エネルギー省、旧石炭コミュニティの製造事業者に的を絞った技術援助を提供

エネルギー省(Department of Energy)は5月18日、「先端エネルギー製造及びリサイクル・グラント・プログラム(Advanced Energy Manufacturing and Recycling Grant Program)」の始動を発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)からの資金拠出を受けて行われるプログラムで、炭素削減につながる改良や施設の転換、もしくは先端エネルギー技術を生産もしくはリサイクルする新規施設の建設に取り組む中小企業に、7億5,000万ドルを提供する。今回の発表は、石炭鉱山もしくは石炭発電所が閉鎖された地域を対象とした強化投資の手始めとなるものである。エネルギー省は最初のステップとして、「先端エネルギー製造及びリサイクル・グラント・プログラム」の下、受益を模索する適格の製造事業者に、カスタマイズされた個別の技術援助を提供する。具体的には、エネルギー省の専門家が、製造事業者が、それぞれの優先事項や課題に基づき、最も高い影響をもたらす援助の種類を評価することを支援する。 Green Car Congress “DOE releases Notice of Intent for 2022 Advanced Vehicle Technologies funding” (5/13/22)

エネルギー省、「より良い建造物イニシアチブ」を通じて150億ドルを節約

エネルギー省(Department of Energy)が5月18日に発表した「2022年より良い構造物進捗報告(2022 Better Buildings Progress Report)」によれば、「より良い建造物イニシアチブ(Better Buildings Initiative)」を通じて、累計で153億ドルが節約された。同イニシアチブは、エネルギーやゴミ、水、温室効果ガスの削減などに関する野心的な目標を追求する900以上の企業や州、地方自治体、ユーティリティ機関、その他が参加する官民パートナーシップである。今回の節約は1億5,500万メトリック・トンの炭素排出、もしくは2,000万世帯の年間のおよその温室効果ガス排出量に相当する。報告書のハイライトとして他に、①過去1年間に「より良い建造物チャレンジ(Better Buildings Challenge)」のエネルギーもしくは水の目標に達した「目標達成者(Goal Achiever)」は12件、②100件以上の組織が「より良い気候チャレンジ(Better Climate Challenge)」に参加し、10年以内に自社の施設・車両における温室効果ガス排出を50%以上削減することにコミットした、などが挙げられる。 Department of Energy “DOE Announces $15 Billion in Energy Savings Through Better Buildings Initiative” (5/18/22)

エネルギー省、クリーン・エネルギー及び気候ソリューションを追求する中小企業に5,300万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月18日、気候変動への対処として、先端科学的機器及び技術を追求する多様な中小企業に5,300万ドルの資金を提供したと発表した。これらの資金は、38州で行われる259件のプロジェクトを支え、その対象は、安全保障及び対応力、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵、炭素捕獲及び保全、核融合エネルギーに及ぶ。また、社会的に恵まれない地域社会でソリューションの公平な研究開発実証を推進するための投資プロジェクトも含まれる。今回の資金提供は、エネルギー省の中小企業技術革新制度(SBIR)及び中小企業技術移転制度(STTR)によるもの。 Department of Energy “DOE Announces $53 Million for Small Businesses Pursuing Clean Energy and Climate Solutions” (5/18/22)

アマゾン・ウェブ・サービス社、Q-NEXT量子センターに参加

アマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services: AWS)が、量子研究センターのQ-NEXTのメンバーとなった。Q-NEXTは、量子情報を制御及び拡散するための科学・技術の開発に取り組む量子研究センターで、エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)が主導している。Q-NEXTは、量子の研究開発を進展させているだけでなく、科学組織や企業が結集して量子技術の課題の解決に取り組む量子エコシステムを創出する一助となっている。AWSが加わったことで、Q-NEXTを構成するメンバーは13企業、10大学、エネルギー省傘下の3つの国立研究所となった。 Argonne National Laboratory “Amazon Web Services joins Q-NEXT quantum center” (5/18/22)

アルゴAI社、マイアミとオースティンで自動運転車のドライバーレス試験を開始

フォード社(Ford)とフォルクスワーゲン社(Volkswagen)の支援を受け、自動運転車技術を開発しているアルゴAI社(Argo AI)は5月17日、マイアミとオースティンでドライバーレス試験運転を開始すると発表した。同社にとっては、商業化へ向けた大きな進展である。クルーズ社(Cruise)やウェイモ社(Waymo)といった多くの競合は、サンフランシスコでこうした取り組みを行っているが、アルゴ社は、規制環境がさほど厳しくなく、かつパートナーや技術、人材資源が同様に豊富なオースティンやマイアミといった都市に注目している。同社の発表によれば、両市におけるドライバーレス走行は日中の営業時間に行われるが、その走行時間は時間の経過と共に拡大され、いずれは夕方も走行する計画であるという。現時点では、そのサービスを利用できるのは、社内開発されたアルゴのアプリにアクセスできる同社の従業員に限定される。 Tech Crunch “Argo AI launches driverless autonomous vehicle testing in Miami, Austin” (5/17/22)

「エネルギー貯蔵は、手頃な費用で信頼性が高く、大幅に脱炭素化された電力システムの創出に重要」とのMIT報告

多様な再生可能エネルギー(variable renewable energy: VRE)を活用し、大幅に脱炭素化されたエネルギー・システムにおいては、曇り空や無風状態でVRE資源からの発電が低い時や、高需要の際に電力を維持するためのエネルギー貯蔵が必要である。今般、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のエネルギー・イニシアチブ(MIT Energy Initiative: MITEI)が発表した「エネルギー貯蔵の未来(Future of Energy Storage)」と題する報告書は、エネルギー貯蔵の必要性を明確にし、2050年までに脱炭素化された電力システムを達成するため、VRE資源及び貯蔵を用いた方策を探索している。報告書は、貯蔵を効率的に導入及び使用するため、電力システムの計画や運用、規制を目的とした高度な分析ツールへの連邦投資を提案している。また、州及び連邦レベルの規制当局における補完的な人員及び技能向上プログラムへの支援も勧告している。 Massachusetts Institute of Technology “Energy storage important to creating affordable, reliable, deeply decarbonized electricity systems” (5/16/22)

スタンフォード大学、気候ソリューションとしての水素研究イニシアチブを始動

スタンフォード大学(Stanford University)は、スタンフォード・エネルギー水素イニシアチブ(Stanford Energy Hydrogen Initiative)を始動した。脱炭素のための水素の最善の利用方法を見つけること、必要な技術や政策、金融メカニズムの開発に資金を提供することを目的とした研究・教育プログラムである。この新しいイニシアチブの研究は、炭素フリーの生産、流通、貯蔵、使用、政策、経済を含む水素の価値連鎖全体に及ぶ。イニシアチブの企業メンバーとして8社が、初年度にスタンフォード大学での新たな研究に約100万ドルを拠出する。イニシアチブは6月に、スタンフォードの教員メンバーからプロポーザルの提案を募集する計画である。 Stanford University ” Stanford University launches research initiative on hydrogen as a climate solution” (5/6/22)

米国アカデミー、「NIHは自己免疫疾患研究室を創設すべき」と報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が議会に義務付けられて作成し、今般発表された報告書によれば、自己免疫疾患に関して国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が行っている研究の量と質は素晴らしいものの、NIH内で行われている全ての自己免疫疾患研究の調整を支援するため、戦略的計画及び十分な資金を付与されたオフィスが必要であるという。報告書「自己免疫疾患に関するNIHの研究の強化(Enhancing NIH Research on Autoimmune Disease)」は、同疾患に関するNIHの研究成果を最大限にするための能力は主要な複数の障害に直面しており、その最大の障害は、NIH全体を対象とした研究計画が存在しない点であると指摘している。報告書は、自己免疫疾患の研究及び期待される成果を強化するため、5つの選択肢を検討した。その結果、最善策は、NIH長官室(Office of the Director)の下に「自己免疫疾患/自己免疫研究局(Office of Autoimmune Disease/Autoimmunity Research)を新設することであると結論している。 National Academies “NIH Should Create an Office of Autoimmune Disease Research, Says New Report” (5/10/22)

NISTによる研究、動物実験の代替策を推進

動物実験を減らすための政府の取り組みの一環として、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety Commission: CPSC)及びイノティブ社(Inotiv Inc.)と共に、皮膚アレルギー検査のための新たなプロトコルを作成した。この手法は、動物実験と同様の性能を維持しつつ、より安価かつより短時間でできる可能性がある。既存の手法を基に、効率性、アクセス性、品質管理を強化した新たな動物フリーのプロトコルを用いて92の化合物を検査したところ、その結果は、化合物の77%において、動物実験による一般的な手法の結果と一致した。その結果は、5月17日付けの「トキシック(Toxics)」で発表された。新手法による測定への信頼は高まり、標準化への道が開かれる可能性がある。 National Institute of Standards and Technology “NIST Study Gives Animal Testing Alternatives a Confidence Boost” (5/17/22)

NIST、重要かつ新興技術の先端製造強化を目的とした資金提供

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、産業部門全体で米国のイノベーション及び生産性を強化することを目的として、製造技術ロードマップを策定するため、7つの組織(6州)に合計208万ドルを助成した。NISTの先端製造技術ロードマップ・プログラム(Advanced Manufacturing Technology Roadmap Program: MfgTech)を通じて大学や業界、非営利組織にグラントを提供するのは、今回で2回目となる。各機関は最大30万ドルを受益し、最高18か月間にわたって、重要インフラの製造や通信、建設におけるトランスフォーマティブな手法及び技術といった国家優先事項への対処に取り組む。 National Institute of Standards and Technology “NIST Awards Funding to Strengthen Advanced Manufacturing for Critical and Emerging Technologies” (5/12/22)