エネルギー省、人工知能リスク管理プレイブックを発表

エネルギー省(Department of Energy)の人工知能及び技術局(Artificial Intelligence and Technology Office: AITO)は8月15日、「人工知能リスク管理プレイブック(Artificial Intelligence Risk Management Playbook: AI RMP)」の公表を発表した。AI RMPの導入は、信頼できるAIの進展及びエネルギー省のリスク軽減という戦略的ミッションの一部である。AI RMPは、AIリスク特定のための包括的な参照ガイドで、責任と信頼のあるAIの使用及び開発を支援するための軽減措置の勧告が盛り込まれている。AI RMPは、インタラクティブなシステムで、100件以上のリスク及びリスク軽減技法が提示されており、ユーザーはそれらをカスタマイズして利用できる。 Department of Energy “DARPA Seeks Proposals to Forge the Future of U.S. Microelectronics Manufacturing” (8/16/22)

商務省、人工知能の輸出競争力についてパブコメを要請

商務省(Department of Commerce)は、人工知能(AI)などの重要な新興技術における米国のイノベーションと世界的な競争力を重要優先事項の一つとしている。AI及びAIが米経済/産業/社会の変革に及ぼし得る重大な影響が増大しつつあることを認識する商務省の国際貿易局(International Trade Administration: ITA)は、現在の世界的なAI市場に関する洞察や、米国のAI技術輸出に影響する可能性がある国際的なAIの政策/規制/その他に関する関係機関の懸念について、パブコメを要請している。 Federal Register “Request for Comments on Artificial Intelligence Export Competitiveness” (8/16/22)

エネルギー省、風力エネルギーの技術進展と価値を示す報告書発表

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)が作成し、エネルギー省(Department of Energy)が発表した報告書「陸上ベースの風力市場報告(Land-Based Wind Market Report)」によれば、米国内において、風力エネルギーは、力強い成長を続け、確実なパフォーマンスと魅力的な価格を示し続けている。新たに建設されたプロジェクトでは、均等化コストが1メガワット時あたり30ドル強となり、風力発電のコストはグリッド型より低く、健康と気候に恩恵をもたらしている。報告書の主要なファインディングとして、①電力供給に占める風力発電の割合は増加している、②風力発電プロジェクトのパフォーマンスはここ数十年間で拡大している、③風力タービンのサイズは大きくなり続けている、などが挙げられている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “Report Highlights Technology Advancement and Value of Wind Energy” (8/16/22)

米国、ほぼ全ての対中技術輸出を承認

貿易データの分析によれば、米国技術の対中国輸出の審査プロセスを主導する商務省(Department of Commerce)は、ほぼ全ての申請を承認しており、一部の重要な技術においては売上が増加していることが判明した。商務省のデータによれば、2020年における米国の対中輸出合計1,250億ドルのうち、政府がライセンスを要求したのは0.5%以下である。更にその中で、対中技術輸出に関する申請書の94%(2,652件)を商務省は承認している。2021年にその割合は88%へ低下しているが、データの編集方法が異なるため、両年の比較は難しい。この結果、米国は、半導体や航空宇宙部品、人工知能技術、その他の品目を中国へ輸出し続けている。批判家は、こうした輸出は歴代の政権で行われており、中国の軍事的利益を進展させている可能性があると述べる。商務省は、「中国との長期的かつ戦略的な競争に焦点を当てており、輸出管理に関する決定は、国防総省(Department of Defense)、国務省(Department of State)、エネルギー省(Department of Energy)の省庁間パートナーと共に行っている」としている。一部の専門家は、「米国の対中技術輸出の規制を強化すると、ドイツや日本、韓国などの同盟国がその隙間を埋めようとすることから逆効果であり、同盟国が同じ輸出管理を実施する必要がある」と分析している。 Wall Street Journal “U.S. Approves Nearly All Tech Exports to China, Data Shows” (8/16/22)

大統領府副CTO兼国家AIイニシアチブ局のリン・パーカー局長が退任へ

連邦副最高技術責任者(Deputy Chief Technology Officer)で、大統領府の国家人工知能イニシアチブ局(National Artificial Intelligence Initiative Office)の局長を務めるリン・パーカー博士(Dr. Lynne Parker)は8月15日、これらの政府要職を退任すると発表した。退任後はテネシー大学ノックスビル校(University of Tennessee, Knoxville)の電気工学・コンピュータ科学部(Department of Electrical Engineering and Computer Science)の教授へ復帰すると見られる。国家AI局長の後任は不明である。パーカー氏はリンクドイン(LinkedIn)で自身の退任について、「大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)での4年間(2018-2022)と米国科学財団(National Science Foundation: NSF)での2年間(2015-2016)という6年間の米政府での任務に終わりを告げる」とした。パーカー氏はウィンター・ケーシー氏(Winter Casey)と共に、2019年11月に副CTOに任命され、その以前にはトランプ政権でAI担当アシスタント・ディレクターを務めていた。 Fed Scoop “White House Deputy CTO and National AI Director Lynne Parker to step down” (8/15/22)

半世紀にわたって政府に務めたファウチNIAID所長、12月に退任を計画

高名な感染症専門家であり、二人の大統領の下で新型コロナのパンデミック対応の「顔」として厳しい政治的攻撃にさらされた国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)のアンソニー・ファウチ所長(Anthony Fauci)は8月22日、今年12月に退任すると発表した。半世紀以上に及ぶ政府勤務に終止符を打つ。ファウチ氏は、1984年からNIAID所長を務めており、NIHに入所したのは27歳であった1968年で、そしてすぐに期待の星として注目されるようになった。近年では、バイデン政権発足時より首席医療アドバイザーも務めている。ファウチ氏はNIAID所長として7名の大統領に仕えた。ファウチ所長の下、NIAIDは約40年の間に、年間予算が3億5,000万ドルでほとんど無名の小さな組織から、同予算が60億ドルを超え、世界的に認められる有力組織へと成長した。 Washington Post “Fauci plans to step down in December after half a century in government” (8/22/22)

インテル社とブルックフィールド社、半導体工場の資金調達で300億ドルの契約に合意

インテル社(Intel Corp)は、ブルックフィールド・アセット・マネジメント社(Brookfield Asset Management Inc.)との間で、異例となる300億ドルの共同出資契約を交わし、工場拡大の資金調達の一助とする。本件はまた、大手投資家が半導体の長期需要に楽観的であることを示す。カナダの資産管理会社との契約は、契約チップ・メーカーの大手へと成長し、台湾や韓国の競合との間で製造の優位性を奪還しようとするインテル社のパット・ゲルシンガー最高経営責任者(Pat Gelsinger)(CEO)の努力を下支えするべく、同社が推進する一連の取り組みの手始めとなり得るものである。契約の下、インテル社はアリゾナ州での新規半導体製造工場建設費用の51%を拠出し、資金調達手段の支配権を得る。ブルックフィールド社は、残りのエクイティを所有し、両社は工場から得られる収入を分割するという。同社の幹部によれば、こうした取引はエネルギーや通信などを含む業界で一般的で、資本ニーズが高まりつつある半導体ビジネスにも入り込みつつあるという。 Wall Street Journal “Intel, Brookfield Sign $30 Billion Deal to Finance Chip Factories” (8/23/22)

NIST、AIリスク管理枠組みの草案第二弾を発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は8月19日、人工知能リスク管理枠組み(AI risk management framework)草案の第二弾を発表した。NISTによれば、信頼性があり責任のある人工知能(AI)システムの開発についてより詳しく書かれた内容となっている。今回の最新版は、NISTが、「AIシステムの構築と導入には社会技術的手法が必要である」と初めて認めた初版(3月発表)の内容を踏襲している。NISTは2023年1月に、AI RMF 1.0を正式に出版する計画である。NISTは、この草案第二弾とあわせて、枠組みの利用者がAIシステムの設計・開発・導入・利用における信頼性を確実にするために講じることができる措置を勧告したプレイブックも発表した。 Fed Scoop “NIST releases expanded artificial intelligence risk management framework draft” (8/19/22)

DARPA、軍の資産や人員を保護するICEプログラム

微生物や植物、その他の動物は、寒冷環境での生活に適応してきているが、人間はそうではない。他の生命体は氷そのものを操って生命を保護、維持する方法を進化させている一方、人間は重ね着をしたり、氷を砕いたり、燃料を燃焼して寒冷対策とするなどしている。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の新しいプログラム「寒冷環境の氷晶管理(Ice Control for cold Environments: ICE)」は、氷晶の物理的特性を管理し、軍の資産や人員を守り、過度な寒冷環境での活動能力を強化することを狙いとしている。ICEは、寒冷環境に対する生物学的な適応能力を活用し、その能力にヒントを得た新規マテリアルを開発して目標を達成することを計画している。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA’s ICE Keeps Jack Frost at Bay” (8/16/22)

DARPA、戦場での次世代の「ぼかし」に関する取り組みが始まる

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は今般、「コード・ビジビリティ(Coded Visibility: CV)」プログラムに参加する研究者チームを選出した。CVプログラムは、調節可能かつ安全で、兵士に非対称の優位性をもたらし、味方の可視性は強化しつつ、敵への可視性と検知システムは抑える「ぼかし(obscurant)」の開発を目指す。選出されたチームは、非対称性(米国及び同盟国には敵が見え、敵には自陣が見えない)をもたらすために、調節が可能で無害の新たなぼかし粒子の開発に取り組む。「受動的非対称(passive asymmetry)」技術分野として、レイセオン・テクノロジー研究センター(Raytheon Technologies Research Center)が、「能動的非対称(active symmetry)」技術分野としてノースウェスタン大学(Northwestern University)、シグネチャー・リサーチ社(Signature Research)、ジョージア工科大学研究所(Georgia Tech Research Institute)が選出された。 Defense Advanced Research Project Agency “Work Begins on Next Generation of Battlefield Obscurants” (8/16/22)