環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のアンドリュー・ウィーラー長官(Andrew Wheeler)は4月16日、「水銀及び大気有害物質基準(Mercury and Air Toxics: MATS)」について、政府が大気汚染物質の費用対効果を計算する方法を変更すると発表した。この変更により、有害物質制御に向けた規制当局の権限が制限される可能性がある。専門家は、「米国が致死的な呼吸器系ウィルスと戦う中、大気汚染は恐らく悪化するだろう」と分析している。EPAは、表面的には既存の水銀規制を維持するが、今回の発表は、政府は今後、有害な大気汚染物質を制限する際、その副次的利益(具体的には、水銀を規制することで煤煙やスモッグも軽減されることによる効果)を考慮することはできないことを意味する。ウィーラーEPA長官は、「規則改定後も排出規制は変わらないため、水銀の排出が増えることはない」と強調しているが、反対派は、「EPAは、本来の規則は正当化されないと宣言したことから、水銀規制を無効にしようとする法的取り組みが広がる土台を作ったことになる」と述べている。
Washington Post “EPA overhauls mercury pollution rule, despite opposition from industry and activists alike” (4/16/20)