた。一方、現政権下では昨年4月の政府効率化省(DOGE)主導による一斉打ち切りや、今回の突発的な停止などが相次いでいる。また本年度開始から9カ月が経過した現在も、NSFは予算の20%しか執行しておらず、交付件数は過去の水準の30%にとどまっているとし、記事は国の科学イノベーションを支えてきた安定した助成システムが崩壊しつつあり、研究者のキャリアや長期的な研究基盤を脅かす深刻な不安定化パターンが定着しつつあると指摘している。
Grant Witness “NSF’s Halts in Grantmaking are Unprecedented” (06/16/26)
https://grant-witness.us/posts/2026-06-16_nsf_grantmaking_pause/