Day: January 21, 2026
IBM、4年後のAIについて予測
IBM社は1月16日、2030年までの人工知能(AI)について、世界中の企業幹部を対象に行ったアンケート調査の結果を基にまとめた報告書「2030年のエンタープライズ(The enterprise in 2030)」を発表した。それによれば、回答者の67%が「AIは、現在、組織のあしかせとなっている資源や技能の制約を解消する」と考え、64%が「AIによる競争的優位は、資源の最適化ではなく、イノベーションによってもたらされる」と考えている。報告書は、定量的な調査と企業幹部を対象とした定性的なインタビューを基に、企業幹部がよりスマートなエンタープライズを実現できるよう、2030年に向けた5つの予測を提示している。それらは、①競争的圧力により、大きな投資は不可避となる、②現在の生産性向上が明日の産業変革への投資となる、③最高のAIは唯一無二で特別な存在となる、④AIが全ての思考をするわけではない、⑤量子は次なる大変革をもたらす、の5つ。 IBM “IBM Study: AI Poised to Drive Smarter Business Growth Through 2030” (01/19/26) https://newsroom.ibm.com/2026-01-19-ibm-study-ai-poised-to-drive-smarter-business-growth-through-2030 IBM “The enterprise in 2030” (01/16/26) https://www.ibm.com/thought-leadership/institute-business-value/en-us/report/enterprise-2030
上下両院による最終歳出法案がまとまる 大統領予算案の削減に反発
連邦上下両院の歳出委員会は1月20日、複数の連邦機関を対象とした最終の超党派歳出法案を発表した。それによれば、委員会は国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の予算について、トランプ大統領が提案した40%削減を拒否し、代わりに4億1,500万ドル押し上げ、472億ドルとした。また、医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)の予算(大統領予算案は37%削減を提案)を維持した。更に、NIHを再編して研究所数を削減し、厚生省(Department of Health and Human Services)の複数の機能を新たな「健全な米国庁(Administration for a Healthy America)」へ移行するという大統領案も却下した。本歳出法案にはこの他にも、NIHが新規助成予算の半分を新たな複数年契約の助成金として提供することを禁ずる等の政策指示が盛り込まれた。法案はまた、NIHが助成受給機関へ支払う間接費率を削減することを禁止している。 Science “Final funding bill for NIH pushes back against Trump cuts” (01/20/26) https://www.science.org/content/article/final-funding-bill-nih-pushes-back-against-trump-cuts
SEMI財団、労働省から全国見習い制度スポンサーとして承認
SEMI財団(SEMI Foundation)は1月20日、労働省(Department of Labor)から全国見習い制度スポンサー(National Apprenticeship Sponsor)として正式に承認されたと発表した。半導体労働者の育成拡大を目指す。今回の指定は、戦略的業界で対応力と競争力を備えた有技能労働力を構築するツールとして登録見習い制度を重視する米国の広範な人材及び労働力育成戦略に沿うものである。SEMI財団は全国見習い制度スポンサーとして、新興の業界のニーズに対応しつつ、雇用主と共に、労働者に明確で価値の高いキャリアパスを提供する見習い制度の設計・登録・拡大に取り組む。財団は今後数か月に亘り、企業が見習い制度について理解を深め、活用できるよう、ウェブセミナーや企業間の情報交換会等を主催する予定である。 SEMI “SEMI Foundation Approved by the U.S. Department of Labor as a National Apprenticeship Sponsor to Expand Semiconductor Workforce Pathways” (01/20/26) https://www.semi.org/en/SEMI-Foundation-Approved-by-the-U.S.-Department-of-Labor-as-a-National-Apprenticeship-Sponsor-to-Expand-Semiconductor-Workforce-Pathways
ARPA-H、リンパ系画像診断・ゲノミクス・表現型解析技術に1億3,570万ドル拠出
医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は1月20日、リンパ系画像診断・ゲノミクス・表現型解析技術( Lymphatic Imaging, Genomics, and pHenotyping Technologies: LIGHT)プログラムの受益機関として11件の研究開発チームを選出した。これらのチームのリンパ系研究に5年間で最大1億3,570万ドルを拠出し、初となる包括的な診断ツールキットの開発を目指す。一般的な身体検査の一環として、医療ケア提供者が既存の手法よりも早期にリンパ系の問題を検知できるようにすることが狙いである。 ARPA-H “ARPA-H awards up to $135.7M to illuminate the body’s hidden highway” (01/20/26) https://arpa-h.gov/news-and-events/arpa-h-awards-1357m-illuminate-bodys-hidden-highway
中国、トランプ新型戦艦を「格好の標的」と指摘
ディフェンスニュース(DefenseNews)は1月17日、トランプ大統領の名にちなんだ「トランプ級」新型戦艦構想に対し、中国が対艦ミサイル兵器の「格好な標的」になると評したと報じた。人民解放軍海軍軍学研究院(People’s Liberation Army Naval Military Academic Research Institute)の張軍社(Zhang Junshe)研究員による、大量の弾薬を搭載した大型艦船は、より脆弱で攻撃されやすいという見解が、中国共産党系メディアの環球時報に掲載されたという。これに対し同戦艦を「黄金艦隊」の中核と位置付ける海軍は、海上戦力向上に不可欠と主張している。一方、戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)は、最初の艦船「USSデファイアント(USS Defiant)」の建造に150億ドル、追加艦船は100億ドルが必要として実現可能性が低いとの見解を示した。ジョン・フェラン海軍長官(John Phelan)は、計画の遅延や予算の超過などはあるとした上で、新計画が造船能力の向上につながると期待を表明している。 DefenseNews “China calls Trump battleship ‘easier target’ amid mixed US reception” (01/17/26) https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2026/01/16/amid-mixed-reception-china-calls-trump-battleship-an-easier-target/
次世代戦闘機に大幅増額 議会が8,390億ドル国防歳出法案に合意
ディフェンスニュース(DefenseNews)は1月21日、議会が8,390億ドル規模の2026年度国防歳出法案を承認したと報じた。空軍の次世代戦闘機F‑47に30億ドル、海軍のF/A‑XXに9億7,200万ドルを計上し、大統領予算案を大きく上回る内容となった。また、ピート・ヘグセス国防長官(Pete Hegseth)が懐疑的な姿勢を示していたE‑7 ウェッジテイル(Wedgetail)計画についても、11億ドルの拠出が決定し、継続が決まった。一方、F‑35調達は大統領予算案に沿って47機へ縮小し、合計76億ドルを充てつつ、F‑35及びF135エンジンの予備部品には4億4,000万ドルを配分する。さらに、EA‑37Bコンパス・コール(Compass Call)の増強として4億7,400万ドルを計上し、B‑21レイダー(Raider)には19億ドルを投じる。海軍関連では、コロンビア級及びバージニア級潜水艦を含む17隻の建造に272億ドルを割り当て、両潜水艦計画には追加で59億ドルを上積みする。また、LGM‑35A Sentinel大陸間弾道ミサイル(ICBM)計画も満額での資金提供を盛り込んだ。 DefenseNews “US lawmakers release $839B compromise defense spending bill” (01/21/26) https://www.defensenews.com/congress/2026/01/20/us-lawmakers-release-839b-compromise-defense-spending-bill/
防衛技術投資、過去最高を更新
ディフェンスニュース(DefenseNews)は1月20日、世界の防衛技術分野へのベンチャー投資が2025年に過去最高を記録し、とりわけ自律型システムと人工知能(AI)への資金流入が加速したと報じた。調査会社の調べによると、防衛技術関連のVC投資額は前年比大幅増の491億ドルに達し、エクイティ投資も179億ドルへと倍増した。背景には、ウクライナ戦争でのドローンやAIの実戦投入が効果を示し、投資家が防衛領域を積極的に評価したことによるという。またアンドゥリル社(Anduril)やサロニック社(Saronic)、ヘルシング社(Helsing)による巨額調達が市場を牽引し、欧州でも投資件数の伸びが顕著であった。2026年は量産体制確立への移行や製造能力の拡張が競争軸になるとし、大手防衛企業によるスタートアップ買収加速も予想されている。2025年の製造関連投資も47億ドルへ増加し、ドローンや宇宙システム、電子・センサー分野が中心となり、エヌビディア社(Nvidia)のグロッグ社(Groq)買収など、買収によるエグジット(出口)も急増した。 DefenseNews “Defense tech startups had their best funding year ever in 2025” (01/20/26) https://www.defensenews.com/industry/2026/01/20/defense-tech-startups-had-their-best-funding-year-ever-in-2025/
OTセキュリティ指針で国際協調
ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は1月20日、同盟国を含む7カ国の政府機関が重要インフラ事業者向けにガイドラインを公開したと報じた。ネットワーク分離やログ管理、強固な認証など運用技術(Operational Technology: OT)環境の安全確保を強化するもので、旧式機器の廃止や、障害発生時でも稼働を維持できる設計計画を促す内容となっている。境界防御においても未使用ポートの閉鎖や多要素認証、第三者事業者に対する同等のセキュリティ要件の適用を勧告しているほか、不要な通信を制限するネットワーク分割によりハッカー侵入後の移動範囲抑制や、通常時の通信状況を把握して異常検知を迅速化するログ管理の重要性も示した。この取り組みは、人工知能(AI)の安全な開発指針やOT資産インベントリ構築指針、OT環境でAIを用いる際の注意点など、新しい技術や中核技術を扱う上で欠かせないセキュリティ対策の重要性を示す、過去数年間に亘る国際協調の取り組みの一環となっている。 Utility Dive “US and allies collaborate on operational technology security guidance” (01/20/26) https://www.utilitydive.com/news/us-and-allies-collaborate-on-operational-technology-security-guidance/810002/