政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月16日、遺伝子編集技術を活用した遺伝子組み換えバイオ肥料(Engineered biofertilizer)が農業コストの大幅削減と農作物の収量向上に貢献しうる一方、規制上の不確実性が普及の妨げとなっているとする報告書を発表した。バイオ肥料は細菌・菌類・藻類などの微生物を活用して土壌の栄養供給を高める農業資材で、一部の作物では投入コストの最大45%を占める化学肥料の使用量を削減でき、さらに遺伝子組み換えバイオ肥料は作物収量を5~20%向上させる効果が期待されている。ブラジルでは大豆作付面積の90%超にバイオ肥料が使用され、年間150億ドル超の窒素肥料コスト削減効果をもたらしているのに対し、米国ではわずか15%にとどまった。国内バイオ肥料市場は年々拡大傾向にあり、2031年には13億ドルへの拡大が見込まれているが、GAOは、規制不備が企業負担を増大させるとし、遺伝子組み換え微生物を対象とした規制体制の整備に加え、教育・普及支援が急務であると提言している。
GAO “Science & Tech Spotlight: Engineered Biofertilizers ” (03/16/26)
https://www.gao.gov/products/gao-26-108745